2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

PowerVS IBM i 日記(62): PowerVS IBM i 2024年の機能拡張を振り返る

Last updated at Posted at 2024-12-24

2024年も押し迫ってまいりました。
今年の PowerVS IBM i 関連の機能拡張を 振り返りたいと思います。
順不同です。この順に機能拡張がされたわけではありません。

Power Edge Router (PER) が日本でも利用可能

PowerVSのDAL10でPower Edge Router(PER)が利用可能になったので試してみる』で紹介されている機能です。

PER により、IBM Cloud の各種サービスや、オンプレ、Classic、VPN の各環境と PowerVS を非常に柔軟に接続できるようになりました。
2024 年には PER が TOK04・OSA21 でも利用可能になりました。
PowerVS ご利用の大きな懸案であったネットワーク設計から解放されました。

Flexible IOPS

(57): 新しいストレージ・ティア -「Tire 0」と「Fixed IOPS」』 でご紹介した件です。
それまで Tier 1 / Tier 3 という2種類の IOPS の違うストレージ・ティアが用意されてきました。また、一度ストレージを構成してしまうと、後から Tire を変更することはできませんでした。

Flexible IOPS の導入で、より早い Tier 0 と Fixed IOPS が導入されました。さらに 4 つの IOPS の間を稼働中に無停止で自由に変更できるようになりました。

Cloud Monitoring による Platform Metrics 収集

(58): IBM Cloud Monitoring で PowerVS のプラットフォーム・メトリックスをエージェントレスでモニター』でご紹介した件です。

PowerVS のプラットフォーム・メトリックスを IBM Cloud Monitoringで収集できるようになりました。ハイパーバイザーのレイヤーから情報取得するので、エージェントレスで、CPU・メモリ・I/Oの利用状況を取得・監視できます。

Consumer ID により利用内訳の判別が容易に

PowerVSのUsage情報にConsumer IDが入り、内訳を判別しやすくなりました』で紹介されている機能です。

それまではワークスペース単位の合計の利用量が表示されていましたが、Consumer IDというリソース毎に一意の文字列が入るようになり、利用内訳を判別しやすくなりました。

Power10(S1022)が利用可能

TOK04・OSA21 の両方で Power10(S1022)が利用可能になっています。

TOK04に2台目の PowerVS E980 が設置

東京で E980 の筐体レベルでの冗長構成が可能になりました。

PowerVS Dedicated

通常の PowerVS は IBM Cloud DC にある POWER ホストをマルチテナントでご利用いただきます。
PowerVS Dedicated は、IBM Cloud DC にある POWER ホストを占有・シングルテナントでご利用いただくことができます。

すでに TOK04 で PowerVS Dedicated の提供が始まっています。

PowerVS Private

PowerVS Dedicated は IBM Cloud DC にある POWER ホストをシングルテナントで利用する方法ですが、PowerVS Private はお客様のオンプレ DC に POWER ホストを設置してご利用いただく形態です。

通常のオンプレ POWER と違うのは、あくまでも PowerVS として稼働させるという点です。
構成の自動化など PowerVS の柔軟性は欲しいが、機密データの Cloud 保管には不安がある場合や、レイテンシーが非常に重要である場合にご利用いただきたい利用形態です。

仮想シリアル番号(VSN)

(61): 2024/12 発表の IBM i 関連新機能』でご紹介しました。

シリアル番号を仮想化し、他のホストに移動する時や、VMを削除後の新規作成で同じシリアル番号を使う事が出来ます。
シリアル番号でライセンス管理を行うサードベンダー S/W を使う場合でも、ほとんどの場合で PowerVS をホストにピン留めする必要がなくなったはずです。その結果、筐体障害時にも柔軟に対応できるようになりました。


このように、2024 年も非常に多くの機能拡張が PowerVS に行われました。
IBM の PowerVS への本気度を感じていただければと思います。


当日記のIndexはこちらです。


許可の無い転載を禁じます。
この記事は筆者の個人的な責任で無保証で提供しています。
当記事に関してIBMやビジネスパートナーに問い合わせることは、固くお断りします。

2
0
2

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?