PowerVS の Release notes が 2024/12/12 に更新されました。
IBM i 関連の新情報もいくつか出ているので、ご紹介します。
Release notes はこちら。日本語翻訳は、まだ出ていないので英語版で確認してください。
IBM i で仮想シリアル番号の利用が可能
You can now assign a Virtual Serial Number (VSN) to an IBM i VM. With a VSN associated with your VM, you need not pin the VM to a host for licensing or entitlement purposes. For more information, see Virtual Serial Number (VSN).
サードベンダー S/W にはライセンス管理にシリアル番号を使うものも多く存在します。
これまで PowerVS のシリアル番号は、ホストのものが使われていたため、シリアル番号が変わる筐体障害には、柔軟に対応できませんでした。
今回、ホストから独立した仮想シリアル番号を利用することができるようになりました。
ほとんどの場合で PowerVS をホストにピン留めする必要がなくなったはずです。その結果、筐体障害時にも柔軟に対応できるようになりました。
自動作成された Cloud Connections(Direct Link) の Power Edge Router(PER) への移行用の CLI が利用可能
You can now use automation to migrate an existing network to Power Edge Router (PER) through CLI. For more information, see Migrating to PER.
Cloud Connections は Classic 環境や VPC 環境と PowerVS 環境を Direct Link で接続するもので、2025/06/18 の EOL が 2024/07 に発表されています。
構成方法には「手動作成」と「自動作成」があります。
どちらで作られたものかは『PowerVSでの「手動構成したDirect Link」と「自動構成したCloud Connection」の見分け方』で確認可能です。
「手動作成」の場合には、これまでも移行方法のガイトが存在しました。
実際の作業経験も『PowerVSで、「手動構成したDirect Link」の環境をPER環境に切り替える』や『PowerVS/x86間のDirect LinkをPERに切り替える際の諸々を確認』で確認できます。
一方、「自動作成」の環境への移行方法は提供されていませんでした。
今回の拡張で、「自動作成」の環境への移行方法が CLI として提供されるようになりました。
The automation to migrate an existing network to PER is supported via CLI. Use ibmcloud pi workspace action command. For more information, see Migrating to PER.
CLIのガイドはこちらになります。
PER への早急な移行のお願い
As the Power Virtual Server offering transitions to the PER integrated network solution, the ability to create new Power Virtual Server Cloud Connections across most data centers is disabled. You are encouraged to migrate to PER now if you have not done so already. For more information about PER, see Getting Started with Power Edge Router. You can create Cloud Connections only in the CHE01 and MON01 data centers. For more information, see IBM Power Virtual Server Cloud Connections.
ほどんどの DC Cloud Connections のオーダーは出来なくなっています。また、CHE01 と MON01 以外の全てのDCで Power Edge Route が利用可能になっています。
Power Edge Route に早急に移行してください
Cloud Connections のEOSが2025/04/18に延長．EOLは2025/06/18で変わらず
Note: Support for Cloud Connections ends on April 18, 2025 and the Cloud Connections solution will reach the end of life on June 18, 2025. For more information about End of Service Notice, see July 2024.
Cloud Connections の EOS が 2025/02/18 から 2025/04/18 に延長されました。
ただし、EOL は 2025/06/18 で変わらないので、計画を立て速やかに移行することをお勧めします。
CHE01 と MON01 以外の全ての DC で Power Edge Route が利用可能
All IBM Power Virtual Server data centers are now PER-enabled, except for the CHE01 and MON01 data centers. For more information, see Getting Started with Power Edge Router.
上記にもありましたが、CHE01 と MON01 以外の全ての DC で Power Edge Route が利用可能になりました。
新規 DC DAL14 でのPowerVS提供開始．IBM Power System E1050 (9043-MRX) の利用が可能
A new data center DAL14 is available. Following are some of the capabilities of the DAL14 data center:
New Power Virtual Server node, IBM Power System E1050 (9043-MRX) which is a 4-socket server.
Power Virtual Server capabilities such as Power Edge Router network connectivity, IBM Cloud Monitoring, and Flexible IOPS.
新規 DC として DAL14 が開設されました。
PowerVS として E1050 (9043-MRX) が導入されました。
その他の発表
直接 IBM i にかかわらないところとして、下記も発表されています。
- RHEL 8.10 や AIX 7.3 TL2 SP2 が利用可能
- PowerVS dedicated (ホストを占有するシングルテナント) を API や CLI で操作する場合の仮想ホスト ID のフォーマット変更
- PowerVS Private (オンプレに PowerVS を設置)関連の情報
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