前回の記事の続きです。
本記事では、IBM Event StreamsのGeoReplicatorの構成方法を記述します。
- IBM Event Streamsのインストール方法
- IBM Event Streamsのインスタンス作成方法
- IBM Event StreamsのWebUIへのログイン方法
- IBM Event Streamsのサンプルアプリケーションの使い方
- IBM Event StreamsのGeoReplicatorの構成方法(←本記事)
- IBM Event Streamsへの接続情報の確認方法
はじめに
Geo-replicationは、複数のIBM Event Streamsインスタンスの間で指定したトピックのデータを複製することができます。
Geo-replicationは、以下のシナリオでよく使用されます。
- IBM Event StreamsインスタンスのDRプランとして利用
- ミッションクリティカルなデータの安全性を担保
- データを別のIBM Event Streamsインスタンスにマイグレーション
より詳しい情報はこちらの公式ドキュメントを参照ください。
前提
- IBM Event Streamsインスタンスが作成済みであること
- IBM Event StreamsのWebUIにログインできること
まだの方は2. IBM Event Streamsのインスタンス作成方法
と3. IBM Event StreamsのWebUIへのログイン方法
を参照ください。
概要
今回構成する環境は以下になります。
構成図
構成するコンポーネント
- dev-scram-1
- データ複製元のIBM Event Streamsインスタンス
- sample-topic-1
- dev-scram-1にあるトピック
- dev-scram-2(IBM Event Streams)
- データ複製先のIBM Event Streamsインスタンス
- dev-scram-1.sample-topic-1
- dev-scram-1から複製されたトピック
- dev-scram-2(GeoReplicator)
- GeoReplicatorインスタンスで、トピックデータの複製を行うコンポーネント
- 複製先のIBM Event Streamsインスタンスと同じ名前になります
データフロー
geo-replicatorがdev-scram-1にあるトピックからデータを取得し、dev-scram-2のトピックにデータを送信します。
IBM Event StreamsのGeoReplicatorの構成方法
-
dev-scram-2(複製先IBM Event Streamsインスタンス)の作成
2. IBM Event Streamsのインスタンス作成方法と同じ手順で、インスタンスの作成を行います。
-
dev-scram-2のWebUIへのログインを確認
3. IBM Event StreamsのWebUIへのログイン方法と同じ手順で、dev-scram-2のWebUIへのログインをしておきます。
-
GeoReplicatorインスタンスの作成
3-1.
Geo-Replicator
タブからCreate EventStreamsGeoReplicator
ボタンをクリック3-2.
YAML view
からmetadata.name
とmetadata.labels.eventstreams.ibm.com/cluster
を入力metadata.name
とmetadata.labels.eventstreams.ibm.com/cluster
には同じ値を入力する必要があり、複製先のIBM Event Streamsインスタンス名(今回はdev-scram-2
)を入力します。3-3.
Create
ボタンをクリック3-4. GeoReplicatorインスタンスが作成されいることを確認
-
dev-scram-1とdev-scram-2の接続
データ複製元のIBM Event Streamsインスタンス(dev-scram-1)とデータ複製先のIBM Event Streamsインスタンス(dev-scram-2)を接続します。
4-1. dev-scram-2への接続情報を確認
dev-scram-2のWebUIから操作を行います。
Connect to cluster
をクリックGeo-replication
タブからI want this cluster to be able to receive topics from another cluster
を選択接続するための資格情報が表示されるので、コピーアイコンからコピーしておきます。
4-2. dev-scram-1にdev-scram-2を登録する
データ複製元のIBM Event Streamsインスタンス(dev-scram-1)にデータ複製先のIBM Event Streamsインスタンス(dev-scram-2)を登録します。
dev-scram-1のWebUIから操作を行います。
Topics
サイドメニューからGeo-replication
をクリック
I want to replicate topics from this cluster to another cluster
を選択し、Destination cluster connection snnipet
に先ほどコピーしたdev-scram-2の資格情報を入力します入力後資格情報の検証が行われ、
API address
とCredentials
に✅が表示されればOKなので、Connect cluster
をクリックします
-
トピックを複製
dev-scram-1のWebUIから複製するトピックを選択します。
sample-topic-1
を選択しGeo-replication to destination
をクリック
選択したトピックが複製対象になっていることを確認して
Create
をクリック※複製先のトピック名は
<複製元のIBM Event Streamsインスタンス名>.<複製対象のトピック名>
の命名規則にしたがって、自動的に命名されます。
-
複製されたトピックの確認
以上がIBM Event StreamsのGeoReplicatorの構成方法になります。
終わりに
本手順では、IBM Event StreamsのGeoReplicatorの構成方法を記述しました。
次回は6. IBM Event Streamsを使用したProducer/Consumerの実装サンプル(予定)を記述予定です。(随時作成中なので、しばらくお待ちください。)
不備不足等ございましたら、ご指摘いただければと思います。