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コンサルタントと(して)うまく付き合う方法(案)

Last updated at Posted at 2022-01-09

コンサルタント(相談者:consultant)とうまく付き合う方法の一つ、二つ、三つを記録します。

自分が、コンサルタントとして、お客様とうまく付き合う方法の一つ、二つ、三つでもあるかもしれません。

コンサルタント側の立場と、コンサルタントを雇うお客様の立場の、両方の経験を記録させてください。

目次

1 コンサル分類
1.1 経営(financial) コンサルタント
1.2 管理(management)コンサルタント
1.3 技術(technology)コンサルタント
1.4 商売方法、広告・宣伝
2 コンサルとうまく付き合う方法(案)
2.1 前提条件、制約条件
2.2 2.2 白紙の状態で話を始める。
2.3 吊るし上げる
2.4 一人作業・少数議論
まとめに代えて
参考資料
文書履歴

1.コンサル分類

ここでは、いくつかのコンサルタントを分類します。

1.1 経営(financial) コンサルタント

経営者の相談に乗る人です。
経営者は敵が多く孤独で、悩みも沢山あります。
経営者の話を聞く人を経営コンサルタントと言います。

占い師であることがあるかもしれません。

私が外に仕事に就いた最初が公認会計士事務所。
公認会計士の監査業務に、採用半年で従事。

初めて訪問したお客様の事務所で、どんと積まれた帳簿を前に、
計算が合わないので確かめてと出されました。

陽には知らなかった、お土産。
早い話が、作り込まれた誤りを、
公認会計士が見抜くことができるかどうかの試験。
実際には、採用半年の新人が立ち向かう。

無事、誤りは見つけられたが、
公認会計士の先生から、「原因を説明せよ」と、
お客様の社長さんの前で、原因を説明させられた。

公認会計士の先生は、「それだけではなく、こういう可能性もあるだろう」と言われ、「はい」と答えて仕事は完了した。

お客様のお土産はお返しし、公認会計士の先生の理由説明の面子はたもたれた。

簿記1級を受けようとしたら、先輩から生意気だと言われ、
公認会計士の監査を半年で授時するのも生意気だと言われた。
事務所にうんざりとして、入所9ヶ月で辞めた。

すごく難しい試験を受けて公認会計士になっても、
こんな仕事しかないのかと嫌になったのかもしれない。

転職して10年後、友人が弁護士試験に受かった。
弁護士事務所以外で仕事をしながら合格したのは偉い。

友人が弁護士として転職して半年くらいたって、たまたま電車で一緒になった。
会社顧問のたいへんな仕事ばかりだとこぼしていた。
顔色は悪く、活力はなく、せっかく難しい試験を受けて弁護士になっても、
こんな仕事しかないのかという雰囲気が覆っていた。

だからというわけではない、経営コンサルだって、
いいお客様がいなければ、嫌な思いばかりするのだろう。

経営コンサルとしての仕事を選ばなくて良かったと思った。
経営コンサルやるくらいなら、経営者になった方がずっといいだろうに。

改善(improvement)コンサルタント

改善コンサルは経営コンサルでないと意味がないかも。
経営・管理などの改善に焦点をあてたコンサルタントと、技術経営の戦略に焦点をあてたコンサルタントなどの方がいるかもしれません。経営、管理に焦点があたっていないと、改悪に導かないという保証はありません。

管理系、改善系の国際規格のエディタをいくつかさせていただきました。
国内だけでなく、海外のお客様からお呼びがかかることがありました。

プロセスは未定義と定義するのがよい。仮説(67)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/0f3a1174f81935bb6d85

1.2 管理(management)コンサルタント

組織または事業の運営に関する相談者です。経営コンサルとの違いは、組織全体か、組織の一部だけかで、ここでは分類しています。

品質管理に関するお仕事はいろいろさせていただきました。
管理は、人の管理と金の管理と仕事の管理ができれば、いいかなって思います。

人の管理が苦手なので、あまりたくさん仕事はしていません。
ごめんなさい。

1.3 技術(technology)コンサルタント

技術的に困難がある問題を、なんらかの方法で解決にたどり着くのに相談にのる。特許を持っていたり、論文を出していたり、規格を作成していたり、固有の技術があることによる、技術社会における物々交換できる種を持っている人の場合がある。

情報工学の技術士補の時に、情報工学の技術士の方に弟子入りしています。
電気・電子の技術士補になった時に、電気・電子の技術士の方に弟子入りしています。こちらは、まだ技術士試験を受けていません。ごめんなさい。

特許関係の相談事項は多くありました。
特許検索で本を出していることと、
英日特許翻訳ソフトの基礎の共同研究に参加していたことと、
知人で何人も弁理士になっていることが関係あるかもしれません。

実際には、解決方法として、特許申請するために必要な、対象業務の原理についての勉強会の講師という、人材育成のお仕事として受注させていただきました。

他の案件も、多くは、相談料よりも、相談の結果として第一歩を踏み出す、人材育成のお仕事の受注ばかりかもしれません。

1.4 商売方法、広告・宣伝

どんな現象も、立ち上がり時には逆向きに進むことがあるかもしれない。

あるいは、行き過ぎることもあるかもしれない。

それらの自然現象を、コンサルタントのせいにするのはちょっと違うかもしれない。

役にたつコンサルタントは、事前に、最初の逆向き、途中の行き過ぎについて、事前にお客様に説明しているかもしれない。

2.コンサルとうまく付き合う方法(案)

2.1 前提条件、制約条件

ここでのコンサルタント側の見解は、自分および自分の師匠を含み、
自分および自分の師匠の流派とは違うコンサルタントは含まないかもしれません。

コンサルタントといっても、経営コンサルタントのように、数字ですぐに採否を決められるようなコンサルタントもあれば、技術コンサルタントのように10年後にしか成果がでず、10年に1回ぐらいしか呼ばれないような仕事の仕方もあります。

自分および自分の師匠の流派は、お客様第一で、一度呼ばれたら、次に呼ばれるのは10年後くらいだろうという想定のもと、一回でできるかぎり解決してしまおうという仕事の仕方です。

ある塊の仕事を、1年間に平たく伸ばして、年収を確保しようという営業的な配慮はここではしていません。

お客様の方で、あいつが食っていけなくなって、10年後にまた頼む時に頼めないと困ると思い、仕事を横流ししてくださるようなお客様を想定しています。

そんなお客いるのかとおっしゃるかもしれません。
たしかに、10年に1社くらいかもしれません。

その会社または営業の方が、丁寧に対応してくださって、仕事が途切れることはありません。食っていけるかどうかは別として。

2.2 白紙の状態で話を始める。

お客様

コンサルタントを呼んだら、資料を用意してもらわず、
ホワイトボードに、顧客側からあげた課題について、
技術的関係、自分の関わり、解決方法の案など、
なんでも自由に話をしてもらう。

コンサル側

私の指導をしてくださったコンサルは、
お客様の前に立ったら、何もなくても、
なんでも答えなきゃ駄目だと教わりました。

お客様が、本当に困っていることは、お客様の仕事場の中でしか話ができず、
文書化もできない機密事項のことがあり、何を言われても解決の緒(いとぐち)
を掴むようにしろと教わりました。

自分の経験では、問題の半分くらいは、組織内に解決方法を考えている方がおみえでした。たまたま最近採用されたばかりだとか、年齢が若いからとか、他の分野かだ移動してきたばかりで言い出せないということがあります。

いかに、言い出せないことを、言いだしてもらうかに半分時間を費やしてもかまわないというのが経験則です。

最終的な解決策をお持ちでない場合も、本当に困っていることの前提条件、制約条件などを、ぽそっと話してくださることもあります。
その条件を知らずに、解決案など作っても、なんの役にもたたないような大事な条件。それは、事前に文書にすることなどできないし、顧客との機密契約で社外に出すことができないことがあります。

傾聴力という言葉はあまり好きではありません。
相手が、自分のことを信頼してくださらないと、本当の原因だと思われていることについて、口を塞がれたままになってしまうことがありました。

2.3 吊るし上げる

お客様

一番最初にコンサルの合宿側教育で指導を受けた時に、
ことごとくコンサルの言うことに対して反論し、
いっしょにいた同僚からは、吊るし上げじゃないのと心配されたことがあります。

コンサルの方が提案したり、演習したりしようとした内容が、
現場の制約条件、前提条件と合わずに、ありえない条件での解決策など作っても、無駄だと感じたからです。

吊るし上げれあbあげるほど、コンサルの方は、過去の経験談についてお話いただけました。その条件であればこういう対策を取ったことがあるという、必ずしもお勧めではないが、回避策としては仕方がないような経験談をお聞きできました。

海外からおみえになったコンサルの方も同様で、
お客様の制約条件に合わないことを一切拒否すると、
本当に役に立ちそうな事例をこそっと教えてくれたりしました。

コンサルを吊るし上げると、経営者に文句を言うコンサルがいるかもしれません。もし、経営者があなたではなく、コンサルの言うなりだったら、その会社を辞める良い機会かもしれません。

吊るし上げる役ありは、ベテランではなく新人の方がいいというのが経験則です。何かあても、実情を知らないから言ったのだろうとコンサルに謝る道も用意しておいて。新人にはよくやったと褒めて。

コンサル側

コンサルは、お客様と守秘義務契約を結んでおり、過去の経験でも話せないことは山のようにあります。

同じ業界で、三社で共通にあったようなことは、汎用化して、教材として提示したりします。一社でしか経験のないことは、教材などにはかけません。

ですから、お客様から吊るし上げてもらえれば、もらえるほど、本当の解決策に近い議論が可能になることがあります。

もし、私がコンサルに行ったら、時間の半分をかけて吊るし上げていただいても結構です。

決して機密は話しません。たいてい、コンサルに入る前に、Web上の公開情報だけで判定できる改善策などは、事前に公開しておいたり、お客様と共同で学会発表するようにしていて、自分から機密を話さなくても、解決策に至る方法は用意するようにしています。

2.4 一人作業・少数議論

お客様

お客様内部で、情報が円滑に行き渡っていないことがあります。
課題に対して、個々人で作業をしてもらい、考えを書き出し、
三人でそれぞれの課題を議論してもらい、三人の考えを構造的に整理してもらう。

数が三で割れない場合には、コンサルにも具体的にはいってもらったり、
窓口担当が少人数議論から外れて、コンサルの人と打ち合わせをするのも手です。

四人以上の議論は、無駄時間が増えるというのが経験則です。

コンサル側

お客様内部の議論をお聞きしていると、その組織の普段のあり方の課題が見えてくることがあります。

部署が同じだと意思疎通できるが、隣の部署とは意思疎通ができないことがあります。

逆に、どの部署の人も同じような発言しかしない組織も、何か課題を発見することがあります。

個人の意見と、少数の班の意見と、全体の意見とを組み合わせて、
部分最適と全体最適を対立っせるのではなく、構造的に組み立てていくのを、
お客様と一緒に実現するのも一つの手かもしれません。

まとめに代えて

優秀なコンサルほど、たくさんの経験があっても、
自分の話を先にするのではなく、お客様の実情を知ろうとします。

あらかじめ用意した筋書きに沿ってすすめようとするのを、落水模型(water fall model)と言いいます。

お客様が、コンサルを信用して、実情をお話くださったことに応じて、機敏(agile)に対応することが大切だと教わりました。

参考資料

清水 吉男「"硬派"のホームページ」のおすすめ記事12選
https://qiita.com/kazuo_reve/items/bce7522fa2cca0995b85

自己参考資料

成功体験は語っても、成功体験に頼らないために。清水吉男・田中伸明・柏原一雄・佐々木眞一。仮説(153)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/d32adfaf7b2568bfd9d2

最後の新人を褒める話は、佐々木眞一の成功体験に近い。コンサルの話ではないが。

トヨタの自工程完結 佐々木 眞一
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/dd2de8bd9d884c16911d

Wikipediaに書く文章で気をつけていること。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/25e78e48e406f803bb55

先日、王貞治がすごいことをテレビで語っていた人がいた。
「自分の場合は」と断ってから体験談を語るそうだ。
自分の経験を相手に押し付けない。
時間と空間が異なれば、前提条件、制約条件が異なるはずだから、自分の成功経験が必ずしも相手に役立つとは限らないからだ。
清水吉男 から学んだ最大のこと。
Wikipediaに書く文章でも、前提条件、制約条件の違いを意識して、
自分の成功経験をそこに書いても、誰も喜ばないかもしれないという
意識があるかどうかが大事だろう。事例として書く分にはよいが、。
その際は、どういう事例かの前提条件、制約条件が分かる事項、参考文献をかいてあるとよい。

プログラマが苦手な「人との口頭のやりとり」面談技術(interview technique)7つの要点。仮説(48)転職(9)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f322df6978853c708c99

人格改造 あいうえお。仮説(185)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/bfae8b4a486ee5fd72de

作業診断(process assessment)を成功させる5つの鍵。失敗する5つの罠 。仮説(50)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/bcdc60db20e8d7081fab

学歴:学校入学歴・卒業歴でなくて、何を学んだかの歴史
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/5c1005716b71b11b85a4

「知っている」ことと「実現する」こと
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/fc65bb332561add5b249

転職:会社を辞めて違う会社に入ることだけじゃなくて
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f0f72d5bb31df710f0d0

「配電盤の電源を切る」
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/5fee2f3a4fb3cede675c

盾と矛。セキュリティの矛盾
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/8fcdb1b58470a82de170

文書履歴

ver. 0.01 初稿 20220109
ver. 0.02 参考文献(トヨタの自工程完結 佐々木 眞一、成功体験は語っても、成功体験に頼らないために。清水吉男)追記 20220110 朝
ver. 0.03 前提条件、制約条件追記 20220111 夕
ver. 0.04 はじめに追記 20220111 夜
ver. 0.05 公認会計士事務所勤務追記 20220113
ver. 0.06 文章加筆、URL追加 20220115
ver. 0.07 清水 吉男「"硬派"のホームページ」のおすすめ記事12選 URL追記 20220212
ver. 0.08 表記補正 20220305 夕
ver. 0.09 目次、順番入れ替え 20220305 夜
ver. 0.10 ありがとう追記 20230413

最後までおよみいただきありがとうございました。

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