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なぜコンサルはここまで人気になったのか、エンジニア視点で考える【連載①】

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Last updated at Posted at 2025-11-20

ここ数年、コンサルティングは新卒のファーストキャリアとして定着しつつあります。高い年収と成長環境が期待でき、魅力的に映るためです。また、ITエンジニアからコンサルへ転職する人も増えています。

そこで、ITコンサルが人気になっている背景を深掘りします。


コンサルとエンジニアの違いを整理する

まず、両者の役割の違いを整理します。

役割とアウトプットの違い

項目 コンサル エンジニア
役割 課題を言語化する、方針やタスクに落とし込む システムやプロダクトを形にする
アウトプット 提案書、議事録などのドキュメント コード、設計書、運用フロー

ミッションと責任範囲の違い

項目 コンサル エンジニア
ミッション 結論や進め方を整理する 実際に動くものをつくる
責任範囲 保守や長期成果には基本的に関与しない 保守と改善を担い続ける、トラブル対応も含む

時間単価と成果保証の違い

項目 コンサル エンジニア
報酬の考え方 時間単位で価値を売る(タイムチャージ) 成果物が動くかどうかで評価される
成果保証 論理が通っていれば保証範囲は限定的 プロダクトや事業の結果に直結する

日本でITコンサルが増えてきた背景

ITコンサル人気には、日本における歴史的な背景が関わっています。

かつての日本型コンサルとSIer

かつては電機メーカーやSIerが製品に紐づく「導入支援」のような形でコンサルを提供していました。

外資系サービスと製品が入り込んできた流れ

クラウドサービスやパッケージ製品の急速な普及により、それらを導入するためのITコンサルが必要とされました。これにより、「ITコンサル」という職種が表舞台に出てきました。

日本のコンサルと外資系ITコンサルの違い

外資系ITコンサルは稼働時間に対する単価が高く、忙しさが同程度であれば高単価なほうへ人材が流れるのは自然な流れであり、これが人気の受け皿として急成長しました。


コンサルに求められる能力とは何か

コンサルティング能力が持つ汎用性の高さが、人気の大きな要因です。

時間単位で価値を出すという発想

すべての作業が時間単価で管理されるため、短時間で高い品質のアウトプットが求められます。

タスクの言語化と分解

課題を明確に言語で定義し、役割や期限を明確にしてタスクを構造化して整理する能力が中核となります。

核心となるのは論理性

どの結論にどう導くかを論理的に説明し、仕事の進め方そのものを構造化する力が、コンサル能力の基盤です。この論理性が多くの職種に転用できるため、若手にとって魅力的です。


だからコンサルはなぜこれほど人気になったのか

以上の背景と能力を踏まえると、人気の理由は三つに整理できます。

  1. 高い報酬とタイムチャージのわかりやすさ
    外資系ITコンサルの給与水準が高く、同じ労力なら単価の高い仕事を選ぶという考えが増えています。
  2. 汎用的な基礎能力が身につきそうという期待
    論理性、タスク分解、プロジェクト推進力といった「つぶしが利きそう」な能力が習得できるという期待があります。
  3. 外資サービスの看板とキャリアブランド
    グローバルサービスに携わる憧れや、名刺の肩書がもたらすブランド価値が魅力的です。

それでもエンジニアのほうが良いのではないかという問題意識

人気とは別に、わたし自身は最終的にエンジニアの道が良いと考えています。

成果に対してコミットするのは誰か

コンサルタントは進め方や結論をまとめた時点で役割が終わることが多いのに対し、エンジニアは実装、運用、障害対応まで長期で成果と責任を引き受けます。実際に価値を生み続け、事業を支えるのはエンジニアです。

コンサル需要が今後減っていくかもしれないという仮説

多くの企業で内製化が進んでおり、デジタル価値の中心は実装と運用へとシフトしています。これにより、論理よりも「手を動かして変える力」が重要になり、外注としてのコンサルの役割は縮小していく可能性が高いと考えられます。

一度コンサルで基礎能力を学ぶことの意味

コンサルは論理性やタスク分解力を鍛える場としては優れていますが、キャリアの通過点とし、その力を最終的にどこで生かすのかを意識することが重要です。


◉ さいごに

コンサルで基礎能力を鍛えるのは合理的ですが、価値を形にし続けるという意味ではエンジニアのほうが社会との距離が近いとわたしは考えます。

読者に問いかけたいこととして、以下の二点を挙げます。

  • 自分はどこで何を生み出したいのか
  • コンサルに惹かれるなら、その先にどのようなキャリアを描いているのか

コンサルの人気背景を理解しつつ、自身が実現したい価値をどこで生み出すのかを深く考えることが、キャリアづくりに役立つでしょう。

なぜコンサルはここまで人気になったのか、エンジニア視点で考える【連載①】
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ITエンジニア転職はなぜ難しくなっているのか【連載②】
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コンサル外注は時代遅れになるのか【連載③】
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コンサル需要が下がったら何が起きるのか【連載④】
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それでもコンサルが人気であり続ける理由【連載⑤】
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