Oracle Database@AWSとは?
OCI (Oracle Cloud Infrastructure)で稼働するOracle DatabaseのサービスをAWSのデータセンター内で提供するサービスです。
2024年9月9日にOracle社からOracle Database@AWSの発表がされ、2024年12月1日にAWSのUS East (バージニア北部)リージョンで限定プレビューが開始されました。
参考:
- オラクルとAmazon Web Services、戦略的パートナーシップを発表
- Oracle Database@AWSの限定プレビューを提供開始
- Oracle Database@AWS の限定プレビューが開始
どんなメリットがあるの?
一例にはなりますが、以下のようなメリットが挙げられます。
- AWS上のサービスからOracle Databaseにより低遅延にアクセス可能
- AWS上での動作によるセキュリティの向上
- AWSの管理コンソールに統合されているため、よりシームレスに使用可能
- BYOL(Bring Your Own License)やOSR (Oracle Support Rewards)など、既存のOracleライセンスの特典を活用可能
- AWSとOracle Databaseのサービスの請求書を1つに統合
利用可能なデータベースサービス (2025年3月時点)
Oracleが提供するMulticloudの最新の利用状態に関しては、こちらのサイトをご確認ください。
Oracle Multicloud Capabilities
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Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure
プライベートオファーの購入でのみ利用可能になります。
※プライベートオファーでは、まずOracle社の営業チームに連絡して、Oracle Database@AWSの契約を交渉します。
※従量課金制 (PAYG)の場合、Oracle社の営業へ連絡せずにAWS Marketplaceで購入することができます。
※リージョンによって利用できるサービスが異なる場合がございますので、詳細はホームページをご確認ください。
参考:
その他、利用可能なOracleとAWSとの連携サービス (2025年3月時点)
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Oracle Database Zero Data Loss Autonomous Recovery Service
データ保護のフルマネージド・サービスで、事業に欠かせないデータを障害やランサムウェア攻撃から数秒以内に迅速に復旧させることが可能。
※リージョンによって利用できるサービスが異なる場合がございますので、詳細はホームページをご確認ください。
参考:
利用可能なOracle Databaseのバージョン
OCIでサポートされている同じデータベース・バージョンがOracle Database@AWSでもサポートされています。
※リージョンによっては、一部提供されていないバージョンも存在するため、詳細はOracleの営業担当にお問い合わせください。
運用上のTips
Oracle社から提供されているのOracle Database@AWSのドキュメントになります。
詳細に関しては、上記ドキュメントをご確認ください。
アーキテクチャ
他のAWSリソースと同様に、Oracle Database@AWSアーキテクチャでは、AWSリージョン内のアプリケーション・リソースのネットワーキングを提供するためにAmazon Virtual Private Cloud (VPC)が必要です。また、同じAWSリージョンにコロケーションされたOCI子サイトで動作するOracle Database@AWSには、OCIの他のリソースへのアクセスを有効にするために親OCIリージョンに拡張されるOCI仮想クラウド・ネットワーク(VCN)があります。OCIは、OCI子サイトと親OCIリージョン間のネットワークを管理します。AWSは、Operational Database(ODB)ネットワークとアプリケーションVPCの間のネットワーク接続を管理します。
引用:
オンボーディング(購入・構成)
オンボーディングとは、Oracle Database@AWSの購入および構成の手続き周りのことを言います。
方法や手順については、以下のリンクをご参考ください。
ほとんどのオンボーディング・タスクは、Oracle Database@AWSデプロイメント中に1回のみ実行します。オンボーディング・タスクが完了したら、AWS環境でOracle Databaseリソースのプロビジョニングおよび使用を開始できます。
オンボーディングでは、AWS ConsoleとOCIコンソールの両方を使用します。
引用:
プロビジョニング
Oracle Exadata Database Serviceのプロビジョニングには、次の4つの簡単なタスクが必要です。
- ODBネットワークを作成します。
- Exadataインフラストラクチャの作成
- ExadataインフラストラクチャにExadata VMクラスタを作成します。
- Exadata VMクラスタにOracle Databaseを作成します。
1~3の作業はAWS上、4の作業からはOCIのコンソールを利用することになります。
詳細なプロビジョニング方法に関しては、以下のドキュメントを参照してください。
参考:
バックアップ
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Oracle Exadata Database Serviceの場合
データベースの自動バックアップに、Oracle Database Zero Data Loss Autonomous Recovery ServiceまたはObject Storageを選択可能です。
運用監視
The Oracle Database@AWS service reports metrics to Amazon CloudWatch in the AWS/ODB namespace for VM clusters, container databases, and pluggable databases.
Amazon CloudWatchを利用した監視が可能で、VM clusters、CDB、PDBのメトリクスを取得可能です。
もちろん、Oracle社が提供するEnterprise ManagerやOCIの運用監視機能も利用できます。
CloudWatchを利用した監視の詳細に関しては、以下のドキュメントを参照してください。
参考:
サポート対応
問い合わせの内容に合わせて、OracleのサポートかAWSのサポートのどちらかに問い合わせることになります。
【Oracle Supportへの問い合わせ例】
- データベース接続の問題(Oracle TNS)
- Oracle Databaseのパフォーマンス問題
- Oracle Databaseのエラー解決
- サービスに関連するOCIテナンシとの通信に関連するネットワーキングの問題
- 容量を増やすための割当て(制限)の増加(詳細は、データベース・リソースの制限の引上げのリクエストを参照)
- Oracle Databaseインフラストラクチャにコンピュートおよびストレージ容量を追加するためのスケーリング
- 新世代のハードウェア・アップグレード
- 請求の問題
【AWS Supportへの問い合わせ例】
- ネットワーク・アドレス変換(NAT)、ファイアウォール、DNSとトラフィック管理、AWSサブネットを含む仮想ネットワーキングの問題。
- データベース・ホスト接続、ソフトウェアのインストール、レイテンシ、ホスト・パフォーマンスなど、要塞および仮想マシン(VM)の問題。AWSモニタリングおよび監視サービス内のExadata VMクラスタ・メトリック・レポート。
参考:
まとめ
今後もOracle Database@AWSの情報がアップデートされ次第、追記していきます!
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