Oracle Database@Google Cloudとは?
OCI (Oracle Cloud Infrastructure)で稼働するOracle DatabaseのサービスをGoogle Cloudのデータセンター内で提供するサービスです。
2024年9月9日にOracle社より、Oracle Database@Google Cloudの提供開始が発表されました。
※2024年11月現在、日本リージョンでの提供はまだございません。
参考:オラクルとGoogle Cloud、Oracle Database@Google Cloudの一般提供を発表
どんなメリットがあるの?
一例にはなりますが、以下のようなメリットが挙げられます。
- Google Cloud上のサービスからOracle Databaseにより低遅延にアクセス可能
- Google Cloud上での動作によるセキュリティの向上
- Google Cloudの管理コンソールに統合されているため、よりシームレスに使用可能
- BYOL(Bring Your Own License)やOSR (Oracle Support Rewards)など、既存のOracleライセンスの特典を活用可能
- Google CloudとOracle Databaseのサービスの請求書を1つに統合
参考:
オラクルとGoogle Cloud、Oracle Database@Google Cloudの一般提供を発表
Oracle Database@Google Cloud FAQ
Oracle Cloud Infrastructure Documentation | Oracle Database@Google Cloud
利用可能なデータベースサービス (2024年9月時点)
-
Oracle Exadata Database Service
プライベートオファーの購入でのみ利用可能になります。 -
Oracle Autonomous Database
従量課金制 (PAYG)およびプライベートオファー購入で利用可能になります。
※プライベートオファーでは、まずOracle社の営業チームに連絡して、Oracle Database@Google Cloudの契約を交渉します。
※従量課金制 (PAYG)の場合、Oracle社の営業へ連絡せずにGoogle Cloud Marketplaceで購入することができます。
参考:Oracle Cloud Infrastructure Documentation | Oracle Database@Google Cloud
その他、利用可能/提供予定のOracleとGoogle Cloudとの連携サービス (2024年10月時点)
-
Oracle Interconnect for Google Cloud
OCIとGoogle Cloudの環境間にプライベートな相互接続を構築できるサービスで、Oracle FastConnectとGoogle Cloud Interconnectを使用することで、2つのクラウド・プロバイダー間で低レイテンシかつ高スループットの接続を実現。 -
Oracle Database Zero Data Loss Autonomous Recovery Service
データ保護のフルマネージド・サービスで、事業に欠かせないデータを障害やランサムウェア攻撃から数秒以内に迅速に復旧させることが可能。 -
(今後提供予定)OCI GoldenGate
フルマネージド型のリアルタイムデータ連携サービスで、データベースの移行時にダウンタイムを極小に抑えることも可能。
※リージョンによって利用できるサービスが異なる場合がございますので、詳細はホームページをご確認ください。
参考:
利用可能なOracle Databaseのバージョン
OCIで現在サポートされている利用可能なデータベースのバージョンは全て、Oracle Database@Google Cloudでも利用可能です。
参考:Oracle Database@Google Cloud FAQ
利用可能なリージョン (2024年10月時点)
- アメリカ東部(アッシュバーン)
- アメリカ西部(ソルトレイクシティ)
- イギリス南部(ロンドン)
- ドイツ中部(フランクフルト)
参考:
運用上のTips
アーキテクチャ
引用:Oracle Database@Google Cloudのデプロイ
上記の図を参考にすると、Google Cloud上のVPCのApplication subnetは、OCI managed networkを使用して、同じGoogle CloudリージョンにあるOCIの子サイトで動作するOracle Database@Google Cloudに接続しています。Oracle Database Serviceのサブネットは、OCIのVCNに拡張され、OCIの他のリソースからアクセスすることができます。
バックアップ
-
Oracle Autonomous Databaseの場合
OCIのObject Storageに自動的にバックアップされ、リストアもAutonomous Databaseから実行されます。また、ユーザー主導でバックアップを取ることも可能です。
リカバリに関しては、コンソール、コマンドライン、またはAPIを介してAutonomous Databaseで行われます。 -
Oracle Exadata Database Serviceの場合
データベースの自動バックアップに、Oracle Database Zero Data Loss Autonomous Recovery ServiceまたはObject Storageを選択可能です。
参考:Oracle Database@Google Cloudのデプロイ
OracleとGoogle Cloudとの協業状況
オラクルとGoogle Cloud、画期的なマルチクラウド・パートナーシップを発表
オラクルとGoogle Cloudは本日、お客様が「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」とGoogle Cloudのテクノロジーを組み合わせて、アプリケーションの移行と最新化を加速できるようにするパートナーシップについて発表しました。
本記事のOracle Database@Google Cloudの他にも、「Oracle Interconnect for Google Cloud」というサービスを提供しており、これによってOCIとGoogle Cloud間のセキュアで低遅延なプライベート相互接続を提供しています。
2024年9月時点では、世界11のリージョンでサービスを提供しており、東日本 (東京)リージョンでも提供を開始しています。
参考:Oracle Interconnect for Google Cloudの発表
まとめ
今後もOracle Database@Google Cloudの情報がアップデートされ次第、追記していきます!
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Oracle Database@Googleに関して
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編集履歴
- 2024/09/27 記事公開
- 2024/11/17 「関連記事」「利用可能なリージョン」の追加