ありです。以下のメリットがあります。
第一に集中管理です。複数拠点のIPアドレス管理を一元化できます。これにより、運用負荷軽減を見込めます。
第二にスケーラビリティです。クラウド環境では、DHCPサーバのリソースを柔軟に拡張できるため、大規模なネットワークにも対応可能です。
第三にコスト削減です。各拠点にDHCPサーバを設置する必要がなくなるため、ハードウェアや運用コストを削減できます。これは拠点の大量化によって、拠点毎にDHCPサーバを置くことの負担が大きくなったという変化もあります。
一方で以下のデメリットがあります。
第一に可用性です。WANの停止によって拠点内の機能不全をもたらす危険があります。WAN回線がダウンすると、新規リースが不可能になります。リース期間が切れた端末が再取得できなくなり、通信不能に陥ります。これは中央集権の弊害と自律分散型組織の強みという一般的な議論と重なります。特にローカルでの事業継続性が求められる工場や医療現場などで重要な問題です。
第二に遅延です。起動後のネットワーク接続完了までの体感速度が遅くなります。これに対してはWANの信頼性向上があり、DHCPトラフィック程度なら問題ないとの判断が増えました。
第三にセキュリティです。WAN越えでDHCPトラフィックを送信する場合、セキュリティの危険が増大します。
この点で「近いところに設置すべき」との感覚は正しいです。
結論として可用性よりも運用の一元化・省力化を優先するならば「大いにアリ」です。
ローカルでの自律稼働・信頼性を重視するなら、拠点ローカルへの設置が賢明です。
WANという呼び方が古いといったことは全くありません。むしろ、インフラの本質を見極める上で非常に重要な視点と感じます。生まれた頃からインターネットがある世代は逆に物理的に離れているところを通信しているという意識すら持ちにくいかもしれませんので。