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【Bラボデジタルサイネージ5】レイアウトの基準になる枠を表示する「PlaceholderModule」

Last updated at Posted at 2021-10-22

本記事は、株式会社 函館ラボラトリが運営する「Bラボ」における、大人向け「看板アプリ(デジタルサイネージ)を作るコース」用教材テキストです。

  1. 【Bラボデジタルサイネージ1】Processing+ラズパイでデジタルサイネージを作る!
  2. 【Bラボデジタルサイネージ2】ラズパイ初期設定
  3. 【Bラボデジタルサイネージ3】準備プログラム作成&機能実現の方針決定
  4. 【Bラボデジタルサイネージ4】レイアウトの基準になるグリッドを表示する「GridModule」
  5. 【Bラボデジタルサイネージ5】レイアウトの基準になる枠を表示する「PlaceholderModule」(本記事)
  6. 【Bラボデジタルサイネージ6】画像を全画面表示する「FullImageModule」
  7. 【Bラボデジタルサイネージ7】ページの自動切り替え
  8. 【Bラボデジタルサイネージ8】設置されている場所の名前を表示する「LocationModule」
  9. 【Bラボデジタルサイネージ9】現在の時間を表示する「DateModule」
  10. 【Bラボデジタルサイネージ10】ページ切り替えの時間が分かる「ProgressBarModule」
  11. 【Bラボデジタルサイネージ11】現在の表示中のページが分かる「PageControlModule」
  12. 【Bラボデジタルサイネージ12】現在の天気を表示する「WeatherRModule」
  13. 【Bラボデジタルサイネージ13】直近2件のバス時刻表を表示する「BusRModule」
  14. 【Bラボデジタルサイネージ14】ごみ出しカレンダーを表示する「GomiRModule」
  15. 【Bラボデジタルサイネージ15】(発展編)ツイートを表示する「TwitterRModule」
  16. 【Bラボデジタルサイネージ16】開店/閉店を表示する「OpenCloseRModule」
  17. 【Bラボデジタルサイネージ17】部屋の温度を表示する「TemperatureRModule」
  18. 【Bラボデジタルサイネージ18】部屋の明るさを表示する「BrightnessRModule」
  19. 【Bラボデジタルサイネージ19】起動画面を表示する「LaunchingScreenModule」
  20. 【Bラボデジタルサイネージ20】RModuleの影を実装

作るもの

モジュールを配置する場所の「枠」を表示できるようにします。
完成後は下図のような枠が表示されます。

0007.png

モジュールの高さと幅を定める

モジュール(RM)の大きさは「S」「M」「L」の三段階に定義します。
下図の「角丸四角」1個を大きさの単位として説明します。

0007.png

完成時のスクリーンショットを例にします。

  • Sにあたるのが「室温」「明るさ」の部分で、「角丸四角」1個分
  • Mにあたるのが「現在の天気」の部分で、「角丸四角」2個分
  • Lにあたるのが「函館バス」の部分で、「角丸四角」4個分

以降、「S」「M」「L」は、角丸四角がそれぞれ1、2、4個分と覚えておいてください。

このサイズをあらわすプログラムを書きます。
enum(列挙型)を使い、3つのサイズを列挙します。

DigitalSignage.pde
enum Size {
  S, 
  M, 
  L
}

定義したサイズを使い、モジュールの幅や高さをあらわす関数を定義します。
まずはモジュールの幅から定義します。

DigitalSignage.pde
/* 略 */

int moduleWidth(Size size) {
  if (size == Size.S) return 405;
  if (size == Size.M || size == Size.L) return 850;
  return 0;
}

同様に高さも定義します。

DigitalSignage.pde
/* 略 */

int moduleHeight(Size size) {
  if (size == Size.S || size == Size.M) return 400;
  if (size == Size.L) return 830;
  return 0;
}

定義した関数moduleWidthmoduleHeightを使い、枠を作ります。
「GridModule」のときと同様に、「PGraphics」を使います。

枠の生成と表示

枠をあらわす変数を宣言します。

DigitalSignage.pde
PGraphics grid;
PGraphics placeholder; /* 追加 */

/* 略 */

角丸の四角を描画するため、角の丸さを定義します。

DigitalSignage.pde
PGraphics grid;
PGraphics placeholder;

final int MODULE_RECT_ROUND = 30; /* 追加 */

/* 略 */

MODULE_RECT_ROUNDは、角丸の四角を描画するときに、関数rectの第5引数で使います。

rect(0, 0, 100, 100, MODULE_RECT_ROUND);

Initialize.pde内に、枠作成用の新しい関数を作ります。

Initialize.pde
/* 略 */

void initializePlaceholder() {
}

この関数をinitialize()内で呼び出すようにします。

Initialize.pde
void initialize() {
  initializeGrid();
  initializePlaceholder(); /* 追加 */
}

/* 略 */

これで、枠を生成する処理はinitializePlaceholder()内に追記すれば良い状態になりました。
再掲しますが、initializePlaceholder()で生成したい画像は下図です。

0007.png

この画像を生成する処理を書きます。

Initialize.pde
/* 略 */

void initializePlaceholder() {
  placeholder = createGraphics(width, height);
  
  placeholder.beginDraw();
  
  placeholder.colorMode(HSB, 360, 100, 100, 100);
  for (Area area: Area.values()) {
    // モジュール配置エリアに角丸四角の枠を描く
    placeholder.noFill();
    placeholder.stroke(0, 0, 50);
    placeholder.strokeWeight(5);
    placeholder.rect(layoutGuideX(area), layoutGuideY(area),
                     moduleWidth(Size.S), moduleHeight(Size.S),
                     MODULE_RECT_ROUND);
  }
  
  placeholder.endDraw();
}

for文(拡張for文と呼ぶ)を使うことでエリアの個数回(8回)処理を繰り返され、グレーの枠が8つ描画されています。
枠は「S」サイズを基準に描画されています。

続いて、枠を表示する処理を作ります。
PlaceholderModule用の新しいファイルM_Placeholder.pdeを作ってください。
その中に関数drawPlaceholderModule()を作ります。

M_Placeholder.pde
void drawPlaceholderModule() {
  image(placeholder, 0, 0);
}

関数imageを使い、すでに生成してあるplaceholderを描画する関数です。
あとはこのdrawPlaceholderModule()を呼び出すようにすれば、枠が表示されるようになります。

DigitalSignage.pde
/* 略 */

void draw() {
  background(0, 0, 100);
  drawGridModule();
  drawPlaceholderModule(); /* 追加 */
}

/* 略 */

ここまで記述したら、一度実行してみましょう。
下図のように出力されれば成功です。

0008.png

最後に

これでグリッドと枠まで表示できるようになりました。
次は、**画像を全画面表示する「FullImageModule」**を作ってみましょう。

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