概要
Qiitaに投稿するとこれくらいアクセスがあるよ、を明らかにします。
半年間 = 約23万PV のデータを、GoogleAnalyticsによって、
様々な角度から分析し、大公開します。
背景
Qiita史上、最大級の笑いをお届けできたと思われる、
「対空邪神ジェイソン貯水池」&「月刊幼女宙返り」の記事
を書いてからおよそ半年がたちました。
2018年に関しては、私(youwht) はかなり被閲覧数の高い投稿者だと思われまして、
(※ご参考:あなたの時間を無限に奪うQiita記事集 > 年別ユーザランキング )
自身の半年間の振り返りも兼ねて、
Qiitaに投稿してトレンドな記事って、どれだけの人がアクセスしているの?
という点を大公開しようと思います。
また、皆様に身近な例を元に、GoogleAnalyticsの使い方/サンプルとして
分析や考察の参考にしていただければ嬉しいです。
他に、Qiita関連サービス/類似サービスを開発している方へも、
参考にしていただけるデータだと思います。
けっして、QiitaにGoogleAnalyticsを仕込んでいたことを、
すっかり忘れていて いまさら思い出したわけでは無いハズです。
GoogleAnalyticsの概要
Googleが提供する基本無料のアクセス解析ツールです。
Qiitaにも、簡単に仕込むことが出来ます。
下記を参考にどうぞ。設定したことが記憶に残らないほど簡単です!
https://qiita.com/Qiita/items/c7f704e3786df3aa7a11
QiitaでGoogleアナリティクスを利用する手順
https://qiita.com/icck/items/56060f8a72863ee05924
QiitaにGoogleAnalyticsの設定する。数字を眺めて楽しい
設定すると、自分のQiitaのページについてアクセス解析が出来ます。
例えば、以下はGoogleAnalyticsの最初に表示されているアクセス概要です。
2018年5月~2018年10月までの半年の期間を指定しました。
週ごとの閲覧ユーザ数がプロットされています。
実際のGoogleAnalytics上では、マウスを合わせると詳細も見れます。
ピーク時に1.6万人/週、ほどのユーザ獲得があるようですね。
続いて、より詳細な情報を見ていきましょう。
ページビュー&ユーザービュー(詳細版)
ページビュー単位、ユーザビュー単位の、
詳細分析結果を連続して貼ります。
半年間の合計で、約23万PVですね。
普通のブログなどのPVと比べると少なく見えるかもしれません。
ただ、普通のブログよりも1記事を書く負荷が大きく、
総ページ数が少ないのでPVが伸びない、という点と、
読者層がエンジニアに限定されているという点を
考慮して比べたほうが良さそうです。
最大値は、約10,600ページビュー / 一日 です。
同日に、約8,600ユーザ / 一日 のユーザ最大数も記録しております。
Qiitaの性質から考えると、基本は1ユーザ1記事へのアクセス、
となりますので、ページビューとユーザ数は近いものになるのでしょう。
二つのグラフの形もほぼ同様になっていますね。
なお、Qiita上で投稿者のみが見れる「views」の値と比較すると、
GoogleAnalyticsのページビューは、Qiitaの「views」の値よりも、
1割~2割くらい少ない傾向がありました。
2018年5月~の解析なので、それより前の記事ならば当たり前なのですが、
2018年5月以降に投稿したほぼ全記事でその傾向があったため、
「1 views」のカウントの仕方について、Googleの方が
厳しく判定していると考えられます。(リロードのカウント基準など)
どの記事への閲覧が多かったか、を見る
以下のようにページごとにビュー数を見ることも出来ます。
しかし、URLだけだと、どの記事か分からないですよね。
「ページタイトル」単位で見ることも出来るのですが、
後述の問題があったため、
今回は手作業で以下の表にまとめました。
(注: 全て、2018/10/26時点のデータです)
私自身の振り返りとして、最も必要だったのはこの表です。
予想と違う結果になり個人的には楽しめました。
「赤の他人(対空邪神ジェイソン貯水池)」が、いいね数的に一位かと
思っていたのですが、「平成の次の元号」だけでなく、
「AIが見つけた100選」にも負けています。
赤の他人の記事をまだご覧になっていない方は、
ぜひコーヒーを口に含んだ状態でご一読くださいませ。
また、 自身のユーザページ へのアクセス結果も
ランキングに入る点が面白いですね。
記事を見た人の一定割合がユーザページも見ると仮定すると、
投稿数がおおければ多い人ほど、記事よりもユーザページの方が、
アクセスが高いという結果になるのでしょう。
以下の記事は「率」は悪くなかったのですが、
頭がおかしいタイトルなので敬遠されたのかもしれません(違
個人的には、どこでもドアと、しりとりがオススメです。
「ザ・ワールド」は、”覚悟して来てる人” しか読まないので率が高いです。
意外と奮闘しているのが、 [JSだけでスクリーンショットの記事] (https://qiita.com/youwht/items/8b681a856f59aa82d671) です。
個別技術系の記事は一般ウケしにくい(Google検索等から流入含め)ために、
トレンドにはなりにくく、「率」は低めになりつつも、
ジワジワ閲覧が増えるのでしょうか?
いいね数で言うと5倍の差すらひっくり返しています。
ページごとのタイトル分析は、ログイン有無で分かれてしまう
今度は、PVを「ページタイトル」単位で見てみましょう。
ん?なんか2個ある?
最初に見たときは、何か間違っているのかと思いました。
「記事タイトルそのまま」と「記事タイトル - Qiita」の二種類があります。
しかも、URLの時と全く違う数字になっており、困惑しました。
原因について、以下の投稿に教えていただきました。感謝!&いいね1get!
https://qiita.com/zak_y/items/bbaeca49cab23c4decb7
GoogleアナリティクスでQiitaをアクセス解析すると同じページでもページタイトルが2種類になる理由
- Qiitaにログインしていない状態で閲覧=「記事タイトルそのまま」
- Qiitaにログインした状態で閲覧=「-Qiita が付与」
「赤の他人(対義語自動生成)」は、
多くのログインユーザにご高覧いただいておりますが、
「平成の次の元号」は、恐らく、別のサイト等で知った、
Qiita外のユーザからの流入が多かった模様です。
上の表で出した、記事ごとの「いいね数/GA-View数」の割合については、
ログインユーザのViewに限定しないと意味が薄いかもしれません。
が、ログインせずに訪れて後でログインするような
ケースも多いと思われるため、ここでは、
ログイン有無は記事の性質によって大きく異なる、
という考察に留めます。
いいね獲得を目指した分析ならば、「ページタイトル」で分析、
純粋に閲覧についての分析ならば、「URL」で分析、が良いでしょうか。
★10/30追記:Qiitaの仕様に変更が入り、2018/10/30以降は
ページタイトルも一致するようになったそうです。(コメント欄参照)
(2018/10/30以前のアクセス結果はそのまま・・・?)
利用時間帯と、利用デバイス
利用時間帯については、180日間で見ると、
極端に水曜日午前中に集中しました。(特に9時)
これは、水曜朝に、Qiita公式からのメールが配送され、
「先週いいねが多かった投稿ベスト20」
で紹介されると、メールからの流入が多くなるため、と考えられます。
いいね数が50~200くらいが掲載のラインでしょう。
実際に、直近30日間で見直してみると、傾向が大きく変わります。
週の前半側が多いように見えます。
これは、直近の以下の記事を投稿したのが日曜日であったためです。
月~水あたりは、トレンド一位~三位くらいに居たような気がします。
次週のメールにも掲載されそうですが、
この分析の対象期間ではまだメールの影響が無いため、
主にトレンドからのアクセスによるものと考えられます。
朝とお昼ごろに、トレンドをチェックする人が多いようですね!
また、モバイルの割合について、全期間の方が高いため、
公式メールからの閲覧は、水曜日朝の配信直後にモバイルでさくっと、
朝/お昼に会社からの閲覧は、PCでじっくり、
という傾向もあるのかもしれません。
ユーザの獲得方法(流入)の分析
どのようにしてユーザを獲得しているかも見ることができます。
まず、「トラフィックチャネル」という分析を見てみます。
色が区別しにくいのは頑張って見てください。
(※別のデータへのエクスポートをせずに、
色変更をする方法をご存知の方はぜひ教えていただきたく)
1週間ごとの棒グラフになっています。
7月は連投しているので山が大きめです。
1週目では「Direct」が多く、
2週目では「Email」が多くなっていることが見えます。
(もちろん「Email」が少ない週もありますね)
これを見ても「先週いいねが多かった投稿ベスト20」の閲覧効果は
かなり大きいのではないでしょうか?
次に、「参照元/メディア」の分析を見てみます。
以下の順番ですね。
直接 > メール > Google検索 > Twitter
(t.co はTwitterのようです)
メールの割合がやはり多い気がします。
全体としては予想通り的な印象があります。
最後に、「参照サイト」の分析を見てみます。
ドメインを見ると、以下の順番になっていますね。
Twitter > はてなブログ > Qiitaの殿堂 > Qrank
これも色が超分かりにくいです。よーく見ると、
Qiitaの殿堂 は、8月の最初の所から始まり、以降かなり多いです。
Qiitaの殿堂が特に多い理由は、製作者特権が効いているからですね。
ただ、他の人の記事と同様に「殿堂入り記事一覧」から、
アクセスをしていただくこともそれなりに多いようです。
一方、別のレポートを見ると、以下の順番でした。
Twitter > はてなブログ > Qiitaの殿堂 > facebook > gigazine
gigazineって何か記事を取り上げていただいていたのでしょうか?
総じて、この結果から計算すると、
Qiita公式、メール、検索流入以外の**18.2%**の内訳として、
Twitterが5.7%、はてブが4.3%、Qiitaの殿堂が1.8%、ということです。
Qiitaの殿堂については、単純な「%」の効果だけでなく、
「時期」も重要かなと思っております。
Qiitaの記事は投稿後最初の2週間程度しかアクセスされない傾向が強いため、
Qiitaの殿堂によって、私自身の記事以外へも、
より過去の良記事へのアクセスが増え、
知識の再利用/再発見が進む効果が出れば嬉しいですね。
殿堂入りしていらっしゃる他の投稿者の方への影響度も知りたいところです。
おつかれさまでした。
私のQiitaについてのGoogleAnalyticsの分析&考察は以上です。
別の投稿者の分析結果も見てみたいという人へ
直近の投稿で、ご自身のQiita分析をしているオススメ記事です。
https://qiita.com/shunichi_com/items/61771328162dbcd32c5d
Qiita記事が一時的に流行るとどうなるか
https://qiita.com/567000/items/bc05972cda11419bd811
Qiitaに仕込んだGoogle Analyticsの分析を晒してみる
Qiita以外も含めて、GoogleAnalyticsの使い方をもっと知りたい人へ
Qiitaの殿堂 > タグごとまとめ から、
GoogleAnalyticsタグのページ を見てください。
Qiitaで殿堂入りをした超良記事ノウハウが読めます!
(※公式のGoogleAnalyticsタグページ からリンク欲しくなります)
おしまい。(半年間の個人的な振り返り)
半年間、いろいろな性質の記事を書いてきました。
振り返りとして、各記事間の関連性=全体テーマ、に言及してみます。
関係なさそうに見えて、以下の3記事は一つのセットです。
それぞれ、Word2Vec、Char2Vec、Doc2Vec、の
各自然言語の分散表現の活用事例として書きました。
Qiita関連の分析記事や、Qiitaの殿堂関連の記事も、
一連の流れ的に、数多く投稿してきました。
これは、Qiitaの記事データがデータセットとして優れており、
また、分析やまとめが「活用」しやすいため、
継続して掘り続けた結果です。
以下の記事がその通りだと思います!
https://qiita.com/pocket_kyoto/items/64a5ae16f02023df883e
Qiitaの記事データは、機械学習のためのデータセットに向いている
機械学習やデータセットとして活用するためには、
そのデータの特性を良く理解することも重要です。
もちろん単純にQiitaの良記事を読みたいという直接的な活用も
面白いものですが、例えば
「機械にQiita記事を書かせたい」とか
「機械に記事の良し悪しを判断させたい」とかのテーマの場合、
良記事の抽出方法を考案すれば、自身も読んで楽しみ、
さらに機械へもお手本として示すことが出来て一挙両得です。
本投稿も、Qiitaのデータ構成に大きな役割を果たしている、
「閲覧者」に対しての分析として、
データセットへの理解を深め、補強する意図があります。
以下のそれぞれの分析/抽出/可視化の記事共に、
こうした試みがどこかで繋がり、皆様のお役に立てば幸いです。
以上、半年間の振り返りと、GoogleAnalyticsの活用サンプルでした!