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この記事の前提を記載します。
解析内容
- 使用ファイル
- Solid-SMD-R.stp only-solder.stp (注1)
- 単位
- mm-ton
- 材料物性値:Solder
- Solder (注1)
- 縦弾性係数:E=17640 [MPa]
- ポアソン比:ν=0.4
- 線膨張係数:α=26.7e-6 [1/℃]
- 降伏点:εs=0.001、σs=17.64 [MPa]
- 材料物性値:Chip
- Chip (注1)
- 縦弾性係数:E=309680 [MPa]
- ポアソン比:ν=0.2
- 線膨張係数:α=7.0e-6 [1/℃]
- 弾性材料
- 材料物性値:PCB
- PCB (注1)
- 縦弾性係数:E=22540 [MPa]
- ポアソン比:ν=0.3
- 線膨張係数:α=14.0e-6 [1/℃]
- 弾性材料
- (注1)
Solid-SMD-R.stpはマルチシェイプ形式のファイルのためPrepomaxでは正常に読み込めません。代わりに、こちらに保存してある09_10_Chip.brepと09_10_PCB.brepを使ってください。 - (注2)
この値は元の例題での値です。PrePoMax の Material Library に近い材料は無いため新規作成します。 - (注3)
この記載は元の例題での記載です。この記事では0℃→110℃で行います。その理由は5.0の記事に記載しています。
形状の読込
PrePoMaxの新規起動または新規作業開始をしてください。
unit system:mm,ton,s,℃ に設定してください。
only-solder.stp、09_10_Chip.brep、09_10_PCB.brepをインポートしてください。
オブジェクト・ブラウザのGeometryタブのツリーに作成されたオブジェクトの名前を、それぞれ、Solder、Chip、PCBに変更してください。
メッシュ作成
ChipとPCBは、デフォルトのメッシュサイズのままで良いです。
Solderは、Max element size を 1mm にしてださい。
Solder、Chip、PCBにCreate Meshを実行してメッシュを生成してください
材料物性値の設定
3つの材料を全て新規作成してください。
Material names = Solder
Elasticity/Elastic
Young's modules = 17640 MPa
Poisson'sratio = 0.4
Thermal/Thermal expansion
Thermal expansion = 26.7e-6 ℃^(-1)
Zero temperature = 20 ℃ (デフォルトのまま)
Thermal/Thermal conductivity
Thermal conductivity = 1 mW/(mm・℃) (注4)
Plasticity/Plastic
Yield stress Plastic strain[/]
17.64 [MPa] 0 [/]
17.64 [MPa] 10 [/]
Material names = Chip
Elasticity/Elastic
Young's modules = 309680 MPa
Poisson'sratio = 0.2
Thermal/Thermal expansion
Thermal expansion = 7.0e-6 ℃^(-1)
Zero temperature = 20 ℃ (デフォルトのまま)
Thermal/Thermal conductivity
Thermal conductivity = 1 mW/(mm・℃) (注4)
Material names = PCB
Elasticity/Elastic
Young's modules = 22540 MPa
Poisson'sratio = 0.3
Thermal/Thermal expansion
Thermal expansion = 14.0e-6 ℃^(-1)
Zero temperature = 20 ℃ (デフォルトのまま)
Thermal/Thermal conductivity
Thermal conductivity = 1 mW/(mm・℃) (注4)
- (注4)
適当な正の値を入力してください。この記事は熱的定常状態のため熱伝導の考慮は不要です。しかし設定しないとエラーになり、熱伝導率が0の値でもエラーが出ます。
ツリーのMaterialsの下に3つのオブジェクトが表示されているのを確認して次に進んでください。
セクションの設定をしてください。
Type = Solid section
Name = Solid_selection-Solder
Material = Solder
Region type = Part name
Part = Solder
同様にして、Chip と PCB も設定してください。
ツリーのSectionsの下に3つのオブジェクトが表示されているのを確認して次に進んでください。
面の命名
fixX、fixZ、fix の設定をしてください。
※ あとのStep/BCsのときに設定しても構いません。
###結合面の設定
FE ModelタブのツリーのConstraintsの右クリックメニュー Search Contact Pairs
表示されている内容を確認して「Search」を左クリックしてください。
Contact pairsの欄に表示された内容を確認して「OK」を左クリックしてください。
ツリーのConstrainsの下に、SolderとChipの結合、SolderとPCBの結合が出来ています。
解析設定
解析ステップを新規作成してください。
FE ModelタブのツリーのStepsの右クリックメニューのCreate。
メニューバーの場合はStep→Step→Createです。
Type = Coupled temperature-displacement step
Data
Name = Step-1 (デフォルトのまま)
Solver = Default (デフォルトのまま)
Nlgeom = Off (デフォルトのまま) (注5)
Stedy state = On (デフォルトのまま)
Incrementation = Default (デフォルトのまま)
- (注5)
Offのままでも弾塑性材料は自動的にNlgeomオプションがOnになって計算されます。Onにすると弾性材料に対してもNlgeomオプションがOnになり無駄な計算が成されます。
BCs(Boundary Conditions;境界条件)を作成してください。
FE ModelタブのツリーのStep-1/BCsの右クリックメニューのCreate。
メニューバーの場合はStep→BC→Createです。
≪固定面≫
Type = Displacement_rotation
fixXとfixZの設定をしてください。
Type = Fixed
fixの設定をしてください。
≪温度≫
Type = Temperature
Properties
Name = Temperature-1(デフォルトのまま)
Region type = Selection
Magnitude = 110 ℃
マウスのボックス選択機能を使って、形状全体を選択してください
相当塑性ひずみが出力されるようにしてください。
≪ファイル保存≫
いったんファイルを保存してください。名前は任意ですが、ここでは09_10フォルダーの09_10.pmxファイルとしました。
ソルバー計算
ソルバー計算を実施してください。
結果の表示
表示例を示します。
Solderの最大応力が28.81MPaで降伏応力よりも大きくなっているので塑性変形が発生しています。
ResultタブのMesh/Partsで、Solderだけが表示されるようにしています。
≪ファイル保存≫
ファイルを保存して終了してください。