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02. IBM Cloud: VMware as a Service(VMWaaS) - VDCの注文

Last updated at Posted at 2024-03-01

1. はじめに

VMware as a Service(VMWaaS)の概要を理解したところで、本稿ではVMWaaSにおけるVDCの注文を行いたいと思います。
コストを最小限にするために、Multi-tenantタイプを利用します。

2. VDC(Virtual Data Center)の注文

IBM Cloud docs上の資料はこちら。

VDC(Virtual Data Center)とはリソースのプール化、アロケーション、および管理を可能にする単位であり、VMware Cloud Directorによって管理されます。もしかしたら専門の方から見たら少し乱暴な表現かもしれませんが、一般的なパブリッククラウドを利用している方には、

  • いわゆるパブリッククラウドのVPCに相当するものが、VMWaaSのVDC
  • 物理的なリソースを提供しているのが、vCenter/vSphere/NSX/vSAN
  • こうした物理リソースを使ってVPCもどき(=VMWaaSのVDC)を提供して抽象化してくれる仕組みを提供するのが、VMWare Cloud Director

と、考えて貰えば良いのではないかと思います。また、パブリッククラウド上のVPCは一般的には共有リソースであることを鑑みると、小規模環境であればVMWaaS(Single-Tenant)ではなくVMWaaS(Multi-tenant)を利用してもそれほど抵抗を感じないかもしれません。

  1. IBM Cloudコンソールから、VMware as a Serviceを選択。image.png

  2. Create New image.png

  3. 注文画面詳細image.pngimage.png image.png

    • What would you like to create ?
      • 今回は、マルチテナントタイプのVDCを選択する。(シングルテナントタイプであれば、まず最初にCloud Director siteを購入するところから開始する必要がある)
    • Virtual data center details
      • 名前やリソースグループを指定する。
    • Location selection
      • Region/Cloud Director Instance/Data center
        • 今回はDallasリージョンを選択する。DCはDAL10にする。マルチテナントタイプのVDCでは、Cloud Director InstanceはすでにIBM Cloudで準備済みのものを選択する。
      • Fast provisioning of VMs using linked clone
        • デフォルトのままDisabledにする。後からでも変更できる。
        • ヒント欄やdocsにおける説明は以下の通り。

        Fast provisioning saves time by using linked clones for virtual machine provisioning. You can enable fast provisioning for any VDC created within the PVDC. If not enabled, all provisioning operations use full clones.

      • Create with network edge:
        • VDCが外部(public network/IBM Cloud private network)に接続する際に必要なコンポーネントのため、基本的には作成する必要がある。
        • 別の機会に説明する予定だが、複数のVDCをまとめてグループ化し、別のVDCに存在するEdgeを使ってVDC外部と通信することも可能なので、Disableにするというオプションが提供されている。
        • Edge Typeの選択の基準はこちら
        • 後からEdge Typeを変更することはできないので注意!もしEdge Typeを変更したければ、VDCの再作成が必要になる。(例えば新しいVDCを作り、既存のVMをvMotionして移行する・・・などの作業が必要。vMotionによりprivate IPは変わらないが、VDCに割り当てられているExternal IP(Public IP)は変更されるのでVDC外部からの宛先は変わる可能性がある。)
        • 今回は一番安価なEfficiency Edgesを利用する。なお、Efficency Edgesは帯域が保証されていないので、開発やテスト環境には充分だが、本番環境で利用するならば、Performance - Lなどを選択する方が望ましい。なお、Performance - XLは大きすぎるし、すでにNSXではEdgeでLoad Balancerを動かすことは非推奨(よってVMWaaSでもEdgeでのLoad Balancer機能は有効化されていない)なのでそんなに大きなリソースが必要になることはないため、選択しない方が良さそうである。
    • Pricing plan
      • 価格を抑えるため、今回はOn-demandタイプを選択する。
    • Consumption limit
      • 不用意に多くのリソースが使われることがないように、管理者側で上限を定めておく機能。後からでも、変更できるので、デフォルトのままにしておく。
      • ヒント欄やdocsの説明は以下の通り

      vCPU and RAM charges for on-demand virtual data centers are based on the amount that is used for running workloads. To control cost, you can use limits to restrict the maximum amount of vCPU and RAM usage in the virtual data center.

  4. プロビジョニングは数分で完了する。

image.png
image.png

以上で、VDCの注文が完了しました。

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