はじめに
@kaizen_nagoyaさんと出会ってから、たくさんの知見を教えていただいた。
私が重要だと思い、実践し、効果を確認した考え方を、感謝の意を込めて「小川メソッド」と名付けまとめておく。
私の経験則をもとに重要な考え方を選択をしているため、@kaizen_nagoyaさんの考えられている優先度とは異なる可能性が高い。
小川メソッド
2016年に考えていた小川メソッド
- 3つやる、もつ、使う
- 最初は50点でよい
- DoCAP
- 図にする
- 上から見る
当時、この考え方をFacebookで展開したところ、日産自動車のエンジニア(鈴木卓馬氏)から、「うちのチームの標語に限りなく近い(驚。」と驚かれた。
2021年にまとめなおした小川メソッド
以下の5つの考え方は、実践し効果を確認している。
- DoCAP
- 1人作業のあとに班作業
- 30点を目指す
- 逆に考える
- 参考文献駆動執筆
将来小川メソッドに加えるかもしれないこと
以下の5つの考え方は、重要と思われるが、効果の確認に至っていないまたは実践できていない。
- 共有
- 三倍速
- 3つやる、もつ、使う
- 上から見る(上から目線)
- 日本一はあたりまえ、世界一で顧客が満足する
小川メソッド解説
引用表記は、@kaizen_nagoyaさんの言葉。
『DoCAP』
PDCAでも、CAPDoでもなく、DoCAP。
まずはやってみて、やってみた結果をもとに、計画を立てる(見直す)。
やってみないと計画を立てるもとになる実績がわからない。
人によって能力は異なるため、実績も変わる。他人の実績をもとに計画を立てても失敗する。
Doがなければ、Checkができない。Doがなければ、妥当なPlanができない。
『1人作業のあとに班作業』
全員の考えを集結させるには、全員が考える必要がある。
全員が考えるための時間を確保するために、まずは1人で作業する。
いきなり多人数の班作業をすると、人の意見を理解することに時間を使ってしまい、考えない人が出てきてしまう。
『30点を目指す』
まずは、30点を目指す。最初から100点を目指すと、手が出ないことがある。
1人1人は30点でも、3人の30点の成果を足したら、90点になる可能性がある。
ただし、みんなが同じことをしていて30点の場合は、足しても30点にしかならない。
人と違うことをすることが大事。
まずは30点を目指す話は、パレートの法則とも似ている。20%で80%の成果。
小川さんにいつも、ご指導されていることだが、優先度付けがすごく重要。何で30点にするのか?大切なことに力を入れる。
『逆に考える』
設計においては、人と同じことを発想しても価値がない。すでに述べられている意見と同じ意見を述べても価値がない。逆に考えてみることが重要。
プロジェクトメンバとの会話の中では、あえて逆の意見を言ってみる。また、逆の意見を一旦肯定してみる。
逆の意見が、発想を広げる。逆の意見が、視点・視野・視座を変える。
『参考文献駆動執筆』
論文を書くときは、まず参考文献を集める。できるだけ参考文献の参考文献まで参照する。
すごいと思った人の師匠を辿る、影響を与えたことを辿る。
自分が述べようとしていることについて、先人がどのように考えてきたか・どのように実践してきたかを調べる。
知識不足が解消される。先人の考えを利用させていただくことができる。自分の考え・取り組みの独自性がわかる。
論文を書く時以外、問題を解決しようするときにも、同じ問題を解決した人は世の中にいるはずという考えで、他の人がどのように問題を解決したか調べる癖がついた。
『共有』
「共有」って響きよい言葉としてよく使う。
共有と言いながら、編集することを許していない(権限がない)ことがある。
共有と言うならば、編集権をもった状態にする。
『三倍速』
判断を早くしようと思うと、普段から三倍速で活動しているとよい。そこで名古屋では東京のセミナの三倍速を実施。今度はDENSOクリエイトの方に講師を頼もうかなと思案中。二時間でやっている会議はたいてい三十分で済む。優先順位をつけておいて大事なことだけやればよい。
『3つやる、もつ、使う』
いつでも、どこでも、反対意見を含めた、自分の意見と違う、直交した3つの意見が出れば成功。
「視点、視野、視座が異なる複数の方のご意見」のうち、直交する2つ以上の意見は大事。自分の意見とともに三次元空間を張れる。直交する意見は、性別、年代、所属する組織の規模、分野の違う方からいただけることがある。
一つしかもっていないと、その一つがうまくいかなかったとき、人は心が折れてしまうかもしれない。
三つもっていれば、一つうまくいかなくても、乗り越えられるかもしれない。
三つは、できるだけ異なっていることのほうがよい。
『上から見る(上から目線)』
市場分析は、上から目線でないと失敗することがある。
昔、SQiPシンポジウムの昼食を、金子龍三さんとご一緒したときにお聞きしたこと。
「企業の幹部候補を見つけるのは簡単。その人の役職より二つくらい上の役職の立場で、意見を述べているかどうかを見る。できる人は、新入社員のときからできる。」
新人教育で、社長の視点で考えろっていうのは、ずっと言い続けてきました。家業が自営業だったこともあり、社長の視点で考えるのは当たり前だから。それができる子は、いつも2割くらいはいました。学生でも同様。学生からすぐに起業できる人材は2割くらいはいる。それを支援できる仕組みがあるかどうかだけだったり。
『日本一はあたりまえ、世界一で顧客が満足する』
狭い世界でもいいので、世界一を目指すとよい。
顧客は、日本一・世界一のところに、仕事を頼みたい・頼むのはあたりまえ。日本一・世界一でなければ、将来的には仕事が来なくなる可能性が高い。
効果を確認した事例