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はじめに

Sequence MakerはExcelから測定器を制御可能にするアドインです。この記事ではSequence Makerでどこの誤家庭にもあるKeysightの34401Aデジタル・マルチメータを制御してみます。Sequence Makerで34401Aを制御する基本は以下の記事を参照ください。

お断り
本記事の内容はSequence Maker開発元の公式見解ではなく、あくまでも個人が趣味の範囲内で執筆しているものです。記事の内容について開発元へ問い合わせることはお控えください。ご質問・要望などは各記事のコメント欄へお願いいたします。

image.png

https://www.keysight.com/jp/ja/product/34401A/digital-multimeter-6-digit.html より引用)

34401Aの通信コマンドを調べる

34401Aの通信コマンドはユーザーズガイドに載っています。「34401A ユーザーズガイド」などで検索すればすぐに見つかると思います。
https://www.keysight.com/jp/ja/assets/9018-05612/user-manuals/9018-05612.pdf

今回は第6章に載っているアプリケーションプログラムをSequence Makerで実行してみます。

MEASURE?コマンドを使用したシングル測定

以下の例では、MEASURE?コマンドを使って1回のAC電流測定を行います。これは、マルチメーターを測定用にプログラムする一番簡単な方法です。ただし、MEASURE?コマンドにはあまり柔軟性がありません。
image.png

(34401Aユーザーズガイドより引用)

Sequence Makerで書いて実行するとこんな感じになります。

image.png

コマンドを書くだけで測定値が取れました!

せっかくなので20回くらい測定してみましょう。

image.png

C#やPythonでプログラミングする場合は繰り返しの処理をforループなどで回すと思いますが、Sequence Makerの場合はExcelのセルをコピペしてしまった方が早いので、同じコマンドをただただ並べています。
また、Excelなのでグラフ化も速攻でできます。グラフを先に作っておけば、測定しながらリアルタイムで描画も可能です。

CONFigureコマンドを使用した演算機能

以下の例では、CONFigureコマンドをdBm演算機能で使用します。CONFigureコマンドは、MEASURE?コマンドに比べてプログラミングに多少柔軟性があります。このため、マルチメータの構成を「段階的」に変更できます。
image.png

(34401Aユーザーズガイドより引用)

Sequence Makerで書いて実行するとこんな感じになります。

image.png

コピペ用
*RST
*CLS
CALC:DBM:REF 50
CONF:VOLT:AC 1,0.001
DET:BAND 200
TRIG:SOUR IMM
CALC:FUNC DBM
CALC:STAT ON
READ?

コマンドをそのまま並べて書くだけです。
もちろん、READ?を並べて書けば繰り返し測定も可能です。

おまけ

以下のように書くと・・・34401Aのディスプレイで「SEQUENCE MAKER」の文字がスクロール表示されます!

image.png

コピペ用
DISP:TEXT '           S'
DISP:TEXT '          SE'
DISP:TEXT '         SEQ'
DISP:TEXT '        SEQU'
DISP:TEXT '       SEQUE'
DISP:TEXT '      SEQUEN'
DISP:TEXT '     SEQUENC'
DISP:TEXT '    SEQUENCE'
DISP:TEXT '   SEQUENCE '
DISP:TEXT '  SEQUENCE M'
DISP:TEXT ' SEQUENCE MA'
DISP:TEXT 'SEQUENCE MAK'
DISP:TEXT 'EQUENCE MAKE'
DISP:TEXT 'QUENCE MAKER'
DISP:TEXT 'UENCE MAKER'
DISP:TEXT 'ENCE MAKER'
DISP:TEXT 'NCE MAKER'
DISP:TEXT 'CE MAKER'
DISP:TEXT 'E MAKER'
DISP:TEXT ' MAKER'
DISP:TEXT 'MAKER'
DISP:TEXT 'AKER'
DISP:TEXT 'KER'
DISP:TEXT 'ER'
DISP:TEXT 'R'
DISP:TEXT ''

そのまま動かすと速すぎるので、送信前ウェイトを0.5秒くらい入れるとよさげです。
image.png

まとめ

今回はSequence MakerでKEYSIGHT 34401Aを制御してみました。サンプルのコマンドが載っていると、設定や測定の仕方がわかって良いですね。それにしてもサンプルに載っているBASICのコードは懐かしさを感じます。昔はPC-98でよく打ち込んでいたものです。5インチサイズのフロッピーとかぺらっぺらでしたよね。おっと、昔話はここまでだ。

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