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ソフトウェア関連文書の品質改善 小川清, 斉藤直希 名古屋市工業研究所

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ソフトウェア関連文書の品質改善 小川清,斉藤直希 名古屋市工業研究所
情報処理学会 August 13, 2012
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/231120/cb6c99ce8755ce9a1984a77c5cb1c3b2?frame_id=576083
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/download/231120/cb6c99ce8755ce9a1984a77c5cb1c3b2/40446?col_no=2&frame_id=576083

Abstract

ソフトウェアと文書の作成,編集および教育の取組みの経 験を基に,ソフトウェア関連文書の品質改善を検討する。 ソフトウェア関連文書の品質改善を行うにあたって,ソフ トウェアの品質特性の枠組みに文書の特性を当て嵌めた。 事例でソフトウェア品質副特性で分類し,改善の方向を 考える。

1 はじめに

ソフトウェア関連文書は,ソフトウェアを含むシステム の制約,設計,仕様,利用,保守,廃棄に関わる文書と する。システムをハードウェア,ソフトウェアに分類する と,文書はソフトウェアに分類できる。ハードウェア,ソ フトウェア,サービスという3分類にすると,文書はソフ トウェアとサービスに分類するものとがある。例えば,シ ステム設計書はソフトウェアに分類できる。利用者手引 きはサービスに分類できる。
本研究では,ソフトウェア関連文書をソフトウェアの 品質指標にもとづいて分類することを検討する。検討対象 は電子化する文書のみとする。手書き資料も,スキャナ, 写真などで電子化して管理することを前提とする。第二 章で先行研究を確認し,第三章でソフトウェア品質体系 との関係を示し,第四章で事例を検討する。最後にまとめ と今後の課題を記す。

2 先行研究

2.1 日本語情報処理

日本語文書を電子的に作成するには,日本語入力方式をは じめとする日本語情報処理[1]技術が課題であった。1990 年代に,電総研(現在の産総研)の多言語処理[2],NTT の日本語分析[3],文字鏡研究会における漢字の同定[4] など急速に体系的になった。正確性な文書を作成するた めの道具立てが揃って来ている。

2.1.1 機械翻訳

佐良木氏の提案による英日機械翻訳ソフトウェア[5]では, 複文の処理で意味を保存する方式を提案している。[6][7]
日本語処理の課題には,日本語が膠着語であるため,単 語の分解が一意にできるとは限らないことがある。その ため,英語から日本語への変換は簡単であるが,日本語か ら英語への変換が難しい。機械翻訳では,日英翻訳をする と,英日翻訳をして,再現率を見て評価することがある。

2.2 ソフトウェア品質

ソフトウェア品質は,ISO/IEC 9126[8]での定義に基づき, ISO/IEC 25000[9]シリーズで体系化している。具体的に は,ソフトウェア品質評価ガイドブック[10]で詳細の解 説がある。ISO/IEC 9126では,7つの品質特性を定義し, Table1のように副特性を規定している。
Table 1:ソフトウェア品質
特性 副特性
F機能性 F.1合目的性,F.2正確性
F.3相互運用性,F.4セキュリティ
R信頼性 R.1成熟性,R.2障害許容性,R.3回復性
U使用性 U.1理解性,U.2習得性
U.3運用性,U.4魅力性
E効率性 E.1時間効率性,E.2資源効率性
M保守性 M.1解析性,M.2変更性
M.3安定性,M.4試験性
P移植性 P.1環境適応性,P.2設置性
P.3共存性,P.4置換性
Q利用時の品質 Q.1有効性,Q.2生産性
Q.3安全性,Q.4満足性

2.2.1 品質作り込みガイド

品質作り込みガイド[11]は,ソフトウェア品質評価ガイ ドブックで記載している評価をどのように使うかという 視点を提供している。具体的には,品質を輪郭(profile)と いう考え方に基づき複数の指標の集まりとして表現して いる。システムの障害影響評価を行って,システムの目標 を決めて行くという基本的な考え方は,多くのシステム に共通した枠組みとして利用できる。
文書とソフトウェアに関する事項は,「ドキュメントボ リューム」と「ドキュメントバランスメトリクス」として, 文書ごとに定義している。
「ドキュメントボリューム」は,参考値がなく,どの ようなシステムの場合には,全体の記述量がどれくらい がよいかについては言及していない。「ドキュメントバラ ンスメトリクス」では,要求仕様書は,全体の記述量,対 象ユーザとその使い方に関する記述,動作環境に関する 記述量,主な機能に関する記述量,安全に関する記述並び に非機能に関する記述量,システム全体構成に関する記 述量,例外処理に関する記述量の7項目について,それ ぞれ参考値を示している。参考値は,百分率である。例外 処理に関する記述量は,ものによっては全体の半分を超 える場合もあり,具体的に何の例かがわからないと参考に ならないかもしれない。

2.3 あいまいな日本語表現考

「あいまいな日本語」について阿部圭一氏の講演があり, あいまいな日本語表現考[12]という資料をいただいた。 あいまいであることが文書の最大の課題であろうか。
例えば,書籍としての「あいまいな日本の私」[13]と 「美しい日本の私」[14]とを比較する。川端康成によるノー ベル文学賞の答辞が「美しい日本の私」である。大江健三 郎の「あいまいな日本の私」が,「美しい日本の私」に対 する見解の表明である。大江は,美しいという積極的な 表現に対して,曖昧という積極的な表現で何を示したかっ たのであろう。
文書において,「あいまい」なことと,「美しい」ことの のどちらの視点が重要であろうか。
日本の美しさを国際的に紹介することは,日本文学の 国際展開において重要であり,川端も大江もノーベル賞 という十分な成果を上げている。「あいまいな日本の私」 は,社会的,個人的な事情により,必ずしも明快に表現で きない存在としての日本文化を提示しているのではない か。もし,曖昧性が日本の美しさの一要素であるのなら, あいまいであることを放棄することは,美しいことを放 棄する可能性があり,品質を下げる可能性がある。

2.4 正確な文章の書き方

山本和彦氏による「正確な文章の書き方[15]」という提言 は,技術文書の基本的な課題を網羅している。ここでは文 書作成の出発点として利用する。構成は次の通りである。 ()書きは本論文中で用いる略号である。

  1. 伝えたいこと/あふれる思い(内容)
  2. 正確さ/曖昧さの排除(正確)
  3. 豊かさ/軽やかさ(豊富)
  4. バランス感覚/素直さ(均衡)
  5. 内容の構成(構成)
  6. 思いきり/吟味する(吟味)
    正確さ/曖昧さの排除において,「カタカナの乱用は避 け,なるべく適切な日本語で置き換えましょう。」と提唱 している。国立国語研究所における言い換えの提案[16] と同じ文脈であり,プログラマだけでなく利用者にとって 正確な文章は何かに着目している。JISでは,手引き[17] に類似の指摘がある。正確性に続いて,豊かさ/軽やか さ,バランス感覚/素直さを検討しているところが,美し さに繋がるものであると理解できる。内容の構成について は,例えば国際規格の文章の書き方は,ISO/IEC Directives part2[18]にある。JISでは,JIS Z 8301[19]が内容校正を 定義している。

3 品質分類の展開

3.1 品質特性と文書品質

品質特性を文書品質と対応づける。
相互運用性は用語の包含関係の矛盾の有無が大きな要 素となる。障害許容性は文書そのものの障害を考える。運 用性は文書の運用のし易さを定義する。試験性は試験記 述の書き易さで定義する。互換性は異なる言語間(日本語 と英語)で考えるとよい。利用時の品質は,サービスに分 類する。例えば,正確な文書の書き方の6項目は,次のよ うなソフトウェア品質副特性との関係を考える。
Table 2:文書品質とソフトウェア品質副特性
文書品質 副特性
内容 F.1合目的性
正確 F.2正確性
豊富 U.4魅力性
均衡 U.1理解性
構成 M.1解析性
吟味 U.2習得性

Table2は,「正確な文章の書き方」の各要点は,異なる 副特性と結びついている。また,文書作成上必要な,合目 的性,正確性に留まらず,魅力性,理解性,解析性,習得 性までの幅広い内容を含んでいると考えることができる。 実践的な文書作成の指針として有効であることを想定で きる。
西暦2000年問題[20]のように,桁の制約による処理 の不完全さを経験してもなおかつ二桁処理のままのもの があるなど文書の習慣がプログラムの合目的性と合わな いこともある。

Figure 1:視点

3.2 視点

立場によって意味が異なることと,意味があいまいである ことを混同することがある。一つの言葉は,それぞれの立 場では一つの意味を指していても,立場の違いによって2 つの意味を指すことがある。Figure1で,淡い方を1,濃 い方を3,その中間を2
とする。例えば,図のように,右 から見れば中心がAで3。全体がBで2。左から見れば 中心がBで3。全体がAで1。
右から見ればAが3,Bが2。左から見ればAが1,B が3。右から見れば中心が3で全体が2。左からみえれば 中心が3で全体は1。この事例では,中心が3であること だけが共通している。
このように,AとBとの関係では,左右で部分と全体 の関係が逆転する。
これは,曖昧ではなく,正しいが,立場を消すと誤り になる。立場を消すと矛盾することも,立場を明記すれば 曖昧でもなく正しい。
どちらの立場でも成り立つように構成する表現方法が ある。限定子をつけて表現することによって,別のものと して記述する。
どちらかの立場だけで表現し,後で変換する方法もあ る。どちらかの立場で成り立つ場合には,どちらの立場を 優先するかで2通りの方法がある。
図で示すと簡単なことを,言葉だけで説明するのが難 しい例でもある。
文章においても,発話者の主客の立場によって認識と 表現の関係の検討がある。[21][22][23]
図,論理式を含む論理言語,プログラミング言語で表現 することによって,仕様を明確にするとよいのだろうか。

3.3 用語の木

用語の木[24]は,概念の上下関係を示すものである。
2つの概念だけでも,用語の木を持つことが大事であ ることが分かる。実際のシステム設計では,立場の違いに よって用語を整理することが大切である。
文章を理解する上で,用語の概念の上下関係が逆転す る場合に,一面的な理解では,立場ごとに複数の用語の木 を持つことが重要である。[25]
システム設計では,設計者と利用者ごとに用語の木を 持つ。一つのシステムの中での略号でも,例えばRとい う記号が,RGBにおける赤と,RLにおける右という意味 の2つの意味を持って表現していることがある。
3.4 図示
文書品質では,文字による品質だけでは十分でない。表 のように文字を二次元に配置したものも有効である。図, 写真などの文字ではないものの質をどのように測るかが 重要である。
例えば,Uppaalのように図で入力して状態遷移の整合 性を確認できれば,文字で入力するよりも理解性が高い と想定できる。
Alloy,SPINのように文字で入力しても,図示す部分 があると,入力したものについての理解性が高くなると 想定できる。
このように,文字と図の相互変換性は,ソフトウェア 品質の中では陽に規定していない。
図では,対称性をシステムの状態,設計の複雑さの判 定の鍵として用いることを検討している。[27][28]

4 事例研究

文書の品質を考慮する上で,まず品質副特性を当て嵌め る。品質副特性が同じものを集めることにより,文書の改 善のきっかけ,方向性を分かり易くすることを検討する。
また,視点(立場),用語の木,図示の3つの項目を 考慮して文書改善事例を整理する。

4.1 責任校正

印刷業[29]においては,印刷物の校正に内容が分からな い人も分担することがある。責任校正では,内容的な校正 よりも形式的校正が主となることがある。
責任校正を検討するのは,校正者が印刷側であり,執 筆者ではないという関係にあるためである。ソフトウェア 設計で言えば,設計者ではなく実装者が責任を持つこと に類推できる。
責任校正が成立する背景について考察する。コンピュー タによる原稿作成以前の時代にはいろいろな事象があっ た。例えば凸版(活版)印刷は,活字という一文字ごとに 鉛で作った凸版の「活字」を縦に並べて,縦書きを実現す るものである。活字の一面に,横に溝があるため,活字の 向きを間違えることはあまりない。間違って組み付けた後 は,横は隣りの列の活字が並んでいるので,後からは見つ けにくい。印刷て校正をする段になっても,意味の分かっ ている人は,意味を追いかけるので,文字が横向きになっ ていても気が付かないことがある。
意味が分からない人間による校正は,横向いた文字を 見つけることがある。そのため,意味が分からない人が校 正する価値がある。
印刷屋が責任を持つ責任校正で,内容が分かっている 人による校正と内容が分かっていない人の校正があると よい可能性を検討する。内容が分かっていない人が校正 で気が付くことについて記録する。

  1. 句読点の抜け,重複。(F.2正確性)
    箇条書きのように,最後に読点を入れない場合を除 いて,読点があることを確認する。句読点が重複し て記載してあるものも確認する。
  2. 横向き,逆さま(F.2正確性)
    文字が横向いていても,気が付かないことがある。左 向き,右向き,逆向きの3種類ある。活字がないとき に,文字とは違う向きにして井桁を表して,文字が 今ないことを表すものがある。井桁のままになって いるものも不具合である。
  3. 字下げ(F.2正確性)文章の先頭を一文字,字下げし ているのに,字下げしていない段落があったり,段落 間に1行入れているときに,一行入っていないもの を確認する。
  4. 番号(F.2正確性)引用,参考文献などで,引用の 番号,順番と,参考文献一覧における番号,順番と が合っているかどうか。途中で追加があった場合に, どちらかが未修正の場合がある。
  5. てにをは,ですます(U.1理解性)
    読んでいて,内容は分からなくても違和感を持つ場合 がある。
    限定の「は」が2つあったり,目的の「を」 が2つあったり。意味が分かる人でも意味が取りに くい場合がある。修正は著者に聞くこともある。
  6. 固有名詞の綴り,スペル(U.1理解性)
    固有名詞には,複数の表現を取る場合がある。文章 の中で複数の表現をとっていると分かりにくくなる。 同じ名前が別の表現を取っていないかを確認する。た だし,似た名前の別のものがあるかどうかを,著者 に確認してする。略号だけあって,フルスペルがな いものも確認する。
    責任校正においては,内容の校正が主眼ではない。そ のため合目的性,魅力性は主たる対象にはなっていない。

4.2 LATEX

名古屋市工業研究所で,印刷業界向けにLATEXの研修[30] を3年間行った。データベース検索技術者試験 傾向と 対策[31]をLATEXで作成して入稿した経験と技術を,広 く地元の印刷関係会社にも伝達するためである。
LATEXのようなオープンソースの技術の伝搬や訓練を受 けるところは他になく,印刷業界を中心に受講があった。 ソフトウェア会社の利用手引き作成担当の受講もあった。
LATEXによる編輯の利点として,文字で入力して二次元 に組版する点がある。特に,数式の二次元配置は美しく, 理解性を増す。LATEXは,著者が入力しても,印刷担当者 が入力してもよい。
美しい文書を作成するためには,いくつかの規則を決 めておくとよい。名古屋市工業研究所で技術文書の研修で 手引きの原案として利用してきた規則は次の通りである。 規則に品質副特性をあてはめ,類似のものを並べ直した。

  1. 文字の大きさは5種類(論理階層が5階層くらい) (U.1理解性)
  2. 文字の種類(font)は,アルファベット,日本語でそれ ぞれ3種類(U.1理解性)
  3. 略号にはフルスペルをつける(U.1理解性)
  4. 赤は危険または注意喚起のみにする。(会社のロゴな どに赤を使っている場合は注意喚起の一種と看做す。) (U.1理解性)
  5. 意味の塊ごとに余白があり,視覚的に意味の違いが 区分できる。(U.1理解性)
  6. 要点は箇条書きにする。(U.1理解性)
  7. 出典(参考文献, URL)を明記する。(U.2習得性)
  8. 日本語は斜体を用いない(斜体用字形を除く)(U.4 魅力性)
  9. LATEX以外で作ったものをLATEXにしてみて,段組み の違いから,より美しい状態を理解して,どちらの 道具でもより美しく作る。(U.4魅力性)
    日本語は斜体を用いないのは,車体用字形でないと美 しくない為である。美しい斜体を設計すれば魅力的にな る可能性はある。
    LATEXでは,章,図表の番号付けは自動生成であるため, 正確性は確保できる。しかし,章,節の深さの指定は人手 である。参考文献の順番は,登場順に自動変更してくれな い処理系を利用
    している。
    LATEXでは,理解性と魅力性を高めるのに役立っている ことが分かる。
    LATEX,索引を作成し,用語の出現頻度,分布を確かめ ることができる。文章の句点が多すぎたり,少なすぎたり するものを測って,文章全体で均一の取れたものにする ことがある。

4.3 プログラミング教育

プログラミング教育において,10種類くらい文献を参考 に,有益なものを入力する方法を取った[32][26]。繰り返 しよいものを入力することによって,要点を身につける。 書道であれば,写経のような方法である。教材などで公開 しているソースコードを,コンパイルしてみると,さまざ まなエラーがでることがある。原因を分類して,対策を立 てて行くと,体系的な理解に進む場合がある。[33]
プログラミング教育において「プログラムは詩のよう に」と,文法を教えずに,題材としてある関数などを組み 合わせて書くことを試す。書いたプログラムでシンタック スエラーがでたら,文法書を参考に直すことを繰り返す。
このどちらも母語教育方式といい,文法を教えるので はなく,繰り返し言葉を使うことによって言語を習得して いく方式である。
この方法でよく遭遇する事象を,品質副特性に当て嵌 めてみる。

  1. 文法誤り(F.2正確性) 文の終わりの記号,対応す る括弧など,言語で定義している文法に違反してい る。文法が自然に身に付く。演算子の記号の使い方, 場所などの間違いが文法誤りとなることもある。文 法を先に教えて,文法誤りのエラーを出さずにすぎ ていくと,文法誤りの直し方の訓練ができない。よ く打ち間違えをする人は,文法誤りになる可能性も あり,自然に文法が身に付くかもしれない。
  2. 処理不能文字(F.2正確性)
    文字コードの違いなどにより,処理できないコード を含む場合。文法誤りに分類することもできるし,未 定義の変数または範囲外に分類できるものもあるか もしれない。
  3. 範囲外(F.1合目的性)
    代入文などで,想定外の代入をエラーにする場合が ある。異なる型の代入を型変換して代入する言語の場 合には,キャストなどを陽に行って型変換の目的を明 示するか,型検査ソフト(lintなど)を用いて,異な る型代入の有無を確認するとよい。アンダーフロー, オーバフローなどがエラーとなる場合と,そのまま 代替値で先にすすむ場合とがある。
  4. 意味の間違い(F.1合目的性)
    例えば,0による割り算。0による割り算を文法誤り とするか,範囲外の代入とするか,意味の誤りとす るかは言語の仕様によるかもしれない。計算結果に もとづいて,誤差などにより実行時にエラーとなる 場合に,事前に検査するソフトウェアもある。どこま でが文法で,どこからが意味かは,言語定義による。
  5. 未定義の変数(U.1理解性)
    言語の文法で定義していないし,利用者も宣言して ない用語。文法で定義している用語に変更するか,自 分で定義する。定義の仕方を覚えることができる。飛 び先,分岐先がないなどもこの分類に入れる。未定 義の参照,ファイルがないなどもこの分類に入れる ことができる。ただし,参照範囲が範囲外の場合は 「範囲外」に含むこともある。いくつかのインタプリ タでは,未定義の用語を文脈依存で解釈して処理し てくれる処理系ではこのエーラはでない。定義して から用いるとよい場合と,定義せずに使って文脈依 存で理解するとよい場合があるかどうかが検討事項 となる。
    逆に,宣言だけあって使っていない場合に警告を出 してくれるものもある。
    ソフトウェアに該当する事項を,文書に翻訳してみる と次のようになる。文法誤りは,自然言語の文法誤り。未 定義の変数は,文章において定義していない用語の利用。 参考文献などで用語定義しているものを利用してもよい が,参考文献間での用語定義の矛盾を確認していない場合 がある。自然言語の文書で,参考文献が一杯あると,未使 用の用語が多く,何を使っているかの索引があり,その用 語がどの参考文献で定義しているかが分かるとよい。ソ フトウェアでは実施していることを,自然言語でも実施 するだけで分かり易くなるか,調べ易くなるかも。
    範囲外の代入は,文書の場合には確認することが難し い。そのため,形式手法とよぶ記述で確認することがあ る。意味の間違いは,自然言語では間違いなのか立場の違 いなのかを判定するのがむつかしい。用語の集合関係が 立場によって違う。
    文法上の課題は,同じプログラムが同じ振舞をするか どうか。コンパイラなどの処理系や,CPUの違いによっ て振舞が異なることを,CPU,処理系の発展のために許容 している場合がある。それに対して,同じプログラムが同 じ振舞をするように,空間的な部分集合を定義している ものがMISRA-C[34]である。論理回路において,順序的 に同じ振舞をするように,時間的な部分集合を定義して いるものがSTARC RTL設計スタイルガイド[35]である。
    プログラムを図から自動生成する場合がある。UMLの 図からC言語などを自動生成する方法である。またMat- lab/SimlinkからC言語を自動生成する方法を制御系で利 用することもある。いずれも,図で設計し,文字による文 書(プログラム)は自動生成するものである。

4.4 ソフトウェア導入

オープンソースの世界では,しばしば導入の失敗,コン パイルの失敗により利用を断念することがある。これは, ソフトウェアと文書の品質上の課題だと理解することが できる。該当する文書または仕組みの自動化が機能して いれば,うまく導入できる。
ソフトウェア導入の鍵となる事項について品質副特性 を当て嵌めてみる。

  1. 導入の制約条件,導入手順の明確化(F.1合目的性)
  2. 導入ソフトウェアの構成管理(M.1解析性)
  3. 被導入システムの構成管理(M.1解析性)
  4. 有償ソフトウェアとの比較(U.1理解性)
  5. 有償ソフトウェアとのデータ交換(P.4置換性)
    機能か,文書のどちらかが十分であれば,解決する。

4.5 読書記録

ソフトウェア関連文書以外を例に,品質副特性を当て嵌 めてみる。
題材としては,機能安全事業におけるスキル判定の基 礎となる知識判定に用いた読書記録を題材[36]とする。
読書感想文または読書記録の覚えをあるところに書い て,booklog, amazon, mixiに転載するにあたり,次のよう な校正,添削をしている。読書の覚えには,amazonに目 次や書誌がないばあいには,書誌を優先して記録するこ とがある。必ずしも書評を書いている訳ではない。

  1. 否定文は肯定文に
    「ふりがなが少ない」ー>「ふりがなが少しある。初 出の漢字にすべて振ってもらえると嬉しい。」
  2. 複文は単文にして,接続子を削除
    「面白いが,複雑すぎてわかりにくい」ー>「面白 い。複雑で分かりにくいところが一部ある。」
  3. 思い込みの形容詞,助詞,接続子などは削除
    「気が付いたら直すだけで,誤字を探すだけのため に読まない。」ー>「気が付いたら直す。文章の入れ 替えのために読んでみるのを主眼にする。」
  4. 誤字脱字の訂正気が付いたら直す。文章の入れ替 えのために読んでみるのを主眼にする。
  5. 主題以外の内容は後書きp.s.)に
  6. 主観記述から事実記述へ
  7. 自分の興味の順から,他人の知りたいかもしれな い順に,文を並べ替える
  8. カタカナ語を漢字表記,English表記または漢字 (Chinese Character)表記に
  9. いろいろな題材がある場合には,箇条書きにする。
  10. 代名詞を具体的な名詞に置き換える。
    「このソフトウェアに関連する技術」ー>「PAT Transerに関連する技術」どこから読み始めても,意 味が通る。優先順位付けなどで行を入れ替える際に 順番に依存しない文になっている。
  11. 略号にはフルスペルをつける
  12. 理由がわからない
  13. 意味の幅があり,範囲がわからない。
    これらの作業を品質指標との関係を示し,副特性ごと に整理しなおす。
  14. 単文率,複文率(M.1解析性):単文率+複文率= 1
  15. 形容度(U.4魅力性, M.1解析性):形容率<名詞ま たは動詞に形容詞または副詞などがついているかの 比率>,重み付き形容率< 2重に形容している場合 は3倍または4倍などの重みをつけて測る>魅力性 はあげるが,解析性を下げる場合がある。
  16. 肯定率,否定率(U.4魅力性):肯定率+否定率= 1
  17. 集中率<話題の比率>,散漫率<話題以外の比率 > (U.1理解性):集中率+散漫率= 1
  18. 主観率<主観的な記述の割合>,客観率<主体以 外が事実確認できる事項の割合>(U.1理解性):主 観率+客観率= 1
  19. 優先順率(U.1理解性)<優先順位が高いものが先 に記述しているかの割合。優先順位順を1,逆順を0 として,間の計算を重み付けして求める>
  20. カタカナ語比率(U.1理解性)<全体の単語のうち のカタカナ語の割合。1文に1つが上限。2つ以上入 れると分かりにくくなる。>,
  21. 箇条書き率(U.1理解性)<文章の中の箇条書きの 割合。箇条書きが9割を超えると,文章というより はデータと看做す場合もある。>
  22. 圧迫率(U.1理解性)<意見を押し付けようとしてい るかどうかの割合>
  23. 誤字率(F.2正確性):全文字中誤字の割合。
  24. 指示語率(F.2正確性)<あれ,これ,それなどの代 名詞の割合。1文に1つが上限。>
  25. フルスペル率(F.2正確性)<略号のフルスペルを 初出で記載している割合>,略号率<文章中の略号 の割合。3割を超えると分かりにくくなり,5割を超 えたら,人工言語と思った方がよい>)
  26. あいまい數(F.2正確性):範囲,程度などが分からな い用語で,同一段落で限定していないか,例示がな い数。分母を決めにくいので比率で表さない。全く 同一の曖昧な語は,重複して数えないが,出現数を 数える。
  27. 根拠不明數(U.2習得性):同一段落に根拠がないか, 根拠を示す参考文献がない数。分母が無限大かもし れないので比率では表さない。比率にする場合には 1ページあたりの根拠不明数を出すとよい。
    理解性,正確性に関するものが多い。品質特性が同じ分 類のものをまとめると,文書の特性が比較しやすくなる。 形容度のように,よい面を捉えれば魅力性があがるが,悪 い面を見ると解析性が下がることがある。文書の一つの 技法が,一つの特性を上げても,他の特性を下げる場合が ある。そのため各副特性ごとの値を輪郭(priflie)として整 理し,文書の属性として定量化して改善を行う。

4.6 技術文書の評価

技術文書を,これまでに例示のあった文書の性格に基づ いて評価してみる。利用した基準は,機械翻訳にかける前 の日本語の前処理として手作業でおこなっていた次の事項である。 

  1. 複文になっている。
  2. 接続詞がなくても意味が取れるのに接続詞があるか。
  3. 肯定系で書けるのに否定形で書いているか。
  4. 専門用語でないのにカタカナ語を使っているか。
  5. 受身を使っているため主語が分かりにくくなる。
  6. 根拠,理由を書いていない。
  7. あいまいな表現を使っている。
    副特性ごとに分類して,2つの文書を100単位につい て測定してみた。
    なため,文書品質が良くなるだけでは書き直せない。ISO のOSIの経験のように論理的に正しい文章には価値が少 ない場合がある。複数の立場の文章が混在して矛盾を含 んでいる状態の文書の法が価値がある場合もある。
    今後は,ソフトウェア関連文書以外の品質副特性との 対比を行いたい。またソフトウェア例えば日本の詩,具体
    するとよりよい文書になるが,これらをどのような品質 指標として組込んでいくかが今後の課題である。

Table 3:文書の輪郭の例
分類 文書1 文書2 品質指標
カタカナ語 10 15 U.1理解
受身 4 1 U.1理解
根拠 4 F.1合目的
あいまい 4 4 F.2正確
否定 2 U.4魅力
複文 4 M.1解析
接続詞 1 M.1解析

文書1,文書2とも,カタカナ語の多用,受身などが ある。文書1は,根拠を示さなかったり,曖昧な表現を取 り,仕様としての課題がある。また,複文,接続詞の利用 など解析性を下げる傾向もある。
これらの7項目を検査しておくと,機械翻訳で処理が 通る確率が高くなっていた。
ところで,プロセス改善ナビゲーションガイドベストプ ラクティス編[37]において,JAXAの取り組みの紹介にお いてHAZOPの取組みがある。JAXA/IPA主催8thWOCS において,HAZOPの講演の提出資料をHAZOPで分析し た結果を添付[38]した。文書を発表者と聞き手のそれぞ れの立場に応じてHAZOPで分析することにより,著者 のみの視点での評価以外を,定量的に実施することがで きる。
文書は,文章だけでなく,図,写真,動画などのファ イルを含む場合に,文字以外の価値評価が重要である。なお,本論文は,この視点での評価は実施していない。

5 まとめと今後の課題

ソフトウェア品質指標にもとづき文書評価する枠組みで 品質副特性を当て嵌めてみた。文書として未熟なものは, 合目的性に欠け,正確性,理解性が乏しい事と,解析性, 魅力性が不十分な場合がある。他の副特性が,文書品質の 中でどのような役割を果たすかは,より品質の高い文書 での検討が必要である。

References

[1] 日本語情報処理, Ken Lunde,ソフトバンククリエイ ティブ,1995
https://www.amazon.co.jp/dp/4890527087

日本人によらない、日本人のための、日本語によらない日本語の本。
英語でこの本がでたときは衝撃的だった。日本人は、EUCだとシフトJISだのについてつまらない議論をしているときに、日本人以外の人により本質的な解説をされてしまったような気がした。
ps.
その後の展開としては、日本人による日本人のための漢字のフォントである文字鏡フォントがでて、日本の先進性が確保された。
CJKV日中韓越情報処理
https://bookmeter.com/books/76213
https://booklog.jp/item/1/4873111080
説明歌 中日韓越情報処理の体系を記述するのが原典英語。 日本語情報処理の続編。CJKV(Chinese, Japanese, Korean and Vietnamese)の東アジア言語処理を詳細に説明している。日本語情報処理は、日本人によらない、日本人のための、日本語によらない日本語の本だった。英語でこの本がでたときは衝撃的だった。日本人は、EUCだとシフトJISだのについてつまらない議論をしているときに、日本人以外の人により本質的な解説をされてしまったような気がした。
本書でも、芝野耕作らの日本語文字コードの標準化を担当している方々に謝辞を送っているように、綿密な調査を行っている。文字コードと、コード化(エンコーディング)とを分けて記述するようにしているため、実際にファイル上に存在しているコードと、コードの飜訳処理の関係をより厳密に理解できると思われる。 また、日本語の漢字表現と意味と読み方について記述しているため、日本語を理解してもらうためのよい技術書としても利用できる。
ps. その後の展開としては、日本人による日本人のための漢字のフォントである文字鏡フォントがでて、日本の先進性が確保された。中国に対しても先行していた。中国、韓国、ベトナムの標準化活動をされている方々に紹介していただけると嬉しい。

[2] 多マルチリンガル環境の実現―X Win- dow/Wnn/Mule/WWW ブラウザでの多国語環 境,錦見美貴子,戸村哲,桑理聖二,吉田智子,高橋 直人,半田剣一,向川信一,プレンティスホール出 版,1996
https://bookmeter.com/books/1238101

#説明歌 多言語の編集環境実現すLisp言語の処理が得意だ. p.s. 日本語語彙体系の著者の 白井諭さんもLisperだった。
https://booklog.jp/item/1/4887350201
日本語情報処理で、日本が誇ることができる3つの基本情報のうちの一つ。
1 表示:今昔文字鏡(紀伊国屋書店:文字鏡研究会)
2 構造:日本語語彙体系(岩波書店):「言語・認識・表現」研究会(LACE)
3 処理:Mule(産業総合研究所)
本書は、このMuleを核として、X、ブラウザでの多言語環境について展開している。
著者らの、真摯が多言語処理の取り組みの成果は、あまり書籍になっていないので、本書は貴重だ。

[3] 日本語語彙体系,岩波書店,池原悟,宮^正弘,白井 諭,1999
https://bookmeter.com/books/1141439
https://bookmeter.com/books/5197739
https://booklog.jp/item/1/4000098845
https://www.amazon.co.jp/dp/4000098845

日本電信電話公社(NTT)のコンピュータ技術者が、日本語処理を行うにあたって、基本的な語彙について体系的に整理した貴重な資料。
技術者が作った辞書であることを知らずに利用した方が、色眼鏡がなくてよいほど、日本語の基本的な構造に忠実になろうとしている。
今昔文字鏡が漢和辞書の金字塔っであるとすれば、日本語語彙体系は国語辞書の金字塔であろう。
コンピュータで処理をしようと思って、初めて気がつく事も多い点でも、今昔文字鏡と並び称されるべきものである。
大学、図書館など、日本語の文字を扱うところでは、必ず所蔵して欲しい基礎資料の一つである。

[4] 今昔文字鏡Ver.1.0,エーアイネット,1997
https://bookmeter.com/books/2503187

戸籍に掲載しているすべての漢字のフォントを搭載しているだけでなく、部品から検索することができるシステムである。古今東西の漢字及び、解字、拆字をした部品を含む字典。 そのため、漢字の同定には必須で、大学、図書館、地方自治体で所蔵していると利用者には便利。 漢字研究だけではなく、東アジアの古典の電子化が可能になった。解字、拆字をした部品による検索システムを利用すれば、戸籍、住民基本台帳の漢字共通化を実現できる。 国、地方自治体が何億も投入したと推定されるシステムを、数万で実現できる驚異的なシステム。

[5] PAT-Transer ,ノヴァ,1998
[6] WRAPLによる機械翻訳のためのテクスト編集と翻 訳精度の向上,佐良木昌加藤輝政小川清,言語処理学 会第3回大会,1997
[7] 英語複文の構文解析と編集,その論理と方法,加藤輝 政小川清佐良木昌,電子情報通信学会信学技報Vol.97 No.199 pp.65-70, 1997
[8] ISO/IEC 9126. Information technology – Software product evaluation – Quality characteristics and guide¬lines for their use, 1991
[9] ISO/IEC 25000 Software Engineering – Software prod¬uct Quality Requirements and Evaluation (SQuaRE) – Guide to SQuaRE, 2005
[10] ソフトウェア品質評価ガイドブック,東基衛,日本規 格協会,1994
[11] 組込みソフトウェア開発向け品質作り込みガイド, IPA/SEC,翔泳社,2008
[12] あいまいな日本語表現考,阿部圭一, ASDoQ, 2012
[13] あいまいな日本の私,大江健三郎,岩波書店,1995
[14] 美しい日本の私,川端康成,講談社,1969
[15] 正確な文章の書き方, IIJ技術研究所,山本和彦, 2009
[16] 分かりやすく伝える外来語言い換え手引き,国立国 語研究所, 2006
[17] JIS等原案作成のための手引き第12版,日本規格協 会, 2011
[18] ISO/IEC専門業務用指針(ISO/IEC Directives)第2 部 国際規格の構成及び作成の規則(Part 2 Rules for the structure and drafting of International Standards), ISO/IEC, 2011
[19] JIS Z 8301規格票の様式及び作成方法,日本規格協会, 2011
[20] コンピュータ西暦2000年対応の標準化におけるデー タ,用語,処理,試験,小林武史,大角泰久,小川清,言 語処理学会年次大会2000
[21] 日本語はどういう言語か,三浦つとむ, 1956
[22] 佐良木昌編,言語過程説の探求 第一巻,明石書店, 2004
[23] 認知文法論,山梨正明,ひつじ書房,1995
[24] リアルタイム組み込みソフトウェアの用語の木,小川 清,斉藤直希,吉川直邦,伊藤正樹,後田直樹,藩建 華,情報処理学会研究報告. SLDM, 2003
[25] ソフトウェアプロセスアセスメントの用語構造と診 断,小川清,「言語・認識・表現」研究会,1999
[26] ソフトウェア開発工程における用語構造と翻訳辞書 作成過程における課題,小川清,言語処理学会年次大 会2000
[27] デジタル設計工学における言語の対称性についての 検討,小川清,斉藤直希,渡部謹二,堀武司,「言語・認 識・表現」研究会,2008
[28] 形式手法における言語の対称性についての検討,小川 清,斉藤直希,渡部謹二,「言語・認識・表現」研究会, 2009
[29] ビジュアル博物館第48巻文字と書物,カレン・ブ ルックフィールド,同朋舎,1999
[30] LATEX美文書入門,奥村晴彦,技術評論社,1991
[31] サーチャー試験 データベース検索技術者試験 傾 向と対策,小川清,安藤敏彦,紀伊國屋書店,1993
[32] プログラミング言語教育の自然言語教育方式の応用, 小川清,「言語・認識・表現」研究会,1999
[33] パソコンで学ぶエラー対策テクニック―新しいマン・ マシン・インタフェースを考える,伏見諭, CBS出 版,1986
[34] 組込み開発者におくるMISRA‐C:2004―C言語利用 の高信頼化ガイド, SESSAME/MISRA-C研究会,日本 規格協会, 2006
[35] STARC RTL設計スタイルガイドVerilog-HDL編, 2003
[36] 安全分析,状態記述と形式手法に着目した安全教育と スキル,堀武司,小川清,斉藤直希,渡部謹二,森川聡 久,服部博行,安全工学シンポジウム, 2009
[37] プロセス改善ナビゲーションガイドベストプラクティス編,IPA/SEC, 2006
[38] 一人HAZOPを組み合わせた効率的な分析作業,小川 清, JAXA/IPA, 8th WOCS, 2011
[39] 今昔秀歌百撰,市川浩,谷田貝常夫,特定非営利活動 法人文字文化協會, 2012

<この項は書きかけです。順次追記します。>
This article is not completed. I will add some words and/or centences in order.
Este artículo no está completo. Agregaré algunas palabras en orden.

知人資料

' @kazuo_reve 私が効果を確認した「小川メソッド」
https://qiita.com/kazuo_reve/items/a3ea1d9171deeccc04da

' @kazuo_reve 新人の方によく展開している有益な情報
https://qiita.com/kazuo_reve/items/d1a3f0ee48e24bba38f1

' @kazuo_reve Vモデルについて勘違いしていたと思ったこと
https://qiita.com/kazuo_reve/items/46fddb094563bd9b2e1e

自己記事一覧

Qiitaで逆リンクを表示しなくなったような気がする。時々、スマフォで表示するとあらわっることがあり、完全に削除したのではなさそう。

4月以降、せっせとリンクリストを作り、統計を取って確率を説明しようとしている。
2025年2月末を目標にしている。

一覧の一覧( The directory of directories of mine.) Qiita(100)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/7eb0e006543886138f39

仮説(0)一覧(目標100現在40)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f000506fe1837b3590df

Qiita(0)Qiita関連記事一覧(自分)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/58db5fbf036b28e9dfa6

Error一覧 error(0)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/48b6cbc8d68eae2c42b8

C++ Support(0) 
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/8720d26f762369a80514

Coding(0) Rules, C, Secure, MISRA and so on
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/400725644a8a0e90fbb0

Ethernet 記事一覧 Ethernet(0)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/88d35e99f74aefc98794

Wireshark 一覧 wireshark(0)、Ethernet(48)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/fbed841f61875c4731d0

線網(Wi-Fi)空中線(antenna)(0) 記事一覧(118/300目標)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/5e5464ac2b24bd4cd001

なぜdockerで機械学習するか 書籍・ソース一覧作成中 (目標100)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/ddd12477544bf5ba85e2

プログラムちょい替え(0)一覧:4件
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/296d87ef4bfd516bc394

言語処理100本ノックをdockerで。python覚えるのに最適。:10+12
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/7e7eb7c543e0c18438c4

Python(0)記事をまとめたい。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/088c57d70ab6904ebb53

安全(0)安全工学シンポジウムに向けて: 21
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/c5d78f3def8195cb2409

プログラマによる、プログラマのための、統計(0)と確率のプログラミングとその後
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/6e9897eb641268766909

転職(0)一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f77520d378d33451d6fe

技術士(0)一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/ce4ccf4eb9c5600b89ea

Reserchmap(0) 一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/506c79e562f406c4257e

物理記事 上位100
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/66e90fe31fbe3facc6ff

量子(0) 計算機, 量子力学
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/1cd954cb0eed92879fd4

数学関連記事100
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/d8dadb49a6397e854c6d

coq(0) 一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/d22f9995cf2173bc3b13

統計(0)一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/80d3b221807e53e88aba

図(0) state, sequence and timing. UML and お絵描き
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/60440a882146aeee9e8f

色(0) 記事100書く切り口
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/22331c0335ed34326b9b

品質一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/2b99b8e9db6d94b2e971

言語・文学記事 100
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/42d58d5ef7fb53c407d6

医工連携関連記事一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/6ab51c12ba51bc260a82

水の資料集(0) 方針と成果
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f5dbb30087ea732b52aa

自動車 記事 100
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f7f0b9ab36569ad409c5

通信記事100
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/1d67de5e1cd207b05ef7

日本語(0)一欄
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/7498dcfa3a9ba7fd1e68

英語(0) 一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/680e3f5cbf9430486c7d

音楽 一覧(0)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/b6e5f42bbfe3bbe40f5d

@kazuo_reve 新人の方によく展開している有益な情報」確認一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/b9380888d1e5a042646b

鉄道(0)鉄道のシステム考察はてっちゃんがてつだってくれる
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/faa4ea03d91d901a618a

OSEK OS設計の基礎 OSEK(100)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/7528a22a14242d2d58a3

coding (101) 一覧を作成し始めた。omake:最近のQiitaで表示しない5つの事象
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/20667f09f19598aedb68

官公庁・学校・公的団体(NPOを含む)システムの課題、官(0)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/04ee6eaf7ec13d3af4c3

「はじめての」シリーズ  ベクタージャパン 
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/2e41634f6e21a3cf74eb

AUTOSAR(0)Qiita記事一覧, OSEK(75)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/89c07961b59a8754c869

プログラマが知っていると良い「公序良俗」
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/9fe7c0dfac2fbd77a945

LaTeX(0) 一覧 
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/e3f7dafacab58c499792

自動制御、制御工学一覧(0)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/7767a4e19a6ae1479e6b

Rust(0) 一覧 
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/5e8bb080ba6ca0281927

programの本質は計画だ。programは設計だ。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/c8545a769c246a458c27

登壇直後版 色使い(JIS安全色) Qiita Engineer Festa 2023〜私しか得しないニッチな技術でLT〜 スライド編 0.15
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f0d3070d839f4f735b2b

プログラマが知っていると良い「公序良俗」
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/9fe7c0dfac2fbd77a945

逆も真:社会人が最初に確かめるとよいこと。OSEK(69)、Ethernet(59)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/39afe4a728a31b903ddc

統計の嘘。仮説(127)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/63b48ecf258a3471c51b

自分の言葉だけで論理展開できるのが天才なら、文章の引用だけで論理展開できるのが秀才だ。仮説(136)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/97cf07b9e24f860624dd

参考文献駆動執筆(references driven writing)・デンソークリエイト編
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/b27b3f58b8bf265a5cd1

「何を」よりも「誰を」。10年後のために今見習いたい人たち
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/8045978b16eb49d572b2

Qiitaの記事に3段階または5段階で到達するための方法
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/6e9298296852325adc5e

出力(output)と呼ばないで。これは状態(state)です。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/80b8b5913b2748867840

祝休日・謹賀新年 2025年の目標
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/dfa34827932f99c59bbc

Qiita 1年間をまとめた「振り返りページ」@2024
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/ed6be239119c99b15828

2024 参加・主催Calendarと投稿記事一覧 Qiita(248)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/d80b8fbac2496df7827f

主催Calendar2024分析 Qiita(254)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/15807336d583076f70bc

Calendar 統計
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/e315558dcea8ee3fe43e

LLM 関連 Calendar 2024
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/c36033cf66862d5496fa

Large Language Model Related Calendar
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/3beb0bc3fb71e3ae6d66

博士論文 Calendar 2024 を開催します。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/51601357efbcaf1057d0

博士論文(0)関連記事一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/8f223a760e607b705e78

coding (101) 一覧を作成し始めた。omake:最近のQiitaで表示しない5つの事象
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/20667f09f19598aedb68

あなたは「勘違いまとめ」から、勘違いだと言っていることが勘違いだといくつ見つけられますか。人間の間違い(human error(125))の種類と対策
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/ae391b77fffb098b8fb4

プログラマの「プログラムが書ける」思い込みは強みだ。3つの理由。仮説(168)統計と確率(17) , OSEK(79)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/bc5dd86e414de402ec29

出力(output)と呼ばないで。これは状態(state)です。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/80b8b5913b2748867840

これからの情報伝達手段の在り方について考えてみよう。炎上と便乗。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/71a09077ac195214f0db

ISO/IEC JTC1 SC7 Software and System Engineering
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/48b43f0f6976a078d907

アクセシビリティの知見を発信しよう!(再び)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/03457eb9ee74105ee618

統計論及確率論輪講(再び)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/590874ccfca988e85ea3

読者の心をグッと惹き寄せる7つの魔法
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/b1b5e89bd5c0a211d862

@kazuo_reve 新人の方によく展開している有益な情報」確認一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/b9380888d1e5a042646b

ソースコードで議論しよう。日本語で議論するの止めましょう(あるプログラミング技術の議論報告)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/8b9811c80f3338c6c0b0

脳内コンパイラの3つの危険
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/7025cf2d7bd9f276e382

心理学の本を読むよりはコンパイラ書いた方がよくね。仮説(34)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/fa715732cc148e48880e

NASAを超えるつもりがあれば読んでください。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/e81669f9cb53109157f6

データサイエンティストの気づき!「勉強して仕事に役立てない人。大嫌い!!」『それ自分かも?』ってなった!!!
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/d85830d58d8dd7f71d07

「ぼくの好きな先生」「人がやらないことをやれ」プログラマになるまで。仮説(37) 
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/53e4bded9fe5f724b3c4

なぜ経済学徒を辞め、計算機屋になったか(経済学部入学前・入学後・卒業後対応) 転職(1)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/06335a1d24c099733f64

プログラミング言語教育のXYZ。 仮説(52)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/1950c5810fb5c0b07be4

【24卒向け】9ヶ月後に年収1000万円を目指す。二つの関門と三つの道。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/fb5bff147193f726ad25

「【25卒向け】Qiita Career Meetup for STUDENT」予習の勧め
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/00eadb8a6e738cb6336f

大学入試不合格でも筆記試験のない大学に入って卒業できる。卒業しなくても博士になれる。
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/74adec99f396d64b5fd5

全世界の不登校の子供たち「博士論文」を書こう。世界子供博士論文遠隔実践中心 安全(99)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/912d69032c012bcc84f2

日本のプログラマが世界で戦える16分野。仮説(53),統計と確率(25) 転職(32)、Ethernet(58)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/a7e634a996cdd02bc53b

小川メソッド 覚え(書きかけ)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/3593d72eca551742df68

DoCAP(ドゥーキャップ)って何ですか?
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/47e0e6509ab792c43327

views 20,000越え自己記事一覧
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/58e8bd6450957cdecd81

Views1万越え、もうすぐ1万記事一覧 最近いいねをいただいた213記事
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/d2b805717a92459ce853

amazon 殿堂入りNo1レビュアになるまで。仮説(102)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/83259d18921ce75a91f4

100以上いいねをいただいた記事16選
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/f8d958d9084ffbd15d2a

水道局10年(1976,4-1986,3)を振り返る
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/707fcf6fae230dd349bf

小川清最終講義、最終講義(再)計画, Ethernet(100) 英語(100) 安全(100)
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/e2df642e3951e35e6a53

<この記事は個人の過去の経験に基づく個人の感想です。現在所属する組織、業務とは関係がありません。>
This article is an individual impression based on my individual experience. It has nothing to do with the organization or business to which I currently belong.
Este artículo es una impresión personal basada en mi experiencia personal. No tiene nada que ver con la organización o empresa a la que pertenezco actualmente.

文書履歴(document history)

ver. 0.01 初稿  20250518

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