『SALOME-Mecaの使用法解説』の作者にオマージュを捧げる
概要
最近、オープンソースの構造解析CAEソフトのPrePoMaxを使い始めました。
これまでSalomeMecaというオープンソースの構造解析CAEソフトを使っていました。SalomeMecaの初心者時代に独学の参考にさせていただいた『SALOME-Mecaの使用法解説』というサイトがあり、そのサイトの練習問題をPrePoMaxで行いながら自分自身の備忘録も兼ねて投稿しました。
≪前提≫
● このページは目次です。練習問題の移植が進むにしたがって改訂されます。それぞれの練習問題も投稿後の加筆修正があり得ます。
● PrePoMax Ver1.1.1 で作業します。( CalculiXはVer2.16です。)
ver1.3.4に変えました。新しい機能が増えたためGUI画面の項目が少し増えていますが本記事に記載した解析作業に関する部分は変更ありません。(2022/08/30追記)
● この一連の投稿はPrePoMaxの操作方法を記載することを目的としています。したがって、解析メッシュの差異があるため互いのCAEソフトの計算結果を比較するのは無意味であり、計算した結果に関する保証もいたしません。
● SalomeMecaには簡易3D-CAD機能がありますがPrePoMaxにはありません。したがって、PrePoMaxで読み込み可能な3D-CADデータを別のソフトで作成する必要があります。
練習問題に用いるStep形式の3D-CADデータは『SALOME-Mecaの使用法解説』のページからダウンロードできます。しかし、PrePoMaxがマルチシェイプのStep形式に対応していないため、そのままでは使用できない場合があります。記事中に修正方法を記載しておくので、各自で3D-CADソフトを使って修正してください。
● 2022/03/02にQiitaのMarkdown記法が変更されました。本文中の順番付リストの書式の変更にともなって、本文中の番号と図中の番号の体裁が一致しなくなりました。具体的には、図中での 1)、2)…… という記載に対応する本文中の表記が、これまでは1)、2)…… でしたが、QiitaのMarkdown変更後は(1)、(2)……となります。
≪注意≫
● 応力の次元は {(質量)(長さ)÷(時間)^2} )÷(長さ)^2 です。
● ひずみの次元は (無次元) です。
つまり、機械系の記載方法に従います。建築系の方は御注意ください。
投稿リスト
- 1.0 基本 PrePoMaxの使い方
- 2.0 境界条件の設定
- 3.0 複合材料の設定
- 4.0 部品の連結
- 3.0と4.0は同じ形状ですが以下の違いがあります。
- 3.0は、Base部品とTop部品が1つのオブジェクトとしてメッシュが生成され、BaseとTopの接触面でノードが共有されています。
- 4.0は、Base部品とTop部品が別々のオブジェクトとしてメッシュが作成され、BaseとTopの接触面でノードが共有されていません。
- 5.0 線形熱応力(1)
- 5.1 線形熱応力(2)
- 5.1は5.0の例題の一部を新しいSalomeMecaのバージョンでやり直したものです。したがって5.0のみを記事にします
- 6.0 接触解析の基本(1)
- 6.0 接触解析の基本(2)
- 6.0(1)と6.0(2)のどちらも摩擦無しの場合の計算で、6.0(2)は6.0(1)の例題の一部を新しいSalomeMecaのバージョンでやり直したものです。したがって6.0(1)のみを記事にします
- 6.1 接触解析(摩擦あり1)
- 6.1 接触解析(摩擦あり2)
- 6.1(1)と6.1(2)のどちらも摩擦有りの場合の計算で、6.1(2)は6.1(1)の例題を新しいSalomeMecaのバージョンでやり直して、ついでに境界条件を追加したものです。したがって6.1(2)のみを記事にします。
- 7.0 塑性変形の基本(1)
- 7.0 塑性変形の基本(2)
- 7.1 塑性(負荷変化)
- 7.2 塑性(結果の検証)
- 7.0(2)は7.0(1)を新しいSalomeMecaのバージョンでやり直したもの。7.0は塑性変形の負荷サイクルまでです。7.1は除荷サイクルまで行って塑性ひずみが残ることの確認まで、7.2は負荷と除荷の繰り返しサイクルでの計算して理論と比較する例題です。
7.0/7.1の構成を整理して以下のようにします。7.0(2)は行わず7.0(1)のみ行います。Pole形状は7.0(1)にもありますが、7.1で纏めて行います。PrePoMaxでは多段階ステップの計算ができないため、7.2は行いません。 - 多段階ステップ計算について詳細はこちら
- 8.0 塑性と接触
- 9.0 熱応力と弾塑性(基本)
- 9.1 熱応力と弾塑性(はんだ)
- 10.0 モーダル解析 11.0 周波数応答(減衰無)
-
11.0から12.0の例題は、PrePoMaxのGUI操作ではできません。
- 13.0 熱流解析
- 14.0 温度構造連成解析(1)
- 14.1 温度構造連成解析(2)
- 13.0は温度場のみの計算です。14.xは13.0の温度場モデルを使って熱変形応力を計算しています。14.1は14.0を新しいSalomeMecaのバージョンでやり直したもの。 したがって、一つに纏めて、13.0は欠番として14.0だけを行います。
- 15.0 温度構造解析連携
- 14.xは弱連成解析で行われています。
15.0は、先に計算しておいた温度場だけのモデルの計算結果を次ステップの熱応力変形モデルの初期値にしています。このような計算方法を行う目的は、温度場が共通で応力変形モデルの境界条件が複数ある場合での計算効率化です。
PrePoMaxでは15.0と同じ方法ができません。
- 連成計算について詳細はこちら
- 多段階ステップ計算について詳細はこちら
- 16.0 シェル解析(基本)
- 16.1 シェル解析(複数シェル)
- 16.2 シェル解析(シェルとソリッド)
11.1 周波数応答(減衰有)
12.0 動解析(過渡応答)
- ****** 以下からはオリジナルです ******
- メッシュ依存性(段付丸棒の応力集中)
- 有限要素種類とメッシュサイズにより計算結果が変わります。
≪リンク集≫
PrePoMax公式サイト
PrePoMax(ソフト)はここからダウンロードできます。
≪謝辞≫
SALOME-Mecaの使用法解説 様
XSim 様