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1.0、2.0、4.0の記事の読了を前提として、操作についての記載を省略している場合があります。
ver1.1.1では近接している面を自動認識する機能が追加されていますが、ここでは使用しません。
実際の作業は、途中まで4.0 部品の連結 と同じです。
参考にさせていただいた『SALOME-Mecaの使用法解説』の順序は、6.0が「接触面の摩擦なし」で、そのあと6.1で「接触面の摩擦あり」でした。
ここでは、摩擦係数μに非常に小さな値を代入して計算しています。
###解析内容
- 使用ファイル
- multi-bar-1.stp (注1)
- 単位
- mm-ton
- 材料物性値:Top
- Steel (注2)
- 縦弾性係数:E=212000 [MPa]
- ポアソン比:ν=0.293
- 材料物性値:Base
- Aluminum (注2)
- 縦弾性係数:E=70600 [MPa]
- ポアソン比:ν=0.343
- (注1) このファイルはマルチシェイプのため、ProPoMaxで使うには修正が必要です。 修正済のファイルをこちらに置きました。 自分で修正する場合は下記の操作です。 - マルチシェイプStep形式に対応している3D-CADでmulti-bar-1.stpファイルを読み込む。 - TopとBaseの部品を別々にエクスポートする。
- (注2) この値は元の例題での値です。ここでは PrePoMax の Material Library に登録済の近い値の材料を使います。
###形状の読込
PrePoMaxの新規起動または新規作業開始をしてください。
unit system:mm,ton,s,℃ に設定してください。
multi-bar-Base.stpをインポートしてください。
オブジェクト・ブラウザのGeometryタブのツリーにSolid_part-1が作成され、グラフィック・パネルには部品が表示されます。
multi-bar-Top.stpをインポートしてください。
オブジェクト・ブラウザのGeometryタブのツリーにSolid_part-2が作成され、グラフィック・パネルには部品が表示されます。
ツリーに表示される名前の変更ができますが、ここでは
・Base部品のインデックス = 1
・Top部品のインデックス = 2
という規則で設定していきます。
###メッシュ作成
Solid_part-1にCreate Meshを実行してメッシュを生成してください。
Solid_part-2にCreate Meshを実行してメッシュを生成してください。
※ 番号順に操作してください。
###材料物性値の設定
Material Library から材料物性値を呼び出してください。
FE ModelタブのツリーのMaterialsの右クリックメニューのMaterial Library。
メニューバーの場合はProperty→Material library。
Steel:S185
Aluminum:1060_Alloy
ツリーのMaterialsの下に S185 と 1060_Alloy が表示されます。
セクションの設定をしてください。
FE ModelタブのツリーのSectionsの右クリックメニューのCreate。
メニューバーの場合はProperty→Section→Create。
Type = Solid section
Properties
Name = Solid_selection-1 (デフォルトのまま)
Material = 1060_Alloy
Region type = Part name
Part = Solid_part-1
「OK-New」を左クリック
Type = Solid selection
Properties
Name = Solid_selection-2 (デフォルトのまま)
Material = S185
Region type = Part name
Part = Solid_part-2
ツリーのSectionsの下に Solid_selection-1 と Solid_selection-2 が表示されます。
###面の命名
面に名前を付けてください。
FE ModelタブのツリーのMeshのSurfaces の右クリックメニューのCreate。
メニューバーの場合はModel→Surfce→Create
-
Properties
Name = fix
Surface type = Element
Region type = Selection - Surfaces, edges and vertices
- 面を選択してください。
- 「Ok-New」を左クリックしてください。
同様にして、あと3つの面の設定をしてください。
3つ目までは「OK-New」 最後の4つ目は「OK」です。
Name = contBase
Name = contBar(図のほうにエラッタがありcondBarになっています)
Name = load
ツリーのSurfacesの下に fix、contBase、contBar、load が表示されます。
###接触面(相互作用)の設定
接触面の設定をしてください。
FE ModelタブのツリーのMeshのContact → Surfaces interactions の右クリックメニューのCreate。
メニューバーの場合はInteraction → Contact → Surfaces interaction → Create
-
Data
Interaction name = Surface_interaction-1(デフォルトのまま)
2) Interaction models
Selected = Surface behavior
Properties
Data
Type = Hard
3) Interaction models
Selected = Friction
Properties
Data
Friction coefficient = 1e-6
Stick slope = Default
4) 「OK」を左クリックしてください。
接触面ペアの設定をしてください。
FE ModelタブのツリーのMeshのContact → Contact pairs の右クリックメニューのCreate。
メニューバーの場合はInteraction → Contact → Contact pair → Create
-
Data
Name = Contact_Pair-1 (デフォルトのまま)
surface interaction = Surface_interaction-1 (デフォルトのまま)
Method = Surface to surface (デフォルトのまま)
Adjust = Yes (デフォルトのまま)
Adjustment size = Default (デフォルトのまま)
Master Region
Master region type = Surface name
Master surface = contBase
Slave Region
Slave region type = Surface name
Slave surface = contBar - 「Ok」を左クリックしてください。
###解析設定
解析ステップを新規作成してください。
FE ModelタブのツリーのStepsの右クリックメニューのCreate。
メニューバーの場合はStep→Step→Createです。
Type = Static step
Data
Name = Step-1 (デフォルトのまま)
Solver = Default (デフォルトのまま)
Nlgeom = On
Incrementation = Default (デフォルトのまま)
固定する面を作成してください。
FE ModelタブのツリーのStep-1/BCsの右クリックメニューのCreate。
メニューバーの場合はStep→BC→Createです。
Type = Fixed
Properties
Name = Fixed-1 (デフォルトのまま)
Region type = Surface name
Surfaces = fix
「OK-New」を左クリック
Type = Displacement/Rotation
Properties
Name = Displacement_rotation-1 (デフォルトのまま)
Region type = Surface name
Surfaces = load
U1 = 0 mm
U2 = 0 mm
U3 = Unconstrained
UR1 = Unconstrained
UR2 = Unconstrained
UR3 = Unconstrained
Color = Lime (デフォルトのまま)
「OK-New」を左クリック
Type = Displacement/Rotation
Properties
Name = Displacement_rotation-2 (デフォルトのまま)
Region type = Surface name
Surfaces = load
U1 = Unconstrained
U2 = Unconstrained
U3 = -0.2 mm
UR1 = Unconstrained
UR2 = Unconstrained
UR3 = Unconstrained
Color = Lime (デフォルトのまま)
「OK」を左クリック
≪補足≫
Type = Displacement/Rotation の設定を2つに分けています。
2のほうは、Top部品が初期値0mmから最終値の-0.2mmまで徐々に押し込まれていく操作に関係する設定です。
1のほうは、Top部品の移動に関係しない設定です。
今回は、静的計算(Static step)のため、分ける必要はありませんでした。
≪ファイル保存≫
いったんファイルを保存してください。名前は任意ですが、ここでは06_00フォルダーの06_00_a.pmxファイルとしました。
###ソルバー計算
ソルバー計算を実施してください。
表示例を示します。
Top部品の上面(load)が0.2mm移動しています。
Top部品とBase部品の接触面に応力が生じています。
参考にさせていただいた元の例題ではあと2種類の形状の計算もしていますが、いったんここまでとします。
≪補足≫
参考にさせていただいた元の例題では、Top部品の変位量を0から最終値までランプ関数にしたがって変化させる設定での計算、すなわち非定常計算をしています。摩擦が働かない場合は、非定常計算と定常計算の結果は同じになります。