この記事は
失敗を許容すると言われてもなお失敗したくない、それって「怒らないから正直に言いなさい」っていう先生じゃんと思ってしまう人(私)向けに書きました。
失敗共有手法の目次
長くなるので、まず結論。
タイトル | 内容 | 参考 |
---|---|---|
アンチパターン | 最もシンプルでわかりやすいワードかもしれません、「アンチパターン」あるいは「べからず集」 | Wikipedia: アンチパターン |
失敗がもたらす驚くべきメリット | Google社のスタンス。 | 失敗がもたらす驚くべきメリット |
本番環境でやらかしちゃった人 | 有名アドベントカレンダーのお題。 |
本番環境でやらかしちゃった人 Advent Calendar 2019 本番環境でやらかしちゃった人 Advent Calendar 2020 本番環境でやらかしちゃった人 Advent Calendar 2021 |
しくじり先生 | 元ネタはテレビ番組、「しくじり先生」。 | 「社内しくじり先生」を開催!失敗談を、あえて共有せよ!! |
失敗知識データベース | 引用:2001年8月10日文部科学省発表の「失敗知識活用研究会報告書-失敗経験の積極的活用のために-」の中の提言のひとつ、「失敗経験から獲得された新たな知識・データ等を構造化したデータベースの構築」を受け、科学技術振興機構(JST)が推進、2005年3月に公開したもの | 失敗知識データベース(shippai.org) |
動かないコンピュータ | 引用:システム導入の失敗事例の真相に切り込み、リスク回避のノウハウを紹介する。 | 動かないコンピュータ |
FailCon | 起業家の様々な失敗談から学ぶカンファレンス。 | 失敗を“共有”する「FailCon」が日本初上陸 |
象・死んだ魚・嘔吐 | 引用:「象」は口に出さないけれど全員が知っている真実、「死んだ魚」は早くごめんなさいをしたほうがいい悩みのタネ、「嘔吐」は断罪されずに胸の内を話すこと。つまり「ぶっちゃけ」 | 象に言及する |
ファイブフィンガー | カイゼン・ジャーニーで紹介されている手法。5.最高に良い調子!! /4.まあ良い調子/3.普通かな/2.まずいかも…/1.全然ダメ で進捗を表現する。 | 朝会カイゼンのコツー5本指朝会 |
いわゆる事故調査報告書 | 事故毎 | みずほFG:システム障害特別調査委員会の調査報告書の受領について |
プロジェクト完了報告書 | 拙著 | プロジェクト完了報告書の書き方 |
まだ増えるかも。
実は失敗をもっと共有したい
と、まとめて書いてみましたが、日々振り返りを迫られる開発プロジェクト。
「ふりかえりの手法をたくさん学ぼう」で紹介された手法まとめ
ふりかえりを拡張する「ふりかえりチートシート」
が有名ですが、難しいのは失敗したり、頓挫したり、いつの間にか立ち消えた、「ネガティブ」なことの共有です。
自分の所属する会社でも「失敗を許容する」などという言葉がありました。また「失敗してみたほうが早い」(It's easier to ask forgiveness than it is to get permission.) です。が、その心は、「失敗しても怒られても負けないつよき心を持て」というところどまりなことも多いと思います。
「心理的安全性」なんて言葉がありますが深掘りするとこの記事にとどまらないので、一旦割愛、でも本音はみんな「失敗したら嫌だし怒られたくない」ということですよね。なので根性論ではなくて、「失敗をむしろ称えよう」により向かいやすくしたいと思う。そんなよわきこころをお持ちの人の助けになるような、失敗共有手法、失敗への向き合い方が大事だと思います。
またもう一つ手法を提案したい。
「年長者がもっと失敗を共有しよう」
私をサンプルにします。今月(2020年11月)は急に寒くなって、在宅勤務で迎える初の冬に向かう季節。やる気の出しどころに最も苦労しました。私のやる気スイッチどこにあるんだろう...
私の入社以来の自慢エピソード
遡る2003年、新卒入社当時。私は現在の会社で新規プロダクトの開発チームに配属されました。が、2年目にもなる頃、どうしてもそのプロジェクトの進行に我慢と納得が行かなくなった。周りの先輩もいろいろでしたが私はといえば、自分で座席を既存プロダクトのチーム付近に移動して、既存プロダクトの仕事を 勝手に 自主的にはじめました。当然、受け入れ側の各位には怒られる。が、新人なりに 頑固な心 確たる信念があったので、後付でいつのまにか社内異動を達成しました。
そんな新人が隣に来たら嫌ですが
失敗というよりはゴリ押し?な経験だったり、少しだけ期限に遅れたり忘れていたりソースの確認が浅かったり寝ぼけていたり同じことを繰り返したりやる気が出なかったり、あ、社歴が長くなってくると常に「自分は老害になっていないか?」「そろそろ定年なんじゃねーの?(35歳定年説)」のジレンマと向き合わされ恥ずかしきことも増えます。でも自分が失敗と思っていることなんて、意外と人から見たら些細なことだったりもする。
そして相変わらず不具合や仕様を説明するのは得意ではないです!が振り返ってそれを次に生かせるなら、「おいしい」んですよね。私がそれなりに界隈に居座れているのだから、皆どんどん失敗したらいいとおもう。無責任もたまには大事。
早20年近くサバイブしてきた身として、失敗をどうとらえるか、どう受け流すかを改めてまとめてみたく以上書きました。今月も、振り返りの月末です。
その他
失敗を語りたくなる / #技術書典 9でオンライン購入した『失敗プログラマー』を読んだ
2021.12 追記
2022.02 追記
失敗をテーマにコミュニケーションを考える話です。
Developers Summit 2022に登壇したので、その感想🍬 - Qiita
2023.11 追記
以下の中でも失敗談を盛り込みました。
発信は良いぞ。「君の会社は 5 年後あるか?」というタイトルで「卒業した会社」にお招きいただいて話した #ポエム - Qiita
以上お楽しみいただければさいわいです。