この記事について
この記事はふりかえりアドベントカレンダーの1日目の記事です。
ふりかえりアドベントカレンダーは、ふりかえりに関することならなんでもあり、のアドベントカレンダーです。
1年のふりかえりをしてみたり、普段のふりかえりの仕方に関して想いを馳せてみたり、よい機会ととらえて、ふりかえりをしてみてください。
この記事では、一人で1年をふりかえるための方法をいくつか紹介したいと思います。
是非、皆さんもふりかえりをしてみて、次の1年の成長を加速していきましょう。
参考
成し遂げたいamというpodcastで、ふりかえりの進め方について触れています。
ふりかえりにマイナスイメージがある方は、こちらを聞いていただくとイメージが沸くでしょう。
ep.22【#成し遂げたいam】【ゲスト : @viva_tweet_x 】ふりかえりの黄色い人、びば(森のフレンズ)さんと一緒にふりかえりの奥深さをあらためてふりかえってみた
また、去年の私のふりかえり関連記事はこちらです。
「こんなことをふりかえってもいいんだ」という参考にしてなれば幸いです。
ふりかえりをする前に
以下のマインドセットを持ちながらふりかえりに臨んでみるとよいでしょう。
- 未来志向
- 無理をしない
- 楽しく
未来志向
ふりかえりは、未来のことを考えます。
出来事をふりかえっていると、「なんであの時、あんなことをしてしまったのだろう」「あの時ああしていればよかったのに」という後悔の気持ちが大きくなってしまうことがあるかもしれません。ふりかえりのときには、そうした後悔よりも、「次にどんなことをしようか」という未来を考える方向にパワーを割きましょう。以前に失敗した、ということは、より成功に近づいているという風に言い換えることもできるでしょう。失敗を学びへと変換し、よりよい未来を作るために何をするか、を考えてみてください。
無理をしない
ふりかえりにはパワーが必要です。
ふりかえるだけで脳の糖分をたくさん必要としますし、そしてそれをblogなど、他の人の目に映るようにアウトプットしようとするとさらに精神力と時間を必要とします。
1人で行うふりかえりにおいては、「ふりかえり」と「アウトプット」を別々に切り離してもOKです。どちらもセットで「アウトプットもしなければならない」と考えてしまうと、なかなか動き出せない人もいるかと思いますが、「アウトプットはできる範囲でよい」「(最悪)しなくてよい」というマインドで、まずはふりかえりをしてみるだけでも十分です。
ふりかえりを実施し、記憶が掘り起こされ、自分のための新たな指針が生まれる。そこまでが出来れば、ふりかえりとしては十分です。
もちろん、アウトプットをすることで、ふりかえりした内容がより洗練されたり、「公表効果」によってふりかえりのアクションが実施へと向かいやすくなるなど副次的な効能は様々あります。余力がある人で構いませんので、是非アウトプットもセットでやってみてください。
楽しく
なによりも楽しくふりかえりをしましょう。
1人で行うふりかえりは「内省」であって「反省」とは違います。
「そういえばこんなことあったなぁ」「ここは楽しかったよなぁ」「これが出来るようになって嬉しいなぁ」といった、プラスの感情を掘り起こしながら、ふりかえりを進めていってください。
ふりかえりを、ワクワクする楽しい活動ととらえてやってみてください。
1人でふりかえるときの進め方
1人でふりかえる際の進め方の骨子を説明します。
慣れない方は以下の進め方に沿ってやってみてください。
1. 対象期間を決める
いつからいつまでをふりかえるのか、決めましょう。
半年や1年でもよいですし、慣れていない人は1日から初めてもよいです。
2. 対象期間にやったことを思い出す
どんなことがあったのか、やったのか、という出来事を思い出しましょう。
このフェーズでは、紙や付箋など、文字を書き起こしてみることをお勧めします。
PCのテキストエディタを使うよりは、情報の置き場所を気軽に移動しやすい物理媒体で書き出していくことで、思考が時間の前後に飛んだとしても、無理なく情報を継ぎ足していくことができます。
大事なのは、小さなことでも思い出したものはすべて書いていくことです。書き出すことで、記憶が連鎖的に掘り起こされていきます。
主に、次のような観点で思い出しを進めていくとよいでしょう。
- 前回のふりかえりで立てた目標はどれほど達成されましたか。
- どんなことをしましたか。どんなことがありましたか。
- 注力した、頑張ったことはなんですか。
- 大きな成功・失敗は何ですか。
- どんな人と関わり、その人と何をしましたか。
- 学びや成長したと思ったことはなんですか。
3. 次の目標を決める
1年をざっとふりかえったら、「次はこれをやってみよう」「こういうことを成し遂げたい」という目標を立ててみましょう。目標はタスクレベルの小さなものでも構いませんし、達成できるかわからないけれどチャレンジしてみたい、という大きな目標でも構いません。目標を立てることで、次何をすべきか(アクション)が明確になります。
4. アクションを決める
目標を達成するための行動を決めましょう。この行動は、今すぐにでも始められるような、一歩でも前に進めるものがよいでしょう。大きな目標ほど、目標にしり込みしてしまって動き出すまでに多大な精神力を必要とし、時間がかかります。ただ、一歩動き出してしまえば、そのあと徐々にスピードを上げていく分には、パワーはさほど使いません。
まずは一歩。動き出すための簡単なアクションを定義してみてください。
5. アウトプットする
こちらはオプションです。
ふりかえりをした内容を、自分で見直しながら、文字やスライドなど、どんな形でもいいので「再出力(アウトプット)」してみてください。アウトプットをしていくことで、ふりかえりの結果が再度ふりかえられ、ふりかえりの効果がグンと上がります。
その一つの手段として、ふりかえりアドベントカレンダーを活用いただけたら幸いです。
ふりかえりの手法
1年をふりかえるときのお薦めの手法をいくつか紹介します。
1. YWT
やったこと、わかったこと、つぎやることの3つの質問に答えながら、過去の出来事を思い出す方法です。
上記の順に、付箋などでふりかえり内容を記載していってみてください。
今回紹介する手法の中で、最も軽量かつ簡単にできる方法です。
2. Fun/Done/Learn
Fun(楽しかったこと), Done(できたこと), Learn(学び) に関してそれぞれふりかえる方法です。
こちらは以下の記事が参考になります。
Fun, Done, Learnのあとに、目標とアクションの検討を忘れずに行ってください。
3. Celebration Grid
学びを祝う、という考えから生み出された手法です。
詳しくは以下の記事をご参照ください。
これまで紹介した2つの手法よりは複雑ですが、より詳しい分析が可能になるでしょう。
4. 1年のふりかえりワークショップ
40人のビジネスパーソンが絶賛した「1年の振り返り」完全マニュアルで紹介されている手法です。
私はこのふりかえり手法をかれこれ7年間続けています。
複数人で行うふりかえりの手法ですが、一人だけで行うこともできます。
一人で行う場合はリンク先の「ふりかえりシート」を記載するだけでOKです。
5. フラクタル
カンファレンス・研修などの学びをふりかえるフレームワークの提案:フラクタル
こちらは手法ではなくフレームワークです。
先述の手法を使いながら、細かくイベントを深堀する際に使ってみるとよいと思います。
終わりに
是非、皆さんも1年をふりかえり、次の1年をより楽しく、実りのあるものにしていきましょう。
私は、12/25に総まとめという形でふりかえりをする予定です。
アドベントカレンダーの次のバトンは、「podcastを生やす人」KANEさんへとお渡しします。