プロジェクト、終わらせることできていますか?
事実を客観的に報告する、プロジェクト完了報告書について。
何かを始めることに比べて「やめる」ことの報告には勇気がいる。できたことだけではなくできていないことも正直に表現する必要がある。勇気のいることだがその勇気を少しでも中和するために社内向けプロジェクトのプロジェクト完了報告書を社内で書きました。
...というときに調べた、 プロジェクト完了報告書 についてまとめる。参考: 完了報告書の作り方
テンプレート
# プロジェクト完了報告書テンプレート (markdown版)
sample
---
## アジェンダ: 問題「朝寝坊」の総括
- 概要
- 稼働状況
- 実績
- 評価
- 今後の課題
---
## 1. 概要
提案の背景となる現状認識 「朝寝坊という問題を解決する」
---
### 提案の主題
絶対に朝寝坊を許さないタイマーアプリケーション「徹夜くん」
---
### 提案への解決策
一晩の徹夜を支援することで朝寝坊を起こさない目的を達成し、現状の事実として説明したような負のサイクルを断つ。寝ることを許さないアプリケーションを作成する。
---
### 達成度
- 経緯: 1日2日の稼働は達成できたがそれを超えると困難が生じた。
- 発生した変更事項: 機能を制限し3日を超えて使用された場合にアラートが出て睡眠を促す機能を追加することとした。
---
## 2. 稼働状況
### 総括的な評価
- トラブルの有無やバグの残存状況: それでも寝てしまうという顧客要望に対し追加策が必要。
- 問い合わせ状況: 長期間の徹夜においては一部稼働を止めている
---
## 3. 実績
- コスト
- スケジュール
- 達成した機能
---
## 4. 評価
- 評価点
- 反省点
---
## 5. 今後の課題
- 問題点
- 改善要望
- 次フェーズ
- (コンタクト先の例)https://e99h2121.github.io/
記載事項
1. 概要
例)
- 企画やRFPを基に取りまとめた「システム開発の目的」の確認
- この報告書を作成している時点での上記目的の達成度
- キックオフから稼働までの経緯
- プロジェクトの途中で発生した変更事項
2. 稼働状況
例)
- 稼働状況の総括的な評価
- トラブルの有無やバグの残存状況
- ユーザーからのヘルプデスクへの問い合わせ状況
- 一部稼働を止めている機能がある場合,その状況
3. 実績
- コスト
- スケジュール
- 達成した機能
例)
- コストに関して増減があった場合,その金額と理由
- スケジュールの遅延や変更があった場合,その内容と理由。予定と実績の対比が一目で分かるような簡単なスケジュール表などを用いるとよい
- システムの機能に関しては追加した機能,逆に取りやめた機能,先送りした機能の概要と変更した理由。一覧表などの形式に取りまとめるとよい
4. 評価
- 評価点
- 反省点
例)
- プロジェクト体制(ユーザー企業側の体制およびベンダー側の体制)がきちんと確立されていたか
- 要員のスキルやリソースに過不足はなかったか
- プロジェクト・チーム内のコミュニケーションは良好だったか
- 作業スケジュールの設定は適切だったか
- 契約内容は適切だったか。契約の解釈に違いは生じなかったか
- プロジェクトの推進に大きな影響を与えた環境変化や外部要因として何があったか
- システム・インフラ上の大きな変化(製品サービスの廃止やバージョン変更など)はなかったか
5. 今後の課題
- 問題点
- 改善要望
- 次フェーズ
例)
- 現在対処中の問題点
- ユーザーからの改善要望
- 運用保守上の課題
- 次フェーズの取り組み予定など
基本的なドキュメントの書き方
最後に基本的なツール群です。
質の高い技術文書を書く方法
Google社のテクニカルライティングの基礎教育資料がとても良かったので紹介したい
ドキュメント作成スキル向上を目指す人向けおすすめ記事まとめ
エンジニア歴20数年の私が、設計書を書く際に心がけていること
Markdown記法 チートシート
スライド化
爆速でスライドを作る!Markdownからスライドを作れる「Marp」
お洒落は最低限これでよし。
Sample
まとめ
以下、対になる資料。
対し少なくとも「出来たこと」ばかりではない、「出来なかったこと」についても出来なかった理由が分かる資料は、報告する価値がある。そしてそれをシンプルに評価して次につなげてくれる組織はいい組織だと思う。以下も参考。
なかなか類するフォーマットが見つからないが海外では Project Completion Report 等とされているようなのでリンク。
ProjectManagement.com - Project Completion Report
以上お役に立てればさいわいです。