この記事はMicrosoft Power BI Advent Calendar 2024の9日目の記事です。
Power BI コネクターアップデート情報に関する過去の記事についてはこちらの記事よりご覧いただけます👇
Power BI コネクターアップデート情報 2023年版
Power BI コネクターアップデート情報 2022年版
Power BI コネクターアップデート情報 2021年版
Power BI コネクターアップデート情報 2020年版
2019年Power BI コネクターアップデート情報 2019年版
2018年Power BI におけるコネクタの役割と対応状況
まずはじめに、私の近況についての共有です。これまでは自社のKPI管理や業務モニタリングに別なBIツールを利用していたのですが、ITチームよりPower BI Premiumライセンスを入手することが出来、チーム全体でPower BIを本格的に活用し始めました! Salesforceのデータを中心に、複数のデータソースからデータ仮想化というアプローチで統合してPower BIから利用しています。
さて、本題に戻り、今年もどのようなコネクタが追加されたかを見ていきましょう!
コネクタ数
遂にコネクタの数が『200』を超えました🎉 どんなコネクタが追加されたのかは次章より詳しく見ていきたいと思いますが、データソースの種類の増加や業務ユーザの接続したいニーズにPower BIはしっかり応えていくよという意志を感じますね。
本コネクターのアップデート情報はこちらのページより情報を取得しています。
※上記リストには重複記載のものがあったためユニークカウント、重複記載についてはフィードバック済み
追加されたデータソース
Azure
Azure Resource Graphのコネクタが追加されました。標準機能でもフィルタやグルーピング、ドリルダウンという強力な分析機能がありますが、Power BIからの利用も相性が良さそうなコネクタですね。
一方で削除されたコネクタもあります。Azure Data Lake Storage Gen1とAzure Time Series Insightsが無くなりました。
Azure Data Lake Storage Gen1は、2024/2/29にサポートの提供も終了しているようです。今後はGen2を利用してください、ということですね。
Time Series Insightsのサービスが2024/07/07に廃止されたようです。
Microsoft Fablic
去年はプレビュー版での追加でしたが、今年になり、プレビューが外れ正式リリースとなったようです。
メトリックセットが追加されました。これは、セマンティックレイヤーで定義することで複数のレポートでの再利用を可能としたメトリックのことですね。
あとは「倉庫」とありますが、こちらは「ウェアハウス」ですね。※フィードバック済み
Power Platform
こちらは去年からの変更はありません。
オンラインサービス
追加されたコネクタは以下の通りです。
- Aptix Insights
- BuildingConnected & TradeTapp
- LEAP
- LinkedIn Learning
- Smartsheet (レガシ)
- スーパーメトリック
Aptix Insights
こちらはびっくり、日本の光学機器メーカーであるトプコン(TOPCON)社の建設プロジェクトのデータ統合プラットフォームで、 Aptix Integraion Platformに接続できるようです。
Power BIの接続画面で確認しましたが、実際にはODataのAPIでした。
BuildingConnected & TradeTapp
Autodesk社の建設業向けのビジネスパートナーのマッチングサービスのようですね。
APIはこちらでしょうかね。
LEAP
リーガルテックの法律事務所向けの管理プラットフォームようです。
LinkedIn Learning
LinkedInによるスキル開発プラットフォームです。
コースの完了、コンテンツの閲覧時間、アクティブ ラーニングの日数などのデータを取得できるようです。
Smartsheet (レガシ)
Smartsheetコネクタは従来より存在しておりましたが、ベータ版とレガシ版と2つになりました。
詳細の情報を見つけることは出来ませんでしたが、コネクタを再作成した際に互換性が保てないため、新しく追加したのかもしれませんね。名前から推測するにベータ版が新、レガシ版がこれまでのものではないでしょうか。
スーパーメトリック
SuperMetricsは、マーケティングを中心としたデータを抽出可能なツールです。
本ツールと組み合わせることで、Power BIが標準でサポートしていないデータソースもSuperMetricsを通じて取得することができるようになります。SuperMetricsが対応しているコネクタはこちらから参照可能です。
データベース
追加されたコネクタは以下の通りです。
- ClickHouse
- Exact Online Premium
- Google BigQuery (Microsoft Entra ID)
- InterSystems Health Insight
- KX kdb Insights Enterprise
ClickHouse
オープンソースのOLAP分析に特化した列指向データベースです。
Exact Online Premium
会計やCRCRMを含むERPソフトウェアです。
Google BigQuery (Microsoft Entra ID)
Google BigQuery (Azure AD)から名称が変更になっただけですかね。ベータが外れてGAリリースされたようです。
InterSystems Health Insight
InterSystems IRISから名称が変更になっただけのようです。
KX kdb Insights Enterprise
開発者やデータサイエンティスト向けのタイムシリーズデータベース(時系列DB)です。
ファイル
こちらの変更はありません。
その他
追加されたコネクタは以下の通りです。
- inwink
- OneStream
- Wolters Kluwer CCH Tagetik
- ウィンザー
inwink
イベントやコミュニティのプラットフォームです。inwink Dataと呼ばれるプラットフォーム内の分析機能もあるようです。
OneStream
財務とオペレーションのファイナンスプラットフォームです。
Wolters Kluwer CCH Tagetik
CPM(Corporate Performance Management)と呼ばれる業績管理を得意としている経営管理プラットフォームです。
ウィンザー
スイス初のコネクタサービスです。
本サービスと組み合わせることで、Power BIが標準でサポートしていないデータソースもウィンザーを通じて取得することができるようになります。ウィンザーが対応しているコネクタはこちらから参照可能です。
削除されたコネクタは以下の通りです。
- Socialbakers Metrics 1.1.0
Socialbakers Metrics 1.1.0
まとめ
今年は200という大台に乗ったコネクタ数ですが、来年はさらにどんなコネクタが追加されるか楽しみですね。また来年お会いしましょう!