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Inosensor ES Devkitを使ってみた! ⑥(位置情報活用編)

Last updated at Posted at 2020-11-18

Inosensor ES Devkit って何?

Inosensor ES Devkit は、Sigfox無線モジュール搭載の小さな基板です。

img-inosensor-ES-Devkit.jpg

今回は、位置情報について実験した結果を報告します!

SigfoxバックエンドのLOCATION画面

Sigfoxから送ったデータ(メッセージ)は、Sigfoxのバックエンドで確認することが可能です。

スクリーンショット 2020-11-11 13.02.15.png

このとき、メッセージの右側の紫色のアイコンをクリックすることで、そのメッセージのロケーション情報を調べることができます。

初期状態のLOCATION

特に何もオプションを指定していない初期状態では、以下のような表示になります。

スクリーンショット 2020-11-11 13.02.29.png

これは、端末からメッセージを受信した基地局のうち1つをピックアップした想定エリア(シミュレーション上の電波伝搬範囲)が表示されている状態です。

正直、あんまり意味がないというか、わかりにくい・・・。

端末の位置情報を設定しよう!

次に、端末の位置情報を設定してみましょう。DEVICEタブから、位置情報を設定したいデバイスを見つけて、IDをクリックします。

スクリーンショット 2020-11-11 13.18.37.png

デバイスの情報が表示されます。

スクリーンショット 2020-11-11 13.19.06.png

ここで注目してほしいのが、緯度経度です。

Latitude: 0.000 (degrees)
Longitude: 0.000 (degrees)

現在は何も設定していないので0になっています。これを設定してみましょう!

端末の位置情報を設定する

画面右にあるボタンから「Edit」をクリックします。

スクリーンショット 2020-11-11 13.18.49.png

端末固有の情報が編集できる画面になるので、緯度経度を設定します。

スクリーンショット 2020-11-11 14.15.30.png

今回は、富士山の場所にしてみました。OKを押すと情報が更新されます。

スクリーンショット 2020-11-11 14.15.38.png

この状態でメッセージを送信すると、LOCATIONが以下のように変わります。

スクリーンショット 2020-11-11 14.16.11.png

写真は拡大(+)を何度かした状態です。指定した位置(富士山)に、旗が立っているのが確認できると思います!

※ちなみに、この状態で地図の左上のNoneをCoverage overlayに変更すると、さっきと同じ地図が表示されます。

Atlas nativeを使ってみる

最後に、Sigfoxが提供している、Atlas native(受信基地局情報によるデバイス位置推定サービス)を使ってみましょう。これは、端末からのメッセージを受信した基地局の位置から、デバイスの位置を推定するものです。Sigfoxは複数の基地局でデータを受信するため、デバイスの位置を推定することが可能となっています。

Device type別の設定を確認

まずは、端末の設定を確認しましょう。Atlas nativeの設定は、デバイスタイプ毎に設定されています。DEVICE TYPEのタブを開いて、端末のデバイス名(Name)をクリックします。

スクリーンショット 2020-11-11 14.30.21.png

デバイスタイプ別のインフォメーションが表示されるので、Contactsの詳細をクリックします。

スクリーンショット 2020-11-11 14.30.39.png

Optionsにある、Sigfox geolocation serviceが、位置情報サービスの種類になります。Atlas nativeの場合は「Network location」になっていればOKです!

スクリーンショット 2020-11-11 14.49.10.png

Data Advanced Callbackを使ってみる

Atlas nativeの情報を取得するには、Data Advanced Callbackと呼ばれるコールバックを使用する必要があります。このコールバックは、複数の基地局の情報を集計してから発行されるため、通常のコールバックに比べて、25~30秒くらい後に発行されます。

それでは、早速設定してみましょう!

スクリーンショット 2020-11-18 11.25.07.png

DEVICE TYPEタブを開いて、リストからデバイスを選択します。

スクリーンショット 2020-11-18 11.25.26.png

左のメニューからCALLBACKSを選択します。コールバックの設定画面になるので、右上の「New」を押します。

スクリーンショット 2020-11-18 11.25.45.png

一番上の「Custum callback」を選びます。

スクリーンショット 2020-11-18 11.36.04.png

Callbackの設定をしましょう。TypeをSERVICEにすると、DATA_ADVANCEDが選べるようになります。

※本当はここで、Inosensor ES Devkitを使ってみた! ④(Sigfox CallBacks入門編)で設定したようにメールが飛ぶようにしようと思ったのですが、なぜかできないので、Webhookの設定をすることにします。

Urlpatternには、Webhookを受け取るURLを記載します。今回は、PHPが無料で使える!XFREEを使ってみた!で作成したHelloWorldのURLを使うことにします。

PHPのソースの中身はこんな感じです。

index.php
<?php
echo "hello world";

本来であれば、jsonのデータをPHPの中で処理して・・・みたいなのを書くことによりInosensor ES Devkitから送られてきたデータを処理できるのですが、面倒なのでこのままやることにします。

Bodyには、jsonのフォーマットを書きます。今回は、以下のように設定しました。

Body.json
{
  "device":"{device}",
  "time":{time},
  "data":"{data}",
  "seqNumber":"{seqNumber}",
  "lqi":"{lqi}",
  "fixedLat":"{fixedLat}",
  "fixedLng":"{fixedLng}",
  "operatorName":"{operatorName}",
  "countryCode":"{countryCode}",
  "deviceTypeId":"{deviceTypeId}",
  "computedLocation":{computedLocation}
 }

OKを押すと新しいイベントが作成されます。

スクリーンショット 2020-11-18 11.36.29.png

これで準備完了です!

メッセージを送信しよう!

この状態でメッセージを送信してみましょう。

本体のボタンを押してください。DEVICEタブのMESSAGESを確認してください。

スクリーンショット 2020-11-18 11.38.08.png

まずは、Callbacks(緑色のアイコン)を押してみましょう。jsonで設定した値が送信されているのがわかります。

スクリーンショット 2020-11-18 14.08.12.png

ちゃんと位置情報が入っていますね!

Location(紫色のアイコン)を押してみましょう。

スクリーンショット 2020-11-18 11.37.58.png

位置を示す旗が秋葉原あたりに立ってます!やった!(ちなみに実際は、DMM.make AKIBAでボタンを押したので、完全に同じ場所ではありませんでした。)

まとめ

・ 初期状態のLOCATIONは、データを受信した基地局の想定エリアなのであんまり意味がない
・ 端末の位置情報を設定しておくことで、どこにおいた端末かわかる(固定の値なので端末を動かすと意味ない)
・ Data Advanced Callbackを使うと基地局の場所から推測した位置がわかる(だいたいあってる)
・ Sigfoxを使うと、GPSのハードを搭載しなくても、だいたいの位置情報がわかる!

ということで、「GPSのハードを搭載しなくても、だいたいの位置情報がわかる!」というのが便利だと思いました。わーわー。

参考リンク

購入情報

Inosensor ES Devkit:販売ページ
接点入力用ハーネス:販売ページ
Inosensor ES Devkit & 接点入力用ハーネスセット:販売ページ

製品マニュアル

Inosensor ES Devkit 製品マニュアル

チュートリアル

初級編

Inosensor ES Devkitを使ってみた! ①(購入〜Devkit登録編)
Inosensor ES Devkitを使ってみた! ②(付属品の取り付け編)
Inosensor ES Devkitを使ってみた! ③(はじめてのSigfox通信編)
LPWAって本当にローパワーなの!? Sigfox端末(Inosensor ES Devkit)が本当に低消費電力か測定してみた!

中級編

Inosensor ES Devkitを使ってみた! ④(Sigfox CallBacks入門編)
Inosensor ES Devkitを使ってみた! ⑤(接点入力用ハーネスを使ってみよう!)
Inosensor ES Devkitを使ってみた! ⑥(位置情報活用編)
Inosensor ES Devkit にオムロンの振動センサ(転倒センサ)を接続してみた!

上級編

Inosensor ES Devkit 用SDK(IFS-M01 SDK)に挑戦!①(開発環境編)
Inosensor ES Devkit SDKに挑戦!②(ケーブル編)
Inosensor ES Devkit 用 ファームウェア(IFS-M01-FIRM)の書き込みに挑戦!
Inosensor ES Devkit 用 ATコマンドファームウェア(IFS-M01-FIRM-AT)を使ってATコマンドに挑戦!

リンク集

Inosensor ES Devkit 関連リンク集(随時更新)

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