◆はじめに
【本記事でやること】
-
HULFT-HUB Server_ENTグレードのインストール(開発環境で実施/Linux)
・動作環境の確認(対応OS、必須ソフトウェア)
・インストール実施(製品モジュール)
前回まで、HULFT-HUB Lグレードのインストール・疎通確認を記事にしてきました。
参考:Lグレードの構築記事(全3回)
[1] HULFT-HUB Server_Lグレード インストール(Windows)
[2] HULFT-HUB Manager インストール(Windows)
[3] HULFT-HUB Server_Lグレード 疎通テスト
本シリーズは、ENTグレードのインストールとなります。今回も複数回の記事で掲載します。
ポイントやつまづいた点をLinux初学者である自身の視点でも記載したいと思います。
◆目的と概要
【目的】
- HULFT-HUB Server_ENTグレード 製品導入の前提理解
- HULFT-HUB Server_ENTグレード インストール手順の共有(つまづいた点も含めて)
・HULFT-HUBのグレードについて
HULFT-HUB Serverの製品として、2種類のグレード(ENTとL)があります。
⇒ENTグレードは、HULFT-HUBの全機能を搭載した製品です。
・HULFT(クライアント)の集約管理
・データ転送の管理(中継・蓄積・同報)
・データ連携処理の管理(処理自動化・集約)
グレード毎の機能比較は、以下の公式マニュアルからご確認ください。
◆対応OSの違いについて
Lグレード 対応OS:Windows、Linux、UNIX
ENTグレード 対応OS:Linux、UNIX
今回、開発環境のOSはLinuxを選択しています。
【概要】
HULFT-HUB Server_ENTグレードについて、
1.動作環境の確認(対応OS、必須ソフトウェア)
2.インストール実施(製品モジュール)
について、本記事では記載していきます。
以下については次の記事で記載します。
3.必須ソフトウェアのインストール
4.設定・起動確認
(注)サーバー準備と製品インストーラーの入手方法は割愛しています
インストール手順は、以下の導入マニュアルを確認ください
【公式】HULFT-HUB Server Ver.3 導入 マニュアル
https://www.hulft.com/help/ja-jp/HUB-V3/SRV-INS/Content/HUB_SRV_INS/preface.htm
◆前提条件と必要なもの
【導入するサービス】
- 対象製品 HULFT-HUB Server for Linux-ENT
- 製品バージョン Ver.3.9.3
【導入環境】
- 用意したサーバー Red Hat Enterprise Linux 9.5 ※AWS EC2上で構築
- 必須ソフトウェア
【64bit 互換のライブラリの用意について】
・libnslパッケージ
⇒コマンド実行によりインストール(※次の記事で記載)
◆事前準備
1.動作環境の確認(対応OS、必須ソフトウェア)
HULFT製品情報紹介サイト:「hulft.com( https://www.hulft.com/ )」から、
製品 >> HULFT-HUB >> 動作環境 に進み、HULFT-HUB Server Ver.3 動作環境検索へ
導入するOS(今回はLinux)と製品バージョン(今回は3.9.3)を選択
→「対応OS情報」・「本製品の必須ソフトウェア」を確認し、要件に合致したサーバ等を準備
※HULFT-HUBの製品ダウンロード/ライセンスキー発行(評価版)については、
割愛しています。別製品ですが手順等は以下ブログなどご参考ください。
https://base.terrasky.co.jp/articles/MWULp
◆インストール手順
2.インストール実施(製品モジュール)
そもそも、Linux仮想サーバへの接続方法と、今回使用するLinux 用インストーラ(tar.gzファイル)の移送方法について初めてのため、以下のQiita記事を参考にしました。
AWS EC2(Linux系)の接続方法とファイル転送方法
出典元:https://qiita.com/3naU/items/b5c5875b557bc55f96df
◆インストーラの配置
インストール作業用のワークディレクトリを用意します(今回はTeraTermから接続し、コマンド実行しています)。
# mkdir -p /usr/local/hulfthub/insttmp (※補足:mkdir 新しいディレクトリの作成)
以下を参考に、基本的なLinuxコマンドを使用しています。
ls ディレクトリの内容を一覧表示
cd ディレクトリの移動
pwd カレントディレクトリのパスを表示
ワークディレクトリが作成されたかの確認。
# cd /usr/local/hulfthub (※ /usr/local/hulfthub のディレクトリへ移動)
# ls (※ hulfthub ディレクトリ内を一覧表示)
insttmp (※ →insttmp(作業用のディレクトリ)が作成されたことを確認)
インストーラをTera Termの「SSH SCP」を利用してLinuxの作業用ディレクトリに送信。
下図のように、insttmpディレクトリ内のlinux_x64配下にあるインストーラを起動しました。
起動コマンド # ./installer
起動コマンドを実行後、製品のインストール作業を行います(今回は、評価版 新規インストール を実行)。
↓./installer実行後の画面
[1]_言語の選択
・Japanease(UTF-8)を選択
※RHEL9のデフォルトの文字コードはUTF-8です。Red Hat Enterprise Linux 4以降のバージョンで、OSのロケールとして標準的にサポートされています。
[2]_シリアル番号とプロダクトキーの入力
・HULFT-HUB 評価版のシリアル番号とプロダクトキーを入力(シリアル番号とプロダクトキーは、製品モジュールを入手したmyhulftで取得可能です)

[4]_導入先ディレクトリの入力
インストール時に指定するディレクトリについて、予め検討します。今回はマニュアルに記載された内容で入力しました。

導入先ディレクトリの入力画面
・実行モジュール格納ディレクトリ:HULHUBEXE
・環境設定ファイル格納ディレクトリ:HULHUBETC

[5]_インストール環境の確認
[6]_各種ディレクトリの入力
各種ディレクトリの指定
・管理情報の格納ディレクトリ
・システム状況の格納ディレクトリ
・蓄積データの格納ディレクトリ

[7]_自ホスト名の入力
自ホスト名の設定
HULFT-HUB Serverの自ホスト名を44バイト以内の英数字で入力
※初期値は「hostname」コマンドで表示されるホスト名が設定されます。

[8]_管理者の登録
[9]_インストール条件の確認
⇒一度実行したところ、インストールに失敗。。
その後、
・LANG の環境設定をUTF-8に変更(元々S-JIS)
・sudo ./installer にてコマンド実行
(sudoコマンドは、一般ユーザーに対してコマンド実行の単位でroot権限を与える仕組み)
を実施し、再度インストール実行しました
↓↓
インストールフォルダの配下に、各種ディレクトリが作成されていることを確認

※補足事項※
気になった方もいらっしゃるかもしれませんが、[2]_シリアル番号とプロダクトキーの入力 と [7]_自ホスト名の入力 で表示/入力した【ホスト名】が今回は異なっています。
ホスト名について
HULFT-HUB Serverでは、自マシンおよび、HULFT-HUB Manager、HULFT-HUB Clientを含むHULFT-HUBネットワーク内のマシンを「ホスト名」で認識します。
(1) プロダクトキー発行サイトで入力するホスト名 →上記[2]に該当
myhulftサイトからプロダクトキーを発行するため、ホスト名が必要です。ホスト名はドメイン名を含まない最大68桁の値です。OSのホスト名表示コマンド「hostname」コマンドから取得できます。
(2) 自ホスト名 →上記[7]に該当
HULFT-HUB Serverのインストールでは自ホスト名を設定するため、あらかじめ確認しておいてください。
HULFT-HUB Serverで使用する自ホスト名は、OSのホスト名表示コマンド「hostname」コマンドで表示される名前を使用することをお勧めします。
→HULFT-HUB Serverで使用する「ホスト名」は、英字で始まる44バイトまでの英数字に対応しています。
◆おわりに
ここまでで、HULFT-HUB Server_ENTグレードをLinuxにインストールしていきました。
あくまでも個人的意見ですが、
Linuxでの業務経験が少ない場合は、GUIではないコマンドで操作する要領を掴んでいくこと(いろいろと調べてトライ&エラーを繰り返すこと)が遠回りなようで近道と感じます。
次回は、環境設定・起動編になります(記事はこちらから)。
本記事をご覧いただき、ありがとうございました。











