自然数(Natural)と整数(Integer)に「比で計算可能な有理数(Rational Number)」「定数風の装いで計算に組み込める円周率πやネイピア数eや平方根sqrt(x)といった無理数(Irrational Number)」を追加していく過程と「それらは全て連続する(Continuous)実数概念(Real Number Concept)である」として虚数概念(Imaginal Number Concept)と対峙させ複素数表現(Complex Expression)に発展させる伝統的数直線原理主義(Traditional Number Line Fundamentalism)の間にはどうしても埋められない発想上の飛躍(An Imaginative Leap that cannot be solve this Problem by any means)が存在します。それが数理(Mathematical Things)の再勉強を始めて2年目の数学初学者(Mathematics Beginner)としての私の結論…
逆数学 と超準的手法:代数学の基本定理を題材として
2階算術における実数と複素数
ならば自分はどう考えたいのか。以下はそれを樹立する為の試みの一つとなります。
#確率密度空間(Probability Density Space)概念よりの再出発。
確率密度関数(PDF=Probability Density Function)あるいは確率関数 (probability function) - Wikipedia
例として、寿命が4~6時間程度(つまり5時間±1時間、平均寿命5時間)のバクテリアがいると仮定する。
①この時、およそ5時間前後で寿命を迎えるバクテリアは沢山居るが、正確に5.0000000000…時間丁度で死ぬバクテリアはまずない。特定のバクテリアが丁度5時間で死亡する確率はほぼ0%なのである。
②ならば5〜5.01時間で死亡する確率はどうだろう? 例えばこれが2%だとすると、その1/10の範囲の5〜5.001時間である確率は? 答えはおよそ2%×1/10=0.2%となる。
③さらにその1/10の範囲の5〜5.0001時間である確率は、およそ0.02%となる。
こうした例において「特定の時間範囲内に死亡する確率をその範囲の長さで割った値」に着目すると、1時間につき2に定まる。例えば5〜5.01時間の0.01時間の範囲でバクテリアが死亡する確率は0.02であり、確率0.02÷0.01時間=2時間^−1である。この2時間^−1(毎時200%)という量を5時間時点での確率密度と呼ぶ。
従ってバクテリアの寿命が5時間である確率を問われた時、真の答えは0%となるが、実用的な答えは(2時間^−1)×dtとなり、それは無限小の時間範囲dt内で、バクテリアが死亡する確率である。例えば、丁度5時間〜5時間+1ナノ秒の寿命である確率は、(2時間^−1)×1ナノ秒≈6×10^−13となる。こうしてf(5時間)=2時間^−1と表現したのが確率密度関数(PDF=Probability Density Function)fであり、fを任意の時間範囲(微小に限らない)で積分することで、当該時間範囲内でバクテリアの寿命が尽きる確率を求める事が可能となるのである。
- これは平均値(Mean,ここでいう「バクテリアの平均寿命=5時間」)と分散(Variance,ここでいう「バクテリアの平均寿命のバラつき具合=±1時間」)の二つのパラメーターによって全体像が定まる正規分布(Normal Distribution)概念の導入説明でもある。
【初心者向け】正規分布(Normal Distribution)とは何か?
もちろん最終的に想定される分布が正規分布である事は自明の場合(Trival Case)ではないが、それが正規分布だった場合には、大数の法則(LLN=Law of Large Numbers)に基づいて「あらゆる分布の個性が押し潰された後に全ての観測結果がその分布へと収束していく」熱死極限(Heat Death Limit)を迎えると考える訳である。従ってこの思考様式(Concept)は、最終的にはある種の熵論(Entropy Theory)に帰着する事が想定される。
大数の法則 - Wikipedia
エントロピー - Wikipedia
情報量 - Wikipedia
熵の意味 - 中国語辞書 - Weblio日中中日辞典 - この考え方を援用し、連続する自然数の有限集合Nn{1,2,3,…,n}について「2で割り切れる確率は1/2」「3で割り切れる確率は1/3」と計算を重ねるとそのどれでも割り切れない確率(計算対象数までに出現する素数の出現率)が残る事に注目したのがオイラーのφ関数となる。
【Rで九九】どうして36個の数字しか使われないのか?
見た目こそ全く異なるが、オイラーの公式(Eulerian Formula)cos(θ)+sin(θ)i=e^πi=(1±πi/N)^Nもまたベルヌーイ試行(Bernoulli trial)の応用でネイピア数(Napier's Constant)exp(1)(2.718282)/exp(-1)(0.3678794)を導出する演算(Operation)=(1±1/N)^Nの発展形に過ぎず同じ数理の別側面といえよう。
【初心者向け】指数・対数関数の発見とそれ以降の発展について。
【初心者向け】自然指数関数と自然対数関数の交点について。
- ここに見られる「数理空間は確率と素数の組み合わせとして実在する」なる思考様式(Concept)は、オイラーの多面体定理(Eulerean Polyhedral Theorem)V(Vertex=頂点)−E(Edge=辺)+F(Face=面)=2(二次元上の図形はV=2とV=0の間を往復可能と考える)に基づく多角形(Polygon)と正多面体(Regular PolyhedronあるいはPlatonic Solid=プラトン立体)が素数2^n族(二辺形と正方形)、3^n族(正三角形と正四面体)、2^n3^m族(正六角形と正八面体と正六面体)、2^n3^m5^l族(正十二面体と正十二面体)に分類可能である事実によって補強される。この場合は平面充当演算(Tiling Operation)「正p角形の内角をq倍すると2πラジアン/360°となる」(p-2)q=2pおよび空間充填(Space Filling)の制約上正六角形(Regular Hexagon)がある種の極限(Heat Death Limit)として顕現する(例えば化学式の世界などでは、途上に現れる図形遷移を巡る確率計算に意味が出てきそうだが、現時点においては不勉強につきそこまでは語れない)。
【オイラーの多面体定理と正多面体】とある「球面幾何学」の出発点…
平面充填 - Wikipedia
空間充填- Wikipedia
こうして「オイラーのφ関数」「オイラーの公式」「オイラーの多面体定理」辺りの統合から出発するので、とりあえずこの座標系(Coordinate System)を「(x,y,z,…軸の無限直交に基準を求める)デカルト座標系(Cartesian Coordinate System)」に対比させる意味合いも込めて「オイラー座標系(Eulerian Coordinate System)」と呼び分けたいと思います。ここで注意したいのが、その延長線上に自明の場合(Trival Case)として現れるのが(オイラーが残した業績としては珍しく、デカルト座標系から出発する)オイラー角(Euler Angle)ではなく「(円弧上の任意の点と対蹠間を結ぶ直線が形成する角度が必ず直角となるタレスの定理の三次元拡張版たる)球面の対蹠間を直角に2回曲って結ぶ球面上の2点に注目した」四元数(Quaternion)w+ix+jy+kz(Ortho-split/Sympletic Formでは(w+ix)+(y+iz)j)という辺り。それはこの座標系においてはx,y,z,…軸なる固定直交座標に沿ってではなく「平方対角線(Square Diagonal)+平方対角線(Square Diagonal)=立方対角線(Cubic Diagonal)」と考える事に由来するのです(不勉強につきまだそこまで到達出来てないが、どうやら線形代数におけるヤコビアンや固定値といった諸概念はこの辺りのギャップを埋める為に考案された概念と見受けられる)。
オイラー角
タレスの定理 - Wikipedia
四元数のRでの扱い~onionパッケージ~
【Rで球面幾何学】ジンバルロック(?)やリサージュ曲線(?)との邂逅。
【オイラーの多面体定理と正多面体】正方形における平方対角線と立方体における立方対角線の関係について。
【Rで球面幾何学】そもそも「内積」とは「外積」とは何か?
いずれにせよ数理そのもの(Mathematical Things Itself)がどの様な形で実存するにせよ、我々は確率演算(Probability Operation)や代数構造(Algebraic Structure)や数理モデル(Mathematical Model)の構築による部分的(Partial)で離散的(Discrete)な観測結果集合(Observation Result Set)の獲得を通じてしかこれにアクセス出来ず、逆をいえば(ポッパーの反証主義、すなわち「反証可能な命題だけが科学的命題である」なる観点をも内包した)この様な不安定かつ不完全なデータのみを第一質料(Prima Materia)として採用した思考体系(Concept System)が我々の到達し得る「数理三昧の世界」となる訳です。
確率変数の演算
代数的構造 - Wikipedia
数理モデル - Wikipedia
第一質料 - Wikipedia
###【各論1】ポパーのいう反証可能性(Falsifiability)」について。
ただしポパーのいう反証可能性(Falsifiability)については、こういう批判もあったりします。
科学とは何か? 反証主義について
ポッパーのいう反証主義の主張、たとえば「反証可能な命題だけが科学的命題である」とする主張は、それ自体が、反証不可能であるので、科学的命題ではないことになる。もちろん、ただし、この場合に、それが無意味だということにはならない。反証主義の立場からすると、反証主義の主張自体が一つの形而上学的主張になってしまうということである。
自分の主張を経験のテストにかけるという態度を合理的な態度だとし、そのような合理的な態度をとるべきだという主張を合理主義ということにしよう。このとき、非合理主義ではなくて、合理主義の立場を取るべきだという主張自体は(その主張自体の反証可能性を認めると)合理的態度に含み得ない。それゆえにポッパーは、合理主義的選択自体は、非合理決断の結果ということを認めるのである。その立場を批判的合理主義という。
まるでラブクラフトの宇宙的恐怖小説(Cosmic Horror)の有名な一節「永遠に横たわり続ける状態だけが死者の在り方ではない。測り知れざる永劫のもとでは死さえも死を迎え得るのだから(原文「That is not dead which can eternal lie,And with strange aeons even death may die.」そう、この独特の言い回しは独特の足韻の所産でもある!!)」みたいな「(人間の脳でのみ走る)粗雑な代数構造」的堂々巡り…
【初心者向け】単位立方体と座標系における偶奇性について。
私にはむしろ以下の様な考え方の方が前向きに感じられるのです。
心理学者の鈴木光太郎によれば科学とは、絶対的真実を認めず、常に誤りを修正し続ける活動だという。鈴木は次の通り述べている。「教科書には正しいことだけが書かれていなければならないとは思っていない。むしろ、誤った記述があっても許されると思う(誤りは直せばよい)。科学は誤ることがあたりまえであって、そもそも科学とは、そうした誤りをたえず書き改めてゆく営みだからだ。私が許されないと思うのは、だれかが誤って書いたものをなにも考えずに受け売りしたり、それを孫引きやひ孫引きしたり、果ては先祖がたどれない引き方をしている場合である。あるいは、誤りであることが判明しても、直しもしない場合である。」
###【各論2】実用主義(Pragmatism)の世界からの観点
一方「投資リソースの回収確率」に執着する実用主義(Pragmatism)の世界には「概念実証(PoC=Proof of Concept)」の概念も存在するが、最近統計学や機械学習の分野で話題となっている統計モデル論同様「第一質料の誤読を最小限に留める工夫」以上の意味は持ち得ない様に感じます。
実用主義とは - コトバンク
プラグマティズム(Pragmatism) - Wikipedia
「経験不可能な事柄の真理を考えることはできない」とするイギリス経験論を継承し「信念とは、ある人がそれにのっとって行動する用意のある考えである」なる規定により哲学論から無用な意見を整理する基準を設け、概念や認識をそれがもたらす客観的な結果によって科学的に記述しようとした点で従来のヨーロッパの観念論的哲学と一線を画したアメリカ合衆国の哲学である。
ただし根本的出発点に「神が我々に解決不可能な課題を課す筈がない」と考える宗教的楽観主義が実存し、この事から様々な思考的制約も抱える事になった。
PoCとは? 実証実験との違い、進め方、成功の秘訣(ひけつ)を解説
PoC(Proof of Concept)
概念実証 - Wikipedia
確率モデルによる情報処理
確率統計学を学び直したいなら ついに3編出揃った中井悦司著『技術者のための確率統計学』発売
結局、統計モデリングとは何なのか
【マインドフルネス】無明(avidya)状態からの脱出口としての「消失(turn out)」?
おそらくこの問題は「前後左右上下を峻別する」デカルト座標系の起源がカンブリア爆発期(Cambrian Explosion、葯5億4200万年前〜5億3000万年前)に左右相称動物(Bilateria)が視覚、および関連情報を処理する脊髄=中央情報処理器官(Central Infomation Processing Organ)や(これに連動して動作する)四肢に該当する諸器官をセットで獲得し「生物史上初の百獣の王」アノマロカリス(Anomalocaris、約5億2,500万〜約5億0,500万年前)が登場して滅んだ時点にまで遡り、その頃から今日に至るまでこのシステムが単なる数理としてだけでなく「生存競争に勝ち抜く為の諸努力」と不可分な形で結び付けて考えられてきた事に由来するのです。
【無限遠点を巡る数理】「ピタゴラスの定理」と「デカルト座標系」の狭間
一方、アノマロカリスに食べ尽くされて種として淘汰されたくないだけなら、眼や脳や四肢を備えずとも、殻や刺や毒などを備えるだけで良かった事もあり(人類がその後「マルサスの法則」や「ロジスティック方程式」といった形で再発見する)個体や集団の生存原理そのものはクラゲやヒトデの様な放射相称生物(Radiata)が対等なライバルだった時代からそこまで徹底して変わってしまった訳でもなく、この事が生物の様式をそれまで以上に複雑化(多様化)させてきたといえましょう。
【無限遠点を巡る数理】「名状し難きもの問題」を世に解き放つ。
しかし人間の世界では近世において(相応の火力と機動力を有する常備軍を中央集権的官僚制が徴税によって養う)主権国家(羅Civitas sui Iuris, 英Sovereign State)間の勢力拮抗状態を経験し、産業革命導入が最も進んでいた欧州を中心に国家間の総力戦が遂行された第一次世界大戦(1914年~1918年)前後に(こうした時代の流れの阻害要因として世界を振り回してきた)清王朝(1616年~1912年)、帝政ロシア(1721年~1917年)、神聖ローマ帝国/ハプスブルグ君主国(800年~1918年)、オスマン帝国(1299年~1922年)といった旧大国が相次いで滅び(「領主が領民と領土を全人格的に代表する」封建時代の農本主義的権威体制の再来を思わせる)「国民を全人格的に代表する」国家間の競争が全面化した総力戦体制時代(1910年代~1970年代)を迎えます。この時代にはイタリア・ルネサンス/大航海時代からの継続で数理の発展が著しく、その事がそれぞれの時代の各側面とどう関連してきたかも、私の重要な関心分野の一つ。
【無限遠点を巡る数理】無限遠点としての正規分布と分散概念の歴史
[「総力戦体制時代」と「総力戦」思想の狭間]
(https://ochimusha02.hatenadiary.com/entry/2020/06/26/193858)
###【各論3】「数理三昧の世界」における形相(Eidos=Form)概念と質料(Hyle=Substance)概念の精査。
そしてもちろん第一質料(Prima materia)の話を持ち出した以上、アリストテレス哲学が定義した形相(Eidos=Form)と質料(Hyle=Substance)の話に踏み込まざるを得ません。
連載オブジェクト指向と哲学/第3回アリストテレス-形相と質料
実際「デカルト座標系」から出発し独特の機械的宇宙論を展開したルネ・デカルト(1596年~1650年)も、認識や経験の結果として獲得される「物(Ding/Things)」概念とそれをもたらす「物自体(Ding an sich/Thing-in-itself)」概念を峻別する観念論を展開したイマヌエル・カント(1724年~1804年)も当人は「強度の信念の人」であり「(人間の脳内に存在する)三昧の世界」にのみ先験的(A Priori)かつ超越的(Transcendental)に実存する形相概念の絶地天通を最終目的としていたのです。彼らはイデア論の伝統に従ってそうやって「不完全極まりない質量世界」と「完全なる形相世界」の対峙を試みた訳ですが(人間の脳向けにコーディングされたプログラムがそのままでは走らないコンピューターだからこそ抽出し得る純粋数理のみで「三昧の世界」の再構築を試みている)私の方法論においては、逆に彼らの考えた形相概念こそが無限遠点(Inf(inity))の向こう側に追いやられてしまう結果を迎えます。
【初心者向け】複素共役のアニメーション表示について。
- これらのアニメーションには「複素共役線の進行方向」についての情報が欠落している。これが「(コンピューター上に純粋数理として存在する)質量の世界」。
- それを勝手に補完して回転させ、かつその向きを自在に入れ替えられるのが(人間の脳内にだけ存在する)形相の世界」。
- このアニメーションは(球面上なら手前中心の反対側に点として置かれる無限遠点が円周に射影されているので、本来なら見えない筈の)球面の裏側まで周辺部に映り込んでいる。実際ブラックホールは(重力レンズ効果によって)どの方角からもこう見えるらしい。これが「(コンピューター上に純粋数理として存在する)質量の世界」。
- 球面らしさ(60分割法だと手前に遠近法を満たす15本の「波紋」が目に入る)に騙されて、それに気付けない時がある(要するに魚眼レンズの視点なので、具体的地形を射影されるとその動きで分かったりするが、変化に乏しいとやっぱり気付かなかったりする)のが「(人間の脳内にだけ存在する)形相の世界」。
こう考えると実際に(人間の脳内だけに先験的に超越的に実存する存在)として形相世界の基底に最初からあったのは、あくまで「(カンブリア時代から続く進化の過程で連綿と改善が続けられてきた)ヒューリスティック(Heuristic)な空間認識システム」に過ぎなかったと考えられそうです。
ヒューリスティクス - Wikipedia
しかしその一方で「(コンピューター上にのみ存在し得る)数理三昧の世界」は、原則としてかかる(人間の脳内にのみ存在する)形相世界にその有用性(Usefulness)を認められる事によって初めて開始され、存続を許され、かつこの道筋を辿ってのみその内容がその形相世界へと還元(Restore)されるのです。この全体像を俯瞰して最近では「人機一体系(Man-Machine System)」と呼んだりする様です。
マンマシンシステム
囲碁AIブームに乗って、若手棋士の間で「AWS」が大流行 その理由とは?
- 最初に注目されたのは三角関数(Trigonometric Function)の分野で、紀元前の時代から(農業歴を管理する神殿宗教の祭政一致体制政にとっては支配権限の源泉でもあった)天文観測、測量、建築、航海といった「一般庶民の目に触れない範囲」において現場数理として活用されてきた。この話は歴史上(水争いにおける勝利や所領管理に加え堤防や溜池の築造指揮を含む)治水が領主の責務であった事とも密接に関係してくる。
【初心者向け】「円そのもの」の近似から派生した角度と経度の概念の起源
【初心者向け】三角関数と指数・対数関数の「巡回性」について。 - 次いで注目したのは経済分野で、イタリア・ルネサンス期に海洋国家ヴェネチア経由で地中海商人から欧州出版界に伝わった複式簿記系(Double-entry Bookkeeping System)の記法が群論概念(Group Theory Concept)の大源流となった。出版革命の影響で知識の在り方がパラダイムシフトを迎えた事もあり、この頃より欧州では「一般庶民の目に触れない」現場数理に数学者も真剣に取り組む様になっていく。
【初心者向け】群論概念(Group Theory Concept)①基本定義
【初心者向け】添字化(Indexing)と単位化(Unitization)
こういう部分も含めて「名状し難きもの(The Unnamable)は名状し得る場合(Namable Case)、既にそこには存在しない。ならば名状し難きものものとは一体何者か?」のジレンマは成立している訳なんですね、
【無限遠点を巡る数理】「名状し難きもの問題」を世に解き放つ。
- そう、あたかも(天文学や航海の分野で用いられる三角関数演算を楽にする為に開発された最初期の用目的数理の一つである)常用対数表(Common Log Table)を用いた計算において「対数への変換」後の演算が、さらに「10進数への逆変換」の後にしか意味を持ち得ない様に。
【数理考古学】常用対数表(Table of Common Logarithms)を使った計算 - 工学の分野で活用されるラプラス変換(Laplace Transform)後の演算が、ラプラス逆変換(Laplace Inverse Transform)によって元数値に戻されない限り意味を持ち得ない様に。
ラプラス変換とは何か - この考え方を援用すると「日々の出納記録が金回りの集計結果が全体像を明らかにする」**簿記記法**(Bookkeeping)そのものが、こうした**活用法**(Expression)の重要例の一つとなる。
- そういえばイタリア・ルネサンス期に三次方程式の解法を巡って発見された虚数(Imaginal Number)も、歴史のその時点では「計算の途上で現れる現場数理」に他ならなかった。
【数理考古学】三次方程式(cubic equation)から虚数(Imaginary Number)へ。
なるほど、視野を「人機一体系(Man-Machine System)」の歴史全体に広げると以下もその範疇に含まれてくる訳です。
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イタリア・ルネサンス末期(16世紀後半)、オスマン帝国伸長によってレパント交易から締め出されたベネツィアにおいて代替産業として始まった「文庫本全集出版事業(一冊一冊は携帯可能なサイズで安価。サイズを揃えたシリーズ化によって売り上げを確保)」がフランドル(オランダ・ベルギー)やパリ(フランス中心部)に広まった出版革命。大源流は文書行政が普及していたオスマン帝国における紙輸入需要(当初はヴェネツィアが独占していたが、その牙城も次第にフランドルやパリに崩されていく。ちなみに中華王朝同様オスマン帝国にも「官僚供給階層が習得困難な独自の手書き/文体に執着する」問題があり、その制約に足をとられ出版革命に乗り遅れる)で「大航海時代における地図需要」「解剖学発展の影響を受けた医学書需要」などを吸収しつつ次第に市場規模を広げていった。ちなみに小冊子(パンフレット)刊行の政治利用はハンガリー王マーチャーシュ1世(ハンガリー王在位1458年~1490年、ボヘミア王対立王在位1469年~1490年)の歴史的プロパガンダ(オスマン帝国との戦争回避の為に好戦派のヴラド・ツェペシュを幽閉(1462年~1474年)。その間自らの行いを正当化する為に「ドラクル(龍公)の悪行を暴露する」小冊子群を刊行し続け、これがブラム・ストーカー「ドラキュラ(Dracula ,1897年)」の元ネタになった)に端を発する。宗教戦争時代(16世紀~17世紀)におけるカソリック陣営とプロテスタント陣営の出版合戦、マザリナード(Mazarinades)すなわちフロンドの乱(1648年~1653年)当時のフランスで頒布されたマザラン宰相の批判と擁護を主題とする小冊子群、そして清教徒革命(狭義1642年~1649年/広義1639年~1660年)時代に「コーヒーハウスにおける議論の添花」として始まり、ペスト流行による外出禁止を契機に読み物性を高めた英国の小冊子文化などが著名。産業革命導入により消費の主体が王侯貴族や政商といった伝統的インテリ・ブルジョワ・政治的エリート階層から産業振興階層や庶民に推移すると娯楽性をより強く求められる様になる一方(まずは有閑婦人向けの雑誌や読み物が振興。これが全面化してしパルプマガジン文化に発展し海を越えてアメリカにも伝わる)、科学表の精度向上需要が高まって(「ネイピアの骨」を出発点にフランスではパスカル(1642年)が、ドイツではゴットフリート・ライプニッツ(1670年代)が最初期に熱中した)歯車式計算機の開発競争が加速。チャールズ・バベッジ卿の手になる著名な蒸気機関駆動の階差機関(Difference Engine)や解析機関(Analytical Engine)の研究(1822年~1871年)はこうした時代性の産物となる。
マザリナード - Wikipedia
解析機関 -Wikipedia - ルネサンス期以降の近代絵画や解剖学の発展に欠かせない「正確な模写」を密かに裏側から支えてきたカメラ・オブスクラ(Camera Obscura)の存在。ちなみに「(設備に直接描かれるフレスコ画や据置前提の教会備品などに組み込まれた板絵と異なり、軽くて持ち運びが容易な)キャンバス絵画」もオスマン帝国伸長によってレパント交易から締め出されたルネサンス末期にベネツィアが開発した代替産業の一つであり、東方正教会文化圏のイコン文化に由来する。現地で豪華なオペラやカーニバルを開催して観光客を集め、風景画や人気のクルチザンヌ(高級娼婦)の肖像画を土産物として売る収益構造で(オペラが作曲家に対してそういう役割を果たした様に)画家にパトロネージュ以外に生計を立てる手段を提供した(一方、フランドルの都市部新興産業階層は個人の肖像画や集合記念写真的作品を好み、それを担当する肖像画家を地産地消形式で養った)。こうした話は欧州における書斎文化(15世紀末から貴族邸宅に原型が現れ始め、16世紀中に貴族邸宅の多くに設置される様になり、17世紀に入ると一般市民住居にもライティング・テーブルなどが備えられるようになった)において「壁を飾る装飾」の役割を獲得していった展開とも密接に関係してくる。産業革命が到来した19世紀以降は時代以降はカメラそのものが普及して(トーキー映画普及によってサイレント映画時代の弁士が失職した様に)肖像画家を完全に駆逐してしまったが、カメラ機能が携帯電話/スマートフォンに搭載される様になると今度はそのカメラ市場が縮退を余儀なくされる。
カメラ・オブスクラ - Wikipedia
ヴェロニカ・フランコ(高級娼婦) - Wikipedia
書斎 - Wikipedia
- 英国で1725年頃より織機の制御に使われ始めたパンチカード技術が発展し、1801年にはジョゼフ・マリー・ジャカールがジャカード織機を発明した。実は1745年には既にスイス人自動人形技師ジャック・ド・ヴォーカンソン(Jacques de Vaucanson, 1709年~1782年)がフランスでBasile BouchonやJean Falconの先駆的成果を発展させる形で同内容の世界初の完全自動織機を完成させていた。しかし当時は職人から「オレ達が何を覚えるか指図するなんて何様だぁ?」「オレ達から職を奪うつもりか」と散々罵られ、石を投げつけられるだけに終わっている。とはいえ実は英国でも1733年に(どんな幅の物でも一人で織れる)飛び杼を発明したランカシアの織工ジョン・ケイが、生産効率の飛躍的改善の代償として熟練工の大量失業を誘発したせいで残りの一生全てを貧困の中で襲撃を恐れながら送る羽目に陥っている。「産業革命が何故(パラダイムシフトを伴う)革命と称されるのか」端的に表す逸話ではある。とにかくこの技術の応用によって1889年「IBMの父」ハーマン・ホレリスがパンチカード方式の自動集計機(Tabulating Machine)を実現。1890年の米国国勢調査に用いられ、前回1880年の国勢調査が7年を要した統制処理を3年で完了して普及が始まった。カード分類や会計処理にも使われる様になり、自動カードフィード機能や印字機能の追加後(印字機能付製品の市販自体は1914年)、1906年以降はワイヤリングによってプログラム変更が可能なプラグボード(制御パネル)を搭載する様になった。第二次大戦終戦以降も経済の米国集中による活況で需要が増大。1950年代に最盛期を迎えたが1960年代に入ると複雑な処理が一括して行え、データ記録に磁気テープや磁気ディスクも利用できるコンピューターが実用化され始め市場を置き換えていった(カード読取装置自体はコンピューターの入力装置としても重宝され1970年代まで使われ続ける)。
作表機 - Wikipedia
パンチカードシステムの歴史 -
江戸時代中期(17世紀)に人形浄瑠璃界で流行した「(人形だからこそ可能な乱暴な動きを表現に採用した)荒事」の流行があり歌舞伎界でも生身の役者がこれを(可能な限り)模倣する様になった(同時に人情話中心の展開が和事/世話事なる用語で対比される展開を迎える)。また18世紀~19世紀にかけて人形浄瑠璃界で「八百屋お七」が流行すると歌舞伎界はこれを演題として取り入れただけでなく(激情に抗い切れず放火に向かう場面の人間離れした体の動きに人形表現の優位を見てとり)、その場面だけ黒子が背後に二人つく「人形振り」の演技を開発している。こうした鬩ぎ合いには確実に「電子音楽登場が既存音楽に与えた影響」さらには「VocaloidやVTuberを巡る演出」などに確実に継承されていると考えられる。
歌舞伎辞典:荒事
歌舞伎用語案内:人形振り
こうして全体像を俯瞰してみると「(人間の脳内でだけ駆動する)形相」がデカルトやカントが想像した様な「未来永劫不変な何か」ではなさそうな事がさらに明らかとなります。「(コンピューター内で動作するする)数理三昧の世界」を含む外界と相互影響を与えつつ進化の途上にある様にしか見えませんね。こうした表面的な振る舞いの奥では、さらにある種の行動指針の様な「未来永劫不変な何か」が稼働しているかもしれませんが、とりあえず現時点の私には完全にお手上げです。
#先験的かつ超越的に実存する自然数集合(Natural Set)/加法整数群(Additive Integer Group)概念の設定
上掲の様な「(人間の脳内で稼働する)形相の世界」と外部との相互影響過程に擬えるなら「(コンピューター上で走る)数理三昧の世界」において最初に先験的かつ超越的に実存しなければならない形相は剰余群(Quotient Group)G/Nに立脚したものとなりそうです。実は現段階の私はこれ自体が何なのか詳細をさっぱり把握してません。
商群 - Wikipedia
代表例は「nを法とした加法巡回群」。つまりN進数の世界と重なってくる事だけは間違いありません。
【初心者向け】N進法(N-ary)とp進数(p-adic)
- 著名な具体例の一つは「2を法とする(2で割った)剰余集合{0,1}を元とする二進法(Binary System)」。偶奇性(Parity)とも関連してくるコンピューターの主要な動作環境。
二進法 - Wikipedia - もう一つの著名な具体例が「10を法とする(10で割った)剰余集合{0,1,2,3,4,5,6,7,8,9}を元とする十進法(Decimal System)。「オイラー座標系」概念においては(そこまで到達する難易度が高い)2^n5m族に分類されるが、人類にヒューステリック(Heuristic)に馴染みが深く、添字(Index)や単位(Unit)に採用されるのはもっぱらこれ。古い時代にはコンピューターもこれで動いていた
十進法 - Wikipedia - ちなみにコンピューターは「2進化10進コード(BCD=Binary Coded Decimal)」なる独特の方法で10進数を管理する。
コンピュータと10進法
とにかく添字化(Indexing)と単位化(Unitization)だけは最初から可能でないと添字集合(Index Set)すら表現(Expression)不可能となって往生してしまうのです。それで方便上「とりあえずそれだけは実存する」と考える訳です。
【初心者向け】添字化(Indexing)と単位化(Unitization)
嬉しい事に、ここで「添字と単位は幾らでも入れ子構造に出来る」と規約してしまえば小数点下の表現にも困りません(それを表現する為だけに無理矢理「有理数」の様な概念を挿入する必要はない。またコンピューターは概ね無理数も計算精度(Rだと標準で小数点下8桁)まで計算して普通の数字同様に扱う)。
- 桁(Digit)=1(小数点下0)…{0,1,2,3,…9}
- 桁(Digit)=2(小数点下0)…{0,10,20,30,…90}+{0,1,2,3,…9}
- 桁(Digit)=1(小数点下1)…{0,1,2,3,…9}+{0,0.1,0.2,0.3,…0.9}
この様に規約しておけば、とりあえず「1」の概念にさえ到達さえすれば、以下を添字とする添字集合(Indexed Set)による表現(Expression)が可能となります。とりあえず等差数列(Arithmetic Sequence=算術数列)の形で規定しておきましょう。
等差数列 - Wikipedia
- 自然数集合(Natural Set)…初項(First Term)1/公差(Common Difference)1の等差数列(Arithmetic Sequence=算術数列)Nn(n=1→Inf){a0,an+(n-1)d,…}(ただしa0=初項,d=公差)={1,1+1=2,(1+1)+1=3,…,n}の形で規定される。
- 加法整数群(Additive Integer Group)…自然数集合Nnの概念に加法単位元0と逆元-Nnの概念を付加して群成立条件を満たした結果。初項(First Term)-Inf/終項(Last Term)Inf/公差(Common Difference)1の等差数列Zn(-Inf→-3→-2→-1→0→1→2→3→Inf){-Inf,…,((0-1)-1)-1=-3,(0-1)-1=-2,0-1=-1,0,0+1=1,(0+1)2,((0+1)+1)+1,…,Inf}の形で規定される。
【初心者向け】群論概念(Group Theory Concept)①基本定義
元(Element)
逆元(Inverse Element)
群(Group)
ノルム(Norm)/距離空間(Metric space)成立の前提となる三大規約の一つは「‖ax→‖=|a|‖x→‖」。これに対応する概念という側面も。
ノルムの意味とL1,L2,L∞ノルム | 高校数学の美しい物語
こうした表現構造(Expression Structure)を、コンピューター上に配列(Array)An(n=1,2,3,…,N){A1,A2,A3,…,An}の形で表現(Expression)しようとすると、いきなり問題が生じます。
#自然数の配列(Array)表現
> seq(1,5,length=5)
[1] 1 2 3 4 5
#整数の配列(Array)表現(個数として0を加算)
> seq(-5,5,length=11)
[1] -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5
意識して数えないと位置がズレる整数集合(Integer set)における0の扱い…
#観測空間(Observation Space)」を設定する。
群論概念(Group Theory Concept)でいう空環(Empty/Nullary Ring)概念の設定から出発します。
【初心者向け】群論概念②空環から整数環へ。
- まずはN次元の零座標集合Od(d(imension)=1→Inf(inity)){0,0,0,…,0}によって構成される観測原点(Observation Origin)を設定する。ただしノルム(Norm)/距離空間(Metric Space)成立の前提となる三大規約の一つは「‖x→‖=0⟺x→=0」であり、その座標系にとっての次元数は常にその座標系の「視界内(In Sight)=観測が成立している次元数」に一致すると規約する(見えてる次元だけ抽出して机の上に広げ、残りは引き出しの中にしまってあるイメージ)。
ノルムの意味とL1,L2,L∞ノルム | 高校数学の美しい物語 - 次いでN次元の無限遠座標集合Id(d(imension)=1→Inf(inity)){Inf(inity),Inf,Inf,…,Inf}によって構成される観測極限(Observation Limit)を設定するが、こちらは逆に常にその座標系座標系が扱う次元数を超越しているものと想定する(だからその影響が想定以上に観測空間内に及ばない様に常に観測精度の設定や誤差切り捨てなどを意識し続けなければならない)。
【初心者向け】誤差関数(ERF)と相補誤差関数 (ERFC)。 - この様な定義にも関わらず観測原点と観測極限が重なっているのが最原始観測状態(Most Primitive Observation State)であり、実質上観測(Observation)が成立していない状態と見做せる(これがオイラー座標系における事実上の0次元=点の規定となる)。
- そして両者の積(Product)たる観測原点と観測極限の距離集合Ldは可能性として次元数dの数だけ0≦d≦Infの範囲で存在し得るが、視界内(In Sight)にあるのは常にその座標系にとって観測に成功している次元数のみと考える。すなわち観測が全く成立していない最原始観測状態(Most Primitive Observation State)は定義上(一切の広がりを有さない)点と見做される(これがここでいう「オイラー座標系」における事実上の0次元の規定である。すなわち観測が一つでも成立すれば観測結果集合(Observation Result Set)は空でなくなり、この状態から脱する事になる)。
「点」と呼びましたが、実質的に「観測原点と観測極限の距離(しかも「どの次元の話?」というレベル)が観測不能(0<=距離d<=Inf)」という話なので本当にどうなってるのか想像持つきません。まさしくラブクラフトの**宇宙的恐怖小説**(Cosmic Horror)の有名な一節「永遠に横たわり続ける状態だけが死者の在り方ではない。測り知れざる永劫のもとでは死さえも死を迎え得るのだから(That is not dead which can eternal lie,And with strange aeons even death may die.)」の世界…**仏教哲学**における「縁起の世界=般若心経の一説「色即是空空即是色」が示す現世の実相」そのもの…
library(igraph)
par(mfrow=c(1,2),mar=c(3,3,3,3))
gd<-graph(c(
"Zero(0)","Inf(Inity)",
"Inf(Inity)","Zero(0)"
))
plot(gd,layout=layout.fruchterman.reingold)
逆をいえば「観測が成立する」とは、かかる観測原点と観測極限の狭間に有意味かつ必要精度を満たす(観測空間全体から見れば有限かつ離散的な)観測結果集合(Observation Result Set)の挿入に成功している状態をいい、この時(観測可能範囲外を意味する)無限遠点(Inf(inity))はそれぞれの観測状態において以下の様に見えるのです。
【Rで球面幾何学】等差数列(算術数列)②数直線概念から同心円集合概念へ
###片側無限等差数列=自然数集合(Natural Set,Metrix=2)
library(igraph)
par(mfrow=c(1,2),mar=c(3,3,3,3))
gd<-graph(c(
"Zero(0)","Observation Result Set(x)",
"Observation Result Set(x)","Zero(0)",
"Observation Result Set(x)","Inf(Inity)",
"Inf(Inity)","Observation Result Set(x)"
))
plot(gd,layout=layout.fruchterman.reingold)
2次元(無限遠点は円弧)
実はここに現れる無限線端/無限円弧/無限円弧球面、統計学(Statistics)において「帰無仮説(Null Hypothesis)によって毎回切り捨てられ続けるアレ(Null?)」そのものだったりするのです。そういえばオイラーの公式(1±πi/N)^Nの式形って元式のベルヌーイ試行(Bernoulli Trial)の確率演算定義に従うと「観測対象が丁度現れない範囲」となるんですね。
- 「観測結果集合のどの要素間にも有意味な差が見られない」…ピタゴラスの定理(Pythagorean Theorem)sqrt(x^2+y^2)の計算結果が(角度によらず)全て半径Rとなる円の特徴に対応。
- 「観測結果集合の全ての要素があらゆる意味で互いに素=観測データ間の関係全てが名義尺度(Nominal Scale)レベルに留まる」…円の中心から円弧に伸ばした任意の線がどれも垂直に交わる(内積=相関係数0)円の特徴に対応。
逆を言えば、様々な数理を駆使して観測結果集合をこの「無の状態」から脱却させるのが統計学の技法となる訳です。
そしてもう1点。
統計データの処理中に「2乗する」操作が入ってきた場合、±の符号が情報として消え「中心=平均との差」のみが残ります。それ実は、ここで解説している「オイラー座標系」の概念でいうとデータを以下に述べる「整数段階」から、以上で述べた「自然数段階」に引き摺り下ろす事を意味しているのです。
【初心者向け】記述統計学と代表値
そうやって忌避される「整数段階」とは一体どういう状態を指すのでしょうか?
###両側無限等差数列=加法整数群(Additive Integer Group,Metrix=4)
library(igraph)
gd<-graph(edges=c("Zero(0)","Element(g)","Element(g)","Zero(0)","Element(g)","Inf(inity)","Inf(inity)","Element(g)","Zero(0)","Inverse(-g)","Inverse(-g)","Zero(0)","Inverse(-g)","-Inf(inity)","-Inf(inity)","Inverse(-g)"))
plot(gd,layout=layout.fruchterman.reingold)
2次元(無限遠点は円弧)
①直線y=0を軸線に選ぶとxの値が+1から-1(-1から+1)にかけて推移するのに対して、yの値は決して0以下(0以上)にならない。見え方としては反時計回り。
これは円関数集合(Circle Function Set)でいうとCos(θ)+Sin(θ)iに該当する。
②一方直線x=0を軸線に選ぶとyの値が+1から-1(-1から+1)にかけて推移するのに対して、xの値は決して0以下(0以上)にならない。見え方としては時計回り。
これは円関数集合(Circle Function Set)でいうとSin(θ)+Cos(θ)iに該当する。
とりあえず昨年考えていた方法。X軸やらY軸やらCos(θ)やらSin(θ)やら、これまでの解説で一切登場しなかった諸概念が乱入。到底、普通の人が想像する「単純な整数の顕現」には程遠く、おそらく正解でもありません。ならば答えは? まさにこの問いに答える為に「数理空間は確率と素数の組み合わせとして実在する」なる前提に立つオイラー座標系(Eulerian Coordinate System)に踏み込まざるを得なくなってしまったのでした。具体的な話は以下続報…今回は本当に伝統的数直線原理主義からの脱却だけで精一杯でした。とりあえずそれ自体はもう、跡形もありません。そんな形で以下続報…