はじめに
Oracle Database@Azureの記事を書いている際に社内にてサブスクリプションとOCIアカウントの仕組みについて質問を受けました。こちらも少し複雑な構造となっていますので今回はサブスクリプションとアカウントの全体像と設定手順について資料にまとめていきたいと思います。
Oracle Database@Azureにおけるサブスクリプション管理
Oracle SubscriptionとAzureのサブスクリプションの関係性について上記の図にまとめてみました。この管理で特に注意ほしいのはPrivate OfferとPublic Offerを比較した際にPublic Offerにはいくつかの制限が発生するということです。特に下記の2点にはご注意ください。
・Public OfferではAutonomous Databaseは使用できるがExadata Database Serviceには使用できない
・Public Offerでは1つのサブスクリプションのみでの限定運用だがPrivate Offerでは複数のサブスクリプションでの運用が可能
これはエンタープライズワークロードのアーキテクチャにはPrivate Offerでの利用が必須となりPublic Offerは小規模、中規模ワークロードでの検証などの利用用途を目的としていることが想定される仕様です。そのため、Oracle Subscription利用時には状況に応じて適切なOfferをご選択する必要があります。
Oracle Database@AzureにおけるOCIアカウントの制約
次にOCIアカウントの制約については上記の図となります。注意すべき点は1点です。
・Public Offerでは新規アカウント作成利用のみだがPrivate Offerでは既存アカウントも選択できる
既存アカウントから連携したほうが他リソースとの併用や年間契約でのディスカウントなども活用できるため本番利用でのOCIのアカウントがあれば既存アカウントを連携する運用を推奨しています。年間契約のみの本番用途であれば新規アカウントで大丈夫です。逆にAzureでの簡易的な利用のみになる場合はPublic Offer形式だとマーケットプレイスよりすぐに作成できるため検証する分では便利になります。
Oracle Database@Azureにおけるサブスクリプションの設定追加方法
こちらでは運用の1つとしてサブスクリプションの追加手順についてです。
ポータルより[Oracle]と検索し[サービス]→[OracleSubscription]を選択します。
[該当のサブスクリプション名]を選択します。
[🔗Azureサブスクリプションの追加]を選択します。
※ここからは法人アカウントのPrivate Offerでないと設定ができなかったためPrivate Offerでの設定は下記手順をご覧ください。
[参照]Oracle Database@AzureサービスへのAzureサブスクリプションの追加
Oracle Database@Azureにおけるサブスクリプションのコスト確認とダウンロード
Oracle Database@Azureを関連付けたサブスクリプションでのコストの確認方法も合わせてご紹介します。
ポータルより[コストと管理]を入力し、サービスの[コストの管理と請求]を選択します。
[Cost Management]→[コスト分析]を選択します。
[表示]を選択しリストから[サービス]を選択します。
[SaaS]を選択し内訳でOracle Database@Azureのコストのみが表示できました。
右上の[ダウンロード]→[ファイルのダウンロード]→[サービスと製品]→[ダウンロード]で間接費用を含めて費用をExcel形式で落とします。
ダウンロードしたExcelを開き詳細なコストの確認が完了しました。以上で今回の手順は終了となります。
参考文献
Oracle Database@Azureの購入オファー
複数のAzureサブスクリプションへのOracle Database@Azureのリンク
Oracle Database@AzureにOCIアカウントをリンクする
その他手順
101:Oracle Database@AzureをPAYGで作成してみた
102:Oracle Database@Azureに接続する
103:Oracle Database@AzureでAutonomous Data Guardを構成して切り替えテストを実施する
201:Oracle Database@Azureのサブスクリプションとアカウントの仕組みについて
202:Oracle Database@Azureでポータル別設定項目をまとめてみた