LoginSignup
10
19

More than 3 years have passed since last update.

【AI・RPA x 人】人とロボットの連携機能(チャットボット等)/ツール別比較

Last updated at Posted at 2020-11-28

RPAはPCの操作をロボットが代わりに行うソリューションですが、ただ操作するだけではなく人工知能/AIを使って状況の認識、判断を行えると、処理の幅が広がるといわれています。しかし、今日のAIは認知機能、自然言語処理、予測分析など、まだ限られた分野でしか実用化に至っておらず、「人間の代替」には程遠い状況です。2019年は「RPA x AI」というのが結構流行っていましたが、2020年は、それに人を加えた「AI・RPA x 人」のような「人とロボットの連携機能」が必要だという認識で、各RPAベンダーは取り組みをしているようです。特に2020年秋にいろいろなリリースが各社から出ています(^_-)-☆

どういうことかというと、つまりRPA x AIでも実現できない部分は人に判断を仰ぐということです。いままでは、ここの連携がうまくできなかったので、RPA x AIでできないことがあると、作業が止まってしまいました。ここをシームレスに人とつなぐことで、そのまま人側にワークフローが移り、人がまたRPA x AIに作業を返すといったやり取りが可能になります。

これは、この記事で扱っているようないままでのAttended Automation (有人自動化)とは異なるものです。有人自動化の仕組みは「同じPCをロボットと人が共有して作業」であり、扱う人はRPAソフトウェアを直接扱う必要がありました。ここで扱う仕組みは、RPAツールを直接使わない人が、チャットボットや音声、Webなどをインターフェイスとして間接的にRPAソフトウェアと連携するところが新しいです。これにより、従来の有人自動化の仕組みよりもより広い範囲の人が、より広いユースケースでRPAの恩恵を受けられるようになります♪

ということで、人とロボットの連携機能について主要6大RPAソフトウェア (WinActor、BizRobo!、UiPath、Automation Anywhere、Blue Prism、Power Automate)の比較をしてみたいと思います。

凡例

  • 👍: RPAツール群の一部として対応している。
  • 🔺: RPAツール群の一部にはなっていないが、自社の機能として持っている。
  • ❌: 対応なし。(外部サービスとの連携、作り込みが必要。)
RPAソフトウェア AI・RPA x 人機能 (機能名) 説明
WinActor 👍 WinActor Brain NaRuKami WinActorは2020年9月に、WinActor Brain NaRuKamiのブランドで「運用サポーター」「受付サポーター」の2つのサービスを発表しました。受付サポーターは紙で行っていた各種申込をタブレット上のチャットから回答することで、既存システムに入力内容を自動投入するシナリオに限定した拡張機能で、運用サポーターはWinActorと各種チャットアプリ (SlackやMicrosoft Teams) をつなぎ、チャットアプリでWinActorを対話的に制御する拡張機能です。NaRuKamiは「なるべく紙を減らす」の「なる紙」から来ているそうです。WinActor Ver.6.3.0 フル機能版ライセンス、またはWinActor Ver.7.1.0 フル機能版ライセンスのいずれかのWinActorライセンスが必要。費用は別途有料ライセンスで提供しています。
BizRobo! BizRobo!はいまのところAI・RPA x 人機能を提供していません。
UiPath 👍 UiPath Action Center UiPathは2020年7月にAI×RPAによる自動化プロセスに、人間による承認や審査プロセスを追加できる「Action Center」を発表しました。UiPathのAPIを使用することで簡単にAction Centerと接続できます。さらに、UiPath Validation Stationとの統合により、文書の内容確認など例外処理を簡単に管理できます。
Automation Anywhere 👍 Automation Anywhere Robotic Interface Automation Anywhereは2020年10月にAARI (Automation Anywhere Robotic Interface) という機能を提供開始しました。これはWeb、デスクトップ、アプリケーション、モバイルアプリをインターフェイスとして使用して、ロボットとRPA製品のA2019とが連携できるようにする仕組みです。今後、音声インターフェイスも予定されているようです。AARIは「アーリ」と読むそうです。対応バージョンはA2019、実行にはEnterprise Packがあれば追加コストなしで利用可能。もしくは別途AARI用のライセンスが必要。
Blue Prism 👍 Blue Prism Interact Blue Prismは2020年10月にリアルタイム起動および人とデジタルワーカーのインタラクションを実現するInteractを発表しました。Blue Prism バージョン6.4以降でサポートされ、10ライセンス以上保有し、Production SupportまたはBusiness-Critical Supportを契約しているお客様は追加コストなしで利用可能。そうでない場合も別途有料ライセンスで提供しています。Blue Prismはいままで有人自動化の選択肢がありませんでしたが、Interactにより可能になりました。
Power Automate 🔺 Power Automate自体にはAI・RPA x 人機能が統合されているわけではないが、マイクロソフトではチャットボットを作成するための様々な機能がPower Virtual AgentMicrosoft Azure上に搭載していたり (Bot Framework、LUIS、QnA Maker等) 、Microsoft Teamsを持っているため、連携して開発することは可能です。(ただしこの場合、作り込み部分がかなり大きくなります)

参考情報

関連記事

10
19
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
10
19