アニメーション作成フリーソフト「9VAeきゅうべえ」
9VAe(きゅうべえ)は、自分で描いた絵や読み込んだイラストを自由に動かせるアニメーション作成フリーソフトです。中間のコマを作成するキーフレーム補間機能があり、絵を描かなくてもアニメが作れます。広島国際アニメーションフェスティバルのワークショップで採用されました。MP4動画、GIFアニメ、SVGアニメ・イラストが作れます。
インストール方法> | windows | Mac | Pi | Linux |
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●アニメの作り方 | ボタン説明 | メニュー キー |
9VAe質問 | だんグラ |
動画出力 | ffmpeg | 〇 | → | ffmpeg |
しゃべる | SofTalk | 〇 | → | OpenJTalk |
Openclipartから絵を描かずに作ったアニメーション 例
Openclipartは、商用利用も可能な15万点以上のSVGイラストが掲載されています。これを 9VAe(きゅうべえ)で読み込めば、絵を描かずに、GIFアニメ、SVGアニメ、APNG(動くLINEスタンプ)、連番の透過PNGなどいろんな形式のアニメが作れます。
などの用途で使えます。
Animation of Banshee elven archer
SVG版を見る
キーフレーム数:5枚(目2、身体2、弓と手1)
9VAe(きゅうべえ)は、キーフレーム補間機能があり、全部の絵を描く必要がありません。使用しているキーフレームの枚数を下に記載しました。上のアニメは5枚の絵で作られています。読み込んだイラストを変形するだけで絵を描いていません。
Rocket blue and red
SVG版を見る
キーフレーム数:4枚(ロケット2、炎2)
Skeleton 3
SVG版を見る、>作り方
キーフレーム数:11枚(頭2、右足2、左足、右手、左手、各1、青い頭2、身体2)
HEROINE
SVG版を見る
キーフレーム数:たったの2枚
試食サンプルをどうぞ
〇〇〇の刃パロディアニメーション
3次元CGアニメのような作品例
アニメキャストを使えば、長いアニメも9VAeで作成できます。(1.2はWebアニメコンテスト神戸大賞作品)
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「道場」(2007 棒線)
キャラクタを単純にして動きを追求した高校生の作品。3次元CGソフトで作ったようなカメラワークを見事に実現しています。
このように図形を何枚か重ねてばらばらに動かせば、3次元的な動きを作れます。 -
「神速卓球」(2005 Masashi)
NHKデジタル・スタジアムで、これは3次元ソフトで作るべきではないかと言われた中学生の作品。 -
「孤島で大カニに襲われるアニメ」(Komori)
9VAeきゅうべえのサンプルフォルダにはいっている作品(05crab.eva)で、たった6ページから作られています。これを3次元ソフトで作るにはモデリングだけで相当大変でしょう。
小学生の作品例(1コマアニメーション)
クリックすると、Youtubeが開きます。
青少年のための科学の祭典で行った100名の連作アニメ>実施方法
これは1コマアニメーションといい、1枚の絵を描くだけで作れるコンピュータアニメーションです。9VAeきゅうべえや「PEAS motch!」で作ることができます。
9VAeきゅうべえは、画期的なフリーソフトです。信じられないほど簡単にアニメーションを作ることができます。
9VAeきゅうべえとは
誰でもアニメーションを作れるツール
アニメーションを作る人は、文章を書く人、絵を書く人に比べると、ほとんどいません。これは「紙の時代」が長く続いたせいでしょう。
アニメは印刷できません。作る手間も大変です。表示できない、作るのも難しいとなればアニメを自分で作る人はいないでしょう。
ところが状況が変わってきました。資料は紙に印刷して配るより、ディスプレイで表示するほうが簡単になり、情報伝達の主力がネットワークにつながったディスプレイにかわってきました。
「ディスプレイの時代」はアニメの時代です。アニメが簡単に作れるなら、もっと自分でアニメを作るべきではないでしょうか。
絵や音楽は子供のころから描いたり歌ったりしています。ところがアニメを作る人はほとんどいませんでした。フリーソフト 9VAeきゅうべえを使えば、子供から大人まで自分でアニメが作れます。
アニメーションの分類について
多くの解説書では、アニメーションを次の3つに分類しています。
- 手書きアニメーション
- ストップモーションアニメーション
- CGアニメーション
1.は手描きのパラパラアニメ、2.は人形などをカメラで撮影したもの、3.はいわゆるCG(Computer Graphics)です。
たしかにこの3つは大きなジャンルです。では、9VAeきゅうべえは3.に分類されるのでしょうか。どう考えても3次元のCGアニメとは違います。今アニメーションは次の4つに分類すべきと思っています。
- 手書きアニメーション
- ストップモーションアニメーション
- 3次元CGアニメーション
- 2次元キーフレームアニメーション , 1コマアニメーション
2次元キーフレームアニメーション、1コマアニメーションを分ける理由
手書きアニメーションもストップモーションアニメーション も多くのコマを用意する必要があります。3次元CGアニメーションは精密な3次元モデルを必要とします。この3つを作るのはみな手間がかかります。もし、アニメーションが上の3つしかないなら、アニメはすべて作るのが大変になってしまいます。実際そう認識している人は多いでしょう。
ところが、「2次元キーフレームアニメーション」は、3次元モデルは不要で、数枚のキーフレームがあればよく、制作するのは簡単なのです。さらに、2018年キッズプラザ大阪コンピュータ工房で開発された「1コマアニメーション」にいたっては、静止画を1枚描くだけでアニメーションが作れます。
上に掲載したGIFアニメの制作において、絵は描いていません。イラストをコピーして変形しているだけです。簡単になる理由は、絵がベクトルでできていて、修正ができること。2つの絵の間の中間の絵を書かなくてよいこと。3次元モデルが必要ないことです。
Flash アニメーション
「2次元キーフレームアニメーション」がひとつの分野になっていないのは、一時代を築いた「Flash」というグラフィックソフトのせいかもしれません。 Flashは2次元のキーフレームアニメーションを作るソフトとして登場しました。その後、インターネットの拡大、発展とともに、アニメーションソフトからWebサイトを開発する プログラム環境に進化していきます。その機能はすばらしく、2次元キーフレームアニメーションは Flash の独り勝ちとなり「Flash黄金時代」と呼ばれます。 しかしFlash の影響力をきらったスマートフォンから締め出されることになり、世の中から名前が消えることになります。「2次元キーフレームアニメーション」の概念が定着していないのは、「2次元キーフレームアニメーション=Flash」が消えたせいかもしれません。
9VAeきゅうべえは 初期の Flash のような 2次元キーフレームアニメーションソフトです。
興味のある方はこちらもご覧ください(9VAeきゅうべえを無料にする理由)
9VAeの利用シーン
個人がアニメを作るために、9VAeきゅうべえは最適ですが、ビジネス用途にも使えます。
-
個人
趣味、プレゼンテーション、プログラム学習 -
ビジネス
イベント、ワークショップ、Web制作、教材制作、アニメ制作、デジタルサイネージ(電子看板)
他のアプリとの連携
アプリ | 9VAeを使ってできること |
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PowerPoint, Keynote, LibreOffice | アニメGIFを作成し、プレゼンテーションに動きをつける |
イラストレータ、Inkscape | SVGを読み込んで動きをつける |
Aviutil | 動画にアニメを合成する |
Scratch | コスチュームに動きをつける |
PowerPoint / Keynote / LibreOffice にアニメGIFを入れる方法
- 9VAeでイラストを読み込む(WindowsならPowerPoint上でイラストをコピーし、9VAe上でペースト。MacならOpenclipartのSVGを開く)
- 9VAeで動きをつける、ファイル>アニメGIF出力
- PowerPoint >挿入メニュー>図>ファイルから入力(※ビデオ入力ではなく、写真のような静止画と同じ入力を使う点に注意!)
- スライドショーを実行するとアニメGIFが動きます。LibreOfficeだと編集画面でも動きます。
動画にアニメを合成する方法(Windows AviUtilとの連携)
- 9VAeでイラストを読み込む
- 9VAeで動きをつける、ファイル>連番/APNG出力
- AviUtilの動画オブジェクトで読み込んで動画と合成)
9VAeきゅうべえのカスタマイズと再配布
9VAeきゅうべえは、カスタマイズ自由、再配布可能なフリーソフトです。例えば次のようものを作るのは自由です。
- 9VAeのデザインを変更し、新しい名前をつけて販売する
- 自サイトから、9VAeきゅうべえをダウンロードできるようにする(例えば会員のみダウンロードできるなど)
- 9VAeの教材を作成し、有償で販売する
- 9VAeのサポートを有償で行う
9VAeはフリーソフトです。バグ報告や要望があればできるかぎり対応しますが、保証や責任は負えません。しかし、今の状態で十分使えると判断された場合、9VAeきゅうべえの利用方法に関して、一切制限を設けません。
ぜひ、いろんな場面で、ご活用ください。
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9VAeきゅうべえ のご紹介
9VAeきゅうべえ 初級編
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- 9VAe チュートリアル(2)ー図形入力、選択、移動、サイズ変更
- 9VAe チュートリアル(3)ーアニメキャストを作る、時間調整
- 9VAe チュートリアル(4)ーアニメキャストの修正、往復
- 9VAe チュートリアル(5)ー動きグラフ、ページコピー、GIF作成
- 書き順アニメーションの作り方
- 9VAeきゅうべえ:長いアニメを作る方法
9VAeきゅうべえ 中級編
9VAeきゅうべえ 上級編
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