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旧題:人間が計算機に勝てる3つのこと。 統計と確率(26)

はじめに(preamble)

この話は
2020年12月30日 13:48

N氏の

努力とは?(哲学)

というfacebookの書き込みに始まる。

H氏が

忘れないこと。

という返信を書かれた。

そこで、

人間が計算機に勝てる3つのことをあげるとすれば 忘れること諦めること止めることでしょうか。今日qiitaに書いてみます。

と書いてから、書き始めたのが本文です。

本文(body text)

機械学習(machine learning)の発達と計算機(computer)への与件(data)の蓄積により、人間が計算機に勝てる領域(area)が減って来たという心配がある。

例えば、将棋で計算機がプロに勝ってしまったり、相手が人間か計算機かを判定する「チューリング試験(test)」が無理になったりするかもと。

チューリング・テスト再考
http://mtlab.ecn.fpu.ac.jp/myNote/reconsidering_turing_test.html

一つ、良い知らせ(朗報)があるとすれば、将棋の世界における若手のこれまで以上の台頭がある。

計算機が発展すればするほど、人間もそれに対応した発展をして、人間が計算機に勝てる領域はそれなりにあり続けるだろうという予想(推測)ができるようになります。

その予想(推測)の背景として、考慮するとよい要素を3つ検討します。

忘(わす)れる能力(のうりょく)

老人力(ろうじんりょく)という言葉が流行(はや)ったことがあります。
老人力 赤瀬川原平 筑摩書房 1998
https://www.amazon.co.jp/dp/4480036717

それまでは、否定的に捉えて来た加齢(aging)による能力の低下は、
逆に、老人ならではの判断として役立つ可能性があることを示しました。

忘れるという能力は、情報の圧縮の一部です。価値の低い情報を捨てるという能力でもあります。

いやな経験は、回避する方法だけ身につけ、経験そのものは忘れてしまうというのは大事な能力です。

ただし、心的外傷(psychological trauma)として残る場合もあり、治癒に時間がかかったり、一生治らない場合もあるかもしれません。

いずれにしても、忘れるということを積極的に捉え、忘れていけないことだけ計算機に蓄積するという方法は有効かもしれません。

そうすれば、人間は記憶することに束縛された発想から自由になるかもしれない。

私が計算機に頼るようになったのは、記憶が苦手だったからです。学校の机に記録することによって、試験を乗り越えようというような努力は、計算機を利用した試験という方法によって、人間の能力の方向性の転換を図ることができるかもしれない。

記憶のいい人間を評価するという習慣は公序ではなくなると嬉しいかもしれません。

記憶のいい人間を評価する試験制度をなくしてみると、別の人間力が社会に貢献するようになるかもしれない。

ただし、ある一定以上の記憶の蓄積は、その記憶を合理化したり、抽象化したりする訓練になり、人間力の向上に役立つという仮説もあり、すべての記憶の蓄積が無駄だということはないような気がします。

人間が記憶する過程で、どのように忘却したり、より抽象的な記憶にしたり、なんらかの連続(analog)で蓄積する方法は、機械学習の発展に役立つかもしれない。

諦(あきら)める能力

計算機はなかなか諦めません。

チューリングの停止性問題
https://eng-blog.iij.ad.jp/archives/3095

計算機における暴走という現象は、番犬(watch dog)により、防止する仕組みを持ちます。

人間は、適当に諦めることにより、無駄を省こうとします。

諦めることは、人間の特技かもしれません。諦めるとまずいことは、計算機に入れて計算機にやらせておけばいいことにしましょう。

忘れることと、諦めることの相関関係を考えてみる。

忘れてしまえば、諦めるもなにもない。

忘れる > 諦める
の力関係か。

諦めてしまえば、忘れるかもしれない。

こちらは、やや結合力が弱いかもしれない。
諦められないから忘れないという従属関係があるかもしれない。

止/辞(や)める能力

やめることは、諦めることと似ています。
ここでは、諦めるのは精神的な事象で、止めるは物理的な事象として分けて考えます。

計算機にも、うまく諦める処理を入れれば、物理的な操作を止めることができるかもしれません。

止めることと諦めることの関係を考える。

諦めてもやめれないかもしれない。

依存症のような感じ。

プログラマが落ち入らない方が良さそうな依存症群調べ(一部自己対策含む)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/4d00b3fc2d9f649e0a18

止めることと忘れることの関係は、止めたら忘れられるとは限らない。

禁煙して36年になるが、2年に1度くらいの頻度で、煙草を吸ってしまい、ああ、禁煙を破ってしまったという夢をみる。

まとめに代えて(summary)

「人間が計算機に勝てる3つのこと」をまとめようとしました。
しかし、人間が計算機に勝てることの一部は、計算機に移植可能である切り口を見つける結果になってしまいました。

それでも、ある計算機の状況に達すれば、その状況において人間が計算機に勝てることを見出すことができる可能性を記録して、ひとまず筆を置きます。

忘れることと、諦めることと、止めることと
心理学的な考察は、少し収集して記録する予定です。

心理学系の専門家の方のご指導、ご助言をお待ちしています。

2022年1月2日にTweetしていただきました。ありがとう。

<この項は書きかけです。順次追記します。>

補足資料類(amendment)

心理学

心理学史
https://bookmeter.com/books/266217
心理学の根本問題 ウィリアム・ジェームズ
自動の自己中心性 ジャン・ピアジェ
夢判断 ジークムント・フロイト
階級意識とは何か ヴィルヘルム・ライヒ
https://bookmeter.com/books/1485352
自由からの逃走 E,H,フロム
https://bookmeter.com/books/104893
元型論 無意識の構造 カール・ユング

大脳半球の動きについて 条件反射学 イワン・パブロフ
第一感 最初の2秒のなんとなくが正しい マルコム・グラッドウェル
脳の中の幽霊 V,S,ラマチャンドラン

心理学参考URL

心理学とは行動の科学
https://www2.rikkyo.ac.jp/web/sinriken/sinrigaku.html

人が物忘れするのはなぜ? 川口 潤
心理学ワールド第39号掲載(2007年10月15日刊行)
https://psych.or.jp/interest/ff-26/

記憶の心理学
http://www.n-seiryo.ac.jp/~usui/koneko/kioku.html

嫌な記憶をスカッと忘れるライフハック術 佐々木正悟(ささき・しょうご)
https://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/g-mag/000729
##科学哲学

デカルト 方法論序説
https://bookmeter.com/books/9256484

「我思う故に我あり」は、考えることと存在することが同じ現象の一部同士であると理解すれば、その後の現象学の文脈も理解できるかもしれない。

方法序説
岩波文庫, デカルト, 1997/07

http://www.gutenberg.org/ebooks/59
html
http://www.gutenberg.org/files/59/59-h/59-h.htm

51EXW71QZFL._SX334_BO1,204,203,200_.jpg https://www.amazon.co.jp/dp/4003361318/ https://bookmeter.com/books/578793 https://booklog.jp/item/1/4003361318 >「我思う故に我在り」は、あらゆるものを疑ったとして、その疑っている自分自身を否定することができないものとして残ったという消去法的な考え方だと理解しています。 それ以来、この考えを超える考えに至っていません。 ただし、天上天下唯我独尊と何が違うかは解っていません。 きっと、デカルトを批判している人の書物を読まないと、超えられないのかもしれません。 哲学が専門ではないので、とても超えられません。

認識の分析 エルンスト マッハ
https://bookmeter.com/books/203520

自己の認識について、物理的な実験、測定としてどういう枠組みで考えるかにより、測定結果の分析で袋小路にはまるかもしれないことを示唆している。 測定者が系の内部に存在している場合に、本書を読むことをお薦めしたい。感覚と認識という視点から、現代物理学の基本的な枠組みが構築できるか。
説明歌 短歌
認識が自己を対象にするときデカルトの枠超えていけるか。

科学哲学参考URL

科学哲学考
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/456273849f4b17bd9ab5

あとがき(postscript)

老人力は、私が、10代から生き延びてきた師匠としてあがめてきた、赤瀬川原平(尾辻克彦)が書いた。そのほか師と仰いでいたのは、寺山修司、はっぴいえんど(松本隆)である。この3つの方向性が、自分が10代から20代まで生き延びれた原動力である。

本当にこの3つの方向は、団塊の世代の一面的な方向性に対して、人間としてどうあるべきか、人間は何ができるかについて、深い考察の源になりました。

今の自分にできることは、記憶することと忘れることの関係、諦めることと止めることの関係から、人間に必要な計算機の使い方の工夫を実験することかなって思います。

10歳からプログラムを組んでいれば、20歳ではもう十分な専門家になっているはず。
ピアノ、将棋、囲碁など3歳からやっていれば、12歳でプロになる可能性もある。
プログラマでも3歳からやっていれば、12歳でプロ登録できるような仕組みが必要かも。
クラウドファンディングで12歳から19歳までのプログラマを支援する仕組みを作れば、
人間が計算機に勝てる別の視点を提示してもらえるかもしれない。

1年後

2021年12月30日の同じ二人のかけあいを元にした記事はこちら。

「知っている」ことと「実現する」こと
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/fc65bb332561add5b249

参考資料(reference)

@e99h2121 育児していたからこそエンジニアのお仕事に役立ったこと10選

@e99h2121「女性こそエンジニアになるべきだ?」デブサミウーマン登壇記録

@torifukukaiou 私のAdvent Calendar 2022 ーー はじめたきっかけ、1月のふりかえり、今後の展望

@kazuo_reve 新人の方によく展開している有益な情報

@kazuo_reve 私が効果を確認した「小川メソッド」

自己参照

docker(18) なぜdockerで機械学習するか 書籍・ソース一覧作成中 (目標100)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/ddd12477544bf5ba85e2

製造業における機械学習 
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/fbe846de16f74bea1d6f

仮説(36)機械学習・深層学習でできること、できないこと。仮説10個。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/41a567f149f78145fd4c

仮説(160)AIの出力の根拠が人間にわからないか
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/876719c71e462fb4800b

職業プログラマ以外のプログラマに贈る現代計算機事情https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f199d82bbfae47f3dd87

仮説(139)新人(学生)を指導するよりも新人(学生)に指導してもらった方が効率的

仮説(37)ぼくの先生 プログラマになるまで

仮説(51)公開算譜は機敏だ(An Open Source Project is Agile)GitHub with Docker

データサイエンティストの気づき『勉強だけして仕事に役立てない人。大嫌い』それ自分かもってなった。

@kazuo_reve 新人の方によく展開している有益な情報」はじめ記事を参照して頂いた時にしていること。

凡人網(ordinary person network: Bonjin mou)をつくる

凡人は天才、秀才と違うことをして生きていく

自分の頭で考えるようになるには

@ohakutsu 新卒2年目から見た達人プログラマーの振る舞い」から学ぶこと

新人(学生)を指導するよりも新人(学生)に指導してもらった方が効率的

TOPPERS のAUTOSARへの貢献(更新中)

量子計算機 実用化への道 数年後を目指して

連立微分方程式のPade近似と、Cコンパイラとモデルに基づく設計

人が機械に寄り添うか、機械が人に寄り添うか。

「5さいじがわかるcyber security(サイバセキュリティ)」

「5さいじがわかるcyber security(サイバセキュリティ)」のかんがえかた

ど忘れした「思いつき」を思い出す方法

技術を極める。近寄りたい人。近寄りたくない人。三分類、五集合。

文書履歴(document history)

ver. 0.01 初稿 20201231午後5時
ver. 0.02 参考資料追記 20201231 午後6時
ver. 0.03 参考資料加筆 20210101
ver. 0.04 誤植訂正 20210102 午前
ver. 0.05 表記補正 20210102 午後
ver. 0.06 はてなbookmark追記 20210103 午後4時
ver. 0.07 はじめに(preamble) 追記 20210103 午後5時
ver. 0.08 書籍、URL追記 20210104 午前0時
ver. 0.09 デカルト、マッハ追記 20210104 午後1時
ver. 0.10 「知っている」ことと「実現する」こと 追記 20220102
ver. 0.11 「人が機械に寄り添うか、機械が人に寄り添うか。」URL追記 20220116
ver. 0.12 データサイエンティスト、凡人網、自分の頭で考えるようには、などURL記載 20220220
ver. 0.13 ど忘れした「思いつき」を思い出す方法 追記 20220527
ver. 0.14 ありがとう追記 20230413

最後までおよみいただきありがとうございました。

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<この記事は個人の過去の経験に基づく個人の感想です。現在所属する組織、業務とは関係がありません。>

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