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外国人ポスドクが日本でプログラマーに転職するまでの就活

Last updated at Posted at 2023-12-31

はじめに

2023年12月に就活していました。IT業界未経験の外国人が日本でプログラマーに転職するのに色々苦労したが、やっと成功して内定ができたので自分の経験を共用したいと思ってこの記事を書きました。

主に自分自身のための纏めですが、この経験が誰かの就活の参考になれたら嬉しいです。

概要

まず自分の置かれた状態について説明しておきます。

ステータス

  • 外国籍
  • 学歴は博士卒業
  • 専門は天文学
  • 現職はポスドク研究員
  • 30代

簡単なまとめ

詳しいこと説明する前にまず手短に結果だけ書いておきます。

就活開始 2023年12月4日
内定が決まった日 2023年12月28日
費やした時間 25日
案件数 応募  :15
スカウト:3
書類選考  合格:7
不合格:8
一次面接  合格:1
不合格:2
辞退 :3
内定数 1
内定会社 あるITベンチャー企業
……勤務地 福岡市
……入社日 2024年4月
……仕事内容 AIソフトウェア開発
……応募手段 アカリク
一次面接で決定

一次面接で内定が決まったため、二次面接の経験はない。内定をもらったのは第一志望なのでその時点で就活終了。12月28日までに結果がまだ出てきていなかったものは全て辞退。

面接は全部オンライン。

手段

主に転職サイトを使ったが、同時に転職エージェントも使っています。使ったサイトは主に5つあります。

転職サイトのまとめ

サイト 概要 使用案件数
NINJA 外国人特化の転職サイト 5
アカリク 大学院生特化の転職サイト 3
デューダ 汎用的な転職サイト 1
Green IT・Web特化の転職サイト 3
ほくりくFIT 北陸地方特化の転職サイト 1
その他 転職エージェント 6

その他のサイトにも登録したが、応募に至らなかったのでここでは言及しません。

口コミを読むためにenライトハウスも少し触れました。そのためにエンゲージにも登録したが、このサイトで求人を探すために使わなかった。

NINJA

これは日本で仕事をしたい外国人のための求人サイトだから、日本人の方はあまり知らないかもしれません。

他にも外国人に特化したサイトがたくさんありますが、使い勝手がいいのはNINJAだと思います。今回の就活で私が初めて使ったのはこのNINJAで、一番たくさん応募したのもNINJA経由です。もし転職したい外国人の知り合いがいたらおすすめはこのサイトですね。

求人が多いだけでなく、NINJAを通じて『外国人特化のエージェント』と出会って色々手伝ってもらうこともできる。

ただしこのサイトの求人案件は殆ど求人の会社が自分で貼ったものではなく、エージェント会社によるものです。応募したらエージェント経由になって、そのエージェントの扱い次第では面倒なこともあります。

アカリク

大学院卒業やポスドクに特化した転職サイトです。これは私にとってとても助かりました。このサイトの求人案件は高学歴を重視するものがたくさん含まれます。つまり他のサイトよりも私に似合う求人と出会う可能性が高い。

機能は多様。応募方法は3つあります。

  • 直接応募
  • エージェント
  • プラチナスカウト

登録したらアカリクのエージェントが連絡してきて面談を実行して自分の事情を聞いてくれて、希望と能力に合う求人を紹介してくれます。

アカリクのサイトで公開されている求人もたくさんあって、これに直接応募することもできますが、エージェント経由なら非公開の求人もたくさん含まれます。

そして一番素晴らしいのは『プラチナスカウト』という機能です。これは企業から直接のスカウトです。ただ適当に送ってくるスパムのスカウトではなく、企業の方はサイトに登録されている求職者の履歴をちゃんと読んでから送るスカウトです。

私はそのおかげで自分に似合う求人と出会って、内定に至りました。

プラチナスカウトをもらうためには、ちゃんと履歴を詳しく書くことです。

デューダ

どんな仕事でもどんな人でも使用できる汎用的な転職サイト。日本の転職サイトの中で一番有名らしいですね。

ただこのサイトに登録したらスパムみたいなスカウトがいっぱい送られてありま使い物にならないので、スカウト機能を停止しておいた方がいい。

デューダのサイトで公開されている求人は充実しているから自分で探した方が効果的だと思います。

求人を検索して応募したらサポートの人からの連絡が入ってきて、面接の案内もしてくれてとても助かります。

Green

IT仕事を探すためによく使われるサイトです。自分で求人を検索するのも、スカウトを待つのもいい。

このサイトに登録したらスカウトは送られることもあります。私は一個だけスカウトをもらって、応募したらすぐ一次面接になりました。

ほくりくFIT

これは北陸地方に特化した転職サイトです。私は北陸地方に興味あるからこのサイトを使ってみました。

使う方法は他のサイトと違って、自分で直接サイトに公開されている求人に応募することはできず、サイトに登録してエージェントと面談する必要がある。しかも面談は一回だけで終わるわけではなく、二回も必要です。

エージェントは親切で面倒見がいいが、段階はかなり面倒で遅いので、急ぐ場合あまりおすすめできないかも。

考察

今までの経験

私はずっと天文学を専門として勉強して博士課程を卒業した外国人です。日本に来て現在東北大学でポスドク研究員をやっています。

なお日本では修士2年で博士3年で卒業できますが、これはとても早い方です。海外はそう早くない。国によって違いますが、例えば台湾では博士だけでも6-7年かかります。卒業した時にどうしてももう30代で仕方ないですよね。

私の研究の仕事ではプログラミングに関わることが多い。しばしばqiitaに研究関連の記事も書いています。例えば
直接撮像法による系外惑星探索の流れ

特によく使っているのはAI(機械学習)技術。例えば畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を使って系外惑星探索のデータを分析することなど。画像処理関連もたくさん含まれます。この記事に書いた技術などは天文写真にも適用しています。
ノイズや落書きいっぱいの画像や、ズームでぶれた画像を復元するCNN

こういう経験を踏まえて、これから本格的にプログラミングの仕事をやりたいと思うようになってきました。

今の仕事は任期があって、今年度までとなる。つまり2024年3月は最後。そのために4月からやるの仕事を探さないといけません。そして私が選ぶのは研究の仕事を続けることではなく、プログラマーになるということです。

勿論研究者の仕事も好きで、辞めてもいいかどうか迷っていたのですが、やはり将来性を考慮してプログラマーになると決心しました。

AIの知識も身に着けていて、運用経験もあるので、とにかく完全初心者よりIT業界に入りやすいと信じています。

しかし外国出身であることと、30代であることも大きなハンデになって、就活はあまり簡単ではありません。

業界と職種について

求人を検索したらよく『未経験』という書き方を見かけますね。私も今回の就活で未経験に該当しているでしょう。ただし未経験と言っても『業界未経験』と『職種未経験』に分けられているらしいです。

今回の仕事の場合、業界は『IT』で職種は『プログラマー』や『ITエンジニア』となるでしょう。そして現在の業界は『天文学』で職種は『研究者』。どれも違います。

私は勿論『業界未経験』ですが、『職種未経験』かどうかこれは微妙です。プログラマーを勤めたことないが、仕事の内容はプログラミングばかりだから。

現代ではプログラマーだけでなく、他の職業でもプログラミングが必要であることは忘れないで欲しい。特に科学研究の仕事はプログラミングが広く使われています。主にPythonとC++言語。

でもその経験は転職の際にどれくらい評価されるのか?実際に書類選考で不合格になった案件が多い。

高学歴の評価

自分の学歴で自慢できるものはやはり『博士号』ですが、残念ながら日本でこれはあまり重要視されないらしいです。

実際に高卒してすぐいい仕事ができる人も多いようです。プログラミングは自習できるスキルなので、大学での勉強はあまり関係ない。

プログラマーの求人でも『学歴不問』か『高卒以上』は殆ど。それに対し『実務経験』は求められます。

だから学歴ばかり持って実務経験がない私はとても不利で、高卒でずっと仕事して経験を積み重ねてきた人の方が有利です。

ここは日本だからこれは仕方ないことです。こういう日本の価値観が悪いとは思いませんし。経験を重視する実力主義はいいことだと思います。

ただしそれでも学歴は無駄だとは思いません。実際に博士課程の研究では私が一番AIで活躍する時期でもあります。書いた論文もAI関連の内容ですし。これを職務経歴書にも書いてアピールしています。

大事なのはただ「博士号を持っている」と書くことではなく、「その過程で何を経験した」と説明してわからせようとすることだと思います。

ポートフォリオとしてのqiitaとgithub

私は自分がqiitaを書いていることを履歴書にも書いて、リンクも貼っています。書類選考や面接の時に企業側の人がこれを読んだら好評に繋がると信じています。

実際に面接の途中で面接官がこれを読んだと言って褒めてくれました。

qiitaで私は主に自分が勉強したことを詳しく書いているので、これを読んだら私はどんなことができるかわかるようになるでしょう。

それだけでなく、私の場合は外国人であることもあって、「日本語堪能」であることもアピールできるはず。

その他にgithubのリンクも貼りました。自分で開発したこれもアピールポイントになれるでしょう。https://github.com/phyblas/mmdpaimaya

以前の就活

実は2023年4月に私は一度就活をしました。あの時は「日本では予め1年前就活する必要がある」と聞いたからです。私は2024年4月に就職したいので、これはちょうどいい時期だと思ってつい早く就活を始めました。

ただ、これは新卒の場合に限ることで、既に仕事をしている人の中途転職は3ヶ月くらい前でいい、という事実を後でわかってしまって、結局就活は一旦中止しました。

それでもあの時から既に色んな転職サイトに登録して、エージェントとの連絡も取れました。これはその後の就活にも繋がります。

そして時間が経ってやがて12月になって、今回の就活が始まりました。

エージェントの話

4月の就活の時でNINJAのサイトに登録した後、転職エージェントからのスカウトが来ました。承諾したらまず面談することになって、その面談で色々聞かれて勉強しました。その後も履歴書職務経歴書の書き直しと校正など色々手伝ってもらった。面接の対策まで丁寧に案内してもらってとても参考になって、更に模擬面接も行ってもらいました。とても親切な人です。

だから私の履歴書職務経歴書はあの時から整っていました。

あの時は結局就活は中止したが、「また就活を始めたら連絡する」という約束をして、そして実際に12月になったらこのエージェントと連絡して再び手伝ってもらうことになりました。

しかし結局紹介してもらった会社の応募は上手くいかず、その代わりに他の会社から内定をもらってしまいました。

色々手伝ってもらったのに、報いることができなくて悪いと思っています。

こういうこともあってやっぱり転職エージェントに頼るべきだと思っています。無料で色々勉強できるから。

ただし1人のエージェントが紹介できる求人は少ないから、結局転職サイトが必要です。エージェントには悪いけど、これは仕方ないことですね。

転職エージェントが報酬をもらえるのは求職者が無事に紹介された会社に入社した場合だけだから、他の会社に入社するのは転職エージェントにとって水の泡でしょう。たくさんお世話になったエージェントならちゃんと謝って感謝の気持ちを伝えることも重要だと思います。

私を手伝ったエージェントさんは、内定が決まったことを伝えた後でも最後までアドバイスをしてくれました。本当にいいエージェントに出会えたなと実感しました。

就活の軸

自分が今回の就活で何を求めているのか。どのような仕事が欲しいか。どれが譲れない条件で、どれが譲歩できる条件。これについて就活の時にちゃんと纏める必要があります。

今回の私の場合は纏めて見ればこんな感じ:

絶対条件

譲歩できない大事な条件。これに違反したらこの仕事を受けない。

  • プログラミングの仕事
  • 金融、経済、商売、会計に関わらない
  • 首都圏以外の地方
  • 日本語を使う
  • フルリモートではない(普通に会社に通う)

まずは職種です。やりたいのはやはりプログラミングを主にする仕事です。これ以外の仕事はまず話にならない。とは言ってもプログラミングならなんでもいいというわけではない。特にお金に関わる内容だったらお断りします。

そしてあまり東京みたいな騒々しくて苦しい場所に住みたくないので、これも除外します。仙台など地方にある都市が望ましい。

ただ、ITの仕事は東京が圧倒的に多いので、こういう拘りも今回の就活を更に困難にさせる要因の一つです。それでもやはり東京は嫌なのでこれは仕方ないと思いますね。

それと、言うまでもないかもしれないけど、日本で働きたいから仕事で日本語を使うのは当然。外国会社など例外もあるので一応書いておきました。

最後に、普通に会社に通って人々と会って一緒に仕事をして友達を作りたいから、一人で家でやるリモートの仕事は避けたい。

かなり重要

納得できる理由がない限り譲れない条件

  • 正社員
  • 通勤の交通便利
  • 日本の会社

正社員になりたいのは安定性のためです。今やっているポスドクは任期あるもので、数年やったら辞めなければならなくて、その時また就活を始めるのはしんどい。年齢が上がると更に難易度が高くなるし。

そして場所もちゃんと選んでいます。田舎など通勤が難しい場所は無理。自分は運転できないから。

優先

重要な条件だが、完全に満たさなくてもいい。

  • AI(機械学習)に関わる
  • 主にPythonを使う
  • ソフトウェア開発
  • IT企業
  • どんな服を着てもいい

AI機械学習)は自分の得意なことでもあるし、将来性もあるから、できればやはりAIの仕事をしたいですね。

一番得意な言語はPythonなので、絶対にPythonを使う仕事しかやらないとは言わないが、やはりPythonは一番使いたい。

仕事の内容としてウェブサイトでもソフトウェアでも知見があって、やるならどちらでも問題ないと思いますが、選ぶならウェブサイトよりソフトウェアをやりたいですね。組み込みエンジニアの仕事なども。

そして入りたいのはやはり主にIT企業。確かにメーカー企業にもソフトウェア開発や組み込みエンジニアの仕事があるから今回私も応募したが、志望度はやはりIT企業の方が高い。

それにメーカー企業は服装の自由度が低い傾向にあります。服のことは絶対ではないが、やはり自由に好きな服を着たいですね。自分は地味な服が好きです。スーツや制服を来ないといけない仕事はしんどい気がします。

できれば

あれば嬉しいが、特に期待はしない。

  • Ruby、JavaScript、Cも使う
  • 天文学に関わる
  • 3DCG関連のこともしたい
  • 中国語で活躍する場面
  • 会社の名前は日本語

主にPythonを使いたいと思いますが、Ruby、JavaScript、C言語など他に習得している言語も使用できる場面があればいいと思っています。

そして自分の専門である天文学もIT業界では使う場面が珍しいかもしれないけど、一応期待はしています。

3D関連のスキルはそもそも趣味で自習してやっていることだけど、何かの形で役に立つかもしれない。

中国語も、中国や台湾やシンガポールなど中華圏に関わる場面もあるかもしれないからその時役に立つかもしれません。

最後に会社の名前のことですが、なぜか日本では外国語になっていることが多いですね。特にIT業界では日本語の名前は寧ろ稀のようです。折角日本に来たし。私は日本語が好きだから日本語の名前がいいと思いますが、逆に日本人だって外国語の方がかっこいいとか思っているでしょうね?悲しいことに、日本語の会社名は殆どありません。どれもカタカナですね……。

あまり気にしない

  • 給料、賞与
  • 残業
  • 休日

自分が好きな場所に住んで好きな仕事をしていければそれでいい。金なんて大したことないよ!

と、言いたいのですが、給料が低すぎるのも流石に論外ですよね。でもそもそもプログラミングの仕事って市場価値が高くて、低すぎる給料はまずないでしょう。どの求人票を見ても最低限は月給200,000円あって、それ以下はあまり見かけないので、この辺はあまり心配ないでしょう。ブラック企業でなければ相応の報酬がもらえるはず。

応募

今回応募したのは全部18案件あります。

ここでは基本的に会社の名前は伏せてギリシャ文字を使う仮名で表示します。地方の会社ばかりで会社名を書いても知る人が少ないでしょう。ただし大手の会社の案件は他の求職者のための参考にもなるかと思って少しだけ名前を出します。

案件の概要

詳しく説明する前にまずはテーブルに纏めておきます。順番は応募かスカウトが始まった時点。

仮名 勤務地 手段 結果
α社 岩手県 NINJA 書類選考で不合格
β社 鹿児島県 NINJA 適性検査で不合格
γ社 茨城県 NINJA 書類選考で不合格
δ社 福岡県 エージェント 書類選考で不合格
ε社 愛知県 エージェント 書類選考で不合格
ζ社 福岡県 アカリク(スカウト) 一次面接合格。内定
η社 岡山県 デューダ 一次面接で不合格
θ社 香川県 アカリク(エージェント) 書類選考合格。辞退
ι社 熊本県 アカリク(エージェント) 書類選考で不合格
κ社 熊本県 NINJA 辞退
λ社 静岡県 NINJA 書類選考で不合格
μ社 福岡県 Green(スカウト) 一次面接で不合格
δ社 京都府 エージェント 書類選考合格。辞退
ξ社 福岡県
島根県
Green
エージェント
重複応募で不合格
ο社 石川県 ほくりくFIT 書類選考合格。辞退
π社 広島県 Green 書類選考で不合格
ρ社 大阪府 エージェント 辞退
σ社 東京都 エージェント 書類選考合格。辞退

各案件の詳細

岩手県のα社の派遣会社

12月04日 応募〈NINJA〉
12月21日 書類選考結果『不合格』

これは派遣の仕事です。ただし実は当時私は派遣が何なのか理解していないまま応募したのです。要するにその会社の正社員ではなく、岩手県にあるどこかの会社に派遣してあっちで働くという形です。

派遣先の会社名も、具体的な場所も公開されていない。書類選考に申し込んだと同時にメールで聞いてみたけど、答えてくれなかったです。結局岩手県にあるということしかわからない。

田舎で交通不便な場所である可能性があって、その場合応募を諦めるから知っておきたいと思っていたのに。

どれにせよ結局書類選考で不合格となりました。それでいい。そもそもこの仕事のメインの言語はVisual Basicで、あまり自分の能力に合わないでしょう。

結果報告は随分遅いです。やはりもし合格だったら早めに通知が来るはずだから、2週間経った時点で既に希望がないと悟っていました。

鹿児島県のβ社

12月04日 応募〈NINJA〉
12月05日 エージェント面談〈Google Meet〉
12月07日 応募〈エージェント〉
12月14日 書類選考結果『合格』
12月15日 適性検査〈Microsoft Teams〉
12月20日 適性検査結果『不合格』
01月09日 再検討の結果

鹿児島市にある小型IT企業です。(小さな会社だが古い歴史があるから多分ベンチャーと呼ばない)

仕事内容や環境は勿論、鹿児島市の中心にあって場所としてもポイント高いので、これは初期の応募の中で第一志望です。

NINJAで応募を申し込んだらまず会社側ではなくエージェントと面談することになりました。そして実はそのエージェントは中国人です。面談では当初は日本語のつもりだったが、すぐ中国語で話すことになりました。エージェントもちょっと日本語が拙い気がするので、中国語の方がお互い話しやすくていいです。

しかしエージェントは当初他の会社の求人も紹介して、結局先にその会社に応募することになりました。ただしその会社は1日で書類選考の不合格の結果を出して、結局また最初からの志望の会社に応募することになりました。

応募したら書類選考は通過したけど、その直後適性検査が行われて、結局不合格とされました。

適性検査は2つ部分あります。方法はGoogle Forms。

内容 時間
法則性 40 10分
数学(主に鶴亀算) 25 30分

合格標準は不明だが、私は70-80%くらい解けたつもりなのに結局不合格です。この会社は案外ハードル高いです。

第一志望だから諦めが悪くて、ダメ元でエージェントに連絡して結果を再検討して欲しいと頼んでました。意外なことに、エージェントは「会社側が話を聞いて再検討してくれる」って返事しました。

あの時はまだ希望があると思うようになっていたが、結局年明けの1月9日に再検討の結果は出て、やはり依然として駄目でした。会社側は一度判断したことをひっくり返すことなんてあまり期待しない方がいいですね。

幸いその後もっと志望度が高い会社と出会えて内定が決まったからこの会社のことはもう諦められました。

茨城県のγ社

12月04日 応募〈NINJA〉
12月25日 書類選考結果『不合格』

日立グループの会社で、場所は茨城県の日立市。応募した後ずっと連絡が来なくて、3週間経ってやっと不合格通知が来たのです。今回応募案件の中で一番遅いです。

福岡県のδ社の支社(1回目)

12月06日 応募〈エージェント〉
12月07日 書類選考結果『不合格』

β社に応募した時にエージェントから紹介された会社です。全国に支社がある大手ですが、応募したのは福岡支店。

応募したら翌日に書類選考不合格通知が来て、こんな即答だなんて驚きました。でもいつまで待たせられるよりずっとましです。仕事が早いのは感心しますが。

愛知県のε社の支社

12月12日 応募〈エージェント〉
12月19日 書類選考結果『不合格』

4月の就活の時から知り合ったエージェントさんによって紹介してもらった会社です。

本社は東京だが、応募したのは名古屋の支社。

求めている能力としては合っているから応募したが、結局書類選考で不合格。理由もはっきりと書いています。簡単に言うと『年齢』です。

年齢制限をはっきりと書いてある求人票は殆どないが、実際に若い人が望ましいのもよくあることですね。やはり30代はきつい。

福岡県のζ社(内定!)

12月19日 スカウト〈アカリク〉
12月19日 応募
12月22日 カジュアル面談〈Microsoft Teams〉
12月28日 一次面接〈Microsoft Teams〉
12月28日 一次面接結果『合格』、内定

これは内定をもらった会社でもあって、書きたいことがたくさんあるので、詳しくは個別に下に書いています

岡山県のη社

12月19日 応募〈デューダ〉
12月21日 書類選考結果『合格』
12月26日 一次面接〈Zoom〉
12月28日 一次面接結果『不合格』

岡山市にあるベンチャー企業です。今回応募した会社の中で一番小さい会社。

書類選考は通過して一次面接に入ったが、面接は上手くいかなくて結局不合格です。

不合格の原因は「要求と不一致」と言われました。確かに仕事内容としてはPythonを使うAI開発であることは一致しているはずですが、詳細は違うようです。面接の時にわかったことですが、求められるのは『自然言語処理』で、私はこの辺の経験がないと正直に答えました。自分は『画像処理』が得意とアピールしましたが、それは会社の求めているものと違うらしい。

私も自然言語処理に興味を持って勉強したいと思っていたのですが、会社側としては即戦力が欲しいでしょう。

その他にも、実は逆質問で会社の中の外国人に関する事情を聞きましたが、この会社には外国人がいないそうです。恐らく外国人を雇うのは色々手続きが必要でコストがかかるという事実を考慮して不採用の理由にもなるでしょう。

ちなみに面接の時に面接官は私のqiitaを読んだと言って褒めてくれましたが、これは採用する理由に繋がらないらしくて残念です。

香川県のθ社

12月20日 応募〈アカリク〉
01月11日 書類選考結果『合格』

アカリクに登録した後で連絡してきたエージェントに紹介された求人です。

香川県を拠点としたクレーン制作専用の大手メーカー企業。仕事内容は「クレーンを制御するAIソフトウェア」で面白いと思っています。

今回の就活の中で唯一四国地方の会社。

年末年始を挟んだから結果報告は遅いが、書類選考は無事に合格しました。ただ既に内定が決まった後なので一次面接は辞退することになりました。

熊本県のι社

12月20日 応募〈アカリク〉
01月17日 書類選考結果『不合格』

θ社と同時に紹介されて応募しました。仕事内容は半導体装置のソフトウェア開発。

熊本県の小さな町にある会社で、駅からちょっと遠くて通勤は不便なので志望度低いです。

ちなみにあの辺りには台湾の台積電(TSMC)など半導体関連の会社がいっぱい置かれている地域としても知られているらしい。

熊本県のκ社

12月20日 応募〈NINJA〉
12月26日 エージェント面談〈Google Meet〉(すっぽかされた)
12月28日 謝罪の電話

ι社の近くにあるソニーグループの会社です。同じく交通不便なので特に期待していません。

更に厄介なのは、応募したらまずエージェントとの面談が必要で、しかも面談の日になったらすっぽかされました。

2日経って謝罪の電話は来て、1月5日にもう一度面談の予定を立てるという話だったが、結局他に内定が決まったので今更「もう遅い」って感じで、話はなしにしました。

今回ばかりはどう考えてもエージェントが悪いですね。

静岡県のλ社

12月20日 応募〈NINJA〉
12月26日 エージェント書類選考結果『不合格』

静岡県の小さな町にあるベンチャー企業です。外国人社員がたくさんいるらしい。

NINJAで応募したが、まずエージェントが履歴書と職務経歴書を読んだらしい。会社に応募する前にエージェントの方から資格不一致と判断されて諦めることになりました。

エージェントを通じる応募はエージェントによる書類選考で落ちることもあるってことは勉強になりました。

福岡県のμ社の支社

12月20日 スカウト〈Green〉
12月21日 応募
12月25日 一次面接〈Microsoft Teams〉
12月27日 一次面接結果『不合格』

Greenに登録したらこの会社からスカウトが来たので応募してみました。

東京を本社とした中型IT企業で、応募したのは福岡支社。場所は博多駅の隣のビルでかなり便利。

スカウトされた時点で既に書類選考が合格したということもあって、すぐ一次面接に入りましたが、結局通過できませんでした。

不合格の原因は教えてくれなかったから、何がいけないのかわかりません。

企業からのスカウトだと可能性が高いと喜んで油断しては駄目ですね。

京都府のδ社の支社(2回目)

12月25日 応募〈エージェント〉
12月27日 書類選考結果『合格』
01月11日 一次面接(辞退)

福岡支社に応募して不合格とされたδ社ですが、今回は違うエージェントを通じて、違う支社に応募してみました。仕事内容とポジションは殆ど同じで、違うのは勤務地だけ。だからあまり期待していなかったが、なぜか今回は合格して一次面接を行うことになりました。

同じ会社でも違う支社で判断基準は違うらしい。一度不合格となっても違う支社に応募したら合格になることもあるということは証明できました。

それにしても選考結果は早いです。これについても感心します。

しかし結局翌日他に内定が決まって、もう一次面接を行うことはなくなって残念です。

大手であることもあって、入りたい人の参考にもなるだろうと思って、会社の名前を言っておきたいと思います。『テクノプロ』です。

福岡県と島根県のξ社

12月27日 応募〈Green〉
12月28日 応募〈エージェント〉
12月28日 重複応募と判断されて『不合格』

δ社と同じく全国で支社を持つ大手企業ですが、δ社と逆な事情が起きたのでこれについてちょっと語りたい。

最初はGreenで福岡支社に応募したが、その後エージェントで島根支社に応募しました。

そしてその日に「重複応募なので不採用」とエージェントを通じて連絡が来ました。

確かに同じ会社だけど、この2つの求人は勤務地も違って、仕事の内容は似ているけど同じものだというわけではない。それなのに同じ案件と見做されて、否応なしに不合格とされたとは……。

『重複応募』について気をつけて欲しいと思って、会社名も言いたいです。『パソナ』です。

どっちが悪いと言いたいわけではないが、テクノプロとパソナの違いを例として「会社によってこの辺の扱いは違う」ということを伝えて留意して欲しいです。

石川県のο社

12月08日 ほくりくFITに登録
12月15日 一次エージェント面談
12月28日 二次エージェント面談。応募
01月11日 書類選考結果『合格』
01月18日 一次面接(辞退)

ほくりくFITを通じて応募しようとする案件なので、他の案件とは色々経緯は違う。

最初はサイトに登録して面談の予定をして一週間後エージェントとの一次面談が行われて色々聞かれて、次の面談で求人を紹介してくれると言われました。

二次面談では、とある金沢市の会社が紹介されて、そこで承諾してやっと応募の手続きをしてくれます。

この会社はメーカー企業で応募したのはソフトウェア開発の組み込みエンジニアです。

実際最初に紹介されたのは2社だが、1社は結局合うポジションがないということで応募に至らなかった。

年明けの後書類選考通過して第一次面接オファーが来ましたが、その時既に他の会社の内定が決まって残念です。

ちなみに選考の流れを聞いたところで「書類選考 ⇒ 一次面接 ⇒ 実技試験 ⇒ 最終社長面接」という形になってかなり段階が多いです。

更に問題なのは、「最終面接はオンラインで行えない」と言われました(一次面接はオンラインでOKなのに)。つまり面接のために一度金沢に行かなければならない。(交通費は会社から出して、更に金沢駅から会社まで車で迎えるそうですが)

私は金沢が好きでこの会社も興味を持っていますが、やはり色々難しい案件だと思いかねませんね。

広島県のπ社の支社

12月28日 応募〈Green〉
01月04日 書類選考結果『不合格』

東京を本社とした大手企業の広島支社。福岡支社にも同じような求人がある。仕事内容はAI関連。年明けの休日が終わった後すぐ書類選考の結果が出ました。

大阪府のρ社

12月28日 応募〈エージェント〉

日立のγ社に応募した時に連絡を取ったエージェントの人からの紹介です。日立の応募は失敗したが、この仕事は推薦したいと言われました。

この仕事はパナソニックグループで、天文望遠鏡の制作に関わるソフトウェアであることもあって今回の案件の中で唯一天文学関連の仕事なので、面白いと思って応募しました。

しかしその直後ζ社からの内定が決まったので、すぐ辞退しました。

東京のσ社

01月16日 スカウト〈エージェント〉

これが案件と呼ぶべきか微妙ですが、こういうこともあると語りたいので、一応リストに追加しました。

実はγ社とρ社でお世話になったエージェントは突然「あなたの経歴を見て企業から是非面接をしたいというオファー」というメールが来ました。それってつまりエージェントは勝手に私の履歴書を会社に公開したということではないか、と思ったら不安な気もします。

別に私はそこまで問題だと思っていないが、エージェントがこんなことやって正しいのかと伺いたいですね。

勿論私が承諾しない限り成立しないので損はない。この案件は既に内定が決まった後で、しかもこの会社は東京なので最初から対象外だから、すぐ断りました。

内定

内定をもらったのは福岡市にあるベンチャー企業です。元々自分から応募したのではなく、アカリクからのスカウトはきっかけです。

応募の経緯

大体の流れはこんな感じ:

  • 2023年12月19日に会社からアカリク経由でプラチナスカウトとして連絡してきた。
  • その後会社のウェブサイトと求人の詳細を読んで自分の求めているのと一致するとわかってすぐ承諾した
  • 本当に応募する前に、12月22日にまずざっくばらんなカジュアル面談が行われた
  • そこで会社のことや仕事内容を詳しく教えてもらって更に自分にピッタリだとわかって入社したいという意思を伝えて応募した
  • 12月28日一次面接オンラインで行われた
  • その日の夜に、内定が決まったという通知が来た
  • 入社日は望んだ通り2024年4月1日にしてもらえた

志望動機

面接する前に自分なりのこの会社に入りたい理由を纏めてみたら大体この3つ:

1 仕事内容 仕事内容は主にAI(機械学習)技術を使うソフトウェアの開発で、主な言語はPythonであること。これは自分のやりたいのと一致している。おまけにRubyも一部使っている。
2 環境 自分の他にも博士か修士卒業しかも天文学業界から来た人もいるので、同じ経験で親近感と心強さで一緒に仕事して楽しいと期待できそう。それと、既に他に外国人がいる。
3 勤務地 福岡市にあるから。更に博多駅に近くて交通は便利。

この理由は面接の時にもちゃんと説明しました。自分の志望動機をはっきりと伝えることは面接の時に重要なことです。

面接

一次面接はオンラインで12月28日に行われました。面接官は2人います。長さは1時間と少し。

1人はスカウトしてくれて先日カジュアル面談で話し合った、技術部部長さんです。そしてもう1人は営業の方。2人の質問はそれぞれ違います。

営業の方は志望動機元の業界を離れる理由これからやりたいことなど定番の質問をしました。そして他の会社の応募事情も聞かれました。その場で私は迷いなく「御社が第一志望」と言いました。

そもそもこれは「嘘でも言うべき台詞」だとネットでもこう書いてあります。でもやっぱり嘘はよくないことだと思います。今回は本当に本当だからそう言っただけ。他の会社の面接ではこんなこと聞かれなかったからよかった。

部長の方からの質問は技術の話です。私の職務経歴書に書いた内容を元にして今までやっていたことを説明していくだけ。これは一番長いけど上手く言えた話です。

面接で一番評価されるのはやはり仕事内容に関わる知識の説明だと思います。ただ経歴書に書いてある文面だけでは足りない。会話を通じてできるだけ自分の知識と経験をアピールするのは大切ですね。

この会社の面接は2社面接した後なので、ある程度場慣れして先回の失敗も学んだから、今回は意外と上手く喋れました。これは今回の面接の成功に繋がる要因の一つとも思えます。

この面接の終盤で二次面接のことも話に出ました。その時点で合格の可能性が高いとわかりました。(ネットでこれが合格フラグだと書いてあるサイトも読んだから)

しかし結局その日の夜に、二次面接がもう必要なくすぐ内定が決まったというメールが来ました。

こうやって年明けの前に就活が終わりを迎えることができました。

参考の転職関連の記事

今回の就活によってqiitaなどで色んな方が書いた記事を読んで参考になりました。

博士とポスドクの転職の話

未経験からの転職の話

IT業界の転職の話

その他

終わりに

以上は私の今回の就活で語りたいことです。こうやって書いてみたら意外と長いですね。

色々あって本当に大変だったですが、結局成功して私もやがてプログラマーになれます。外国人でも日本でいい仕事が探せます。30代になっても業界を越える転職は決して遅くありません。

これから福岡ですね。実は私まだ九州に行ったことないからどうなるかわからないが、きっといい場所だと期待しています。博多ラーメンは好きです。

実際に仕事を始めるのは4月だから、その時入社した後の感想について追記するかもしれません。

内定が決まってすぐ年末休みに入ってこの時間を利用してこの記事を書いてやっと大晦日に完成したのです。

$\huge{良いお年を!}$

その後

2024/5/2 追記:実際に転職して1ヶ月経ったので、続きを書きました。

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