仮説・検証(48)プログラマが苦手な「人との口頭のやりとり」面談技術(interview technique)7つの要点


背景

プログラマが、顧客、仲間、発注先の人と打ち合わせなどで、人と面談することがある。

採用の面接官になることもあれば、顧客への御用聞きに伺うこともあるかもしれない。

顧客、発注先との面談では、時間を切ることが大事。

公式の面談と、非公式の面談との組み合わせが必要になるかも。

ここでは、まず、公式の面談に絞ります。

面談が終わった後、思いも寄らない、声をかけてもらうことがあります。御用聞きはそのためのものと言ってもいいかもしれません。面談後の非公式の時間に最大の成果があることも。

苦手な口頭のやりとりは、仕事と割り切って、1週間に1時間くらいは時間を割くのもいいかもしれません。

毎朝、会合を開くのは辞めて欲しいと思うのは、私だけ?

最悪なのは、会合を開いて、人の時間を使っておいて、何の役にたつ助言、情報、手助け、道具の手配などをしない管理者がいる場合。

ここでは、他人が主導する無駄な時間のことではなく、自分が主導する場合に有効な時間の使い方の参考になることを整理したい。


要点1 相手の興味のあることに半分時間を使おう(Use half the time for your partner's interest)

面談を、両者が ウィンウィンで終わるには、相手の興味のあることに、まず半分時間を使いましょう。

聞いている間に、自分が相手に何か役立つことがないかどうかを考えながら。

相手に時間の半分をあげて、相手に何が自分が役立つかがかんがえられないなら、話しかけない。失礼極まりない。


事例1

ある年齢層の異性の話を聞いていると、参考になることがたくさん出てきます。本人は、虚実取り混ぜて、話をしたいことを、楽しく話しをしているだけなのに。こちらが知りたいことを、かすめた話題が出てきます。そこですかさず、「え?XXのこと?」って合いの手を入れる。


面談2 相手が困っていることの解決を優先しよう(Let's give priority to the solution of what the other person is in trouble)

話の中で、相手が困っていることがあったら、その解決に何が手伝えるか話をしよう。

そこで、自分のできることを相手に伝えることができ、信頼関係が生まれるかもしれない。


事例2

ちょけねこ 誕生日の贈り物開発秘話

NSCPICEという行事の意見交換会のこと。

Line Stampを作ったという話しを聞きつけ、あまり知られてないとの話し。じゃ、宣伝用の材料を作ろうというのが発端。

人に贈り物をするのが好きという話から、筋書きの素案を作る。すべてのStampを並べて、粗筋を描き、そこから著者の好みをすべて入れるように変更。ことばづかいも。

ちょけねこ たんじょうびのおくりもの 

https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/fc9675686c229f7a155e


要点3 相手の使っている言葉と、自分の言葉の違いを記録しよう(record different wording between one and you.)

地域、時代によって、一つの言葉が、違う意味で使うことがあります。立場が違えば、同じ言葉でも違う意味がある。意味の違いがわからなくても、経験の違いを記録すると助けになるかも。

pythonプログラマは、Pythonの一部に機械学習がある。

機械学習エンジニアは、機械学習の一部でPythonを使っている。

立場がちがえば、上位概念と下位概念の関係が逆転する。

上位語、下位語の関係を示す類語辞書(thesaurus)を書きながら聞くとよいかも。


事例3

同音異義語、地域によるイントネーションの違いで、思わぬ聞き違いに至ります。ときどき、言い換えて、「**のこと?」っていう相槌が役立つ。「へえ、そう」とか「ふーん」というような同意だけでなく。


要点4 相手と自分の経験の違いを記録しよう(record different experience between one and you.)

3歳児でも、すでに他人と自分とでは違う経験をしています。

相手が自分と違う経験をしていることを尊重すれば、自分が知らないことをたくさん教えてもらえます。

丁寧に、相手の経験を聞いてみましょう。


事例4

CMMのTrainerの息子さんに絵本を英語で読んでいた時に、固有名詞や日常用語で知らないことばの発音や意味をきいていたら、息子さんが数学が好きになったと言われました。きっと、英語でうまく表現できるのは、数学かプログラミング言語だけだからかも。

なん年後かに息子さんにあった時には、Javaの囲碁のプログラムを紹介しました。


要点5 道具の話をしよう(talk about tools)

プログラマの道具はプログラムでできているものが半分以上(金額的に)です。

道具を磨く話を、最後の5分でもいいから入れましょう。

実は、便利な道具がなにか、今使っている道具の便利な使い方がどうかなど、道具がうまく使えるようになれば、一気に解決することがしばしばあります。


事例5

「「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意」

https://www.amazon.co.jp/dp/4774132497

を書かれた清水吉男さんの面談の極意。

相手の話を聞くだけでなく、自分の場合はこうだという話をされる。そして、自分と違う立場の人の意見も否定しない。

私は、「VZエディタがアセンブラのソースだけだったので、ソースが設計書でソースに必要なことはすべて書いてあり、ソースを見てしてしかプログラムは書かない。ソースが設計書だ」という話を差し上げたことがあります。

清水吉男さんは、自分の場合はこうだという条件の違いをお話になるだけでした。


要点6 相手の気持ちを理解しようとする(understand another view)

相手は、「無秩序にいろいろな話をする」と思うのは大間違い。

自分が相手の気持ちになっていないだけだということに気付こう。

大事なのは、相手が見えているものと、自分が見えているものが違うということを知ること。相手が何がみえているかを丹念にききとろう。


要点7 見た目、仕草、視線、声、など物理的姿勢より、熱意、真剣さ、体系的な受け答えなど精神的な姿勢(cherish a mental attitude such as enthusiasm, seriousness, systematic response,

Rather than physical attitudes such as appearance, gesture, gaze, voice, etc.. )

物理的なことより、精神的なことをまず完成を目指す。

その際に、その場の最低限の制約は何かを明らかにすれば良い。

派手なスーツや、ネクタイをしていくことによって、相手に普段と違うことを答えてもらうのも技法の一つ。

ただ、面談技法より、仕事の中身に注力しよう。

面談、インタビューのKnow How本には、見た目、仕草、視線、声が大事という記述をしばしば見受けます。

仕事で約束してインタビューするときとは、街灯で、見も知らない人に聞く時ではかなりちがいます。

街灯インタビューでは、見た目は大事です。若ければ、それなりに何か作りたいものがあるのだろうと推測が可能です。一定年齢以上の人が、街灯インタビューをしていて、放送局の腕章をしていなければ、怪しみます。

自分が街灯インタビューをするときにも、AHC(Axxxxxxx highscool Housou Club)の腕章してました。


参考文献(reference)

NHKアナウンス読本, NHK, 1970

https://www.amazon.co.jp/dp/B000J9C2IU


蛇足(Extra story)

16歳から18歳まで、テレコ(the tape recorder made by Sony)を持って、毎日、駅頭でインタビューをしていました。

主に千葉、東京、神奈川、愛知で。

10人に一人は、自分が欲しい話をしてくれるのが経験則です。

場合によっては15人くらい、話を断られたり、して欲しい話題にたどり着かないことがあります。

話を断る人には、時間がないからという場合もあるでしょう。

逆に、電車の時間に余裕のある人は、暇つぶしに話をしてくれます。

公園ではあまりインタビューしたことがありませんでした。公園には時間のある人がいっぱいいたかもしれないのに。理由は一つ、駅前の方が、いろんな立場の人が行き交うから。


訓練方法(training method)

「趣味がない」「書類がない」

など、「**がない」という返事に対して、言い換えて、相手が「**」と言っているもので、本当に必要なのは「**」だと気がついてもらうような言い換えをする。


「趣味がない」no hobby

と言われたら、

「休みの日にはどこへ行く」

「夜寝る前に何を(本、インタネット、テレビなど)見る」

「朝起きたら何を考える」

「朝、何を食べた?」

「家で一番高価なものは」

「学校で一番好きだった教科(クラブ)は?」

などなど。仕事が趣味だという結論はできるだけ避ける。


「設計書がない」No design document

といわれたら、

「ソースコードが設計書じゃないの?」

「出荷するまでに図は書いた?」

「打ち合わせの記録は?」

「新人教育の教材は?」

「納品物じゃないものはどこにある?」

「マニュアルは?」

「ヘルプ画面は?」

「出荷前にコメントを削除する?」

「試験プログラムは?」

「作業ログは?」

「日報(週報)は?」

そこに設計があり、設計を書いたものが設計書。


追伸(post script)

インタビューの題材として、動画の「ミスマープル」がよい。本来の話題と関係のなさそうな話をしているが、実は相似な構造の話をしている。相手の話のなかに、自分の課題と同じ構造がないかを探せば良い。同じアガサクリスティもので

「名探偵ポワロ 第65話(放送の媒体によっては第62話との記載もある)複数の時計」を見るとよいかもしれない。

ポアロの質問と警察の質問を比較して、自分がどちらに近いかで、役に立つ仕事をしているか、間違った方向へ誘導しているかがわかるかも。

視聴者の感想としては、

「一生懸命何かを伝えようとする人の言葉を後回しにするからこれだよ!」

https://twitter.com/tonka_chi/status/180949194725535745


文書履歴(document history)

ver. 0.10 初稿 20180731 午前

ver. 0.11 training, 英語の見出し追記、順番の並べ替え、変更前は下記 20180731 午後

最初はみだしは次の順番でした。思いつくまま、気がつくまま書き下しています。

要点1 相手の気持ちを理解しようとする

要点2 相手と自分の経験の違いを記録しよう

要点3 相手の使っている言葉と、自分の言葉の違いを記録しよう

要点4 相手の興味のあることに半分時間を使おう

面談5 相手が困っていることの解決を優先しよう

要点6 見た目、仕草、視線、声、など物理的姿勢より、熱意、真剣さ、体系的な受け答えなど精神的な姿勢

要点7 道具の話をしよう

面談をはじめてする人だったら、この順番で気をつけるといいかもというのが、現在の本文です。

ver. 0.12 見た目について追記。 20180803

ver. 0.13 追伸で名探偵ポアロ追記 第65話 複数の時計 20180806

ver. 0.14 最初の項目を「背景」という題にして内容を追記 20180814

ver. 0.15 類語辞書等追記 20180815

ver. 0.16 順番変更 423 -> 234 困っていることの解決を2番に 20190310

ver. 0.17 はてな 追記 20190429

ver. 0.18 英語、表記修正 20190506 午前

ver. 0.19 ミスマープル追記 20190506 午後

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