0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

PowerVS IBM i 日記(68): PER 環境の利用(5) - PER 環境で COS に接続する

Last updated at Posted at 2025-02-09

PowerVS IBM i 日記(64): PER 環境の利用(1) - PER 環境を用意する」で特別な構成をしないでも IBM Cloud 提供の DNS が、そのまま利用できるのを確認しました。

同様に、IBM Cloud Object Storage(COS)にも、追加構成をしないでもアクセス可能です。

COS にアクセスできれは Cloud Storage Solutions for i と BRMS を使って IBM i のバックアップ先として COS を利用することができるようになります。

構成方法は以前確認しましたが、その時はパブリック・エンドポイントを利用しました。

今回、プライベートな接続で Cloud Storage Solutions for i を使って COS にアクセスアクセスできること確認します。
アクセスが可能になれば、それ以降の操作や BRMS との連携は同じはずです。

COS のエンドポイント

COS のエンドポイントは。こちらに記載されています。パブリック・エンドポイントの他、プライベート・エンドポイントとダイレクト・エンドポイントが用意されています。

PER 環境の PowerVS からはプライベート・エンドポイントとダイレクト・エンドポイントの両方に直接接続することが可能です。

東京リージョンのプライベート・エンドポイントはこちら

  • s3.private.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud

特別な構成をしないでも ping で疎通確認ができます。

image.png

東京リージョンのダイレクト・エンドポイントはこちら

  • s3.direct.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud

やはり特別な構成をしないでも ping で疎通確認ができます。

image.png

ICC の構成とテスト

エンドポイント・タイプ」の説明でも「可能な限り、プライベート・エンドポイントを使用することをお勧めします」とあるので、プライベート・エンドポイント「s3.private.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud」を使ってテストします。

構成手順は「PowerVS IBM i 日記(16): Cloud Storage Solutions for i で IBM i から IBM Cloud Object Storage にアクセスする」と同じです。
違うのはエンドポイントの URL 程度です。

「CRTS3RICC」コマンドで COS への接続リソースを作成します。
(下記のアクセス情報は削除済みです)

image.png

いったん、非 TLS の「http:// s3.private.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud」で構成します。

image.png

「CPYTOCLD」で IFS 上のファイルを COS にコピーしましょう。

MKDIR DIR('/ICCTEST')
EDTF STMF('/ICCTEST/A.TXT')
CPYTOCLD RESOURCE(COS_TOK) ASYNC(*NO) LOCALFILE('/ICCTEST/A.TXT') CLOUDFILE(From_IBM_i.txt)

正常にコピーされました。特別な構成をしなくても PER 環境では COS プライベートなネットワークでアクセスできるのが確認できました。

image.png

ポータルからもコピーしたファイルを確認できます。

image.png

「CHGS3RICC」コマンドで COS への接続リソースを「https:// s3.private.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud」と TLS 接続に変更します。

image.png

「CPYTOCLD」でもう一度にコピーします。

CPYTOCLD RESOURCE(COS_TOK) ASYNC(*NO) LOCALFILE('/ICCTEST/A.TXT') CLOUDFILE(From_IBM_i.txt)

エラーでコピーが失敗しました。

image.png

「CPDBCC9 Application identifier is not registered to use TLS.」というエラーが発生していました。

image.png

これは PER や COS の問題ではありません。
Cloud Storage Solutions for i が IBM i 上で TLS の クライアント・アプリケーションとして登録されていないというエラーです。

TLS を利用したい場合は「Cloud Storage Solutions のファイル転送暗号化の構成」を参考に、追加構成を実施します。


当日記のIndexはこちらです。


許可の無い転載を禁じます。
この記事は筆者の個人的な責任で無保証で提供しています。
当記事に関してIBMやビジネスパートナーに問い合わせることは、固くお断りします。

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?