はじめに
PowerVSと、x86系のIBM Cloud(VPCやClassic)は、デフォルト状態では繋がっていません。
これらを接続するための方式は、時期によって数パターンありました。
①Direct Link 1.0時代: ②より前
②Direct Link 2.0時代(手動構成): 2020年10月中旬〜
③Cloud Connection時代(自動構成): 2021年5月20日頃〜
④PER時代: 日本では2024年3月〜
②は、ユーザーがDirect Link 2.0をオーダーした後、caseを起票し、PowerVS側サポートに接続を依頼します。構成手順はこちら。
③は、ユーザーがCloud Connectionをオーダーすると、それに連動してDirect Link 2.0が作成され、自動処理でPowerVSとx86 IaaSが繋がります(case不要)。構成手順はこちら。
PowerVSが東京と大阪で提供開始したのが下記の通り②より後ですので、日本のDCで①を使っている環境は無いはずです。
・PowerVS東京リージョン開設:2020年10月末
・PowerVS大阪リージョン開設:2021年3月末
2024年7月現在、下記の状況になっています。
・新規に作成したワークスペースはPERに対応している。
・2024年3月以前に作成したワークスペースで②③の構成になっている環境は、そのままの状態が維持されている(自動的にPER対応にはなる訳ではない)。
②の構成についてはPERに移行する手順が提供されています。(※この移行手順は③の構成には使えません)
https://cloud.ibm.com/docs/power-iaas?topic=power-iaas-migrate-ws-per
PERに移行したいけど自分の環境は②と③どっちだっけ?という状況もありえますので、この記事では②と③を区別する方法について書きます。
自動構成したCloud Connectionsの見分け方
順番は前後しますが、まず、③Cloud Connection(自動構成)の見分け方です。
下記の2箇所を確認する事で、「自動構成したCloud Connection」であることを確認できます。
1. 管理ポータルのCloud Connections(クラウド接続)の画面で接続が作成されている。
https://cloud.ibm.com/power/cloud-connections
2. Direct Linkの詳細画面に下記の文言がある。
Direct Linkの詳細画面は、管理ポータルで、下記の一覧画面から、Cloud Connectionsと同じ名前の接続を選択します。
https://cloud.ibm.com/interconnectivity/direct-link
このDirect Linkは読み取り専用です。 リンク固有のアクションは、サービス・プロバイダー・ポータルを介して開始する必要があります。
ブラウザが英語表示の場合、下記となっています。
This direct link is read-only. Link-specific actions must be initiated through the service provider portal.
手動構成したDirect Link 2.0の見分け方
続いて、②Direct Link 2.0(手動構成)の見分け方です。
下記の2箇所を確認する事で、「手動構成したDirect Link 2.0」であることを確認できます。
1. 管理ポータルのCloud Connections(クラウド接続)の画面で接続が作成されていない。
https://cloud.ibm.com/power/cloud-connections
2. Direct Linkの詳細画面に、Cloud Connectiosの時の「このDirect Linkは読み取り専用です。 (後略)」の文言が無い。
Direct Link 2.0(手動構成)の環境を、PER環境に切り替える記事は下記となります。
https://qiita.com/y_tama/items/f709a2030e85ef0ef382