はじめに
この度AWS認定のSAP on AWSを受験してきましたので、勉強した内容と受験した感想を書いておきます。
これから受験される方の参考になれば幸いです。
尚、SAP知識は勉強開始時点で全くのゼロです。
今回でAWS認定は12冠を達成しました。
- 2019-07-04 AWS Certified Cloud Practitioner
- 2019-07-24 AWS Certified Solutions Architect - Associate
- 2021-02-25 AWS Certified Data Analytics - Specialty (DAS)
- 2021-07-23 AWS Certified Developer - Associate (DVA)
- 2021-10-26 AWS Certified SysOps Administrator - Associate (SOA)
- 2021-11-13 AWS Certified Security - Specialty (SCS)
- 2021-12-01 AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP)
- 2021-12-28 AWS Certified Database - Specialty (DBS)
- 2022-01-06 AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS)
- 2022-01-15 AWS Certified Solutions Architect - Professional (SAP)
- 2022-01-27 AWS Certified Machine Learning (MLS) - Specialty
- 2022-05-23 AWS Certified SAP on AWS - Specialty(PAS) ← 今回
前提
- AWS経験は2年と半年程度
- 普段はデータ分析系のサービスを使うことが多い
- 最近は業務でセキュリティ周りのこともやる機会が増えてきた
- DB系はほとんど使わない。Redshiftだけ触る
- コンテナ周りは少々触る
学習内容
今回は以下の順番で勉強を進めました。
- ①試験ガイドで試験内容を把握
- ②サンプル問題で問題に慣れる
- ③benchprepで模擬問題を解いてより出題傾向を掴む
- ④SAP本でSAP概要を理解する
- ⑤SAP on AWSの公式ドキュメントと事例集を読み込む
勉強を開始する前に、片っ端からSAP on AWS認定に関連する記事を読み漁ってどのような勉強をしたら良いのかを確認しました。
勉強後振り返って考えると、NRIネットコムさんの学習方法記事(一番下の記事)に記載されたリンク集が知りたい内容が多く含まれていて良かったです。
- 目指せ14冠?!AWS Certified SAP on AWS – Specialty合格に向けて役立ちそうな情報をまとめてみた
- AWS Certified: SAP on AWS - Specialty Beta 試験を受験してきました
- AWS Certified: SAP on AWS - Specialty Beta 試験に合格しました
- AWS Certified: SAP on AWS – Specialty のサンプル問題を解いてみた
- AWS Certified: SAP on AWS - Specialty Beta試験の受験結果が出ました!!
- AWS 認定 SAP on AWS - 専門知識(AWS Certified: SAP on AWS - Specialty)の学習方法
①試験ガイドで試験内容を把握
最初は公式が出している試験ガイドを見てどのようなことが問われるのか確認しました。
試験ガイドの先頭には以下の記載がありますが、読んでみると今までのAWS認定試験と問われていることは大きくは変わらず、SAPという独自の要素はありますが、試験で評価したい内容は「AWSでの設計・構築・運用やAWSへの移行を如何にして実現するのか」だと理解しました。
そのため勉強する内容としてはSAPが深く絡む構成・設定等を中心にして、標準的なAWSサービスの機能等の過去の試験で一度学習した内容は振り返り程度にしました。
・AWS Well-Architected Framework に準拠して AWS Cloud で実行される SAP ソリューションを設計する
・SAP の認定およびサポート要件に準拠して AWS Cloud で実行される SAP ソリューションを設計する
・AWS で新しい SAP ワークロードを実装する
・既存の SAP ワークロードを AWS に移行する
・AWS で SAP ワークロードを運用する
試験分野の重みとしてはワークロードの設計と移行が高く、続いて実装、運用メンテナンスとなっていました。
昔の試験ガイドは求められる知識とスキルをそこまで詳しく書いてませんでしたが、最近の試験ガイドは結構細かく書いてあったので、勉強の際の参考にしました。
②サンプル問題で問題に慣れる
試験ガイドで出題内容や問われる知識を確認したら、次は試験問題に慣れるためにサンプル問題を解きました。
AWS試験をいくつか受験したことある方であれば、勉強前の知識でどこまで解けるのかの指標として一度解いてみるのが良いと思います。
③benchprepで模擬問題を解いて出題傾向を掴む
サンプル問題を解いて問題に慣れた後は、さらに問題に慣れるためにAWS公式から出ている模擬問題を実際に解いて、現在の知識でどこまで解けるのか確認しました。
模擬問題はBenchPrepにある「AWS Certification Official Practice Question Sets」で解くことが可能です。
一応私はこの模擬問題を正答率90%を超えるまで繰り返し解きました。
繰り返し解くことで出題された問題文のシステム構成やSAP用語を丸暗記することができ、公式ドキュメント等を読んだ時によりイメージがしやすくなりました。
模擬問題をするときの注意点として、「SAP on AWS - Specialty 」はまだ新しい試験だからか、日本語ページにはなく英語ページからのみ受けることができました。
ただ画面に「この練習製品は、2022年6月30日にシステム更新を行う際に、廃止されます。」と記載されていることから、今だけかもしれませんのでご注意ください。
④SAP本でSAP概要を理解する
模擬問題を解いてSAP用語とその用途が何となく見えてきたので、次はSAP用語について理解しようと以下の本を購入しました。
ただ、以下の本はどちらかというとSAPを構成するモジュールについての説明が多く、求めていたSAP用語についてはほとんど載っていなかったのであまり参考にはなりませんでした。
受験後に以下の本を見つけましたが、この本も↑の本と観点はそこまで変わらなかったので、試験勉強に役に立つかと言われるとそこまでではなさそうでした。
⑤SAP on AWSの公式ドキュメントと事例集を読み込む
SAP用語についてはわからないものが出たら都度調べることにして、次はAWS公式が出している以下のドキュメントの読み込みをしました。
個人的には、以下の一般SAPガイドの内容は最低限頭に入れておくべきだと思いました。
これだけで合格できるとは言いませんが、SAPをAWSで構築する上での情報がまとまっていて、どのようなトラブルシュートが必要になるのかまで細かく書いてあり、実機で検証できない自分としてはすごい助かりました。
他には以下の技術文書のページだったり、SAP on AWSのブログを読んだりはしましたが、何分数が多かったので時間があるときに少しずつ読み進めました。
受験した感想
正直言いますと、上記で記載した内容だけだと合格するのはきついと思いました。
自分の場合はAWS側の知識がある程度あったのでSAPに注力して勉強しましたが、それでも全然わからない問題がいくつも出ました。
実際1回目の試験は落ちて、再勉強して2回目の試験で何とか合格することができたので、
お金と時間に余裕があれば1回受験してみて、不足してそうな知識を勉強して再受験するというのもアリかもしれません(笑)
受験結果
スコアは1回目708、2回目755でした。
1問でも落としていたら不合格でしたが、ギリギリ合格できました。
おわりに
結構試験特化の勉強したのでSAPの知識は身に付いた気はしないですが、まぁそもそもの受験のモチベーションが全冠を維持するためなので合格できただけでも良しとしたいと思います。
多分SAPを業務で扱う機会はない...はず?
この記事がどなたかのためになっていると幸いです。
勉強に使用した参考URL集
最後に役に立った役に立たなかった関係なく1回以上読んだURL集を一覧で貼っておきます。
もしかしたら重複もあるかもしれませんが必要であればご参照ください。
※AWSブログは全部は載せれてないかもしれません
AWSドキュメント
- Troubleshoot AWS Backint Agent for SAP HANA
- トラブルシューティング
- How AWS Launch Wizard works
- Storage Configuration for SAP HANA
- SAP HANA on AWS -SAP HANA Guides
- What is AWS Resource Access Manager?
- What is Elastic Disaster Recovery?
- Supported operating systems
- Failover and Failback overview
- AWS Data Provider for SAP
- What is AWS Launch Wizard for SAP?
- AWS クラウドでの SAP HANA: クイックスタートリファレンスデプロイ
- High Availability and Disaster Recovery Options for SAP HANA on AWS
- Amazon Data Lifecycle Manager
- Supported deployments and features of AWS Launch Wizard
- SAP 向け Amazon EC2 インスタンスタイプ
- SAP on AWS Overview
- Amazon Elastic File System setup for transport directory
- SAP on AWS Planning
- Elastic Fabric Adapter
- What is AWS Backint Agent for SAP HANA?
- SAP HANA on AWS -Prerequisites
- SAP on AWS High Availability Setup
- Overlay IP Routing using AWS Transit Gateway
- Overlay IP Routing with Network Load Balancer
- Targets for AWS DMS
- Requirements for AWS Server Migration Service -Operating systems
- What Is AWS Application Migration Service?
- Supported operating systems
- Service architecture and network architecture overview
- Migrate SAP workloads to an SAP database on Amazon EC2 using CloudEndure
- Back up and restore your SAP HANA system with the AWS Backint Agent for SAP HANA
- High Availability System Deployment
- Migrating SAP HANA from Other Platforms to AWS
- Multi-Region Architecture Patterns
- SAProuter and SAP Solution Manager
AWSブログ
- SAP Database Migration Option(DMO)を使ったAWSへの移行
- Improving SAP Fiori Performance with Amazon CloudFront and AWS Global Accelerator
- Field Notes: Implementing HA and DR for Microsoft SQL Server using Always On Failover Cluster Instance and SIOS DataKeeper
SAP
SUSE
- SAP NetWeaver Enqueue Replication 1 High Availability Cluster - Setup Guide for SAP NetWeaver 7.40 and 7.50
- SAP HANA High Availability Cluster for the AWS Cloud - Setup Guide
個人ブログ