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(レポート)Regional Scrum Gathering Tokyo 2020~Day 1~

はじめに

この記事は、2020/01/08(水)~2020/01/10(金)の3日間にかけて行われた、Regional Scrum Gathering Tokyo 2020(略してRSGT2020)のふりかえり記事です。

RSGT2020は、国内最大のスクラム実践者が集まるカンファレンスです。3日間で400人の参加者と、30組のセッションが行われます。去年に引き続き、今回も、私はSpeaker(ワークショップ担当)として参加してきました。聞く内容だけでなく、話す内容を作っていく中でも大きな学びや気付きがありましたので、この記事に残しておきたいと思います。

この記事は、カンファレンス・研修などの学びをふりかえるフレームワークの提案:フラクタルに従ってふりかえりをして、そのアウトプットサイクルの一環として書かれています。

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この記事の目的

一番の目的は、未来の自分への財産を残すこと、です。
去年、私がRSGT2018, RSGT2019に引き続き、RSGT2020への参加は自分に大きな成長をもたらすものでした。来年のRSGT2021に向けて、更なる飛躍と成長をすることを誓って、現時点の断面を切り取っておくことで、1年後に自分の差分を取るために残しています。

二番目の理由は、参加した皆さんや、参加できなかった方への情報共有です。
自分にはない気付きを他者がもたらしてくれることは非常に多くあります。
ほかの皆様のレポートからも私自身恩恵に与っています。
多角的な視野という意味で、私の観点からみた、行動や気付きを共有したいと思います。

Day 1のイベント

※Day1以前に行ったイベントも一部含まれます。
付箋でイベントを思い出して、それを個別に深く掘り下げてふりかえる、というフラクタルのフレームワークで行っています。
IMG_1232.JPG
緑:セッション
黄:自発的行動(ワークショップなど)
青:その他、イベントでの会話など

色々ありすぎです。時系列順にふりかえっていきます。

1. #ふりかえりam の収録と告知

イベント前日、KANE(@higuyume) さんと#ふりかえりamの初収録を行いました。
RSGT2020のイベントに合わせたつもりはなかったのですが、たまたま前日収録であり、視聴者層もRSGT2020の参加者と被っている、ということで、RSGT2020のDay1の朝7時までに編集を終わらせて、公開&告知することにしました。

  • 1/7 21:00~22:00ごろ 収録(森 + KANE )
  • 1/7 22:00~23:00ごろ 編集(KANE)
  • 1/8 07:00 公開&告知(森 + KANE)

結構無茶なスケジュールだったと思いますが、KANEさんがしっかり仕上げてきてくれました。感謝です。
初回のPodcastでしたが、話したい内容もしっかり話せていましたし、非常にいいものに仕上がっていると思います。
1/8は、自分のPodcastを聞いてからRSGT2020に行きました。

会場に着いたら、色んな人から「聞いたよ、とてもよかった」とのお声をいただき、とても嬉しかったです。
ふりかえりamは2週間に1度くらいのペースで続けていきたいと思っていますので、今後もよろしくお願いします。

2. スクラムショーワークショップの準備と実施

Day1の午後イチから行った「スクラムの理解を深めるスクラムショーワークショップ」は、実は実施が決まったのが2019/12/27でした。本当にギリギリです。
もともとプロポーズがRejectされていたのですが、ワークショップ枠が1枠空いたという連絡を川口さんから頂き、即断でやらせていただくこととなりました。

年末までは「今回のRSGT2020では何もしゃべらないし、色々のんびり聞けるなー」と思っていたところに、この吉報。何度かスクラムショーワークショップは行っており、雑でしたがスライドは手元にあったため、それをベースにワークショップのファシリテーター達(@sasakendayo , @katzchang , @Jean-Baptiste-Vasseur)をMessengerでつなぎ、作戦会議をしました。

以下のようなスケジュールです。

  • 12/27 ワークショップの実施が確定
  • 12/27 ファシリテーターをMessengerで招集
  • 01/06 皆で集まって方針ミーティング
  • 01/07 スライド作成
  • 01/08 実施

突貫にも程があるスケジュールですが、それぞれがスクラムショーワークショップの経験があったり、そもそもこのワークショップを生み出したメンバーだったり、と経験豊富なメンバーがいたからこそ実現できたのだと思います。

本来、スクラムショーワークショップは120分~180分程度かかるワークショップであり、今回の「100分」という構成にはかなり色々なものを捨てなければなりません。
今回は、「説明を大きく削る」ことにしました。スクラム実践者たちが集まるから、あとは実践して学んでいけるだろう、という狙いからです。
分刻みのスケジュールを立て、100分のワークのうち、バッファは9分。「全力のファシリテーションで何とかする」ことにして、実際のワークに臨みます。

ワークショップの資料や説明はこちらをご参照ください。

当日の事前準備でも色々予測していなかった出来事が発生します。

  • 印刷物をいくつか持っていく予定だったが、前日に誰も印刷できず、当日印刷
  • 当日印刷しようとファミリーマートに行ったら、交通系ICカードがプリンタサービスで使えないので諦める
  • 会場をセッティングしていたら、「ワークショップのタイムスケジュールを大きく張り出したほうが見やすい」ことが分かったため、当日にイーゼルパッドを使って作成

そんなこんなでワークショップの時間も近づいてきて、定員の30名埋まるか少し不安に思っていましたが、なんと満員御礼。英語圏の方が「参加したいのだけど…」と言ってこられたのですが、ワーク中にフォローが出来るか分からなかったため参加を断ってしまったのが心残りです。来年はそうならないように英語力を高めたい。

途中で「見学したい」という方が何人かいた(こちらにも英語圏の方はいた)ので、見学はしていただきました。英語圏の見学者には、@katzchang さんが補足を入れてくれていて、とても助かりました。私もワークの合間に「楽しんでる?」みたいなやり取りを何度かさせていただきました。喋れないなりに頑張りました。

ワークショップの進め方としては、私が全体のファシリテーターを務め、残り3名が2グループずつのファシリテーターを務める、というもの。逐次、全員で情報を共有して次の進め方などを相談していくスタイルで行いました。不確実性が強いワークショップだからこそ、こうしたファシリテーター同士の逐次の情報連携が肝になります。

ワークに慣れていないファシリテーター同士だと、どうしてもワークショップ中にファシリテーター同士で「教える」という行動が発生してしまうのですが、今回はそういったこともなく、全員が自律的に動けていたため、非常にやりやすいですね。プロジェクトマネージャ保護者会でワークをするときにも同様の感覚が発生するので、「ファシリテーターチーム」というパターンが生まれているのを感じます。

今回、私自身は普段とは全く異なるファシリテーションスタイルを実践しています。
普段はゆっくり目に喋り、全員の理解を確認しながら前に進むスタイルなのですが、今回は時間切りでバッサリバッサリと先に進んでいくスタイルを取りました。

この進め方は、「ファシリテーターチーム」がいるから私にとってはうまく動くだけで、私一人だと失敗する可能性が高い(満足度の低下につながりかねない)とも感じています。諸刃の剣だ、ということを理解したうえで、今後もうまく活用していこうと思います。

スクラムショーワークショップでの実施のフィードバックをいくつか貰っているので、こちらに載せておきます。

Regional Scrum Gathering Tokyo 2020に参加してきた! – Day3 - GRIPHONE ENGINEER'S BLOG より

学びとしてはどんな劇を作ろうか?話しながら楽しみながらスクラムの流れで作業するので、スクラムを知らなくともスクラムの事を自然と理解できるのがとてもよかったです。
またPOという役割を体験できて、POが適切に要件を伝えれないと良いプロダクトが出来ないと言う体験を出来たのが学びになりました。
社内でもこちらのワークショップ実施したいと思いました。

Regional Scrum Gathering Tokyo 2020 1日目イベントレポート - あじり亭

スプリントレビューでは別の班にそのスプリントで完成した寸劇を披露しなければいけないので、とにかく最低限披露できるところまでは固めるという強制具合が良かったです。
最近、実務でやってるスプリントが「終わらなくてもまあ・・・」みたいな雰囲気があったので尚更、ね。
寸劇の場合はアドリブやらで頑張って披露しさえすれば改善に有効なフィードバックをもらえたので、そういう特性もうまくはまってるなという感じがしました。

最後のFun/Done/Learnはこちら。参加者の皆さんが、様々な気づきを得られたようです。

IMG_1231.JPG

ワークショップ後は気力不足状態に陥ったため、動画や写真をGoogle PhotoにまとめてFacebookグループに共有したり、スライドを手直ししてuploadしたりしていました。
OpenJamで上映会をしようと思ったのですが、音声が全く聞こえず…。次回はそういったことをやるためにはスピーカーが必須ですね。

3. The Ten Bulls of the Scrum Patterns by @James "Cope" Coplien

禅の「十牛図」をスクラムに当てはめて、自分の立ち位置を再認識させてくれるセッションでした。

我ながら牛が可愛く書けた。120点

セッションを聞きながら、「私のスクラムはどこにあるんだろう?」というのをイメージしつつ、「私のふりかえりはどうだろう?」を考えていました。
この十牛図は、恐らく、自分が体験していないフェーズのものは、聞いても理解できない類のものだと感じています。周りの反応を見ても、ピンときた人と、良く分からなかった、という人とで反応が二分化されているためです。
私は「ふりかえり」が好きでずっとやり続けているので、自分のふりかえりはどこにあるんだろう、ということを頭の片隅でイメージしながら聞くことで、Copeの話がすんなり頭に入ってきたように思います。

ふりかえりに当てはめて考えてみます。

十牛図 ふりかえり
尋牛 牛を探す カイゼンの道を模索する
見跡 足跡を見つける ふりかえりの存在を知る
見牛 牛を見つける ふりかえりを始める
得牛 牛を捕まえる KPTを繰り返しやってみるが、うまくいかない
放牛 牛を飼いならす 本に従って色々なやり方をやってみる
騎牛帰家 牛に乗って家に帰る ふりかえりと自分がマッチしていることに気づく
忘牛在人 牛のことを忘れる ふりかえりが自然体で行われる
忘人倶忘 自分のことも忘れる ふりかえりへのこだわりを捨てる
返本還源 すべて元通りとなる ふりかえりのことを忘れても、ふりかえりは心の中にある
入鄽垂手 町に出て生活する 普段通りにしていて、それでも周りの人に影響を与える

私はどこのフェーズにいるのか?

多分、「忘牛在人」あたりなのかなと思います。それ以降のフェーズも、なんとなくイメージが沸きますし、見る人によっては「入鄽垂手」にいるように見えるのかもしれません。
スクラムで当てはめるとどこだろう?というのは自問してみましたが、「放牛」と「騎牛帰家」をウロウロしているあたりでしょうか。私はそこまでスクラムに拘りはなく、チームでスクラムを捨てたりもしているので、あまりスクラムの奥深くまでは入り込んでいないような気もしています。

大事なのは、「ここにいるからよい・悪いというものではない」ということであり、自分の立ち位置を知り、次にどうしたいかを考えることです。ふりかえりLOVEで3年近くやってきていますし、それは今後も多分変わらないのでしょうが、一つのことについてそこまで深く考える、というのはなかなかありません。スクラムについてももう少し深く考えてみるいい機会なのかもな、と感じました。

本来の自分に従う調和といった精神も、非常にしっくりくるものでした。本来の自分に従える、「真の自分を探す門」としてスクラムがあります。スクラムを通じて、自分の側面を観察してみるのも面白いかもしれませんし、今後はそういったことを意識しながら動いてみようと思います。

また、刺さったのは「プロダクトを作るのではなく、プロダクトを作るプロセスを作るのがスクラムである」ということ。自分たちのスクラムを作る、というのを誰かに伝えるためのよい言葉です。

4. テックリードは未来の話をしよう (Tech Lead in Scrum) by @bufferings

しーばさんの話。もともと「聞きに行きたい」と思っていたし、しーばさんにもそのように話していたのですが、会場を間違えて聞けなかったという残念具合…。
それはそれで原田さんの話が聞けたので面白かったですし、後悔はしていないのですが、それでもしーばさんの和やかムードなセッションは聞きたかったなぁ。
Tweetを追って、内容を見ていました。

献身を信頼する心を否定しない現状を受け入れる。とても素敵なスライドで、心に染み渡ります。
私のチームビルディング観を拡張してくれるスライドでした。

5. A Scrum Bookの歩き方 by @haradakiro

期せずしてこちらに参加、しましたが面白かったです。
スクラムパターン読んでみよう、と思わせてくれる内容でした。
あと、原田さんとCopeの英語がとても分かりやすくて、翻訳なしで聞くことが出来ました。

1日の最後だったので、メモやグラレコもせず、リラックスして聞いていました。

6. LOVOTとの触れ合い

LOVOTのJeffくんです。
可愛すぎません?

IMG_1131.JPG

7. エンタープライズアジャイル勉強会の打ち合わせ with 藤井さん

1/28にエンタープライズアジャイル勉強会でスクラムショーワークショップを行うのですが、その打ち合わせを5分くらい、オージス総研の藤井さんと行いました。
繋いでくれた原田巌さん(@iwaoRd )にも感謝です。

8. DONE Tシャツの入手

水色の#DONE Tシャツ。これはいいものだ。

9. Attractor社のノベルティの入手

TODO, WIP, DONEのマグネットステッカーです。
こちらも最高ですね。

10. 組織パターンにサインを貰う

Copeにサインを貰いました。
「1年くらい前のあなたの研修の生徒なんですよー」と超たどたどしい英語で言えました。頑張った。

11. ふりかえり相談の実施

色んな人に声をかけられて、「ふりかえり」に関する相談を受けていました。
この時はホワイトボードを使わずに、立ち話。
メモを取っていないので、何を話したかは全然覚えていません…。
2日目からホワイトボードを勝手に使っていたので、RSGT2021ではそうしようと思います。

11. ふりかえりチートシートの配布

会場で「ふりかえりチートシート」を50枚くらい配布しました。
「欲しい!」と声をかけてくれた人ベースで配布していきましたが、50枚すべて配り終える結果に。

12. @kyon_mm さんと「抽象化」についての話

「抽象化をする力ってどうやったら伸ばせるのか?」という話をしてきました。

ふりかえりを続けることで自然と伸びますが、体系的に伸ばすようなトレーニングは存在しません(私が認知していないだけだとは思うのですが)。
「分かった」状態になるためには、事象を抽象化し、その学びを他の事象に対しても適用可能な状態になっている必要があると思います。この抽象化はKolbの「経験学習サイクル」における「抽象的概念化」の部分だと感じていますが、このスキルを意図的に高めるにはどうしたらよいのでしょうか。

きょんさん(@kyon_mm )とは、何かに関連付けて考えることだよね、と会話していました。
私はたいていの物事を「ふりかえり」に関連付けて考えるのですが、意図的に事象を2つ結びつけて考えることで、その訓練が出来そうです。

かなり面白く興味深い話が出来たと思います。

13. @dora_e_m さんとふりかえりの話

NAVITIMEの小田中さん(@dora_e_m )に声掛けいただいて、ネットワーキングの最後のほうでふりかえり談義をしてきました。例によって何を話したか覚えていない。ちゃんと残すべきですね…

小田中さんは私がふりかえりを広めようと思い始めた時に、意気投合した人であり、彼が共感してくれなかったら私は今色んな所でふりかえりを広める活動はしようとしていなかったかもしれません。

14. 2次会

「下の中華」がなかった今回のRSGT。RSGT2019までは、会場の真下にかなりの人数が入れる中華料理屋があり、そこに行けばみんながいる、という状態だったのですが、今回はそういった会場がありません。そのため、よたさん(@y0t4 )に場所を教えてもらって、及部さん(@TAKAKING22 ) やきょんさん達と飲んでいました。

きょんさんの登壇マインドについて聞けたのも、大きな収穫でした。

「人生で一番最高だった」と思えるようなセッションって、自分が出来るだろうか。でも、それくらいの気概で自分のセッションを作っていきたいな、とそう思えたことが、RSGT2020の一つの大きな学びです。

15. @FORTE さんと帰りながら十牛図のふりかえり

帰りの電車で、@FORTE さんと十牛図の話をしていました。
誰かに自分の理解を伝えることで、さらに理解が深まるので、こうした「ふりかえりを共有する」活動ってとても大事ですね。

さいごに

1日目だけでこれだけの多くの学びが。
セッションには大して出ていないのですが、毎日大きな学びのあるイベントです。
セッションだけでなく、色んなところで自然発生的につながっていく「Gathering」が起こるイベント、RSGT。
2日目もしっかりふりかえっていきたいと思います。

viva_tweet_x
チームファシリテーター。 ふりかえり・カンバンなど、チームをよりよくするための活動を推進しています。 社内外でのイベントレポートも行います。 twitter: https://twitter.com/viva_tweet_x speakerdeck: https://speakerdeck.com/viva_tweet_x
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NRIは「コンサルティング」「金融 ITソリューション」「産業 ITソリューション」「IT 基盤サービス」の4事業でお客様のビジネスや快適な社会、暮らしを支えています。※各記事の内容は個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません。
https://www.nri.com/jp/
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