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PowerVS IBM i 日記(103): バージョンアップとPowerモデル移行を考える

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Last updated at Posted at 2026-04-29

IBM i 7.2の延長サービスも2026/04/30で終了するのと、利用できるPowerのモデルもPower9・Power10・Power11と広がっているので、今回はバージョンアップとPowerモデル移行を考えます。

バージョンアップを考える

IBM i サポートサービスの終了日の確認

IBM i サポートサービスには標準サポート(Standard Support)の期限が終了した後、延長サービス(Service Extention)が提供されます。

オンプレの場合、SWMA契約で標準サポートを利用するのですが、標準サポートがEoS(End of Service)になるとSWMA契約だけではサポートサービスが受けられません。
サポートサービスを利用するためには追加で延長サービスの契約が必要になります。

PowerVS IBM iの場合は、サポートサービスもOSの利用料に自動的に含まれるので、SWMAや延長サービスを追加で契約する必要はありません。
ただし、標準サポートの期間が終了すると、自動的にOSの利用料が上がります。

延長サービスも無期限ではなく、IBM i 7.2ではこの2026/04/30に延長サービスが終了します。
IBM Cloudから既存環境を停止することはありませんが、出来るだけ早くサポート期間中のバージョンに移行することが望ましいでしょう。

標準サポートや延長サービスの期限は、こちらで確認できます。

一部を整理します。日付はMM/DD/YYYY形式です。

バージョン 標準サポート終了 延長サービス終了
7.2 04/30/2021 04/30/2026
7.3 09/30/2023 09/30/2028
7.4 09/30/2026 09/30/2029
7.5 未発表
7.6 未発表

すでに7.3は延長サービス中です。7.4は2026/10/01に延長サービスに入るので価格が上昇します。
7.5/7.6の 終了日は未発表です。終了の一年以上前に発表されます。

なお、7.4の延長サービス終了日はリンク先にあった「Note 5:」の記述から転記しました。

Note 5: IBM i 7.4 Service Extension Offering will start on October 1, 2026 and will end on September 30, 2029. For details regarding support coverage for the various products in the IBM i portfolio, see Service Extension for IBM i 7.4, 7.3, and 7.2.

必要なPTFの確認

必要なPTFは二つの観点から確認します。

IBM Cloud PowerVSとしての最小PTF

これはIBM Cloud PowerVSとして必要になるPTFです。各種自動化やライセンスキーの挿入などの前提になります、

この記事を書いている時点では「最終更新日時 (Last updated) 2025-12-02」で下記の内容でした。

使用 IBM i しているバージョンの状況に応じて、以下のプログラム一時修正プログラム(PTF)をインストールしてください:

  • IBM i 7.2- 5770SS1SI71091 (前提条件となるシステム Licensed Internal Code (SLIC) PTF: MF66395, MF66394, MF66391, SI77413, SI77272 ), SJ02850
  • IBM i 7.3- MF99207 ( TR7 ) と SI77412, SI77206, SJ02851
  • IBM i 7.4- MF99301 ( TR1 ) と SI77411, SI77202, SJ05537
  • IBM i 7.5 - SJ02853
  • 7.6IBM i- ベースリリースに含まれる

展開先POWERモデル対応用の前提PTF

現在、IBM Cloud PowerVSではPower9・Power10・Power11が利用可能です。
利用するモデルに従った前提PTFを導入する必要があります。

基本的には、作業時点の最新の累積・HIPER・グループ・Tech Refreshの適用が推奨ですが、最低レベルは下記で確認可能です。

バージョンアップの実施

バージョンアップは、メディアを提供するCORサーバーをオーダーし、NFS接続で実施することができます。

また、CORサーバーを使わない場合、下記の様にメディアをESSから入手することもできます。

Powerモデル移行を考える

現在、IBM Cloud PowerVSではPower9・Power10・Power11が利用可能です。
ある時点でより新しいモデルへの移行を希望されるかもしれません。
移行自体はCaseでLive Partition Mobility(LPM)を依頼すればIBM Cloud側でやってくれます。
オンプレと違い、その時に最適なモデルへ簡単に移行できるのはCloudならではのメリットですね。

その計画のための検討する必要があるポイントを考えます。

移行先モデルに必要なPTFの確認・適用

上記でも書きましたが、移行前に移行先モデル対応したPTFの適用が必要です。

基本的には、作業時点の最新の累積・HIPER・グループ・Tech Refreshの適用が推奨ですが、最低レベルは下記で確認可能です。

シリアル番号変更の影響の確認

LPMでサーバー筐体が変わると、仮想シリアル番号を利用していなければ、当然、シリアル番号は変更されます。
IBM Cloudから払い出されているシリアル番号に紐づいたライセンスのキーは自動的に挿入されるのですが、サードベンダーのものは、そのようにはいきません。

IBM Cloud払い出しではないシリアル番号に紐づいたライセンスの移行に関して、提供元に確認してください。

仮想シリアル番号の利用とそのタイミング

今後のホスト移動に備えるために、仮想シリアル番号に切り替えるいいタイミングかもしれません。

仮想シリアル番号を使うには、アカウント単位で事前にメールでのリクエストが必要になります。
無料なので早めのリクエストをお勧めします。

既存インスタンスを仮想シリアル番号管理に切り替えるのは、Power10・Power11上でインスタンスのシャットダウンが必要になります。
現在Power9の場合は、Power10・Power11上に移行した後での切り替えになります。

一旦、仮想シリアル番号管理に切り替えてしまえば、今後のホスト移動の考慮点は減るでしょう。
サードベンダーのキー付きライセンスを使っている場合は、提供元と十分に調整してください。

LPMの実施

準備ができれば、CaseでLPMの実施をリクエストして日時をIBM Cloudと調整し、移行します。


当日記のIndexはこちらです。


許可の無い転載を禁じます。
この記事は筆者の個人的な責任で無保証で提供しています。
当記事に関してIBMやビジネスパートナーに問い合わせることは、固くお断りします。

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