Sequence Makerとは
Sequence Makerは無償のExcelのアドインで、Excelのワークシートに通信コマンドを記述するだけで測定器を制御したり、測定値を取ったりすることができます。通常、測定器と通信するためには、メーカーが提供している専用のソフトウェア(有償のものも無償のものもある)を使用したり、PythonやC#などで通信プログラムを作成したりする必要がありますが、汎用性が無かったり、プログラミング知識が無いと難しかったりとなかなかハードルが高いものです。Sequence Makerを使うとExcelから測定器の制御が可能になるので、大変便利です。通信インターフェースもLANやUSBなど各種対応しています。
(図は https://sequencemaker.hioki.com/ja/ より引用)
Sequence Makerのダウンロード
Sequence Makerは以下のサイトよりダウンロード可能です。
インストール
Sequence Makerをダウンロードしたら、インストーラに従うだけで準備完了です。注意点としては、Excelが起動しているとインストールできないので、終了しておく必要があります。インストールが成功するとExcelのタブに「SEQUENCE MAKER」のタブが追加されます。
実際に測定器と通信してみる
ちょうど手元にKeysight Technologies社の34401Aがあったので通信してみました。通信インターフェースはGPIBです。パソコンと34401Aの接続はこちらもKeysight社の82357BというUSB-GPIB変換器を使用しました。
Keysight IOライブラリ・スイートのダウンロードとインストール
82357BとVISAを使用するためにKeysight IOライブラリ・スイートをインストールします。以下のサイトから入手可能です。
接続の確認
Keysight Connection Expertを起動するとGPIB接続が正しく行われているか確認できます。今回はVISAアドレスが「GPIB0::11::INSTR」であることが確認できました。
Sequence Makerの通信設定
今回はVISAアドレスを指定して接続するので、「インターフェイス #1」で「VISA」を選択し、更新ボタンを押した後、プルダウンから先ほど確認したVISAのアドレス「GPIB0::11::INSTR」を選択します。
通信確認
Excelのシートに測定器の情報を取得する「*IDN?」という通信コマンドを入力して「コマンド送受信」ボタンを押します。測定器から「HEWLETT-PACKARD,34401A,0,11-5-2」という応答が返ってきたことが確認できました。
まとめ
Sequence Makerを使うと、Excelから測定器の制御が簡単にできることが確認できました。
おまけ
電気系ユーチューバーのイチケンさんも使っている。