Db2 AI エディション(Db2 AI Advanced, Db2 AI Standard)にはフル機能のDb2 Genius Hubがバンドルされています。
IBM Db2 Genius Hub v1.1.6 *1では、データベース管理、監視、ユーザーエクスペリエンス、およびエージェント型AI(Agentic AI)機能が強化されました。
(*1)米国日付2026年10月28日にリリース
この記事ではv1.1.6の機能強化ポイント、新機能を2つのカテゴリーに分けてハイライトしています。
1)プラットフォームおよび管理機能の強化
2)エージェント型AI機能
なお、当初日本語に対応していなかったDb2 Genius HubのAIアシスタント機能ですが、現在は日本語対応していることをここでもお知らせいたします。
マニュアルの該当記述はこちら:https://www.ibm.com/docs/en/db2-genius-hub/1.1.x?topic=agents-japanese-language-support
これ以降はDb2 Genius Hubマニュアルの翻訳記事となります(関連情報を除く)。
"What's new in IBM Db2 Genius Hub 1.1.6.0"
https://www.ibm.com/docs/en/db2-genius-hub/1.1.x?topic=new-whats-in-db2-genius-hub-1160
1)プラットフォームおよび管理機能の強化
本リリースには、以下の強化が含まれています。
1.クエリー最適化のためのMQT(マテリアライズド・クエリー・テーブル)の推奨機能
マテリアライズド・クエリー・テーブル(MQT)の推奨機能が、Db2の「AI Query Tuner」を拡張する形で導入されました。
これにより、クエリーのパフォーマンスを大幅に向上させる可能性のあるMQTを自動的に特定し、推奨することが可能になります。
詳細については、「クエリーのチューニング(Tuning queries)*2」を参照してください。
*2 https://www.ibm.com/docs/en/SSMR7JO_1.1.0/com.ibm.datatools.dsweb.ots.over.doc/topics/tun_select_data_source.html
2.Linuxサポートの拡大
IBM Db2 Genius HubがサポートするLinuxが拡大しました。
これには、zLinux(IBM ZおよびIBM LinuxONE)やRed Hat Enterprise Linux (RHEL) 10が含まれます。
詳細については、「Linux/zLinux環境でCLIを使用してIBM Db2 Genius Hubをインストールする *3」を参照してください。
*3
https://www.ibm.com/docs/en/SSMR7JO_1.1.0/com.ibm.datatools.dsweb.ots.installconfig.doc/topics/db2gh_fresh_cmdline_installation_linux.html
3.RHEL 10.xのサポート
IBM Db2 Genius HubがRHEL 10.xに対応しました。詳細については、「システム要件 *4」を参照してください。
*4
https://www.ibm.com/docs/en/SSMR7JO_1.1.0/com.ibm.datatools.dsweb.ots.installconfig.doc/topics/sysreqs.html
4.キャッシュ・アーキテクチャーの刷新
キャッシュの保存先をJVMメモリからRedisへ移行しました。
これにより、負荷増大に伴うJVMヒープ・チューニングの必要性がなくなり、メモリのスケーラビリティに関する課題が解消されます。
5.複数クエリーに対するワークロード・チューニング
Db2 12.1.2以降の環境において、複数のSQLクエリーを選択した状態でワークロード・チューニングを実行できるようになりました。
6.レプリケーション・アラートのサポート
「Q Replicationアラート監視」機能が追加されました。
ソースおよびターゲット・システムに対するアラート監視の有効化/無効化、電子メール通知の設定、アラート条件の一元管理が可能です。
QCapture(ソース)向けに8種類、QApply(ターゲット)向けに10種類の計18種類のアラート条件をサポートしており、プログラムの状態、レイテンシー、メモリ使用量、キューの健全性、トランザクション・サイズ、例外、エラーや警告のログ・イベントなどを監視できます。
7.ユーザーエクスペリエンスおよびパフォーマンスの向上
・ブレッドクラム *5(breadcrumbs)リストによるナビゲーションの導入
*5
Webサイトの上部などに表示され、今いるページがサイト内のどの階層にあるかを示すナビゲーション機能のこと
・チャートおよびダッシュボードの視認性向上
・各ページとAIアシスタント間のナビゲーションを改善。プロンプト実行の信頼性が向上しました。
・ページ読み込みの高速化
・アラートの一括削除に関する問題を修正
・ユーザーごとに個別のAI分析ダッシュボード(AI Analytics Dashboard)へのアクセスが可能になりました
・数千ものグループが存在する環境における、Azure Entra ID認証サポートの改善
・Genius Hubの各コンポーネントにおけるログの最適化
・障害発生時の適切な処理(フェイルハンドリング)の強化
・アクセシビリティおよびユーザビリティ全般にわたる複数の改善
2)エージェント型AI機能
本リリースでは、以下の新しいエージェント型AI機能が導入されました。
1.Claude Sonnet 5.5およびClaude Haiku 5.5
IBMが管理するAIスタックの一部として、Claude Sonnet 5.5およびClaude Haiku 5.5をサポートしました。
これにより、組織はIBMのAIエコシステム内で運用を継続しつつ、Claude Sonnet 5.5による高度な推論能力と、Claude Haiku 5.5によるコスト効率に優れた低レイテンシな推論の両方を活用できるようになります。
2.Google Gemma 4のサポート
vLLMを通じたGoogle Gemma 4のサポートを追加しました。これにより、AIのデプロイやエージェント型ワークロードにおいて、モデル選択の柔軟性が向上します。
さわってみよう Db2 AIエディション・シリーズのご紹介
#1から#5まではAIアシスタント機能についてご紹介しています。
#6と#7,#16はモニタリング機能についてご紹介しています。
#8は耐量子暗号化機能についてご紹介しています。
#9は耐量子暗号化機能を含むv12.1.5の新機能についてご紹介しています。
#10と#11はv12.1.5以降で利用できるようになったSQLによる生成AI機能についてご紹介しています。
#12と#13ではDb2 Genius Hub 1.1.3以降で利用できるようになったDb2 Genius Hub MCP ServerとIBM Bobからそれを利用する方法について概説しています。
#14ではLinux, Windowsに加え、MacOSにも対応したDb2 Genius Hub v1.1.3の様々な新機能をハイライトしています。
#15ではDb2 Genius Hubのセキュリティ強化のために、HashiCorp Valutと連携する方法について概説しています。
#16では複数データベースの性能指標や構成の比較が簡単にできることをご紹介しています。
#17ではDb2 Genius Hub v1.1.4の様々な新機能をハイライトしています。
#18ではDb2 Genius Hub v1.1.5の様々な新機能をハイライトしています。
#19ではターミナル・ベースでGenius HubへアクセスできるGenius CLIを概説しています。
#1では、Db2入門者、初心者には作成が難しいと思われる複雑なSQLをAIアシスタントを使って作成しています。加えて、Db2 Genius Hub概要、無料評価版のダウンロードサイトやマニュアルURLもご紹介しています。#1からお読みいただくことをお勧めいたします。
さわってみよう Db2 AI エディション #1 〜エージェント型AIアシスタント編 Part#1〜
https://qiita.com/ibm_tk/items/e763bbea3fcf5e8a27a9
#2では、AIアシスタントでデータベースの稼働状況のサマリーを表示しています。
さわってみよう Db2 AI エディション #2 〜エージェント型AIアシスタント編 Part#2〜
https://qiita.com/ibm_tk/items/e11986879f6eca23c249
#3では、AIアシスタントでデータベースの応答時間の履歴を表示しています。
さわってみよう Db2 AI エディション #3 〜エージェント型AIアシスタント編 Part#3〜
https://qiita.com/ibm_tk/items/24647bc2db6a3a266d7c
#4では、AIアシスタントでデータベースのバックアップ履歴とプロセッサー利用状況の履歴を表示しています。
さわってみよう Db2 AI エディション #4 〜エージェント型AIアシスタント編 Part#4〜
https://qiita.com/ibm_tk/items/8d11c4e9fd39740d923d
#5では、AIアシスタントでクエリのスループットを表示しています。
さわってみよう Db2 AI エディション #5 〜エージェント型AIアシスタント編 Part#5〜
https://qiita.com/ibm_tk/items/e2583b00f624e351ce02
#6となる"さわってみよう Db2 AIエディション#6 〜モニタリング編 Part#1〜"ではモニタリング機能をご紹介しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/cdedc3a878998199cfee
#7となる"さわってみよう Db2 AIエディション#7 〜モニタリング編 Part#2〜"では監視(モニター)レポート作成機能をご紹介しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/81608900a0e2c89c18fc
#8となる"さわってみよう Db2 AIエディション#8 〜耐量子暗号化機能編 Part#1〜"では耐量子暗号化機能と登場した背景などについて記述しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/57a115c0d284697dd147
#9となる"さわってみよう Db2 AIエディション#9 〜v12.1.5新機能編 Part#1〜"ではv12.1.5の新機能のハイライトをご紹介しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/daabdf8215b430e804d8
#10となる"さわってみよう Db2 AIエディション#10 〜SQLで生成AI編 Part#1〜"ではv12.1.5以降で利用できるようになったSQLから使える生成AI機能(TEXT_GENERATION関数など)をご紹介しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/54a169cffcfbb9be0fed
#11となる"さわってみよう Db2 AIエディション#11 〜SQLで生成AI編 Part#2〜"ではv12.1.5以降で利用できるようになったSQLから使える生成AI機能(TO_EMBEDDING関数, セマンティック検索など)をご紹介しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/3085c90674561b9d80e7
#12となる"さわってみよう Db2 AIエディション#12 〜Db2 Genius Hub MCP Server編 Part#1〜"ではDb2 Genius Hub v1.1.3以降で利用できるようになったDb2 Genius Hub MCP Serverの概説とIBM Bobからそれにアクセスする方法などをご紹介しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/639e85ed43f1bfad8f07
#13となる"さわってみよう Db2 AIエディション#13 〜Db2 Genius Hub MCP Server編 Part#2〜"ではIBM Bobから簡単な自然言語で指定したデータベースのキャパシティ・プランニング・レポートを作成する方法などをご紹介しています
https://qiita.com/ibm_tk/items/37456fe2e352f7d04812
#14となる"さわってみよう Db2 AI エディション #14 〜Db2 Genius Hub v1.1.3新機能編 Part#1〜"ではLinux, Windowsに加え、MacOSにも対応したDb2 Genius Hub v1.1.3の様々な新機能をハイライトしています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/d52d9e775c317e6ffaf3
#15となる"さわってみよう Db2 AI エディション #15 〜HashiCorp Vault連携編 Part#1〜"ではDb2 Genius Hubのセキュリティ強化のために、HashiCorp Valutと連携する方法について概説しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/f778c060037bd21add32
#16となる"さわってみよう Db2 AIエディション #16 〜モニタリング編 Part#3〜"ではDb2 Genius Hubを使うことで、複数データベースの性能指標や構成の比較が簡単にできることをご紹介しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/ae5d9a0c2a6b88188900
#17となる"さわってみよう Db2 AI エディション #17 〜Db2 Genius Hub v1.1.4新機能編 Part#1〜"ではMCPサーバーで使えるツールが7つ追加といったDb2 Genius Hub v1.1.4の様々な新機能をハイライトしています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/020ff6a4800c62ab6908
#18となる"さわってみよう Db2 AI エディション #18 〜Db2 Genius Hub v1.1.5新機能編 Part#1〜"ではデータベース管理、監視、ユーザー・エクスペリエンス、およびエージェント型AI機能の強化が行われたv1.1.5の機能強化、新規能をハイライトしています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/ea6eb16f379d8cf52407
#19となる"さわってみよう Db2 AI エディション #19 〜Genius CLI編 Part#1〜"ではDb2 Genius Hub v1.1.5以降で利用できるようになった、ターミナル・ベースでDb2 Genius HubへアクセスできるGenius CLIを概説しています。
https://qiita.com/ibm_tk/items/6ae67d8e3fcb8f2751ca