information　情報
と
knowledge　知識
の違いを質問された。

案１　InformationとKnowledgeに共通部分がな

図１　InformationとKnowledgeに共通部分がないという認識

知識は情報から作ることができるかもしれない。
知識は情報になるかもしれない。

情報 -> 知識 -> 情報

知識である情報があるか、情報である知識があれば、案１は成り立たない。

案２　Informationの部分集合がknowledge

Information Technologyの仕事をしていれば、

Informationの部分集合がknowledgeだと思うような気がする。

図２　Informationの部分集合がKnowledgeいう認識

情報でない知識があれば、案２は成り立たない。
案２が成り立たないことを示そうと、情報でない知識を示そうとすると、それは情報になり、情報でない知識があることを示せないかもしれない。

案３　InformationとKnowledgeは同じ集合

機械学習やビッグデータの世の中では、すべてのInformationをKnowledgeとして処理できなければInformation Technologyと呼べないかもしれない。
深層学習、量子計算機でIoTがあたりまえになればなおのこと、InformationをKnowledgeとして扱えないようならIT産業にいない方がいいという暴論をなげかける人もいるようだ。

図３　InformationとKnowledgeは同じ集合の別名という認識

原則　InformationとKnowledgeの集合

集合としては、下記の図のように、ありとあらゆる場合を想定するのを基本で考えると良い。

図４　InformationとKnowledgeのありとあらゆる場合を含む集合記述

情報と知識を別の集合の図は、共通部分が空集合の場合（図１）
知識が情報の部分集合である図は、知識のうち情報でない部分が空集合の場合。（図２）
知識と情報が同一である図は、知識のうち情報でない部分が空集合で、かつ情報のうち知識でない部分が空集合である場合。（図３）

全ての場合を考えることができる。

情報、知識をどう定義しようとしても、知識が情報の表現を取ることはできないという定義が有効になる場合はありえないかもしれない。その場合には、図１の状態は想定する必要がないかもしれない。

すべての知識が情報であると定義すれば、知識は情報の部分集合である。ありとあらゆる知識の入力、出力、内部状態はすべて情報として記述できると考えることができる。

考察

機械学習・深層学習に利用できるものを知識と定義すれば、すべての情報が機械学習・深層学習に利用できるかもしれない。この場合は、情報＝知識と認識できるかもしれない。

情報に、その情報が真かどうかとか、誰の所有かとか、いつ取得したかとか、どこで取得したかとか、何かを加えると知識であると仮定すると、知識は情報の部分集合になる。しかし、深層学習ではこれらの付加情報なしに、情報そのものが持っている属性（ファイル作成年月日。同一のファイル内に存在しているかどうか。文字列の中の距離）などから評価関数を自動生成して学習で用いることができるかもしれない。

ここを一時的な機能の状態で固定的に定義するのはITとして適切でないかもしれない。定常開放系としては、入力に制約をつけずに処理できることが大切かもしれない。