オイラーの公式e^πi=cos(θ)+sin(θ)i=(1±πi/N)^Nを眺めていると、透視図法(Perspective)に対応する自然指数関数(Natural Exponential function)や自然対数関数(Natural Logarithmic function)の概念、すなわち「xy=1(面積)となる数列の積の極限」がピタゴラスの定理(Pythagorean Theorem)z^2=sqrt(x^2+y^2)と関係してくるのが、なんとも不思議な感じがします。
【初心者向け】指数・対数関数の発見とそれ以降の発展について。
【初心者向け】ピタゴラスの定理あるいは三平方の定理からの出発
思うにそれはおそらくこういう事なのです。
#無限座標系(Infinity Coordinate System)と観測座標系(Observation Coordinate System)
①任意の観測原点(Observation Origin)を中心に得られる観測結果集合(Observation Result Set)は、観測可能範囲(Observation Limit)を半径(Radius)とする片側無限実数直線(One Side Infinity Real Line)/両側無限実数直線(Both Sides Infinity Real Line)及びこれを極座標系(Polor Coordinate System)と組み合わせた同心円集合(Concentric Circle Set)/同心円柱集合(Concentric Cylinder Set)/同心円錐集合(Concentric Cone Set)/同心球面集合(Concentric Sphere Set)を形成する。とりあえずかかる範囲を扱う座標系を観測座標系(Observation Coordinate System)、極限の範囲を無限遠点(Inf(inity))に拡張した場合を無限座標系(Inf(inity) Coordinate System)と呼ぶ事にする。この時点において角度の概念はまだ存在しない。ただし中心から円弧に向けて引かれた任意の垂線は全て円弧と直交する事から、両者ともこの段階では内積(Inner Product)/相関係数(Correlation Coefficient)=0と想定される。
【Rで球面幾何学】そもそも「内積」とは「外積」とは何か?
【初心者向け】記述統計学と代表値
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観測結果集合が空集合(Empty Set)の場合、すなわちあらゆる観測次元(Observation Dimension)において(それ自体は観測不可能な)観測原点(Observation Origin)0と観測極限(Observation Limit)Inf(inity)の間に「(両者の距離が0ないしは測定不能である場合を含め)何も見出せない」状況をこの座標系における0次元(Zero dimension)と規約する。「観測可能範囲内に何もない=観測可能範外(すなわち理論上それから無限遠点に至る途上)に(観測者側の都合により両側無限実数直線とも片側無限実数直線を極座標系と組み合わせた同心円集合/同心円柱集合/同心円錐集合/同心球面集合とも表現される)全てがある」状態と考える訳だが、ノルム空間(Norm Space)の成立条件‖x‖=0⇄x=0に従い、この座標系においても「抽出して対象として扱うのは観測結果集合が空集合ではない次元のみとする(すなわち観測原点が単数しか存在しない一方、無限遠点となる極限は抽出次元数だけ存在する)」事を規約する。
【無限遠点を巡る数理】オイラー座標系(Eulerian Coordinate System)①自然数/整数概念の再定義。 - この定義から逆算される「観測結果集合が空集合でない範囲」こそが、この座標系に添字集合(Indexed Set)として規則正しく離散的に並ぶ自然数集合(Natural Set)と(確率等高線に区切られた連続量として表される)確率密度空間(Probability Density Space)の範囲を決定する(もちろんこれだけでは自然数集合の規則正しい離散性も、また観測が遂行されなくても存在する確率密度空間の実存性も説明出来ないが、あえてここではその問題にまでは踏み込まない)。
【Rで球面幾何学】等差数列(算術数列)②数直線概念から同心円集合概念へ
等高線プロットの主要な結果を解釈する
もしかしたら半群(Semigroup=演算が結合的なマグマ)の概念とも重なるのかもしれないが、現時点では不勉強の為、断言までは出来ない。
半群 - Wikipedia
②そもそもかかる観測空間における各観測データは最初「共通点を全く持たない(Coprime)」想定から出発し(統計学における名義尺度に該当)、有意水準(Significance Level)で数値比較が可能なそれを束ねる過程で次元抽出(Dimension Extraction)が成立し(統計学における順序尺度に該当)、その結果として観測結果集合が形成されるのである。この意味合いにおいて「全ての観測結果が共通点を全く持たず(同一次元上に存在せず)かつ有意水準でそれぞれの差異が見出せない」と想定する観測円/観測円柱/観測円錐/観測球面の原風景は帰無仮説(Null Hypothesis)において切り捨てられる「無(Null)」に対応する。
1-4. 変数の尺度 | 統計学の時間 | 統計WEB
帰無仮説と有意水準
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ベルヌーイやオイラーやガウスといった近世以降の数学者達は、かかる観測円/観測円柱/観測円円錐/観測球面を「ベルヌーイの大数の弱法則(WLLN= Weak Law of Large Numbers)」概念導入によって数理処理可能な対象にしようと考えた。これが観測結果集合を最小値(Min)と最大値(Max)の間に分布する観測データの平均(Mean)を中心とする楕円で把握しようとする確率楕円(Probability Ellipse)の発想の出発点となる。平均は(特に観測結果集合が小さければ小さいほど)外れ値(Outliers)による影響を受けやすくなるので、それを誤差(Error)として切り捨てる基準設定が発達し「ガウスの誤差関数(ERF=Error Function)/相補誤差関数 (ERFC=Complementary Error Function)」を経て正規分布(Normal Distribution)概念が登場するに至る。
大数の法則 - Wikipedia
【初心者向け】誤差関数(ERF)と相補誤差関数 (ERFC)。
【初心者向け】正規分布(Normal Distribution)とは何か?
- かかる確率楕円の検出(すなわち単位円を描く円関数-1^x=(0±1i)^2xの外れ値でない極限値を±1と規定する事によって半径1=直径2が定まる事)によって初めて(無限遠点が片側のInfの形でのみ現れる極座標系に従って同心円集合/同心円柱集合/同心円錐集合/同心球面集合を形成する)片側無限実数直線の概念と(無限遠点が-InfとInfに分断された形で両端に現れる)両側無限実数直線の概念が一つに統合される。そしていよいよ(半径1の)単位円を巡回単位(Cyclic Unit)とする「真の意味で離散間隔が規則的な」添字集合(Indexed Set)にして代表的添字単位(Representative Index Unit)ともされる整数列(Integer Line)が定義可能となるが、単位円の周期が2である為、偶奇性(Parity)の概念も同時導入される展開を迎える。ノルム空間成立条件の一つ‖ax‖=|a|‖x‖つまりスカラー倍演算(Scalar Multiple Operation)が保証されるのもこれ以降となる(統計学でいうところの間隔尺度から比例尺度へのパラダイムシフトに該当)。
【無限遠点を巡る数理】オイラー座標系②複素等比数列による整数概念の再構築。
- これが、この座標系における添字集合(Indexed Set)としての整数集合(Integer Set)の定義であり、これに立脚する事により以降の展開では確率密度空間(Probability Density Space)への言及が不可欠ではなくなる(観測結果集合は、それが演算結果集合と「ぴったり重なる」限りにおいて省みる必要がなくなるとも考えられる。逆いえば演算結果集合はこの条件が満たせなくなった時点で棄却されざるを得なくなる)。ちなみにこの時点で整数列が獲得する特質は群論(Group Theory)における加法整数群(Additive Integer Group)概念に的確かつコンパクトにまとめられている。
【初心者向け】群論概念①基本定義
③こうした数理の全体構造の俯瞰から、どうして現代社会においては「(観測結果集合から連立方程式を立てて並列処理を実現する)高速フーリエ変換(FFT=Fast Fourier Transform)」や「(微積分による解析が困難な観測結果集合=演算結果集合を直接演算対象とする)マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC=Markov Chain Monte Carlo method)」や「(観測結果集合からそれを興成するN次元の評価軸を抽出する)因子分析(Factor Analysis)」や「(複雑な観測結果集合の分布を確率楕円の足し合わせに分解する)主成分分析(PCA=Principal Component Analysis)」の概念が急速に発達してきたか説明出来る。要するに多変量解析(Multivariate Analysis)の世界では、観測結果集合が演算結果集合とぴったり重なって確率密度空間への言及が不可欠ではなくなる状況の実現が想像以上に困難であると次第に明らかとなってきたのである。そしてこうした技法は(現代科学のもう一つのトレンドである機械学習分野同様に)押し並べて「正規分布への収束もまた無限遠点への回帰」なる前提に立つ。
FFT(高速フーリエ変換)を完全に理解する話
高速フーリエ変換とその並列化
数式をまったく使わないMCMC(マルコフ連鎖モンテカルロ法)の説明
マルコフ連鎖モンテカルロ法の最近の展開
因子分析とは
主成分分析とは
と、ここまでがこれまでの投稿で提言してきた自然数と整数の概念の総まとめとなります。
- ちなみに複素解析(Complex Analysis)の記法を用いると、ここでの整数列概念設定は「連続多価等比数列y=1^x(y=(1+0i)^x,y=1)と連続多価等比数列-1^x((0±1i)^2x)の接点(0+1i)(y=1)に注目し、これを両者の主値(Principal Value)に設定する事により(規則正しく離散的な)公差(Common Difference)=1の等比数列を生成する」といった感じになる様である。
複素解析 - Wikipedia
主値-Wikipedia
多価関数-Wikipedia
分岐点 (数学)-Wikipedia -
複素数表現の虚数部は実数演算上は切り捨てられてしまう、すなわちノルム空間成立条件の最後の条件‖x‖+‖y‖≧‖x+y‖が‖x‖+‖y‖=‖x+y‖の形でしか現れないので「等差数列としての公比が1であり続ける限り」(0+1i)→y=1と置き換えても、pノウム距離関数の値をいじっても影響が出ないのがミソ。というより、そもそも複素関数がこういう(Y軸概念を導入したくない)線演算に、その概念を前提とする要素を持ち込む為に用いられる様になった歴史的経緯を考えると、これが正しい複素関数の使い方/あるべき複素ノルム空間の姿という気もしてくる。
【初心者向け】方形描画関数②距離空間との関係。
- さらにはこの時点で偶奇概念が発生する理由ばかりか、exp(-1)の導出イメージが確率論的(計算範囲2π)なのにexp(1)の導出イメージが距離論的(しかも計算範囲が半分のπ)なのも連続的に自明の場合(Trival Case)として説明出来てしまうのである(そう、その範囲が確率密度関数への言及が必要な領域と不要な領域に跨っているからと考えれば良いのである!!)。
【初心者向け】指数・対数関数の発見とそれ以降の発展について。
さてデカルト座標系(Cartesian Coordinate System)に到達するまで、あとどれくらいパラダイムシフトを経ないといけないやら…
#線形性ならぬ円形性の世界。
ここで整数列を規定するのは線関数1^xが描く直線y=1と円関数-1^x=(0±1i)^2xの離散的接点となる訳ですが、後者を構成するCos波とSin波の周期が2なので、どうしても「(等速円運動の観察から出発した)Cos波とSin波の巡回単位を2πとする円筒座標系」との摺り合わせが必要となってきます。
【初心者向け】物理学における「単位円筒」の概念について。
これを担当するのがオイラーの公式(Eulerian Formula)e^θi=cos(θ)+sin(θ)iという訳です。オイラーの等式(Eulerian Identity)e^πi=-1の式もあるので周期2πで動作してると思われがちですが、マクローリン級数(McLaughlin Series)で近似してみると周期2で動作している事が明らかとなります。この公式の発見が自然指数関数(Natural Exponential function)のマクローリン級数に(π周期の)Cos(θ)波要素とSin(θ)波めいた要素(これに虚数(0±1i)を掛け合わせ、ArcSine波の様に垂直周期に変換すると円関数に化ける)を見て取った事から出発したのは有名な話ですが、なんと円関数e^πiで実際に円を描いているのは円関数-1^x=(0±1i)^2xであり、e要素はθ(2π周期)の引き渡しに際して、これを周期2に変換する為に定数的に利用されているだけだったのです。
【Rで球面幾何学】オイラーの公式を導出したマクローリン級数の限界?
それではどうしてネイピア数2.718282を根として与えられた等比数列(Geometric Sequence=幾何数列)には2π周期を2周期に変換する効能があるのでしょうか。私も現段階では最終回答までは持ち合わせていませんが、オイラーの公式には(1±πi/N)^Nの形もあり、これがネイピア数を求めるのに用いられた「均等分布をN分割してN回試行して特定の出目が出ない確率の極限を求める」ベルヌーイ試行の応用例であった事に重要なヒントが隠されている気がしています。
【Rで球面幾何学】「世界で一番美しい公式」オイラーの等式の罠?
要するに上掲の様な座標論から浮かび上がってくる、線形性ならぬ円状分布性の様な数理から何か読み解けないかという話ですね。そんな感じで以下続報…