はじめに
Copilot Chatを「要約ツール」としてだけ使っていませんか?
実はCopilot Chatは、思考を整理し、構造化して見える化するための強力な相棒です。
情報があふれる時代、課題は「集めること」ではなく「整理すること」。
今回は、Microsoft 365無償版のCopilot Chatを使って、
アイデアや議事録、長文のメモを“見える化”するための実践テクニックを紹介します。
「整理する力」とは?
情報を整理するとは、単に並べ替えることではありません。
大切なのは 「意味のある構造に変えること」 です。
Copilot Chatは次のような整理を得意としています。
- テキストを分類・グループ化する
- 優先順位や関係性を整理する
- 要約と構造化を同時に行う
- 表形式で見やすくまとめる
ステップ①:まず「分類」してみる
大量のメモや議事録を、カテゴリごとに整理したいときに使えます。
例:議事録の整理
「文字起こし」をした会議の文字ファイルをChatにアップロードします
以下の会議メモを「課題・アイデア・決定事項」の3つに分類してください。
Copilotはテキストを自動的に読み取り、3カテゴリに分類した表で出力してくれます。
これだけで、会議の要点をすぐに把握できます。
ステップ②:優先度をつけて整理
すべての情報が同じ価値を持つわけではありません。
Copilot Chatに「重要度」や「緊急度」を加味して整理させましょう。
例:タスク整理
以下の業務タスクを「重要度」と「緊急度」で分類し、マトリクス表を作成してください。
→ 「重要・緊急」「重要・非緊急」など、Eisenhowerマトリクス的に整理してくれます。
優先順位が明確になり、次に何をすべきかが一目でわかります。
ステップ③:構造化で見える化
文章をツリー構造や段階的な形で整理させると、思考がスッキリします。
例:構造化プロンプト
次の内容を「テーマ → 要素 → 詳細説明」の3階層で整理してください。

→ Copilotは階層付きの箇条書きや番号付きリストで出力。
そのままプレゼン資料や議論の整理に使えます。
ステップ④:比較・対比で整理
選択肢や意見が複数ある場合は、「比較表」にしてもらうと明快です。
例:比較分析
次の3つの施策を、「コスト・効果・リスク」の観点で比較してください。

→ Copilotは自動で表形式に整理。
違いが一目で分かるため、意思決定に役立ちます。
ステップ⑤:まとめを「構造化出力」で整える
最後に、整理した情報を 構造的に出力 させましょう。
例:整理と要約を組み合わせる
以下のテキストを「概要・要点・今後のアクション」の3項目で整理・要約してください。

→ 長文の内容をわかりやすい構造に変換。報告書や議事録のまとめにも最適です。
無償版でもここまでできる!
Microsoft 365無償版のCopilot Chatでも、以下のような「整理思考」はすべて実現可能です。
| 活用シーン | できること |
|---|---|
| 会議メモ | テキスト分類・決定事項抽出 |
| タスク整理 | 優先順位・緊急度のマトリクス化 |
| 資料作成 | 枠組みや構造化要約の生成 |
| 企画検討 | 比較表・利点と欠点の整理 |
| レポート | 概要・要点・提案に整理した要約 |
👉 整理のプロセスをAIに任せることで、思考の全体像が一目で見えるようになります。
まとめ
Copilot Chatは単なる「文章生成AI」ではなく、
思考を構造化し、可視化するためのツール です。
- 情報を分類する
- 優先度を整理する
- 階層構造でまとめる
- 比較表で見える化する
無償版でもここまで実用的に使えるCopilot Chat。
ぜひ「考えを整理する時間」をAIと一緒に過ごしてみてください。
シリーズ記事
- (1)はじめに
- (2)注意点と効果的な使い方
- (3)部署別・業務シナリオ集
- (4)画像生成で広がる活用シーン
- (5)PDFを読ませてみた!長文要約・翻訳が一瞬で
- (6)“ちょいコーディング”にも使える!Excel関数から正規表現まで
- (7)翻訳+要約の合わせ技で海外資料も一瞬理解
- (番外編)無償CopilotがWordやExcelにやってきた!
- (9)プロンプト講座①:基本テクニック
- (10)プロンプト講座②:部署ごとの応用テクニック
- (11)無償版でもここまでできる!宣言型エージェント活用の基本
- (12)安心して使うために知っておきたいプライバシーと著作権保護
- (13)AIと一緒に“考える”:仮説立案とアイデア発想の技術


