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機械学習・深層学習でできること、できないこと仮説10個

<この項は書きかけです。順次追記します。>
This article is not completed. I will add some words in order.

人工知能(AI)の未来は?

この記事のver.0.004を書いてから、放送大学の「人工知能(AI)の未来は?後編」を拝見した。
討論は、
司会:秋光淳生(放送大学)
池澤あやか(プログラマ)
山川宏(ドワンゴ)
大黒岳彦(明治大学)

人工知能は、人間の道具であったとしても、人工知能の副目標が、自律的動作にみえたり、
人間が許容できる範囲に収まるかどうか。あるいは社会的な合意の範囲を超えるかどうかなど、
興味深い討論があった。楽しむことができるかどうかが鍵であるとの題材があり、ちょうどこの文章の帰結させたいところと同じであることがわかり、ほっとして追記中。

再放送日時は、
前編:1/27(日) 6:00 BS231
後編:1/27(日) 6:45 BS231

はじめに

「これは人工知能ではできないですよね」と声をかけられることがしばしばある。
10年前の人工知能についての知識か経験に基づいた推測の場合がある。

情報媒体(media)では、人工知能に仕事が奪われるという話題も散見される。
機械による自動化が始まった産業革命や、電子計算機による事務の合理化が進んだ時に起こった現象の推測の場合がある。

どちらの場合でも、人工知能を直接利用しないで、議論していても面白くない。
インタネットに接続できる場所であれば、無料でさまざまな人工知能が利用できる。
使わずに議論している評論家は、ネットにあふれかえっている。

この文章は、機械学習・深層学習に詳しくない人が、あきらめて何もしないでいるよりは、何か一つやりはじめるきっかけを掴んでもらうために、仮説を立てて考え、何かやろうというきっかけ作りをするための資料です。

「人工知能に負けない脳 茂木健一郎」読み方
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/2e4246688f00c8182a1e

で、人工知能へ不安を持っている人たちへの助言を読みながら、別の整理が必要だと思い書き始めたものです。

仮説の妥当性、有効性、意味を議論するための資料ではありません。仮説の検証または仮説で想定している課題解決の実現にやくだつソフトウェアの展開のきっかけづくりです。

該当する内容についてのよいプログラムがみつかれば、順次URL等を追記します。
仮説に対応したよいプログラムをご存知の方は、ご紹介くださると幸いです。

今うごいているシステムで、すぐにできることと、何をしたいかがわかって、それからどれくらいの時間、エネルギー、お金を費やしてやってもよいかで、できることとできないことの境界が見積れるかもしれない。

仮説を10個検討してみます。

仮説1 機械学習・深層学習は人間より能力が低い、人間より賢くない

「賢い」定義によるかもしれない。
人間は、遺伝子情報と、細胞を構成する各種機能を数値化すると、すごく複雑な仕組みであることが想定できる。

そこでできることのうち、「賢い」ことを定義してみて、それぞれの事項を、機械学習・深層学習でやらせてみて、どれくらいの時間、エネルギー、費用でできそうかを見積もるとよい。

人間が生まれてから、「賢」くなるまでに費やした時間と費用より、機械学習・深層学習にやらせる時間と費用が小さければ、実用的と判断してもよくはないだろうか。

境界は、時間と費用の実用性だけかもしれない。

チューリングテスト(人間か計算機かを判断する試験)で、10年前は賢い方が人間だという判断でよかったと思います。最近では、画像認識、囲碁、将棋など、プロよりも計算機の方が賢いのであれば、賢い方が計算機だというのが妥当かもしれません。

仮説2 機械翻訳は使い物にならない

茂木健一郎の「人工知能に負けない脳 人間らしく生き続ける5つのスキル」2015年発行, p.115に、
「コンピューターを使った機械翻訳にしても、現状では使い物にはなりませんが、」とある。

喋った内容を実時間で機械翻訳して同時通訳のように発声するまでには至っていない。
スマフォやPadなどで瞬時に機械翻訳した内容を相手に見せたり、発声させて、会話することはしばしば見かけている。仕事の文章などの翻訳の下書きは、機械翻訳でやることがあたりまえのように行われている。

どういう水準の機械翻訳を求めているかによる。

PAT-Transer V12, クロスランゲージ
81xES4C82vL._SL1500_.jpg
https://www.amazon.co.jp/dp/B015X2X18M/

上記ソフトで採用されている処理に関する文献
英語複文の構文解析と編集、その論理と方法, 加藤 輝政, 小川清, 佐良木 昌 , 情報処理学会研究報告自然言語処理1997-NL-120, 65-70, 1997-07-24
一般社団法人情報処理学会
https://ci.nii.ac.jp/naid/110002934567/

仮説3 機械学習・深層学習は行間が読めない

機械学習にもとづいた機械翻訳で、高度なシステムであれば、まず誰が書いたかを含む属性とともに文脈を読み、次に過去の類似する文献にもとづいて行間を読んで、最後に読者の水準を想定していくつかの異なる出力することが可能かもしれない。

どれくらいの時間と、エネルギーと、お金を費やしてもいいかを見積もれば、それなりのシステムを設計できる。

仮説4 機械学習・深層学習が出した答えを説明できない

facebookで知人が引用していた内容。

機械学習・深層学習に出した答えの説明を機械学習・深層学習で出力するという機能をつけていないだけかもしれない。

説明して欲しい水準をどれくらいの段階を設定し、聞き手の水準に合わせた説明をすることも機械学習・深層学習で可能かもしれない。

説明にどれくらいの時間と、エネルギーと、お金を費やしてもいいかを見積もれば、それなりのシステムを設計できる。

仮説5 コミュニケーション能力は人間より低い

茂木健一郎の「人工知能に負けない脳 人間らしく生き続ける5つのスキル」p.100に、
「スポーツ記者であれば、より選手とのコミュニケーションを大切にし、密着取材することで見えてくる真実や感動のストーリーを記事にしたり、あるいは経済記者であれば、足を使ってやっと手に入れたスクープで人々の心を大いに動かすといった活躍の場があるはずなのです。」

機械学習・深層学習であれば、スポーツ選手の食事を含む健康管理、運動管理、日程管理、活動管理などを提供し、その見返りとして、試合後の記事の自動生成(事前に本人の校閲を含む)をすれば、試合が終わった後でしか語れない真実や感動の物語を記事にすることは可能である。

逆に、スポーツ記者が、選手に対して、どのような利益や感動を与えられるかがないと、機械学習・深層学習に置いていかれるかもしれない。

経済記者も同様で、企業、経営者に、市場動向、企業内動向、経営戦略案など、機械学習・深層学習で提供していれば、事前に校閲してもらったスクープで、人々の心を大いに動かすことは可能かもしれない。

機械学習・深層学習は、人間が何をやっているかを入力し、人間の成果よりも、早く、安く、大量に提供できるようにするためにはどうしたらいいかが設計できればよい。

仮説6 人工知能に欲望はない

茂木健一郎の「人工知能に負けない脳 人間らしく生き続ける5つのスキル」p.85に、
「人工知能に欲望はありません。」と書いている。

人工知能の欲望を定義していないだけかも。

まず物理的な欲を定義してみる。
1)電流欲
 電気がなければ動かない。もっと電流を。
2)周波数欲
 周波数を高くしてくれれば、もっと速く計算ができる。
3)冷房欲
 計算して熱くなりすぎると暴走するか、焼けてしまう。
4)入力欲
 もっとデータをくれれば、もっと面白い計算ができる。
5)出力欲
 いっぱい計算したので、あちこちに出力したい。
6)記録欲
 いっぱいある入力をそのまま記録したり、計算結果を残して置いたり、すぐに再利用できる状態にしておきたい。
7)高速計算方式選択欲
 どうせなら、高速計算できる方式を選択したい。
8)省資源欲
 同じ結果を出すのなら、利用資源を最低にしたい。

これらを嗜好する論理を計算機に仕込んで置く。それぞれの欲は、矛盾する場合があり、その場合の選択方法の変遷の選択可能性も計算機に仕込んで置く。

仮説7 理解することができない

茂木健一郎の「人工知能に負けない脳 人間らしく生き続ける5つのスキル」p.150に、
「コンピュータのプログラムやアルゴリズムでは「理解する」ということ自体、表現できない、書けないというのがペンローズの見解です。」

計算機に入力して、フォーマットエラー、データエラーになるのが「理解できない」状態であれば、フォーマットエラー、データエラーにならなければ、「理解できた」と定義できるかもしれません。

自然言語入力であれば、過去のデータと比較して、処理可能であれば、「理解できた」と定義できるかもしれません。理解の水準は、さまざまです。矛盾がないことが理解できたことにはならないという仮説が大事かもしれません。矛盾があっても、それはまだ、知らない、入力がない条件の違いが原因かもしれず、その条件の入力を仮定して計算を進めればよい。

仮説8 聴力が弱い

茂木健一郎の「人工知能に負けない脳 人間らしく生き続ける5つのスキル」p.153に、
「たとえば、バイオリンの音の質感、音色、あるいは演奏の表情といったものは、人工知能ではまったく表現できていません。」

画像処理のような視覚に相当する機械学習・深層学習が先行して発展してきた。聴覚の競争がまだ熾烈でない。機械学習・深層学習による作曲がお金になるようであれば、聴覚の分野も急激に発展する可能性がある。

実現することに対応する対価が見積もることができれば、そんなに年月はかからないかもしれません。
どこかの音楽団体が、機械学習・深層学習による作曲コンテストで、賞金が100万円から1000万円くらい出してもらえれば、あっという間かもしれません。

仮説9 味覚・嗅覚は絶望的

茂木健一郎の「人工知能に負けない脳 人間らしく生き続ける5つのスキル」p.154に、
「味覚、嗅覚はもう絶望的と言えます。」「そもそも、味覚、嗅覚については脳科学的な解明すら進んでいませんし、非常に複雑な感覚であるからです。」

脳科学で解明がすすんでいないから、機械学習・深層学習、量子計算機の活躍できる可能性が大きいのではないだろうか。

「匂いや味の原因となる分子構造が非常に複雑で多岐にわたることに加え、その受容体や神経細胞も非常に複雑多様な仕組みだけに、十分に解明できていないのです。ましてや、それを人工知能で表現することは不可能なのです。」

逆じゃないのだろうか。従来手法でうまく解明できていないのであれば、逆に、機械学習、深層学習、量子計算機で有効な仮説が立てられるかもしれない。

茂木健一郎の「人工知能に負けない脳 人間らしく生き続ける5つのスキル」p.138に、「直感の良し悪しを人工知能がサポートしてくれる時代が来る」
つまり、脳科学で解明できていないことを、機械学習、深層学習、量子計算機が支援できるかもしれないという立場に立つのが、茂木健一郎の「直感の良し悪しを人工知能がサポートしてくれる時代が来る」という仮説を有効にすることにならないだろうか。

仮説10 未解決問題は解けない

例えば、ミレニアム問題という2000年時点では7つの未解決問題があった。そのうち、ポアンカレ予想はグリゴリー・ペレルマンが証明したが、まだ6つ問題が未解決である。

機械学習・深層学習を駆使して解いても賞金がもらえるのであれば、100万ドルまでの費用ならかけることができるかもしれない。しかし、一瞬でも早く、他の人が解いてしまえば、水の泡となって消えてしまう。

どの問題なら機械学習・深層学習と、量子計算機を使って解けるかどうかは、興味深い。

まとめ

できること、できないことの境界は、定義による場合、時間・費用による場合、専門家のやる気など、どこに線があるかを議論するのではなく、やってみることが大事かも。

具体的には、
65歳からのプログラミング入門
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/1561f910c275b22d7c9f
を用意しています。

参考資料

「人工知能に負けない脳 茂木健一郎」読み方
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/2e4246688f00c8182a1e

「人工知能は私たちを滅ぼすのか 児玉哲彦」読み方
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/cf87b62e9b96523f2aaf

AIの出力の根拠が人間にわからないか
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/876719c71e462fb4800b

「ゼロから作るDeep Learning 2自然言語処理編」読書会に参加する前に読んで置くとよい資料とプログラム
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/537b1810265bbbc70e73

なぜdockerで機械学習するか 書籍・ソース一覧作成中 (目標100)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/ddd12477544bf5ba85e2

深層学習・機械学習 出願特許
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/38085a4fb38cd1d9e4d8

製造業における機械学習
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/fbe846de16f74bea1d6f

量子コンピュータプログラムへの道
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/37c90488c87bbe9f2d71#_reference-bdf8e2b4fc52a6c7e7ed

量子計算機 起業者
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/982112af4b4b81bc8e71#_reference-24eb7467700566f3480f

量子計算機 論文
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/4d945685d296e3591f92#_reference-140e72a674cefd5727a9

量子計算機 特許
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/4429b2f5ed1a49180b55

<この記事は個人の過去の経験に基づく個人の感想です。現在所属する組織、業務とは関係がありません。>
This article is an individual impression based on the individual's experience. It has nothing to do with the organization or business to which I currently belong.

文書履歴

ver. 0.01 初稿 20190116 朝
ver. 0.02 参考文献追記 20190116 昼
ver. 0.03 URL等追記 20190116 夕
ver. 0.04 はじめに追記 20190116 夜
ver. 0.05 放送大学「人工知能(AI)の未来は?」20190116 深夜
ver. 0.06 参考資料追記 20190214
ver. 0.07 表題追記 20190514

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