この記事について
ふりかえりには、ストレスマネージメントの考え方が役に立つ! で @scrummasudar さんが解説していた「コーピング」の考え方を、真面目にふりかえりと紐づけてみよう、というものです。
問題焦点型コーピング、情動焦点型コーピング
「ストレスへ対処する手法」である「コーピング」の分類が、この「問題焦点型」「情動焦点型」の2つです。
分類 | 内容 |
---|---|
問題焦点型コーピング | ストレスの原因・問題を解決することでストレスへの対処を図る |
情動焦点型コーピング | 感情に対してアプローチすることでストレスへの対処を図る |
詳細は コーピングとは? 2種類の方法(問題焦点型・情動焦点型)を効果的に実践するには? を読むとよく分かりました。
ふりかえりとの関連付け
問題焦点型コーピング、情動焦点型コーピングをふりかえりと結びつけようとしたとき、どのようなふりかえり手法が各種コーピングに向くのでしょうか?
ふりかえりチートシート+αを使って分類してみました。
分類 | 適している手法の分類 | 適している手法 |
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問題焦点型コーピング | 問題解決型アプローチのふりかえり手法 | 希望と懸念、象・死んだ魚・嘔吐、バーンダウンチャートの分析、ベロシティレポートの分析、コントロールチャートの分析、パターンとシフト、Start Stop Continue、Starfish、5つのなぜ、Repeat/Avoid、KPT、Good Bad Next、4Ls、FLAP、フォースフィールドアナリシス、Value Stream Map、FMEA、+/Δ |
情動焦点型コーピング | 感情を動かすアプローチのふりかえり手法 | 希望と懸念、ハピネスレーダー、タイムラインのハピネスレーダー、Timeline、喜・怒・哀、Story of Story、Celebration Grid、学びと成長、Fun/Done/Learn、学習マトリックス、対話による学びの抽出、YWT、ORID、4Ls、FLAP、Six Thinking Hats、感謝、温度計、360度感謝、360度フィードバック、Blokus |
意外と多かった。びっくり。
※記事で手法を紹介している物に関してはリンクを貼っています
TryやActionといったアイデア・アクションを出すフェーズはどの手法も「問題焦点型」に近くなるのですが、それまでのプロセスがどちらの分類に近いかでグルーピングしています。
面白いのは、KPTは問題焦点型コーピングで、YWTは(どちらかというと)情動焦点型コーピングかなーというところ。
以前、「KPTとYWTの違いは?~KPTがうまくいかない理由と、YWTの特性を考える」という記事を書きましたが、ストレスへの対応という意味でも違いが出てくるのが面白いですね。
ふりかえりとストレス
それでは、ふりかえりの中でストレスをどう扱っていくのか。
普段のふりかえりでは、無意識のうちにストレスへの対応を行っています。それを、少し意識的に行ってみましょう。
チームが疲弊しているときは「情動焦点型のふりかえり」にして、チームの心の力を削がないようにし、回復するように。
チームに余力があるときは「問題焦点型のふりかえり」にして、チームをより一歩前に。
そんな風に使い分けてもいいのかなと思います。
ふりかえりには8つの型があります。
私はこの型をうまく状況に応じて使い分けるとよい、といろんな場所で伝えてきていますが、その使い分けの方法の1つとして、「ストレス」があってもよいと感じました。
また、ふりかえりの手法の中で、日常の小さなストレス(デイリーハッスル)について話し合ってみるのも効果的だと思います。是非、ストレスの考え方をふりかえりにも取り入れてみてください。
コーピングを挙げてみる
情動焦点型コーピングを100個あげておくとよい、って話を聞いたので、この場で挙げてみます。
思いつく順なので分類とかありません。
みなさんも是非やってみてください。
- 昼寝する
- モンスターエナジーを飲む
- 麻婆豆腐を作る
- 麻婆豆腐を食べる
- すき焼きを食べる
- 黄色い服を着る
- 社外のイベントにチーム皆で参加する
- 息子を抱きしめる
- 息子の香りをかぐ(いいにおいがする)
- 伸びをする
- 立ち上がって少し動く
- 笑顔を作ってみる
- チームでふりかえりする
- ふりかえりの記事を書く
- ふりかえりの相談を受ける
- 昼に風呂に入る
- 近場の温泉(スーパー銭湯)に行く
- 温泉街に行く
- ワインを買い込む
- 勝沼に行ってワインを漁る
- 寝かしておいたワインを開けて飲む
- BBQする
- キャンプする
- 雪山に行く
- スキーをする
- おいしい刺身を食べる
- ATMでお金を引き出す
- 大学の同期と話をする
- Twitterで雑なやりとりをする
- 布団に入ってマンガを読む
- 自分の書いた本を眺める
- ふりかえりチートシートを見返す
- 溜まった付箋の山を見直す
- チームの活動について思いを馳せる
- リングフィットアドベンチャーをやる
- プロテインを飲む
- 整体に行く
- マンガ喫茶に行って1日だらだら本を読む
- 寿司を食べに行く
- ラーメンを食べに行く
- 中華街でおいしい中華を食べる
- あつ森をする
- リクライニングを倒してみる
- 手の指をぱきぱき鳴らす
- 立ち上がって体操する
- トイレでマンガを読む
- アイスを食べる
- 近くの自販機にモンスターエナジーを買いに行く
- プリキュアの動画を見る
- 好きな音楽を聴く
- プールで泳ぐ
- 運動後にビールを飲む
- 近くの蕎麦屋に行って日本酒を飲む
- 本をAmazonで買う(そして積む)
- 学びのふりかえりをする
- ふりかえり実践会でイベントを立てる
- ふりかえりamを収録する
- 社外イベントで他の人と雑談する
- 朝のLearning Session
- ドンタコスを食べる
- 頭皮をマッサージする
- 散髪する
- コーラを飲む
- カンバンにたまった付箋を剥がす
- 洗濯する
- 掃除機をかける
- ゴミを捨てる
- 雑草を抜く(涼しいときに限る)
- 肩をぐるぐる回す
- 新しいふりかえり手法について妄想する
- 耳掃除をする
- 爪を切る
- ペンを新調する
- Amazonから届いてきた段ボールを開ける
- プチプチをつぶす
- 甘いみかんを食べる
- 火鍋を食べる
- 時間のかかる煮込み料理を作る
- 自分の書籍を発送するために住所を書く
- 自分の書籍の在庫の段ボールを空にす
- Twitterでつぶやく
- 洗濯物をたたむ
- TODOを空にする
- チームメンバーと1on1をする
- つながりのない同僚と1on1をする
- 焼き肉を食べる
- 目をつぶって深呼吸
- 映画を見る
- 次の本の構想を考える(妄想するだけ)
- コーラを飲む
- 小銭をなくす
- 溜まっているレシートをZaimに入れて捨てる
- 息子にほおずりする
- カレーを作る
- カレーを食べる
- オリオンビールを飲む
- シャドーをする
- 仲のいい友人と1対1で話す、飲む
- 自転車に乗って坂を駆け降りる
- 猫に会う
- 近所の犬に会う
- 猫カフェに行く
- フクロウをなでる
100個って難しい!!!
ただ、こうしてみると自分のコーピングが飲食に偏ってるのが分かりました。
飲食、飲酒、ふりかえり、旅行、会話、息子、動物そんな感じですね。
自分の特性を自覚できる、というのがとてもよいですね。
是非、皆さんもやってみてはいかがでしょうか。