🔰 本記事のねらい
本記事では、Struts2における validate() メソッド と input result タイプ を使った「ユーザー入力のバリデーション＆フィードバック戦略」について、実務的な観点から解説します。
-
validate()の仕組みとトリガーのタイミング -
inputresultによる「バリデーションエラー時の画面遷移」 - バリデーション失敗時の入力保持＆エラーメッセージ表示のUX設計
🧪 1. validate() メソッドとは？
Struts2のアクションクラスで定義可能なメソッドで、リクエスト処理前に入力検証を行うために使います。
public class RegisterAction extends ActionSupport {
private String username;
private String password;
public void validate() {
if (username == null || username.isEmpty()) {
addFieldError("username", "ユーザー名は必須です。");
}
if (password == null || password.length() < 6) {
addFieldError("password", "パスワードは6文字以上で入力してください。");
}
}
}
✅ validate() の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実行タイミング |
execute() メソッドより前に自動実行 |
| バリデーション失敗時 |
input result に遷移 |
| メッセージ登録 |
addFieldError() or addActionError() を使用 |
🧭 2. input result でリトライ画面遷移
バリデーションに失敗した場合、Struts2は自動的に input に対応する画面（通常は元の入力フォーム）に遷移させます。
<action name="register" class="RegisterAction">
<result name="success">register_success.jsp</result>
<result name="input">register_form.jsp</result> <!-- バリデーションNG時に戻る -->
</action>
これにより、再入力をユーザーに求める流れが自然に構成できます。
🎯 3. UX改善の観点：入力保持＆エラー表示
🌟 フィールドエラーの表示
addFieldError("username", "...") で登録されたエラーは、JSP上で <s:fielderror> タグを使って表示できます。
<s:form action="register">
<s:textfield name="username" label="ユーザー名"/>
<s:password name="password" label="パスワード"/>
<s:submit value="登録"/>
<s:fielderror />
</s:form>
🌟 入力内容の保持
Struts2のバインディング機構により、一度入力した内容は再描画時も自動でフォームに再反映されるため、UXが非常に高まります。
🛠 4. Tips: 複数アクションでの入力検証分離
実務では以下のような「入力専用アクション」と「確認・登録用アクション」に処理を分離するパターンもあります：
public class ConfirmInputAction extends ActionSupport {
private String email;
public void validate() {
if (!email.contains("@")) {
addFieldError("email", "メールアドレスの形式が正しくありません");
}
}
}
📝 5. よくある誤解と注意点
| 誤解 | 実際の挙動 |
|---|---|
validate() を定義しないとエラー処理できない？ |
→ XMLやアノテーションでも可能 |
input は任意で設定する？ |
→ 未定義の場合はエラー画面に遷移する可能性があるので要定義 |
validate() は任意？ |
→ はい、定義しないとバリデーション処理は一切行われません |
📘 まとめ：バリデーション × 画面遷移の設計を極めよう
Struts2における validate() + input result の組み合わせは、「サーバーサイドバリデーションの基礎」でありながら、UX設計において非常に重要な役割を果たします。
-
validate()は入力検証の中心 -
inputは再入力画面として設計 - エラー表示と入力保持で再入力のストレスを軽減
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