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Oracle Cloud InfrastructureAdvent Calendar 2024

Day 5

Oracle Database@Google CloudでADBのDatabase Actionsに接続してみた

Last updated at Posted at 2024-12-04

はじめに

今回は、Oracle Database@Google CloudのAutonomous Database (ADB)でDatabase Actionsに接続してみたいと思います。
通常だと、自身のPCからインターネット経由でOCIコンソールのDatabase Actionsをクリックしても以下のように表示されてしまいます。
image.png
踏み台 (Bastion)サーバーを作成して、Database Actionsを利用できるように設定していきたいと思います。

Database Actionsについて詳細を知りたい方は、以下をご参照ください。
Autonomous Database - Database Actions 機能概要

今回構成するアーキテクチャ

今回は、下記のように自身のPCからインターネット経由で、踏み台サーバーをSSH ポート・フォワードの中継として利用し、ADBにアクセスしていきます。
image.png

前提条件

事前にOracle Database@Google CloudでADBを作成していることを前提としています。
また、今回はGoogle Cloud CLIを利用してポートフォワーディングを行いますので、事前に以下のリンクのガイドを参考にして、ご自身のローカルPCにインストールしてください。
なお、コマンドプロンプトやターミナルを使用して直接ポートフォワーディングを設定することも可能ですので、お好みの方法をお選びください。

Database Actionsに接続するまでの手順

①踏み台サーバーの作成

Google Cloudのコンソール上から、「Compute Engine」⇒「VMインスタンス」を選択します。
image.png

「インスタンスを作成」を選択します。
image.png

今回は「新規VMインスタンス」を選択し、一からインスタンスを作成していきます。

  • 名前:インスタンスの名前を設定します。
    名前に使用できるのは、英小文字 (a~z)、数字、ハイフンのみで、末尾は小文字または数字である必要があります。

  • リージョン:作成したADBと同じリージョンを選択します。

  • ゾーン:今回は特に指定しません。

  • マシンの構成:特に指定はありませんが、今回は「汎用」で低コストな「E2」を選択します。
    image.png

  • マシンタイプ:低コストな「e2-micro」を選択。

  • 可用性ポリシー:今回は、「標準」を選択。
    image.png

  • コンテナ:今回はデプロイしません。

  • ブートディスク:今回はデフォルトのまま変更はしませんが、「変更」を選択し表示を確認してみます。
    image.png

このような画面が表示されるので、OSやブートディスクの種類、サイズを変更する場合は、こちらの設定を調整することができます。
image.png

今回は以下の項目はデフォルトの設定のままにしておきます。
最後に「作成」を選択します。
image.png

1分もしない内に無事VMインスタンスが立ち上がりました!
image.png

②ネットワークのアクセス用ルールの設定

Google Cloudのコンソール上から、「VPCネットワーク」⇒「ファイアウォール」を選択します。
image.png

「ファイアウォール ルールを作成」を選択します。
image.png

踏み台サーバーへのSSHでのアクセスルール設定

下記の項目にないものはデフォルトの設定で問題ありません。
設定を終えたら最後に「作成」を選択します。

項目 設定例
名前 allow-ssh
ネットワーク default (今回使用するVPC)
優先度 0~65535を指定。値が小さいルールほど優先順位が高くなる。
トラフィックの方向 上り (内向き)
一致したときのアクション 許可
ターゲット ネットワーク上のすべてのインスタンス
ソースフィルタ IPv4範囲
送信元IPv4範囲 接続元のIPアドレスを指定する(確認くんなどのサイトで調べられる)
プロトコルとポート 指定したプロトコルとポート(TCP、22)

踏み台サーバーからADBへ出ていくアクセスルール設定

同様にアクセスルールを作成していきます。

項目 設定例
名前 allow-bastion-egress
ネットワーク default (今回使用するVPC)
優先度 0~65535を指定。
トラフィックの方向 上り (外向き)
一致したときのアクション 許可
ターゲット ネットワーク上のすべてのインスタンス
ソースフィルタ IPv4範囲
送信先IPv4範囲 ADBのプライベートIPアドレスを含む形に設定
プロトコルとポート 指定したプロトコルとポート(TCP、443)

踏み台サーバーからADBに入っていくアクセスルール設定

項目 設定例
名前 allow-adb-ingress
ネットワーク default (今回使用するVPC)
優先度 0~65535を指定。
トラフィックの方向 上り (内向き)
一致したときのアクション 許可
ターゲット ネットワーク上のすべてのインスタンス
ソースフィルタ IPv4範囲
送信元IPv4範囲 踏み台サーバーのプライベートIPアドレスを含む形に設定
プロトコルとポート 指定したプロトコルとポート(TCP、443)

これでネットワークのアクセスルールの設定は完了です!

③Google Cloud CLIでポートフォワーディングを行う

事前に設定を終え、自身のGoogleアカウントと紐づけているGoogle Cloud CLIを起動します。
image.png

以下のコマンドを入力していきます。

gcloud compute ssh --zone "<踏み台サーバーのゾーン名>" "<踏み台サーバー名>" --project "<プロジェクトID>" -- -L <踏み台サーバーのポート>:<ADBのプライベートエンドポイントIP>:<ADBのポート>
  • 踏み台サーバーのゾーン名:Google Cloudのリソースが配置されているゾーン(例: us-east4-a)
  • 踏み台サーバー名:SSH接続を行う踏み台サーバーの名前(例: bastion-server)
  • プロジェクトID:Google Cloud プロジェクトのID(例: my-gcp-project)
  • 踏み台サーバーのポート:ポート番号は443
  • ADBのプライベートエンドポイントIP:ADBのIPアドレスまたはURL(例: 10.0.43.204)
  • ADBのポート:ポート番号は443

踏み台サーバーのゾーン名に関しては、作成したVMインスタンスの詳細から確認可能です。
image.png

ADBのプライベートエンドポイントIPに関しては、Autonomous Databaseの詳細のネットワークの欄から確認可能です。
image.png

コマンドを実行すると下記のようなコマンドが立ち上がるので、この状態になればポートフォワーディングは完了です。
image.png

④Database Actionsへの接続

ポートフォワーディングが完了したら、以下のリンクにアクセスします。
https://localhost/ords/sql-developer
ログイン画面が出てきたら以下の項目を入力します。

  • ユーザー名:ADMIN
  • パスワード:ADBを構築する際に設定したもの
    image.png

無事ADBのDatabase Actionsに接続することができました!
image.png

まとめ

今回は、Oracle Database@Google CloudのAutonomous Database (ADB)でDatabase Actionsに接続してみました。
最初はWindows Serverを構築しRDPで接続しようとしたのですが、Windows Serverは無償トライアルの範囲内では使えず断念。。。
なので、今回はGoogle Cloud CLIを使ってポートフォワーディングする方法を試してみました!
他にもOracleのマルチクラウドに関する記事を発信しているので、以下の関連記事も合わせてご参考ください。

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Oracle Database@Azureに関して

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  • 2024/12/3 記事公開
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