1.概要
災害時に安否確認、避難誘導、分子補給等の連絡を取るために無線系は幅広く利用してきた。携帯電話網とWi-Fi網は、従来の防災無線を補間する仕組みとして重要であり、現状と詳細の課題をまとめる[1][2]。
2.背景
災害支援無線系については平成26年4月に無線LANビジネス推進連絡会は 「大規模災害発生時における公衆無線 LAN の無料開放に関するガイドライン」を制定・発表した[3]。そして災害用統一SSID 00000JAPAN (ファイブゼロジャパン)を展開してきた。災害時には、どの通信路が途絶するか、いろいろな場合を想定していることが重要で、この仕組みが完全である必要はなく、他の仕組みとうまく連携が取れることが大事である。そこで、この仕組みをHAZOP分析し、他の仕組みとうまく機能するための条件などを検討してきた。
3.課題
災害時に必要となる情報が流れるためには、複数の経路の確保が大切である。テレビ、ラジオ、インタネット、携帯電話網、防災無線などである。ここでは、インタネットのうちWi-Fiを利用した災害時通信について検討する。携帯電話器も、Wi-Fi対応しているものが多く、携帯電話網が切断している場合に、Wi-Fi網を経由した連絡が可能になるとよい。
この場合に、複雑な手続きをせずに接続を確保するための一つの方法がSSID 00000JAPANである。このシステムの固有の課題ではなく、他の連絡網との柔軟な連携が可能であるかどうかを確認することが、災害時の想定外をなくすことにつながる。
防災マニュアル別表一覧 山形県
https://www.pref.yamagata.jp/ou/sogoshicho/mogami/314026/jidoubousai/betuhyou.pdf
携帯電話とメールアドレスはあるが、Line, Twitter, Instagram, Facebook, mastodonがない。
4.Wi-Fi利用想定アプリ
4.1 Line
安否確認、個人間の電話相当の緊急連絡、グループによる一斉通報、写真の送信など。
###4.2 Twitter
安否確認、個人間の連絡、グループによる一斉通報、公的機関の報道などがある。ただ、デマ、偽装などの可能性もあり、どうデマを判定するかをあらかじめ決めておいても、その裏を取られると有効ではない。
4.3 Instagram
安否確認の写真を使った報告、通報など。
4.4 facebok
個人間の連絡、グループによる一斉
4.5 mastodon
twiterの利用者は相対的に減っており、類似機能としてmastodonの利用が想定できる。特に、分散サーバであるため災害時には強力である。逆に、デマ、偽装などの混入を防ぐ方法の検討が必要かもしれない。
5. 他のシステムとの連携
5.1 携帯電話
スマフォなどはWi-Fiにも対応しており、携帯電話網の補間ができる。Wi-Fiが利用できない場所においても携帯電話がつながれば、スマフォで上記アプリは利用できる。
5.2 ラジオ・テレビ
ラジオ・テレビの情報収集、情報発信にWi-Fi経由の利用方法の範囲を明確にしてあるとよい。
5.3 防災無線
防災無線もWi-Fiで運用する可能性をふくめて、防災無線との連携を図るとよい。ただし、警察、消防、水道、自衛隊などの公的機関の無線系がどう機能しているかの実態を把握しているとよい。
5.4 その他の情報機関
新聞、公的機関が情報収集、情報発信にWi-Fiを利用することが考えられる。各機関の間の調整は必要であるが、調整のために情報発信が遅れるのは本末転倒になる。
6. 想定事象
6.1 安否確認
6.2 避難通告
6.3 負の事象
7. 分析
7.1 網間連携
7.2 媒体間連携
7.3 安否確認
7.4 避難通告
7.5 媒体の弱点
7.6 負の事象
火事場どろぼうのような災害時の負の事象に対する対策も必要である。デマ、危険な方への誘導など、事前に想定しておいて対策を考えておくとよいことはたくさんある。特定の方向だけの対策ではなく、全方位対策が大事だ。
8.まとめ
災害時にWi-Fiの有効利用は、既存の基盤利用において有効に機能するとよい。00000JAPAN以外のSSIDも連携した有効な体制が取れるとよい。しかし、デマ、偽装などの可能性はあり、金銭のやりとりなどへの対策を立てておくとよい。5Gが現実的になった際のWi-Fiとの協調関係は基地局の分布無料サービスの広がりなどによって不確定であるが、HAZOPを使っていくつかの筋書きを想定していきたい。
参考文献
[1]災害時のWi-Fi/bluetooth網構築,小川清,
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/2d82637301650c202715
[2] 災害時のWi-Fiおよびbluetooth系の安全分析, 小川清,
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/c8c679beae7082df47bf
[3]大規模災害発生時における 公衆無線 LAN の無料開放に関するガイドラインいのちをつなぐ00000JAPAN,
平成26年4月21日, 無線 LAN ビジネス推進連絡会,
https://www.wlan-business.org/info/pdf/Wi-Fi_Free_Guideline_v1.01_20140527.pdf
[4]災害用統一SSID 00000JAPAN (ファイブゼロジャパン)
https://www.wlan-business.org/customer/introduction/feature
[5] Wi-Fi災害用統一SSID 00000JAPAN (ファイブゼロジャパン)啓蒙, 小川清,
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/212da024d9c20491e33f
[6] JIS Z 8051:2015(ISO/IEC Guide51:2014)安全側面―規格への導入指針
[7] JIS Z 8050:2016(ISO/IEC Guide 50:2014) 安全側面-安全側面-規格及びその他の仕様書における子どもの安全の指針
[8] IEC 61882:2017, “Hazard and operability studies”.
法律
災害対策基本法
地震防災対策特別措置法
大規模地震対策特別措置法
活動火山対策特別措置法
災害救助法
台風常襲地域における災害防除に関する特別措置法
原子力災害対策特別措置法
豪雪地帯対策特別措置法
東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法
警報
特別警報について 気象庁
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tokubetsu-keiho/
緊急速報メールによる気象等及び噴火に関する特別警報の配信について
http://www.jma.go.jp/jma/press/1511/16a/151116kinsoku.html
避難勧告等の判断・伝達
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/index.html
避難勧告に関するガイドラインの改定(平成31年3月29日)
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/h30_hinankankoku_guideline/index.html
避難勧告等に関するガイドライン①(避難行動・情報伝達編)(平成31年3月) 内閣府(防災担当)
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/pdf/hinan_guideline_01.pdf
4.1 伝達手段別の注意事項
4.1.1 TV 放送(ケーブルテレビを含む)
4.1.2 ラジオ放送(コミュニティ FM を含む)
4.1.3 市町村防災行政無線(同報系)
4.1.4 IP 告知システム
4.1.5 緊急速報メール
4.1.6 ツイッター等の SNS
4.1.7 広報車、消防団による広報
4.1.8 電話、FAX、登録制メール
4.1.9 消防団、警察、自主防災組織、近隣の居住者等による直接的な声掛け
4.2 伝達の工夫
避難情報の伝達にあたっては、既にメディア等で使用されているものや、ISO による危険の深 刻度を表すカラーコード(ISO22324)を参考に、色で危険度を表現することが望ましい。
一覧
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