この記事はエンジニア転職 Advent Calendar 2023の11日目になります。
10日目はnewtaさんの「やりたいことをするための環境を探そう」でした。「野球をやっててもサッカーはうまくならない」というのには膝を叩いて納得してしまいました。確かにその通りですね。今後の参考にしたいと思います。
さて、この記事はアラフィフのおっさんエンジニアによる転職失敗談です。皆様の成功談のなかで恐縮ですが、他人の失敗から学べることもあると思いますので、よろしければご覧ください。
ざっくり自分の経歴
- 新卒でベンチャー企業に就職。約10年働くも倒産で解雇。
- フリーランスのエンジニアになる。約10年働くも諸事情で廃業。
- 派遣でエンジニアとして働く。合間に転職活動も行って、何度か転職したこともあるけれど諸事情で数年で退職を繰り返すこと約10年。現在も転職活動中。
トータルで約30年のキャリアがあるわけですが、ほぼ全てでエンジニアでしたし、今後もエンジニアを続けたいと思っています。
ここ10年は断続的に転職活動を行ってるわけですがなかなかうまくいかず、気が付いたらアラフィフになっててこりゃまずいんじゃないかなと思っているのがイマココってところです。
どの辺が人生行き詰ってきたか
専門性が磨かれていない
ウェブ系で主にサーバサイドのエンジニアをしていますが、その中で特に何が得意というものがありません。過去の経験でも、言語もフレームワークもばらばらです。また、転職の度に業種が変わっているため、ビジネス的な専門知識も身についていません。
幅広い経験があることはメリットでもありますが、やはり特定の専門分野を持っている人は強いなと感じます。浅く広くと共に、何か一つ狭く深く知っていることは大事だなと。そういうものを持たずにやってきたことは、今の自分の弱みになっていると感じます。
経験内容がメンバーレベル
特定の言語やフレームワークの経験者として転職しても、会社によって細かなやり方の違いはどうしたってあります。業務知識も必要になります。なので転職して最初のうちは言われたことを言われたとおりにこなすメンバーレベルの業務になります。メンバーレベルを数年経験することでその会社での深い業務に入っていけるわけですが、その前に退職しているため深い業務経験を積めていません。どこに行っても万年新人状態です。
履歴書が激汚れ
短期転職を繰り返したことで、履歴書の職歴欄が入りきらないくらいの量になってしまいました。履歴書を書くのが大変というのもありますが、採用側から見たら「どうせすぐに辞めるよね」って判断されがちなのはありそうです。結果、書類選考で落ちるということがほとんどです。実際の不採用の理由は教えてくれませんけどね。
年齢による転職難易度激化
企業側の視点にたつと、年齢があがると当然にそれに伴った期待の変化があります。具体的にはマネージャーやリーダー経験、後輩の指導育成経験などが求められます。もしくはスペシャリストとして特定の言語やフレームワーク、ミドルウェアやクラウドなどの深い知識と経験。
それらの経験が無い私の場合、では同程度のスキルを持っている若手の候補者がいればそちらを採用しますよねってなるのは自然な流れでしょう。
付け焼刃スキルの賞味期限切れ
エンジニアですから当然に勉強はしてます。ただ、やってる勉強って今目の前の案件をこなすための泥縄勉強なんですね。必要なことをピンポイントで学んでる。要はスキルが常に付け焼刃状態。
コンピュータサイエンスの根本原理は変わりませんが、10年20年という年月の中で様々な新しい概念や技術が登場しています。そうした知識をググって出てきた紹介記事をその場限りで消費することを繰り返していると、体系的な知識が不足しているなぁと感じることが多々あります。
会社評論家になってしまっている
あちこちの会社を転々としていると、それぞれの会社の良い点を全て併せ持った理想の会社像が自分の中に出来上がってしまいます。そんな理想の会社はどこにもありませんから、どこの会社に行っても理想の会社との違いが欠点に見えてしまいます。
しまいには求人票を見ただけで「この会社はここが欠点。こう直せばもっと伸びるのに」なんて、勝手に評論してしまう始末です。そんな自分に気が付いたとき、これは結構まずい姿勢だなと思ってしまいました。
仕事人生の納得感がない
言われたことをただこなすだけのメンバーレベルの仕事しかしていないため、人からどんな仕事をしているんですかと聞かれても説明できません。要は「アレオレ(あの仕事は実は俺がやった)」というものが無い。アレオレ詐欺ではなく、本当に関わったという意味でですね。
他人に説明するのはともかくとして、自分自身に対して納得感がありません。約30年の仕事人生で一体何を成し遂げたのかと。人に誇れるような有名プロジェクトに関われなかったとしても、ああ自分はこれを成し遂げるためにエンジニアになったのだなぁと思えるものがあると納得感があると思うのですが、今のところそういうものがありません。
どうしたらよかったか
問題点の大半は、短期離職を繰り返したことによるものです。では我慢して辞めなければよかったかというと、それも違うなと。それぞれ正確な理由はここには書けませんが、どうしても辞めざるを得ない理由というのがあったのですよ。辞めずに済む状況であればよかったなと今でも思いますが、現実に自分の人生に起こったことなので、それは受け入れるしかないかなと。
一方、専門性が磨かれていないとか、スキルが付け焼刃になってしまっているというのは自分自身の問題です。仕事を通してそうしたスキルが身に付けられればよいのですが、私の場合はそうではなかった。では仕事外で身に着けるしかないですね。人生いつだって今日が一番若くて時間がある。これから深めていけばいいんですよね。Qiita に記事を書いたり個人開発をしたりというのもその一環なのですが、今後は更に深めていければなと思います。
そもそも自分が何をしたいのかを突き詰めて考えていなかったという問題もあります。何をしたいかを見定め、それを実現できる職場に転職するとか、プライベートでスキルを磨くとか出来ていればよかったんですよね。そういったことをせず、ただ単に状況に流されるままに過ごしてきたために今があるとしたら、自分の仕事人生に軸が無さ過ぎたのだなという反省があります。
人生100年時代と言われていますから、アラフィフの私にもまだ50年の時間が残されています。50年間ずっとエンジニアとして働き続けるかというと微妙ですが、少なくともあと10年20年は働くでしょう。であればまだまだ時間は残されているわけです。この記事をこれまでの失敗の振り返りとして、今後の改善としていければなと思います。