今回もN次元立方体の対角線(N=♾️の時、単極球状体の「直径なき半径」)としての「傾き1」の概念から出発する事にしましょう。
【Token】統計尺度概念の再確認
どうやらそれは物理学における「重力加速度(概ね約0.98と1近くに分布)」に該当する様なんです?
【Token】物理学と数学の接点①等加速度直線運動の3公式
【Token】物理学と数学の接点②ニュートンの運動3法則
- おそらく重力加速度の概念と「傾き1」の外縁が薄らと重なり合うのは決して偶然じゃなく、いまだに「カンブリア爆発期に生物が授かった視覚と視覚情報を処理する脊髄の末裔」を用いて考えるしかない人類における発想の限界を示してるのではあるまいか。そう、かつて人類を「カンブリア爆発期に生物が授かった視覚と視覚情報を処理する脊髄の末裔が概ね先験的に直感的に把握可能な範囲」の外側へと誘ってきたのは概ね数学というより(古代における占星術の発祥と暦保守の天体観測に由来する)物理学の研究成果だった訳であり、だからこそ当時は大数学者の多くが大物理学者を兼ねていたとも。
19世紀の「物理学の数学化」の意味について
さて、かかるN次元立方体、上掲の「カンブリア爆発期に生物が授かった視覚と視覚情報を処理する脊髄の末裔」が捉える範囲内では「3次元における立方体」「2次元における正方形」と映る訳ですが、それなら1次元ではこの構造どうなるのでしょう? 何処かにその直線の「1」が1である事を担保する「乗法単位元1」が存在しないといけません。ここに登場するのが虚数概念$i^2=-1$概念を導入しての複素円筒座標系となります。
- 上掲の導出過程では複素円筒座標系について「実数軸を中心に虚数軸が回ってる」イメージを使っているが、考えが進むとむしろ「虚数軸を中心に実数軸が回ってるイメージ」の方が状況説明に都合が良い場合も出てくる(例えば円筒座標を円錐座標、さらにはその表面を這う様にして進む螺旋座標を考える場合など)。
【Token】「1」を巡る冒険
- 要するに複素数概念は「実数評価次元を1つ増やすほどでもない」あるいは「(交流電気を巡る数理の様に)実数評価次元を1つ増やしても状況が改善しない/かえって説明が面倒となる」局面で導入されるものなので、様々な使用状況が想定されるという話。まさしく天動説から地動説へのコペルニクス的転回…
交流回路で複素数を使う理由とオイラーの公式の使い方
実数概念、指数対数概念、三角関数概念がオイラーの公式$e^{θi}=cos(θ)+sin(θ)$によって統合され、ガウスらが巡回群と複素平面の概念を導入してかかる世界観の可視化に成功して以降、数学の進化速度は明かに加速し置き去りにされる人々を急増させた感があります。恥ずかしながら2017年末に数学再勉強を決意した時点の私も、それまでその一人。そして「何が理解の妨げになっていたのか」徹底的に内省した結果到達したのが「人類の数学は、歴史のこの頃に「カンブリア爆発期に生物が授かった視覚と視覚情報を処理する脊髄の末裔」が概ね先験的に直感的に把握可能な範囲を超えた」なる結論だったのです。
【数理的溢れ話12パス目】数聖ガウス「ムッツリスケベは濡れ衣」
そして、この概念は自明の場合として群定義における「その直線において加法単位元0を中心に任意の元を符号を反転させた逆元に移す」鏡像反転行列概念に結びつく事になります。
うさぎでもわかる画像処理 Part04 画像の幾何学的変換(前編) 線形変換
\begin{pmatrix}
x' \\
y' \\
\end{pmatrix}=
\begin{pmatrix}
\mp 1 & 0 \\
0 & \pm 1 \\
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
x \\
y \\
\end{pmatrix}
何が物凄いって、19世紀前半に現代数学を基礎づける数々の数学的発見を成し遂げた数聖ガウスの生きた時代にはまだ統計学概念も行列演算概念も我々の知る様な簡潔で適切な形では存在しておらず、従って数聖ガウスですらこういう話にすんなりついてこれるか分からない有様だという事です。まさに「葬送のフリーレン」で活写されたこの景色…
数聖ガウスが「ゾルトラーク(人を殺す魔法)を考案した魔族」クヴァールとか…
「零落の王墓を守る水鏡の悪魔が自衛の為に生み出した」複製フリーレンに見えてくる魔法…
「魔法の世界ではイメージ出来ないものは実現出来ない」これはある意味、科学実証主義の世界でも一緒なのかもしれません。
そういう意味合いも込めて「人間の時代がやってきたんだ」とも。
現実の数学史においても「大数学者の時代」が終わるまで二百年も要しませんでした。これはコンピューターの普及も大きかっと思います(実際私もプログラミングによって数学的教養不足を補えなければ、そういう考え方に至れなかった)。そして…
数学史にはコーシーがガロアを、ガウスがアーベルを冷遇して若い才能を散らした負の展開もあります。しかしながら数学の歴史は決してそれで終わりとはなりませんでした。近代以降、科学実証主義の進化がそういうフェイズに入った事は誰もが心の何処かに留めておくべきでしょう。以上は最近まさしくその壁を乗り越えたばかりの初学者としての感慨…
回転行列は水平回転。鏡像反転行列は垂直回転.
上掲の鏡像反転行列、回転行列と見た目が似てますね。
行列演算の基本④大源流における記述統計学との密接な関連性?
\begin{pmatrix}
x' \\
y' \\
\end{pmatrix}=
\begin{pmatrix}
cos(θ) & \mp sin(θ) \\
\pm sin(θ) & cos(θ) \\
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
x \\
y \\
\end{pmatrix}
すなわち
\begin{pmatrix}
cos(0) & -sin(0) \\
sin(0) & cos(0) \\
\end{pmatrix}=
単位元\begin{pmatrix}
1 & 0 \\
0 & 1 \\
\end{pmatrix},
\begin{pmatrix}
cos(\pm \frac{π}{2}) & -sin(\pm \frac{π}{2}) \\
sin(\pm\frac{π}{2}) & cos(\pm \frac{π}{2}) \\
\end{pmatrix}=
回転行列\begin{pmatrix}
0 & \mp 1 \\
\pm 1 & 0 \\
\end{pmatrix},
\begin{pmatrix}
cos(\pm π) & -sin(\pm π) \\
sin(\pm π) & cos(\pm π) \\
\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}
-1 & 0 \\
0 & -1 \\
\end{pmatrix}=-
\begin{pmatrix}
1 & 0 \\
0 & 1 \\
\end{pmatrix}
ならば鏡像変換行列については、こう考えれば良いのでは?
\begin{pmatrix}
x' \\
y' \\
\end{pmatrix}=
\begin{pmatrix}
\mp i^{1-cos(θ)} & 0 \\
0 & \pm i^{1-cos(θ)} \\
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
x \\
y \\
\end{pmatrix}
すなわち
\begin{pmatrix}
-i^{1-cos(0)} & 0 \\
0 & +i^{1-cos(0)} \\
\end{pmatrix}=
鏡像変換行列\begin{pmatrix}
-1 & 0 \\
0 & 1 \\
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
-i^{1-cos(\pm \frac{π}{2})} & 0 \\
0 & +i^{1-cos(\pm \frac{π}{2})} \\
\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}
\mp i & 0 \\
0 & \pm i \\
\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}
-i^{1-cos(\pm π)} & 0 \\
0 & +i^{1-cos(\pm π)} \\
\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}
1 & 0 \\
0 & -1 \\
\end{pmatrix}=-
\begin{pmatrix}
-1 & 0 \\
0 & 1 \\
\end{pmatrix}
三次元で考えると回転行列が水平回転、鏡像変換行列の振る舞いが垂直回転を担う回転座標系という全体像が浮かび上がってきますね。
多様体における座標系の埋め込み概念の導入
上掲の演算は多様体論でいう「座標の埋め込み」概念に該当する様です。
Wikipedia「可微分多様体」
この概念も提唱者は数聖ガウスだったりする様ですね。「ゾルとラークの発明者」魔族クヴァールが(人類が数十年の歳月を構築してきた)複雑な防護魔法を1回目にしただけであっけなく模倣してみせた様に、もし現代社会に数聖ガウスが転生したら世界を変える様な大発見を次々と成し遂げるのでしょうか? それとも…
「微分結果が最低でも単射である事」が座標埋め込みの前提条件となりますが、上掲の様にそもそも虚数iの添字範囲(0~2)とこれに連動する三角関数の範囲(0~π)の間には全単射の関係が成立し、三角関数の世界では微分が90度回転、積分が-90度回転に該当するばかりなのです。
(cos(θ)+sin(θ)i)^`=-sin(θ)+cos(θ)i=cos(θ+\frac{π}{2})+sin(θ+\frac{π}{2})i
\int(cos(θ)+sin(θ)i)dθ=sin(θ)-cos(θ)i=cos(θ-\frac{π}{2})+sin(θ-\frac{π}{2})i
(e^{θi})^`=+ie^{θi}=e^{(θ+\frac{π}{2})i},\int(e^{θi})dθ=-ie^{θi}=e^{(θ-\frac{π}{2})i}
円錐座標系から回転楕円座標系へ
さらにこの座標系を他の直積座標系に埋め込んでみましょう。まずは1次元関数y=±x。まずは$j^2=-1$と新たな虚数を導入して全体像をx±xjと置き、虚数部に上掲座標系を射影して$x+xi^{1-cos(θ)}j$と発展させればy=+xとその逆関数y=-xが縦回転で連続して円錐座標系が構成される展開に。
ここでさらにx=cos(θ)と代入して$cos(θ)+cos(θ)i^{1-cos(θ)}j$と発展させた結果が相関係数算出に使う回転楕円座標系となります。
【Token】相関係数と線形回帰
●回転楕円の行列表現
\begin{pmatrix}
\sqrt{2} & 1 \\
1 & \sqrt{2} \\
\end{pmatrix}
は行列式ad-bc=1条件を満たす。
実は円錐は3対1セットで、ここでは全体像観測にしか使われてない$k^2=-1$評価軸概念が隠されています。やっぱり複素数概念は2軸では安定しない?
とどのつまり…同時にもっと多くの座標軸を動かそうとすれば「ハミルトンの四元数の世界」への突入を余儀なくされる訳ですね(ゾルトラーク!!)。
【Token】ハミルトンの四元数
●四元数の行列表現
\begin{pmatrix}
\sqrt{3} & \sqrt{2} \\
\sqrt{2} & \sqrt{3} \\
\end{pmatrix}
もまた行列式ad-bc=1条件を満たす。
このままどんどん複雑化の一途を辿ると思いきやさにもあらず。どうやら「カンブリア爆発期に生物が授かった視覚と視覚情報を処理する脊髄の末裔」が有意味と感じる数理には上限がある様で、概ね次はいきなり上掲の「単極球状体の(直径なき)半径」の話に飛びます。その極限状態に登場する数列は単位行列の無限倍に他ならず(無限遠点$\tilde{∞}=-∞=+∞$概念の導入により符号概念が飛ぶ)、こうして定義が一巡する次第…
●単極球状体の行列表現
\begin{pmatrix}
+∞ & -∞ \\
-∞ & +∞ \\
\end{pmatrix}≒\tilde{∞}
\begin{pmatrix}
1 & 0 \\
0 & 1 \\
\end{pmatrix}
もまた行列式ad-bc=1条件を満たす。
- こうした考え方の是非は「球面上の任意の点は中心から下された垂線とは垂直に、隣接する点とは水平に交わる」「ただし球面が球面たり得る為には、かかる隣接点との距離が充分に0に近付かねばならない」なる規約に依存していて、それに納得いかないタイプが地球平面論者となる様だ?
地球平面説信者には微積分概念が足りてない?
ちなみにChatGPTに「どうしてハミルトンの四元数概念の代わりにヘヴィサイドやギブスの考案したベクトル概念が普及したのでしょうか?」と尋ねてみた結果が以下となります。
ハミルトンの四元数は、彼が1843年に提案した数学的概念であり、ベクトルや行列のような概念を含んでいます。しかし、四元数はその複雑さや理解の難しさから、一般的な科学技術の応用である電磁気学や力学などの分野での普及が限られていました。
一方で、ヘヴィサイドやギブスが提案したベクトル概念は、その後の科学技術の進歩に合わせて、特にベクトル解析が自然な形で適用できる電磁気学や力学などの分野で広く受け入れられました。ベクトル概念は幾何学的にも直感的であり、計算上も直感的であるため、多くの科学者や技術者にとって使いやすかったからです。
また、ベクトル概念は行列やテンソルなどの他の数学的概念とも密接に関連しており、これらの概念と組み合わせることで、さらに多くの問題に対処できる柔軟性を持っていました。
そのため、ヘヴィサイドやギブスのベクトル概念は、四元数よりも科学技術の応用で広く採用され、普及したのです。
いかにもChatGPTらしい無難な模範解答。最近になって宇宙船やドローンの制御用数理として改めて脚光を浴びる展開もありましたが、原則として「3軸同時に動く展開を常に視野に入れ続けなければならない数理」そのものが地球の表面にへばりついて暮らす人類にとってオーバースペックだったから普及しなかったとしか言い様がありません。「クリフォード代数?何それ美味しいの?」。まぁ世間様の発想なんて一般的にはそんなもの…
Wikipedia「クリフォード代数」
正比例関数と反比例関数の連続
この表現方法を用いれば正比例関数$y=x$と反比例関数$y=\frac{1}{x}$も連続して表す事が出来ます。発想の鍵は$y=x→e^{\pm x}+e^{\pm x}j$そして$y=\frac{1}{x}→e^{\pm x}+e^{\mp x}j$と置き換え、虚数軸に$i^{1-cos(θ)}$を射影する事を思いつくかどうか。
【Token】反比例関数と指数対数関数の回転
e^{x}+e^{xi^{1-cos(θ)}}j
正直、初めて目にした時「お前、そんな風に回転するんか?」という気持ちになりました。人類以前に私にとってオーバースペックな数理だった様です。やはりあまり有用性が感じられないので(連続の途中過程に意味を見出すのが難しい)、それで概念普及に歯止めがかかってしまってる状態?
【小学6年生】比例と反比例
こうして「任意の数理が普及するには相応の社会側の需要が必要とされる」なる基本的事実が確認出来た時点で以下続報…