データ型
エクセルの中で扱われるデータ型は、以下の4つの基本データ型からできています。
- 数値 (Number)
- 文字列 (Text)
- 論理値 (Logical value)
- エラー (Error value)
テキストデータとは
アルファベット、数字、特殊記号、Unicode文字などが含まれます。数値データとテキストデータの違いは、計算できるかどうかです。日付や数値は規定ではテキストデータとして認識されません。目的に応じて書式設定する必要があります。
Case Insensitive
エクセルの文字列は、大文字と小文字を区別しないCase Insensitiveで扱われます。下記のように、"Cat"と"cat"を比較("Cat"="cat")すると、TRUEが返されます。また、「禰豆子」と「禰󠄀豆子」の比較もTRUEが返されます。「禰」と「禰󠄀」は、Unicodeでは異字体セレクタというコードで区別されていますが、Excelの(「禰󠄀豆子」が正しく表示されないのですが)
大文字、小文字を区別して比較する必要がある場合は、EXACT関数を使用します。(EXACT("Cat","cat"))
上図のように、文字列の比較は以下のルールになっています。
- CS (Case-Insensitive) 大文字と小文字の区別しない
- AS (Accent-Sensitive) "a"と"á"、"ば"と"ぱ"の区別する
- KS (Kana-Sensitive) ひらがなとカタカナの区別する
- WS (Width-Sensitive) 半角と全角の区別する
ふりがな
オプションの「Officeの編集言語と構成機能」が日本語になっている場合は、ふりがなが有効になります。
セルに日本語変換をして入力すると、Open XML では SharedStrings.xml に全てのシートの文字列が保存されます。日本語変換を使って入力すると、ふりがなが rPh タグで登録されています。
<si>
<t>一</t>
<rPh sb="0" eb="1">
<t>イチ</t>
</rPh>
<phoneticPr fontId="1" />
</si>
同一ブック内で、ふりがなも同じ文字列は1つのデータとして保存されますが、ふりがなが異なる場合は別のデータとして保存されます。
<si>
<t>一</t>
<rPh sb="0" eb="1">
<t>イチ</t>
</rPh>
<phoneticPr fontId="1" />
</si>
<si>
<t>一</t>
<rPh sb="0" eb="1">
<t>ハジメ</t>
</rPh>
<phoneticPr fontId="1" />
</si>
エクセル内でコピー&ペーストした場合は、セルの値はコピー元と同じ値を持ちます。変換を行わないでメモ帳にあるテキストを貼り付けした場合は、ふりがなが登録されません。
<si>
<t>一</t>
<phoneticPr fontId="1" />
</si>
スペース
セルに入力された文字列の前後に付けられた半角スペースは有効(preserve)になります。特に、文字列の最後にスペースが入る場合は、視認しにくいためトラブルの原因となることがあります。
<si>
<t xml:space="preserve"> abc </t>
<phoneticPr fontId="1" />
</si>
ソート
ソートは、数字、英字、日本語の順に並び替えられます。日本語は、読みの「あいうえお順」に並び替えられます。「朝(あさ)」の読みと「朝(ちょう)」の読みでは、同じ漢字でも順番が変わっています。
読みがない場合は、Unicodeのコード順に並びます。読みのあり・なしが混在する場合は、読みがあるものが「あいうえお順」で最初に並び、その後に読みがないものがUnicode順に並びます。
コンテンツ
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 01 - ブック - 仕様と制限
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 02 - ブック - オプション
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 03 - ワークシート
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 04 - セル - 文字列型
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 05 - セル - 数値データ
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 06 - セル - 日時データ
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 07 - リンクされたデータ型
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 08 - セル - 計算式・関数
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 09 - セル - 数値の書式設定
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 10 - セル - 日付と時刻の書式設定
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 11 - セル - 条件付き書式
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 12 - テーブル - テーブルの作成と入力規則
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 13 - テーブル - ソートとスライサー
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 14 - テーブル - 動的配列関数
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 15 - Power Query - エクセルのデータを読み込む
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 16 - Power Query - 変換
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 17 - Power Query - テーブルの結合
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 18 パワーピボット - データモデル
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 19 パワーピボット - 操作
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 20 パワーピボット - 日付テーブル
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 21 DAX - コンテキストとイテレーター
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 22 DAX - CALCULATE
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 23 DAX - タイムインテリジェンス
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 24 - ダッシュボード - ピボットグラフ(Pivot Chart)
- 雑・Excel入門試論 - 脱VLOOKUPの思考 25 - ダッシュボードの作成