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MacでLego Mindstorms NXT環境構築 in 2018

Last updated at Posted at 2018-10-11

目的

大学の講義でNXTを用いた授業があるが,授業で提供されている資料が古く,Macの人が環境構築できない現状である.
そのため,備忘録として自分が環境構築した方法を残しておく.

エラー対処については適時追加する.

環境

  • MacBook Pro (13-inch, 2017, Two Thunderbolt 3 ports)
  • macOS 10.13 (High Sierra)

手順

1.Wineのインストール

Windowsのファイルを実行するために用いる.
brewを用いるため,導入していない人は自分で調べて導入してほしい.
以下のコマンドを実行してwineを導入する.

$ brew install wine

実行後,/usr/local/bin/wineconsoleのファイルが存在することを確認する.

2.YAGARTOのインストール

コンパイラツールであるYAGARTOをダウンロードする.

その前に,NXTで用いる環境をまとめるディレクトリを作る.
筆者はホームディレクトリ直下にNXTというディレクトリを作成した.

こちらのサイトから
yagarto-bu-2.21_gcc-4.6.2-c-c++_nl-1.19.0_gdb-7.3.1_eabi_intelmac_20111119.dmg
をダウンロードする.

ダウンロード後,dmgを実行しyagarto-4.6.2と出てくるので,先ほど作成したNXTに移して実行.
そうすると,yagarto-4.6.2というディレクトリが出てくる.
このディレクトリをyagartoに名前を変更する.

3.nxtOSEKのダウンロード

こちらのサイトからダウンロードする.
筆者はnxtOSEK_v218.zipをダウンロードした.

ダウンロード終了後,2にて作成したNXTの直下に配置する.
この時点でのNXT内は以下のようになっている.

NXT
├── nxtOSEK
├── yagarto
└── yagarto-4.6.2.app

しかし,現状では必要ファイルが不足している.

そのため,こちらからosek_os-1.1.lzhをダウンロードする.
その後,解凍をして出てきたtoppers_osek/sg/sg.exeNXT/nxtOSEK/toppers_osek/sgにコピーをする.

この時点でのNXT/nxtOSEK/toppers_osek/sg内は以下のようになっている.

NXT/nxtOSEK/toppers_osek/sg
├── impl_oil
├── lego_nxt.sgt
└── sg.exe

4.NeXTToolのインストール

NXTにプログラムを送信するために用いる.
NeXT ToolsではなくNeXTToolである為間違えないように.

Download for Mac OSX (universal binary)とある場所からダウンロードする.
スクリーンショット 2018-10-11 13.45.55.png

ダウンロード後,2で作成したNXTの直下に配置する.
この時点でのNXT内は以下のようになっている.

NXT
├── nexttool
├── nxtOSEK
├── yagarto
└── yagarto-4.6.2.app

5.NXT Fantom Driverのインストール

パソコンにNXTを認識させるために用いる.
こちらのサイトからダウンロードする.

ページ下部の方にあるため,見落とさないように.
スクリーンショット 2018-10-11 13.35.51.png

ダウンロード後,解凍して出てきたMAC legodriver.pkgを実行する.

6.makeのための準備

現在のままだとCygwinを用いるようになっているため,Macでも問題がないように変更する.

以下の4箇所を探して変更する.各々の設定に合わせて変更してほしい.

NXT/nxtOSEK/ecrobot/tool_gcc.mak
9行目
- GNUARM_ROOT = /cygdrive/C/cygwin/GNUARM
+ GNUARM_ROOT = /Users/vivid344/NXT/yagarto  # YAGARTOのパス

14行目
- NEXTTOOL_ROOT = /cygdrive/C/cygwin/nexttool
+ NEXTTOOL_ROOT = /Users/vivid344/NXT  # nexttoolがあるパス

21行目
- TARGET_PREFIX :=arm-elf
+ TARGET_PREFIX :=arm-none-eabi

38行目
- NEXTTOOL  = NeXTTool.exe
+ NEXTTOOL  = nexttool

また,Wineや,cygpathで現状だとエラーが起きるため変更を行う.

Cで開発を行う場合は以下の2箇所の修正を行う.

NXT/nxtOSEK/ecrobot/ecrobot.mak
312行目
- WINECONSOLE := /Applications/Wine.app/Contents/MacOS/startwine wineconsole
+ WINECONSOLE := /usr/local/bin/wineconsole

335〜336行目
- $(WINECONSOLE) $(TOPPERS_OSEK_ROOT_SG)/sg/sg $(shell cygpath -m -w ${TOPPERS_OSEK_OIL_SOURCE}) \
-         -os=ECC2 -I$(shell cygpath -m -w ${TOPPERS_OSEK_ROOT_SG})/sg/impl_oil -template=$(shell cygpath -m -w ${TOPPERS_OSEK_ROOT_SG})/sg/lego_nxt.sgt
+   $(WINECONSOLE) $(TOPPERS_OSEK_ROOT_SG)/sg/sg.exe $(TOPPERS_OSEK_OIL_SOURCE) -os=ECC2 -I${TOPPERS_OSEK_ROOT_SG}/sg/impl_oil -template=${TOPPERS_OSEK_ROOT_SG}/sg/lego_nxt.sgt

C++で開発を行う場合は以下の2箇所の修正を行う.

NXT/nxtOSEK/ecrobot/ecrobot++.mak
316行目
- WINECONSOLE := /Applications/Wine.app/Contents/MacOS/startwine wineconsole
+ WINECONSOLE := /usr/local/bin/wineconsole

339〜340行目
- $(WINECONSOLE) $(TOPPERS_OSEK_ROOT_SG)/sg/sg $(shell cygpath -m -w ${TOPPERS_OSEK_OIL_SOURCE}) \
-         -os=ECC2 -I$(shell cygpath -m -w ${TOPPERS_OSEK_ROOT_SG})/sg/impl_oil -template=$(shell cygpath -m -w ${TOPPERS_OSEK_ROOT_SG})/sg/lego_nxt.sgt
+   $(WINECONSOLE) $(TOPPERS_OSEK_ROOT_SG)/sg/sg.exe $(TOPPERS_OSEK_OIL_SOURCE) -os=ECC2 -I${TOPPERS_OSEK_ROOT_SG}/sg/impl_oil -template=${TOPPERS_OSEK_ROOT_SG}/sg/lego_nxt.sgt

続いて,各関数を呼び出すために必要なファイルをmakeする.
NXT/nxtOSEK/ecrobot/cにて以下のコマンドを実行する.

$ make all
$ make release

これをNXT/nxtOSEK/ecrobot/c++NXT/nxtOSEK/ecrobot/biosNXT/nxtOSEK/ecrobot/nxtway_gs_balancer/にても同様に行う.

7.実際にmakeする

Cで行う人はNXT/nxtOSEK/samples_c/helloworld
C++で行う人はNXT/nxtOSEK/samples_c++/cpp/Helloworld
にて以下のコマンドを実行する.

$ make all

実行後,.rxeファイルが生成される確認する.
生成されない場合,6にて変更した箇所が間違っている可能性がある.

8.ロボットで実行する

NXTとPCをUSBで繋ぎ,NXTの電源を入れる.
その後以下のコマンドを実行する.

$ ./rxeflash.sh

その後,ロボット側で実行し,該当ファイルがあるかを確認.

以上で終了.

まとめ

以上で筆者の環境では構築することが出来た.
今後新しく開発をするときには,NXT/nxtOSEK/の下で開発をする.
またMakefileのNXTOSEK_ROOTを各々の環境に書き換えてからmakeを行うように.

参考

ETロボコン開発環境構築 for Mac

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