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仮説・検証(21)交通事故死を減らすのにプログラマが協力できる仮説13選

愛知県の交通死亡事故が連続15年1位とのこと。

トヨタ自動車という世界1、2位を誇る製造業の本拠地がある愛知県。

愛知県にある名古屋市で、何もできていない自分が恥ずかしい。

愛知県はじめ、各種関係者の方々が、いろいろな努力をされている。

放置されていることがあるかもしれない。

死亡事故の原因と対策を立てるために必要な情報は例えば日報は。

交通事故日報(暫定数)

http://www.pref.aichi.jp/police/koutsu/jiko/koutsu-s/jikonippou/

当事者の個人情報や、訴訟中で官公庁が公開できない情報もあるかもしれない。

そうであれば、なおさら、公開できる情報は体系的に取り扱われているとよい。

日本の学術界の最高峰である日本学術会議が毎年開催している、

安全工学シンポジウムで、交通死亡事故は取り上げられている。

第39回 安全工学シンポジウム講演予稿集, 2009

交通事故ゼロの社会を目指して ─ 日本学術会議の取り組み ─ 永井正夫, 鎌田実, 石川博敏, 東京農工大学

https://researchmap.jp/mu6bxag7r-45645/?action=multidatabase_action_main_filedownload&download_flag=1&upload_id=13903&metadata_id=25961

安全工学シンポジウムの予稿目次は、筆頭発表者の組織名しか掲載しない。「〃」という記述があっても同じ組織に属しているとは限らない。

安全工学シンポジウムは、多くの学会が共催している。日本技術士会も共催団体。医学系の学会が共催していないことが少し残念。情報処理学会も共催していない。

https://www.jsme.or.jp/conference/anzen2011/


幹事学会 : (社)日本機械学会

共催 : 安全工学会、火薬学会、計測自動制御学会、自動車技術会、静電気学会、地域安全学会、電気学会、電気化学会、電気設備学会、電子情報通信学会、土木学会、日本化学会、日本火災学会、日本技術士会、日本経営工学会、日本計算工学会、日本原子力学会、日本建築学会、日本高圧力技術協会、日本航空宇宙学会、日本材料学会、日本シミュレーション学会、日本信頼性学会、日本心理学会、日本船舶海洋工学会、日本鉄鋼協会、日本燃焼学会、日本非破壊検査協会、日本溶接協会、日本人間工学会、日本流体力学会、 日本冷凍空調学会、日本保全学会

協賛 : 応用物理学会、化学工学会、日本素材物性学会、日本知能情報ファジィ学会、日本膜学会、日本マリンエンジニアリング学会、日本プラントメンテナンス協会、粉体粉末冶金協会、日本デザイン学会、腐食防食協会


ある研究者の「都道府県の情報だけでは十分な分析ができない」という呟きを小耳に挟んだことがある。

プログラマが手をこまねいているのではなく、プログラマならではの発想でやれることは何かを考え、そのうち上位10を記載する。

交通死亡事故を減らすのに、視点としては

1 法律(民法、刑法、道路交通法、、、)

2 道路行政(歩道、立体交差:土木)

3 交通行政(運転免許、交通規制:警察)

4 保険制度(損害保険・生命保険)

5 運転者の専門性(安全管理・教育)

6 自動車安全(技術)自動運転・事故回避

7 救急医療・ドクターヘリ

を想定する。

今後の自動運転の交通死亡事故を防ぐためにも必要なことを網羅することを心がける。

「ゼロから作るDeep Learning 2自然言語処理編」読書会に参加する前に読んで置くとよい資料とプログラム

https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/537b1810265bbbc70e73

の読書会の午前中にミニチュアカーを題材にした画像処理による自動運転実験を予定している。複数台の車の挙動に関する実験はこれから。


1 事故分布を地図に

死亡事故現場を地図に示すことが大切。

交通死亡事故発生マップ(愛知県)

https://www.pref.aichi.jp/police/koutsu/map/index.html

2年分しかWebにない。過去15年分をどのように入手して、一つの地図に示したらいいのか。

交通死亡事故発生マップ

http://www.pref.aichi.jp/police/koutsu/map/index.html

2年分を公開。15年間連続1位であれば、15年分掲載して欲しい。

開示請求すればいいのだろうか。

他の都道府県でもWeb開設以降のすべての電子データを公開している組織が見当たっていない。

なぜかは不明。


確認予定事項1

各都道府県警の公開データを蓄積、集約している組織、サービスの存在の有無。


2 道路環境のデータを地図に埋め込む

死亡事故現場を示すだけでは、十分な分析ができない。

その道路の状況を確認できるデータが地図に埋め込んであるとよい。

主な項目を列記してみる。

1. 道路の幅

2. 歩道の有無(ガードレール等の種類、段差の有無を含む)

3. 自転車道の有無(歩道上か車道上かの区分を含む)

4. 車線数

・車線が進路変更可能かどうか(一方からのみ可能な場合を含む)

5. 中央分離帯の有無(幅)

6. 横断歩道、歩道橋の有無

7. 最も近い信号までの距離。信号交差点内なら0m。

8. 制限速度

9. 標識の有無・種類


確認予定事項2

google mapに埋め込むか、それ以外の地図情報に埋め込むか。

現在、自動運転の社会的実験をしている組織のどこが公開情報を提供しようとしているか。


3 信号安全

信号交差点の事故はなくなっていない。

タイヤ、信号などWifiなどの無線を使い、事故防止のための実験は進展している。

自動運転で防ぐ可能性があるのは、交差点の出会い頭の事故。

信号周辺での自動運転で事故を防ぐ前提

1) 制限速度以上で運転していない。

2) 信号前で、少し減速し、信号手前で黄色になれば停止する。

3) 対向車、後方・横からの車が加速してきたら回避行動を選択する

4) 運転者の適切な判断を妨げない

自動運転仕様の課題

1) どの選択肢でも死亡事故になる可能性がある場合の選択肢の優先順位

2) 運転者の判断が自動運転よりも適切だと判断する基準

3) 自動運転システムの不具合が発生したかどうかの自己診断


確認するとよい事項3

信号安全のデータおよび資料


4 道路安全

道路の崖崩れ、陥没、車線の白または黄色の線の色が薄くなったなど、道路の安全確保

信号、標識などを含む。


確認するとよい事項4

信号、標識などの情報の維持管理方法。

道路災害、水害情報との連携。


5 事故再現模擬試験ソフトウェア

過去データから、事故再現を模擬試験するソフトウェアがあると便利。

google mapの2つの視点で、同時に現場に来るまでの視線上のある物事などの確認すると分析しやすい。


確認するとよい事項5

人間による事故再現模擬試験は人間の負荷が大きい。

人型ロボットを利用した、事故再現模擬試験の情報開示方法。

自動運転同様、犯罪に利用される可能性をどう防ぐか。

自動運転自体が武器であり、兵器であることの境界管理。


6 自動車安全(制限速度)

制限速度の妥当性確認プログラム

1と2のデータから、制限速度が妥当かどうかを確認するプログラムは、それなりに書けるはず。

機械安全の原則だと危険源からの隔離が有効な手段。

自動車は、危険源の中に人間がいるため隔離できない。

歩行者、自転車との隔離は意味があるはず。

危険の緩和という意味で、自動車専用道路以外での制限速度の妥当性確認は大事。


乗合自動車安全

大勢を載せている乗合自動車の事故は、同時に多数の方が亡くなる危険性が高く、体系的な分析が必要。

1968年8月18日に岐阜県加茂郡白川町国道41号の飛騨川バス転落事故

https://ja.wikipedia.org/wiki/飛騨川バス転落事故

は104名が死亡している。自然災害、人災、交通事故のどこに分類するとよいか、重複分類して分析するとよいかの議論がある。


貨物自動車安全

運転免許の種類を多段階に変更してきて、殺傷能力の高い貨物自動車の運転を制限しようとしてきている。

三菱自動車リコール。 

平成21(あ)359  業務上過失致死傷被告事件 平成24年2月8日  最高裁判所第三小法廷(裁判長 寺田逸郎, 那須弘平, 田原睦夫, 岡部喜代子, 大谷剛彦)  決定  棄却

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/989/081989_hanrei.pdf


8 自動車安全(自動車単独)

例えば、急発進をしなくなるソフトウェアは書けるかもしれない。

画像、センサによる衝突防止も盛ん。

自動運転も。


9 自動車安全(車車間通信)

車車間通信による自動車安全は、自動車単独よりも安全にできるかもしれない。

逆に、車車間通信を誤ることによる重大事故につながる可能性をどう減らしたら良いかを検討。


10 自動車安全(路車間通信)

横断歩道があれば、画像認識、カーナビのデータから歩道と判断するだけでなく、横断歩道から、自動車に積極的に通信することも検討するとよい。

例えば、横断歩道では減速しない限り通過できないように。


11 歩行者安全

歩行者は、自動車と接触すれば、力関係では圧倒的に不利である。

自動車側の安全対策だけでなく、歩行者側にも安全対策があるとよい。

夜間の衣服、靴、杖などが、反射・蛍光・発光などの方法で、自動車に知らせる努力があるとよい。

これらの衣服、靴、杖などには、光学的だけでなく、無線による自動車への通知機能もあるとよいかもしれない。

歩道に自動車が突っ込んできても安全を確保できる工夫が大切。

主要道の重要交差点では特に。

人が歩道から車道に飛び出しにくい工夫も一つ。


12 二輪安全


自動二輪安全

自動車安全において、自動二輪を同時に扱うことは難しい。

自動二輪は四輪に比べて、安定性、安全性、操作性が著しく異なる。

乗用車と乗合自動車の違いに近いかもしれない。


自転車安全

自動二輪と動揺、安定性、安全性、操作性が自動車に比べて著しく脆弱であるのに対して、安全教育、免許制度、夜間灯火の義務付けなどが不十分なのかもしれない。


13 高齢者安全

高齢者の死亡事故の比率が高い。

運動能力、事故対応力などが関係するかもしれない。


前提


安全分析技法


HAZOP

プログラマはHAZOPの安全分析ができることは必須の技術。

試験の上限だけ確かめて、下限を確かめないのはプロじゃない。


FTA

事故事例を上位事象として、その原因となる事象の論理和・論理積を模型にして、事故を減らすための対策を検討する。


FMEA

自動車の部品の故障が事故に結びつくかどうかを因果関係等を模擬して事故にならないようにする。


参考文献(reference)

交通安全白書

http://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/index-t.html

国土交通白書

http://www.mlit.go.jp/statistics/file000004.html

安全関連系の設計のためのHAZOPの展開, 小川清,斉藤直希,渡部謹二(名古屋市工業研究所), 2011安全工学シンポジウム, 日本学術会議

HAZOP­‐TRIZ連携による交通安全分析
, 小川清, 小川明秀, 2017安全工学シンポジウム, 日本学術会議

https://www.slideshare.net/kaizenjapan/road-traffic-safety-analysis-with-hazop-and-triz

プログラマが知っているとよい色使い(安全色)

https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/cb7eb3199b0b98904a35


文書履歴(document history)

ver. 0.10 初稿 20180729

ver. 0.11 項目追記 20180730

ver. 0.12 確認するとよい事項、参考文献追記 20180805

ver. 0.13 安全工学シンポジウム 追記 20180810

ver. 0.14 資料追記 20190422 朝

ver. 0.15 みだし見直し 20190422 昼

ver. 0.16 標題変更 20190625